2012年10月29日
いよいよ専門分野のサスペンションです。
まあ、私のやってることは完全否定でOKですが、考え方は大事にしてくれるといいなあって思います。
アーム切って繋いだり、作っちゃったり、もう数台やっちゃって麻痺しつつもあり・・・
もう少しクルマを作るときに考えてくれれば、要望してくれてればこんなこと必要なかったのにと思ったり。
サスペンション。
ストラット式とかダブルウィッシュボーン式とかいう、アレです。
乗り物に採用され始めたのは19世紀とかそんな昔からありますが、当初から現在までほぼ「乗り心地をよくする」ために用いられています。
これが金が有り余ってヒマな貴族が暇つぶしに自分の奴隷に危ないことをさせて見て喜ぶ「レース」なる賭け事が始まってからは、速く走らせるために必須なものとなりました。
20世紀後半になると、経済活動が繁栄しレースの勝者には名誉も与えられ、そのクルマを作ったメーカー(コンストラクター)も商品のイメージアップになるからと参加し、スポンサーもお金を出し始めました。
勝つことがお金につながることから、当然いんちきまがいの改良もありつつ進化していきます。
あくまで「危険なものを見せるエンターテイメント」という性格から、1チームが勝ち続けることは許されず、様々な制限をかけることになりました。なっています。
結果、安全なサスペンションは乗り心地を追求した自動車にしかなく、速さを競う場での進化は閉ざされたままとなっています。
という前置きから私が言いたいのは、普通の人が乗れる乗り物と速さを競う乗り物の機能の共存は不可能なのかってことです。
ひとつの答えが、R35GT-Rです。
4WD、V6 3.8Lツインターボ。
あれが速くて当然だと思う人は「クルマを分かっていない人」です。
ポルシェがGT-Rのニュルのタイムにケチをつけたっていうニュースもありましたが、ポルシェは乗り手を選ぶクルマで、誰もがGT-Rの速さについていけるわけではないです。
サスペンションは「目的」で結果が大きく変わります。
現在売られているクルマで(誰が乗っても速い本当の)速さと安全性とを両立できているものはGT-R以外にありません。
で、あの大きさ、重さ、パワーがホントに必要なのか?
私の考え方はこうです。
技術的にはもっと軽く小さく出来るけど、速さを売りにしたクルマを買う人はあの価格帯にしかいないから、庶民は無視。
私が昔から今まで追い求めているものは、普通のクルマのままサーキットも速い、です。
もちろん庶民な私は数百万円のクルマを新車で買えませんから、その味見だけでも、という思いでクルマを購入し、色んな人と関わり、見てきました。
その結果、売ってるクルマは全てカスみたいにサーキットでは遅くて、人が速いという世界でした。
2000万しようがミニサーキットを走るとジムカーナのA車両のGA2シティより遅いんです。
んが、そのシティは乗り心地が最悪・・・
ギコギコガコガコバッタンバッタン。。。
ならばちゃんとクルマを速くしてみよう、ということでチューニングの深い世界へ踏み込んだわけです。
私は自分が速くなりたいという欲求がほとんどないので、全てクルマのせいにしました。
それがサスペンションの改造のきっかけです。
素直にタイヤを生かしたい。
それだけです。
インプレッサ。
会社の後輩から15万で買ったC型のGC8、WRXでした。(STiではないです)
最終的にリアドアをFRP化しましたが、それ以外は普通の乗り物と考えています。
もちろん3ナンバー化したりもしましたが、エアコン、パワステ、内装、パワーウィンドウなど装備は全て残ってますし、太いタイヤを入れるための努力はしましたが、切った張ったもなし。
車高調も売ってるものそのままで車高も最低高さ9cm以上、触媒付き、静かなマフラー、純正エアロ。
タイヤはSタイヤを積んでいくので、普段は普通のラジアルタイヤです。
当然車検で戻すものはひとつもなかったです。
これでALT28秒6でした。(178さんが乗って28秒1)
ロードスターNB8。
中古で68万の10thリミテッド。
これは4スロと車高のためにそのまま車検OKとは行きませんが、他はインプレッサと似たようなものです。
タイヤが積めないので、履いたままでサーキットに行くしかないのが最大の欠点でした。
これでALT29秒0でした。(178さんが乗って28秒6)
2台ともその車種のチューニングされたエンジンの中では速いほうです。
ですが注目して欲しいのはサスペンションです。
さして軽量化もしていないのに、それをくつがえしているだけではなく、乗った人にしか分からないのが残念なんですが、安全で乗りやすく速いです。
それを目的としたからそういうクルマ(サスペンション)になったのであって、遅くても良いなら足回りなんていじる必要なんて一切必要ありません。
純正ショックにローダウンスプリングと○ーリンズは「同じ」価値です。
見た目とわずかなフィールの違いだけです。
ある特定の人にとっては「鬼に金棒」かもしれませんが、少なくとも私にはKYBの純正形状にローダウンスプリングと同じ扱いです。
直巻きスプリングよりも安いバンプラバーでセッティングできますから。
サスペンションはタイヤを「安定して」使い切るためにあります。
そうでないものを目的とするならば、なんでも同じです。
タイヤの安定した使い方については次回。
Posted at 2012/10/29 23:47:25 | |
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