日産の不調が報道されています。
半期赤字こそ免れたものの99%の減益とか。要因に関しては複数の事情が絡んでいると思いますのでここでは触れませんが、思えば日産の不調ってこれが初めてではなく、戦後まもなくの労使対立に始まり合併後の旧日産vsプリンスの派閥争い、上層部の派閥争いの果てに外資に買収され…と、組織としてはトラブルの絶えない会社でした。
11月の会見以降にも進行形で色々な情報が出て来て、今回の経営危機は正直かなり厳しい状態のような気がしますが、ゴーン会長を追放した結果また別のお家騒動が始まり泥沼化して今に至るというのが、いかにも日産らしいといえば日産らしいといいましょうか。。
クサい言い方をすると個人的には、日産って昔からこういう組織上層部のゴタゴタに対して、現場のエンジニア達が反骨心を原動力に意地というか念みたいなものを込めて開発した結果、エンジニアの顔が見える、マーケティングだけでは図れない所謂『名車』と呼ばれたクルマ達が時代時代で生まれてきていたように感じています。
反面、マーケティングでは図り切れないが故に売れた理由の客観的な分析が難しく、故にヒットモデルが続かない傾向があったり、製品の出来不出来にムラがあったりなんてことも多いのも事実。一人の思いで作り上げられるほどクルマの開発というプロジェクトは簡単なものではありませんが…それでも企業としての優秀さと創り出される製品の魅力というのは全く別のもののような気がしています。そんな逆風吹き荒れる日産ではありますが、今回仕事の関係でチケットを頂けたので初めてニスモフェスティバルに行ってみることにしました(前置きが長いww)。
冬の富士でのイベントなので、クルマに興味のない家族には辛かろうと思い、当初一人で参加するつもりでいたのですが、念の為家族に報告した所行ってみたいと言うので、それならと急遽家族全員分のチケットを手配しました。
ゲートオープンはAM5時。なんか混むらしいなぁ~何時に出ようかな~なんて考えながらサイトを見ていると、スカイラインとオーテック車のオーナーズパーキングエリアというイベントがあり、抽選な上に高価ではありますが、対象車種はスタンドエリアの駐車枠を確保できるとのこと。家族連れならその方が楽だな~と何となく応募したところ当選。なので初ニスモフェスティバルにして恐れ多くもスタンドエリアに駐車させて頂くことになりましたw
当日はいつものようにAM3:30に自宅を出発。地元のICを3:56に通過し深夜割引GET。中央道経由で渋滞にハマることもなく途中休憩を入れながら予定通りAM6:00に富士スピードウェイ到着。オーナーズパーキングエリアへは西ゲートから待機なく入場、駐車区画もすぐ。何も知らされていなかった家族は『ええ?ココ??』みたいな顔していましたがw
富士に来るのは
2013年5月のGT観戦以来なので11年半振りです。この頃は次女はまだ生後6ヶ月。この時2コーナー内側の斜面の芝生の上で初めて寝返りを打ったんだっけ。今じゃ嫁の背丈抜かすくらい大きくなっちゃっいました。
到着後は朝飯を食べて夜明けのサーキットをプラプラお散歩。冬の朝一番のサーキットの雰囲気って大好きです。自分が走るワケでもないのになんか昔走っていた頃の事を思い出してワクワクします。また走りたくなっちゃうな(笑)
また雪に覆われた富士山の表情が夜明け共に刻々と変わるのが印象的でした。その後は一度行ってみたかった30°バンクへ。メモリアルパークという名前になっていますが実際には雑草が生え放題で、当時のまま残された遺構という表現がピッタリくる状態ですが、その分当時の情景と過ぎ去った年月の長さを実感することが出来ます。車体剛性も低くタイヤも今とは別次元の低グリップな上に安全性も確保されていない昔のマシンで250km/hもの速度からノーブレーキで突っ込んでくるときにレーサーはどのような心境だったのか…などと暫し当時に思いを馳せてみる。
その後はスタンド前に戻り、オーナーズパーキングエリアに止まっているクルマを鑑賞しながらイベント開始待ち。
