最近公私共に振り回され気味で、ちょっとばかりお疲れ気味の毎日。
ふと、ここ最近一人旅に出れていないなぁ。。どこか遠くに行きたい。。
なんて思うようになりました。そんな訳で平日に有給を二日ばかり頂戴して、ぶらっと現実逃避の旅に出てみることにしました。出張以外で日帰りじゃない一人旅とか何年振りでしょう。ちょっと思い出せません。
家族との遠出では昨年京都や伊勢、福井などそこそこ遠くまで足を伸ばして、それは勿論楽しかったのですが、クルマを好きなだけ走らせたいという面では、毎回イマイチ物足りない感が残っていました。今回はどうせなら一人だけで好き勝手にイヤになるほどの距離を走ってやろうと考え、予定を何も考えないままどっか行こうと考えました。
方角はどうしよう。西に行こうか北に行こうか。西は昨年家族で結構行ったので、しばらく行っていない北の方に足を伸ばしてみたい。そういえば初夏の八幡平アスピーテラインは気持ち良かったっけなと思い返しします。
アスピーテラインに初めて行ったのはバイクで、ZX-11に乗っていた2001年の秋の事。あの時は東北道で北上し八幡平行って、田沢湖の観光案内所で宿探してもらい一泊。二日目は秋田から日本海側出て新潟まで海岸線南下して関越で帰ったんだっけ。当時はネットなどで情報を得るのが当たり前な今とは違い、情報は雑誌などの紙媒体中心、クルマにもナビは贅沢品の時代で、もちろん携帯ナビなんてものもなくツーリングマップル頼りだった時代。よく辿り着けたものです。その荒涼とした景色に魅せられ、その後はクルマで、結婚翌年の2007年7月に妻と、2020年6月に一人でと計3回訪れました。そんなこんな考えながら当時の写真を見ていたら、また行きたい気分になってきました。
東北に行くとして、距離を稼ぐ為に、どのように高速を使おうかと調べていて目に止まったのが、NEXCO東日本の企画している高速道路観光フリーパスの【ドラ割、東北6県周遊・首都圏発着プラン】。東北6県周遊区間の高速乗り降りが3日間自由に。さらに周遊区域までの首都圏発着、往復1回分の高速料金がセットになり、お値段16,000円。
そこそこいいお値段ではありますが、ETCマイレージサービスに加入していれば2,400ポイントの追加付与ありで実質13,600円。アスピーテライン最寄りの松尾八幡平インターまでの往復高速料金が、浦和出発の場合、深夜割引きでも15,960円、昼間時間帯では22,800円になることを考えると、往復だけでも元が取れそうなので申し込んでみました。
フリーパスですから時間を気にすることもなく、普段の通勤時間帯の午前6時に自宅を出発。途中、事故見分作業とやらで、郡山南インターで強制的に下道に下ろされるアクシデントはあったものの、郡山インターから無事高速に復帰。13時に松尾八幡平最寄りの岩手山サービスエリアに到着し、昼食を食べながらこれからの予定を考えます。
今回はある程度時間に余裕があるのでアスピーテラインに上る前に、一度行ってみたかった【松尾鉱山資料館】に立ち寄ってみる事にします。松尾八幡平インターから10分くらいの距離なので14時過ぎに到着。
この資料館は、アスピーテラインに残る松尾鉱山跡の当時の姿を伝える資料館です。写真撮影が禁止されている為どのような展示がされているのかがネットで調べる事が出来ないのですが…今は廃墟となった緑ヶ丘アパートをはじめとする松尾鉱山や大更より出ていた松尾鉱山鉄道が生きていたころの資料が豊富に展示されており、とても楽しく過ごすことが出来ました。松尾鉱山跡の廃墟を見てみようという方は、訪れる前に行ってみることをお勧めします。
