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2012年12月22日 イイね!

資料その3

資料その3いつまで続く?


画像はストラット式(左)とダブルウィッシュボーン式(右)です。

Wウィッシュボーンはカプチーノのリアが題材です。
横G(青矢印)はサーキットの1G超えをイメージ。
タイヤを横に倒す力がハブキャリア(ナックル)にモーメント(赤矢印)を与えます。
これがアームやサスペンションのバネ、ショックに与える力を紫で示しました。

特に問題ないと思います。
素直な動きがベースになり、それに合わせたキャンバーやフロントならキャスターとその変化量を決めれば違和感のないアシ周りになると思います。

次はロードスター。
左がNA、NB型のWウィッシュボーン。右はNC型のマルチリンク。
とりあえずここではマルチリンクのトーコントロールやコンプライアンス(ブッシュ変形による変化)は無視します。



まずは街乗りでの力のかかり方。
少し大げさに書いていますが、NC型のハブキャリア(ナックル)は少し問題があって、カプチーノのリアのと同じでハブキャリアに直接ショック、バネのセット下部が付くのですが、NC型は少し腕の部分があってこれがハブキャリアのモーメントを助長します。

で、サーキット。



NA、NB型に比べ、NC型のショックへの力のかかり方が違いますね。
もう少し分かりやすい絵が描きたいですが。。。

要するに、カプチーノ、NA、NB型に対して、NC型のサスペンションは、
・街乗りではショックがあまり動かないことから、タイヤに対しバネレートが相対的に低くなり、柔らかい。
・サーキットでのコーナリング時は、ショックの動きが大きくなり相対的に硬いということになる。

実際にNC型に乗ってみると普段はアシがスコスコ動いて乗り心地がよく、コーナーで踏ん張りが利く理想とも言えるフィーリングです。
が、サーキットでの限界走行時は、コーナーの中盤~後半のアクセル全開の加速時にアシが動かなくなり、限界がつかみづらいです。
イメージ先行で走る人は気にならないですが、セッティング中の限界を探る乗り方では、どこまでいけるのかさっぱり分からず、とても難しさを感じます。

実際にコレを対策するためにショックの取り付け位置を変更すると、とても素直になったので、市販車でサーキットを攻めることはメーカーでは評価のうちに入れてないんだな、とよく分かりました。

これは特殊な例ですが、こうやって力の入力をきちんと整理することで車高を変化させた時やアライメントを調整するときの方向性が見えてきます。

今までは横Gに関してのみ書いてきました。
前後Gに対して、アームの配置がどういう影響を及ぼすのか、他ではあまり書かれないので書いてみようと思います。

ロールセンターと同じように、前後のピッチングという動きに対しても設計上の動きの中心、ピッチングセンターというものが存在します。
これはロールセンターのように左右が同じでなくてはならないのに対し前後バラバラで設定されているのが特徴です。
そのため、間違えると動きがまとまらなくなり、理屈では正しいのに良くならないということが発生します。

もちろんクルマの動きはあらゆる方向へのGの変動に対して対応せねばならないので、連続的なGの方向変化に対して違和感がないようにするべきですし、市販状態ではそれが成立しています。
何かを変更する(足周りをいじる)ということは、その成立を壊すことですから、再成立にはそれなりのことをする必要があります。

私が足周りをいじる理由として、サーキットなどのGそのものが大きい時、市販状態では不成立であることがはっきりと分かったからであり、それは「壊れている」と判断したからです。

再成立のカギとなるものは、
バネレート・・・大きなGに対してストロークエンドまでいかない(バンプタッチしない)
ショック(減衰力)・・・バネの動きを邪魔せず、タイヤを効率的に接地させること
スタビライザー・・・再成立に向けて、バネレートと合わせ技で違和感をなくす
アライメント剛性・・・ブッシュの強化、ピロ化によるタイヤの位置決め剛性の「適正化」
アライメント・・・タイヤの転がりを優先した動的な設定
エンジン・・・アシの速さとのマッチング(パワーの大きさだけでなくパワーの出方のほうが重要)

ほとんどのクルマの場合は、もともと成立してないことから、何をやってもチューニングだと感じてしまうのが、ほぼ皆さんの誤解のもとになっていると思います。

スタビ強化(径を太くする)・・・よく曲がるようになった! ← 大きな間違い
車高調を付けたら速く走れるか・・・・・・速くなった! ← これも間違い 

柔らかいアシでコーナリングするのが怖いと感じる人が多いと思います。
それは、動き大きいから怖いと感じるのではなく、動きが「間違ってる」から怖いのです。
正しい動きになれば大きなロールも怖いと感じなくなります。

NB型ロードスターや86(BRZ)のノーマルでサーキットを走ると、なるほどと思える人は多いんじゃないかと思います。
日産のマルチリンク車両も比較的良いですね。
もちろんレベルによって感じ方は違います。


あと、違和感っていうものを「クセ」「テクニックでカバー」っていうふうに表現の仕方を変える人が多いです。
違和感のないクルマに乗れることがほとんどないはずなので仕方ないですが、プロの「そういうもんだよ」は許せないと思ってます。
そうはいっても色々制限がありますから、クセを直すのがなかなか難しいってことも理解しなきゃいけないですが。

まずはバンプタッチのしないセッティングにしてみること。
車高を下げようと思うと相当高いレートにしないとダメなので、このハードルを超えることも実はかなり難しいです。

そして次にアライメント。
このハードルが相当高いです。
純正値にこだわってしまう整備士あがりのチューナーでは無理なことなんですが、
同じタイヤを使うのに、車種が違うからアライメント数値が違うことに違和感を感じないことが私には違和感なくらい無理なことなんですが、超えて欲しい(笑

タイヤとホイール。
見た目で選んだ時点で負けです。。。
重さなんて気にするのは百年早いです。
まずサイズ(幅、オフセット)とタイヤの銘柄を「自分で決められる」ようにならないと、空気圧をいじってもスマホいじってるほうが有意義なくらいです。


結局自分でやるのもお金払ってやってもらうのもかなり無理な話だと思います。
適当に年を重ねて、少しずつ私の書いたことが分かるようになってくれればいいかな、くらいで書いてますので、そんな感じでお願いします。
Posted at 2012/12/22 01:00:46 | コメント(1) | トラックバック(0) | その他 | 日記

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