今回80台のスカイラインが集まっていて、内訳はハコスカ(3台)、R30(1台)、R31(2台)、R32(14台)、R33(4台)、R34(19台)、V35(3台)、V36(9台)、V37(25台)で合計80台。初代&S50系、ケンメリ、ジャパン以外は全世代揃っていました。
ちなみにGTRはR32(6台)、R33(5台)、R34(17台)、R35(6台)の合計34台が駐車されていました。
最大勢力がV37系というのは意外でした。400Rやニスモなどの最新のモデルの台数も多かったのが印象的です。スカイラインというクルマ、今後の展開も含めてなかなか難しい立場に立たされていますが、こうして新しい世代がスカイラインとして支持されて増えてきてくれているというのを実感できるのは嬉しい事だと思います。
世代に関わらずそれぞれの愛車への思い入れとスカイライン愛を表現したデコレーションをされている参加者の方が多かったですね。私は停めるだけのつもりで特に何も用意していなかったので、場内で日産応援団の方に頂いた団扇をダッシュボードに飾って控えめに日産の応援をアピールしました。娘達も自分の家のクルマがこういう形でイベントに参加しているのを見てワクワクしている様子でした。高い駐車料金を出した甲斐がありましたな♪
そうこうしている内にイベント開始時刻となったのでメインスタンドへ。最初はヒストリックカーエキシビションレース。出場車は全部110&310サニークーペでした。フォーメーションラップが終わり、レッドシグナル点灯直前で緊張感が高まる中、スタートに備えてエンジンをレーシングする22台のA型の、次第に高まる咆哮の協奏を聞いて、スタート直後のポジション争いを見送っていたら、鳥肌立ちました。久しぶりに味わったこの感覚。エキシビションとはいえスリップを使って刺しつ刺されつ、4ワイドのサイドバイサイドありと見応えのあるガチのレースでメチャメチャ感動しました。
娘二人も、サーキットでのスポーツ走行を見たりした事はあるのですが、レーススタート直前の緊張感を目の当たりにするのは初めてで、これが本当のレース!!と感動していた様子。何やら自分のインスタにも投稿してましたがw
そうなんだよ。。レースってこのスタートの瞬間の集中と他車との駆け引きの緊張感がホント堪らないんよねぇ。。
続くZチャレンジまで観戦し、昼食後はパドックエリアの展示を見に行きます。私のお目当てはといえばこの辺り。
エキシビジョンレースですっかりサニー推しになった長女が近くでサニーを見てみたいと言うのでピットB棟へ。今時のクルマを見慣れているせいか、久々に見た110&310はこんなに小さかったっけ?という印象でした。
昔、若かりし頃に友人が310クーペに乗っていたんですよね。A14ベースでまつおかに加工してもらった1,508cc仕様。A14ベースはあまり回せないからカムは低中速重視の76°って言ってたっけ。回せないとはいいつつ8,000rpmまでは常用で、B16AのEF9辺りよりは速くてウチのBFファミリアターボやCA積んだ180SXとタメ位の加速だった記憶があります。その310、また速いだけではなくてイイ音だったんですよね。夜な夜な一緒に走り行ってた頃がホント懐かしい。
そんなサニーの印象を娘に尋ねると曰く『小さくてレトロで可愛い♪』だそう。往年のTSマシンを可愛いと表現する辺りはいかにも女子高生っぽい感性です。本人にそう伝えたところ、『女子高生にとっての可愛いという価値観はカッコイイやシブイやCOOL等の全ての肯定的ニュアンスを含有し、簡潔かつ最上級に表現する形容詞』なんだそうですw
一方、GT-Rマニアの次女。今までの推しはR35でしたが、第二世代の色々なGT-Rを見ているうちにR34、特にベイサイドブルーもお気に入りになった模様。あとリーボックカラーのR31に結構興味惹かれていた模様。
そういえば8年前のこの時もこのクルマがお気に入りで一緒に写真撮れって言われたんだっけ。角ばったクルマが好きなのかな?
