カーショップで施工したドアのデッドニングを見るとサービスホールをすべて塞いだ上に、ドアパネル内側にも制振材を貼り付けている。果たしてそこまでやったら、ドアが何キロ重くなるんだろうかと余計な心配をしたくなる。自動車メーカーがグラム単位で軽量化に苦労しているのにね。
ガチガチにドア回りを固めて音が良くなるのか? 答えは否です。ドアの穴をいくら塞いでも空気が抜ける穴を全てふさぐことはできない。少しでも空気が抜ける穴がある限り密閉型スピーカーのエンクロージャーにはならず重くしているだけ。パネルが重くなることで共振周波数は下がるので音漏れ防止や遮音効果は多少あるだろうが、音質が向上するとは限らない。ガチガチにした方が良いならスピーカーボックスは鉄の塊にしてしまえばよいはずだが、世の中のスピーカーで鉄の塊でできた製品はない。適度に共振したり減衰させたりするのがスピーカーボックスの役割なのである。そもそもどんなに制振材を使ってもスピーカーの振動を抑えることはできないけどね。
特定の周波数で部分的に共振するのを防ぐのがデッドニングの役割と考えると、制振パネルの貼り方は全く異なってくる。ドアパネルを拳でコンコンと叩きながら振動が大きくなる場所に小さく切った制振パネル(2cm×5cm)を貼るだけで、かなりの効果が見込めるしドアが重くならない。音質向上が目的ならそれだけでよい。
カーショップでやたらと制振材を貼るのは、たくさん材料を使って売り上げを大きくしたいからとしか考えられない。お客は音が良くなったと喜んで帰るが、無駄に重くなったドアの開閉のたびに不便を感じるだろう。音質はデッドでつまらないし、、、
DIYでカーショップと同じようにベッタリと制振材を貼っているのを見ると悲哀すら感じる。制振材メーカーとカーショップを儲けさせているだけなのに。。。
必要最低限の制振材を使って最大限の効果をあげるカーショップが存在したら良心的といってよいが、それでは経営的には成り立たないのかもしれませんね。
スピーカーケーブルもそうだがカーオーディオの常識には嘘があり盲目的に信じると損します。カーショップのいいなりになって100万円以上の資金を投入する人が少なからずいますが、お金の使い方を考え直した方が良いだろう。
事実を書いているだけですが、そのうちカーショップオーナーに後ろから刺されるかもしれませんね。
Posted at 2018/09/13 11:03:54 | |
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