資料館で1時間程度見学した後は、鏡沼のドラゴンアイにも寄ろうかとも思ったのですが、今年は6月15日くらいが最後の見頃で、既に溶けているような情報があった事(3年前に来た時には6月18日の時点でまだ見れたのですが。。)以前歩いた時の様子から、熊さんに会ったりしてもやだなぁというビビり心から今回はスルーしてしまいました。
※2020年6月18日の様子
他にもいろいろ見どころはあるのですが、太陽ギラギラで暑いので夕方になって少し涼しくなるまで時間を潰しましょう。アスピーテラインを登り、山頂からは樹海ラインを下り、松川ゲート経由で戻りと一周し走りと景色を楽しみます。
周遊して麓に戻った時点でガソリン残量が心もとなくなったので給油を考えますが、インター付近にはスタンドが無い為、一旦西根バイパスの方まで出ます。今回は遠乗りで燃費がどのようになるのかを見るのも楽しみの一つです。
そんな1回目の給油。平均速度60km/hペースでの走行距離748kmに対して67.7ℓの給油。燃費は11.05km/ℓ。いきなり最高燃費記録更新です。旅の出発前に150km程度街乗りをしていたこと、上り坂の多い東北道下り線を走ってきたこと、郡山南で高速を下される際に渋滞にハマった事を考えるとまずはこんなものでしょう。
給油後、もう一度八幡平ビジターセンターに戻り、クルマの写真などを撮りながらのんびり過ごしているうちに時刻は18時。日も傾きはじめ多少涼しくなってきたので、窓を開けて風を受けながら再度アスピーテラインを登り、今度は緑ガ丘バス停の前の脇道に入ってクルマを停め、緑ヶ丘アパート群の廃墟を眺めながら少し散策をします。嘗ては鉱山の通勤路として賑わったこの路。廃墟となった今は私以外人っ子一人いない状況ですが、この一帯は紅葉の名所らしく、この路も秋の紅葉時期には紅葉狩りの人たちで路上駐車が並ぶほどの賑わいとなるようです。
私はカッコウの囀りが聞こえ青空の背景に夏草に囲まれた廃墟の映える夏の景色が好きだったりします。今回は資料館で生きているころの緑ガ丘の街の景色を見てから来ただけに、その対比が感じられ一際感慨深い感じです。
その後はクルマで移動し景色を眺め、写真など撮りながらアスピーテラインを愉しみ頂上で日没を迎えます。
その後、秋田側へと下って鹿角八幡平から再び高速へと入ります。高速に入ってすぐの花輪サービスエリアでこれからの予定を考えます。時刻は20時。初めは適当な場所で車中泊をするつもり…というか正直何も考えていなかったのですが、せっかく泊りでの一人旅という貴重な機会。しかもイヤになる程の距離を走ってみようという趣旨ですから、きちんと身体を休められる場所で泊り無理なく二日目に備えたいという気持ちもあります。
そこでネットで青森市内辺りで泊まれそうな宿をスマホで検索したところBooking.comという予約サイトでリーズナブルなお値段の宿を発見したので予約。…ってそのホテルは厚生省の管轄ではないホテルなんですが。。クルマ旅やバイクツーリングのお一人様も歓迎らしいです。なんかアメリカとかの本来のモーテルの使い方に近いですね。
という訳で宿も確保できたので青森まで車を走らせ、青森インターチェンジの【東北自動車道 全長680km 終点 お疲れ様でした】の看板を拝み、市内のスーパーで食べ物とお酒を調達し21時半に宿へ到着。宿は見た感じからして、いかにもアレな感じではありましたが、車庫あり、身体を伸ばせる大きい風呂あり、大きいベッドあり、無線Wifiあり、レンジあり、アメニティ充実とクルマ旅の疲れを癒すには打って付けの場所でした。難点といえば、入る瞬間多少恥ずかしいこと位ですが、五十路のオッサンにはそんな恥の概念なんて残っちゃおりませんので全くの無問題ですw
そんなこんなで風呂に入って晩酌をしながら持参のPCでメールチェック&翌日の情報収集をした後、22時半にはほろ酔い加減で早々に就寝体制。一日目が終わります。1日目の走行距離は821kmでした。