冬の屋外のクルマのイベント。私一人ならともかく、寒くないか退屈しないかと心配だったのですが、この日は朝こそ寒かったものの昼間は暑いくらいのポカポカ陽気。娘二人と嫁さんも思いのほか楽しんでくれた様子で安心しました。
フィナーレまで見学し、早々に帰宅…じゃなくて、ここからは私の趣味に付き合ってくれた家族向けのイベントです。
とりあえず近場の御殿場プレミアムアウトレットへ。多少の渋滞はあるだろうなと覚悟してはいたのですが…足柄スマートICへ向かうクルマの列があんなエゲツナイ渋滞になっているとは。。全然動かない渋滞で、普段30分で着く距離に2時間もかかりました。。その間、一日遊び疲れた嫁さんと娘達は気持ち良さそうに熟睡。朝早かったもんねw
眠気を堪えながら渋滞を乗り切り、日が暮れた頃にアウトレットへ到着。プラプラとショッピングしたりフードバザーで夕食取ったりしているうちに時刻は20時、アウトレットの閉店時刻。夕食後に外に出ると今度は御殿場IC方面に向かうクルマの列でアウトレット前がエラいことになってます。交通情報で調べるとその先の東名も事故渋滞だらけ。。
どうせ遅くなるなら風呂にでも入って渋滞が短くなるのを待とうと、ホテルに併設された日帰り温泉『木の花の湯』に行くことにします。温泉は21時まで入浴受付しているのですが、アウトレットの駐車場は20時半で閉鎖とのこと。入浴する人はホテルの駐車場にクルマを移動させる必要があるとの事なので駐車場からクルマを出したはいいのですが、目的地数百メートル手前で渋滞して全然動かなくなります。。渋滞にハマっているうちに20時半近くになってしまい、風呂の最終受付に間に合わない雰囲気になってきたので、嫁と娘二人だけクルマから脱出し歩いて温泉に。。
一人渋滞にハマり続ける私。20時45分くらいになっても全然動かず目的地まで残り300m。もう間に合いそうもないから駐車場で仮眠でもしよう…と思い始めた矢先の20時50分くらいから急に車列が動き出し、20時55分ホテル駐車場着。急いで受付に向かって20時58分、受付終了2分前に何とかギリギリチェックイン。入れて良かった~ww
ちょっと高めの日帰り温泉でしたが、清潔でオシャレでなかなか気持ちいい温泉でした。日中は富士山も見えるみたいですね。閉店までのんびり浸かって疲れ癒しました。お休み処も充実していたので今度はゆっくり来たいですね。
時刻は22時。東名の渋滞は解消しているようでしたが、インターまではまだ渋滞しているんだろうな…と覚悟を決めて出発すると…もうクルマが1台もいない。あれだけの渋滞が1時間程度で掃けるものなんだとちょっと感動w
交通情報通り東名もガラガラで23時には用賀料金所着。いつもなら深夜割引効かすのに時間調整をしますが、この日は早朝から動いて疲労困憊だった上に翌日の仕事のこともあり早く着く事を優先し日付が変わる前に帰宅。
初めて行ったニスモフェスティバルは、久々のサーキットイベントだったということもありますがとても楽しかったです。そんな親父の遊びに嫌な顔もせず付き合ってくれる家族に感謝。一人もいいけど家族と一緒は楽しいね。
日産も置かれている状況はとても厳しい状態ではありますが、このように応援してくれる数多くのファンがいること、今まで生み出してきたプロダクトが支持されていることを忘れずに原点に戻り立ち直って欲しいものですね。