
前回に続き、森田氏の超絶凄いコレクション拝見ツアー。今回はさらなるディープな世界を拝見させていただきました後編になります。
「第1ガレージ」からほど近い、「第2ガレージ」へ移動します。なんでも、そこは「ポルシェがポルシェを作る前の車達」の部屋とのことで???
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早速目についたのが、「アドリアブルー」という何とも素敵なブルーシルバーの356。氏によると、なんと「356の生産1号車」とのこと(@_@;)
確かに、特にリアスタイルはどの356とも違うデイテイルです。いわゆる「Pre A」よりさらに前、ということになります・・・
Egルームも含めて完璧にレストアされています。それにしても、なぜそんな希少車が本国のポルシェミュージアムでなくここにあるのでしょうか(笑)
さらに奥には、パッと見「単に旧いビートルが3台ある」ように見えますが、もちろんそうではないそうで・・・
「まだフォルクスワーゲンがタイプ1(後に言うビートル)を正式に生産する前の車」なんだとか??
まだ、ポルシェはいわゆる「設計事務所」の頃で、ボディ含め生産は別のメーカーが行っていた時代だそうです。
この、マルーンのカブリオレはナチスの将校が乗っていた個体とのこと・・・
森田氏いわく、「とにかくポルシェは乗ってみると古ければ古いモデルほど良い」そうで、それを突き詰めて行ったところ辿り着いた世界なんだとか・・・
このマットブラックからして異彩を放つ1台は、中でも最初期と思われる個体。
1930年代当時、ヒトラーの命令で、「国民車計画」のもとフェルディナント・ポルシェ博士に設計を依頼した・・という有名なエピソードがありますが、正にその流れを汲んで作られた試作車そのものという事です。
「KdFwagen」というヤツだと思います・・・多分(^_^;) 車内にKdFのバッチもあり(ステアリングの左)、シフトノブの中心にもマークがあると教えていただきました。
いやはや・・・もはやワタシのような素人には理解不能な世界ですが(汗、とにかく氏の「探究心と情熱」にただただ感服しながら説明を拝聴したのでした(~_~;)
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さらに、「普段の足車も紹介しましょう」ということで「第3ガレージ」へ。こちらは356のボディに964(だったかな?)の空冷エンジンを押し込んだスペシャルモデル。エアコンも効いて○○kmで高速右車線をガンガン走れるそうです。これにピタっと後ろに着かれたら驚くでしょうね(笑)
なかなかエンジンスワップがうまくいかず、完成までに356を3台潰したそうです(^_^;) 普通なら、「足車は最新モデルの911かカイエン」となりそうですが、そうでないのが森田氏のまた凄いところです。
もはや完全に麻痺してしまいましたが(笑)、隣の素の「ケロヨングリーン」のナロー(T)も素敵です。
またちなみに芝生に停めてあったタルガも氏のコレクションの1台。色がまた素敵です。森田氏は356だけでも14台(!!)ナローは7台くらい?お持ちだそうですよ・・・
一気に拝見し、後半はあまりにディープすぎて解説していただいた内容も良く覚えていませんが(笑)、まるで本国のミュージアムツアーを見学した気分でした。
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お暇した後はちょっと移動して、老舗のイタリアン「ガレージミラノ」さんへ。
昨年
S氏のガレージ探訪の後訪れた「カフェ ゴルディーニ」のすぐ隣、同じオーナーさんが経営するお店。店内にはスパイダーのSr2が展示してありました。
偶然この時、(写真は遠慮しましたが)段付きやTI、4Cなど新旧アルファに乗る若い世代のグループがいらしてました。
ちょうど同じタイミングで食べ終わり、駐車場でしばらくお話させていただきました。今やジュリア辺りでも価格は高騰し、昔に比べ手が出しにくい状況になっていますが、若い方がヴィンテージカーに興味を持ち、実際に手に入れて楽しんでいるのはとても嬉しいです。
ずいぶん前から、旧車の世界では「後継者問題」がしばしば話題になります。森田氏のようなレベルの方に限らず、長く大切にされたヴィンテージカーも、オーナーが高齢となり手放す際、お子さんなど後を引き継ぐ方がおらず結局は海外へ流失してしまう、というパターンがどんどん増えてしまうのでは・・と危惧されています。
昨今の高騰はそういう意味でもよろしくない傾向ですね。投機対象として扱われるのではなく、「本当に好きな方が手に入れて、愛情を持って維持していける」健全な環境であって欲しいといつも願っています。
Posted at 2023/07/09 19:33:58 | |
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ポルシェ | 日記