ロドスタとインプレッサの車載動画です。
サーキットの走らせ方は2つのパターンがあります。
1つは私のクルマに代表される、ノーマルに近いアシのセッティングで、ベタグリップ+αで走る、
アンダーが基本な走らせ方。
・メリットは、クルマなりに走らせるので、安全。
・デメリットは、上手い人にとっては操ってる感がないので、面白くない。
2つめは、機械式LSDを入れ、荷重コントロールを使い、部分的にオーバーステアな走らせ方。
・メリットは、楽しい。
・デメリットは、アシのセッティングが難しく、テクニックとクルマが決まるまで、危ない。
以前は、1つめは初心者~中級、2つめは上級向けみたいなイメージでいましたが、今は1つめでもタイヤやチューニング、足回りの進化により、上級者と同じようなタイムが出るので、年に数回レベルの走行回数の人にお勧めです。
ALTは特にラインが複雑で、後半のリズムが速く、どっちの走らせ方でも難しいです。
私は1つめの安全な走らせ方しか出来ないので、そっちの解説をします。
まず、クルマなりに走らすので、クルマでタイムが決まります。
おおよその基準タイムを示すので、参考にしてください。
基準は1000kg、100~150ps、ハイグリップラジアルなクルマで、30秒から31秒です。
・上手い人はここから0.5秒削れますが、才能が要ります。
・さらに空力で0.5秒の可能性があります。
基準に対し、車重が50kg増えると、0.2秒ほど落ちます。
パワーは計算しにくいのですが正確にストレートエンドの最高速を測定できるとざっくり計算できますが、あまり正確なデータが揃っていないので、今回は止めます。
まずALTを走ると、1~3コーナーが難しく感じます。
後半は成り行きでしか走れないので、特にそう感じます。
1~3コーナーは、コーナーでとにかく速度を落とさないように、ライン取りとステア操作をします。
コツは、「減速も加速もしない」です。
2コーナーの立ち上がりだけは3コーナーの登りに向けて、きちんと全開加速させますが、速度が落ちるブレーキは厳禁です。
1コーナーの進入で、アクセルオフかちょんブレーキで入り、だらだらとエンジンブレーキのみで減速。
2コーナーの進入で、ステアを足し、クリップにつけられる速度を1コーナーの間に合わせます。
3コーナーに向け、2コーナークリップ手前からアクセル全開、3コーナーへの切り返しも全開のまま。
3コーナーはインベタで走り、後半の登りがきつくなる、回り込む手前でアクセルオフで曲がれる速度まで、全開を維持します。
ALTはこの3コーナーの回りこみが一番危ないので、ここで無理は禁物です。
がんばってもタイムは変わりません。
3コーナー奥が綺麗に回り込めたら、アクセル全開で登ります。
トラクション不足に感じるのは、クルマが悪く、あなたは悪くありません。
機械式LSDを入れても、登りません。(4WDは除く)
登れたところで、3コーナーが綺麗に曲がれないクルマはタイムが出ませんので、あきらめが肝心です。
ここからALTならではの特殊なゾーンが始まります。
頂上へアピン、下って左、タイトな最終コーナーです。
下っているので、ローパワーなクルマでも攻めがいがあります。
下りでフロント荷重になるので、リアが出やすいです。
右、左のリズムが早いので、楽しさ倍増です。
ただし、重心の高いクルマでは横転もしやすいので、慣れるまでは安全第一でお願いします。
この3つのコーナーは、進入でアウトにふくらんではダメです。
1、2コーナーと違って速度が遅いので、遠回りはタイムダウンに繋がります。
頂上ヘアピンは、コース中央から進入で縁石に近付きながらフロントに荷重を掛けるだけのブレーキング。
曲がり過ぎ、オーバースピードは出口に向けて綺麗なRが描けないので、無理しない進入を心がけます。
綺麗なRは、進入の縁石クリア後、かなり奥まではらみますが、失速感のない、出口への加速を重視します。
とにかく頂上ヘアピンは出口を全開で走り抜けられることが重要です。
綺麗に早く全開で立ち上がれるように、進入の姿勢、速度を合わせます。
出口の姿勢は、リアが大きくスライドしてたり、ステアが入ってたりすると、タイムダウンです。
下りをしっかり加速できるように、スムーズで早い立ち上がりが理想です。
次の左コーナーの進入は意外とイン側です。
頂上ヘアピンから、下り左コーナー間はなるべくまっすぐなラインでつなぎます。
ここのブレーキングは、短く、強い減速で。
その勢いで左にクルマを曲げます。
曲がったらすぐアクセル全開。
頂上ヘアピンの出口でリアスライドして、その振り返しで左に向き変えをするのは、速そうで遅いです。
いったん真っ直ぐにして、しっかり加速させて一瞬で左に向きを変えるようにするのがポイントです。
最終コーナーの進入も大きくアウトにはらむのは良くないです。
曲がらないクルマでは、気持ちアウトにはらまないと、立ち上がりが厳しいですが、失速している距離が長いとタイムが落ちますので、課題を決めてタイムを確認すると良いと思います。
ラインでごまかしてもほとんどタイムアップしません。
ALTはコーナー出口の加速でリアが流れてしまうクルマではタイムが出ません。
基本、他のサーキットよりアンダーなセッティングが必要です。
特にFR車では機械式LSDが入っていると、タイムを出すのが難しいです。
機械式LSDなしでドリフトできるような上級者でないと、絶対無理です。
ALTは、分かってくると安全確保の方向でラインや走らせ方を作っていっても、タイムダウンが少ないので、安全なコースだと思います。
ベタグリップ走行だとはいっても、頂上ヘアピンや下りの左のコーナーでは、比較的低速で慣性で自然にリアが流れるので、中級レベルの人でも十分楽しめます。
(終始アンダーなFFや4WDでもこの2つのコーナーでは、リアが勝手に出そうになります)
私のログデータを見ると、ストレート以外では、ず~っと左右に大きなGが掛かっています。
タイヤを使う、というのは、一瞬に大きなGを与えることではなく、いかに最大Gを持続させ続けるか、
です。
以上、参考になれば、幸いです。