
子供の頃から車が好きだった。
就職して初めて車を購入した日のことは今でも忘れない。
納車前夜のわくわくした気持ち。
働いてお金を稼ぐことのリアルさを感じた。
独身の頃はモータースポーツに情熱を傾けた。
ビートでレース活動をしていた時期もあった。
オイル交換やマフラー脱着・足回りの交換など基本的なメンテナンスは自分で行った。
自動車整備をしている友人に弟子入りして、エンジンの分解整備まで出来るようになりたいと真剣に思っていた。
しかし、子供が生まれてからは、自動車競技に時間を割くことはできなくなった。
オイル交換さえ自分でやらなくなってしまった。
それでも年に一度、7月に行われる12時間耐久レースには毎年仲間と参戦していた。
早朝3時のサーキットへ。
レース車両の最終チェック、車検を受け、ドライバーズミーティング。
競技のスタートが朝の8時。
レース中はそれぞれに仕事を割り振り、自分が走るときはレースをしながらも、次のドライバーへ確実にバトンを渡すための冷静さも求められた。
チーム全員が協力して夜の8時にチェッカーフラッグ。
生きていてよかった。
こころからそう思える瞬間だった。
年に一度のビックイベントも、昨夏はチームに加わることなく終わってしまった。
12年間生活をともにしたビートも今はない。
代わりに得たもの。
それは自転車。
子供とサイクリングをしようと、折りたたみ自転車を買ったのが去年の4月。
夏にはロードバイクを購入し、その魅力に心を奪われた。
ライディングやトレーニングの仕方などを独学し、週末早朝ひとりで練習を続けた。
そして10月のある日曜日、1日100キロの距離を走った。
自分の体が変わっていくという実感。
自分にはまだ伸び代がある。そう思うと嬉しくなった。
車と違って自転車の動力は人間だ。
疲労で足が止まってしまうときもある。
苦しくて下を向いてしまうこともある。
しかし、きつい時にこそ顔を上げ、ポジションを基本に戻すことが大事だということを学んだ。
自分の体と対話を重ね、ペースをコントロールしながら長時間走り続ける。
地道なトレーニングの積み重ねがとても大切なのだということも改めて教えてくれた。
心拍数とペダルの回転数に注意を払い、運動強度を管理しながら練習する。
高回転、高負荷、LSD、インターバル・トレーニング、そして食事と休養。
すべては自己のパフォーマンス向上のために。
ロードバイクは奥が深い。
しばらくロードバイクに熱中する日々が続きそうである。
楽しみだ。
Posted at 2011/01/27 00:29:46 | |
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