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慎@神戸のブログ一覧

2010年04月30日 イイね!

未刊、未完

そう、あれは20年前の出来事だった・・・
日本海につきだした岬の先にある洋館で起こったあの惨劇・・・
あぁ、思い出したくない
20年前、私がまだ小学生になったばかりの頃だった。
学校の帰りに寄り道をして、あの岬に友達と3人で遊びに行ったのだった。
あの洋館の門さえ開いていなければ.....
あああ、語りたくない
しかし、運命の門は開かれていた。
まるで私たちを待ち構えるように。
「おい、開いてるぞ・・・」
「行ってみようか?」
「でも、おばあちゃんがあそこには入っちゃダメだって」
「なんで?・・お前恐いんだろう」
「ちがうよぅ、入ったら呪いをかけられるらしいんだ。」
「どんな呪い?」
「それは・・・」
私たちは恐さ以上に好奇心が勝る年頃、いやがる一人をむりやり引き連れて
洋館に向かって歩きだした。

水平線に沈もうとする夕日の紅色が洋館の窓に反射していて、少し奥まった
ところにある玄関は、いっそう物暗く洋館の不気味さを駆り立てていた。
「おまえが先に入れよ!」
友達に言われた私はおずおずと玄関のノブに手を伸ばした。
潮風でさび付いた蝶番から不気味な金属音を発しながら扉は開いた。
真正面に階段があり、階段の上には大きな額に美しい若い女性の肖像がかか
っていた。薄暗い室内の中にあってもその美しさは3人から恐怖感を払い去
るのに十分な力を持っていた。
これから訪れる身の毛もよだつような未来を3人は知る由もなかった。

「綺麗なひとだなぁー」
「ほんとだね」
「・・・・でも、綺麗過ぎない?」
一通り、感想を述べあい恐怖感が弱まった私たちは洋館の探検を再開すること
にした。
玄関を入ったところは大きなホールになっていて中央には二階へ通じる階段が
あり、階段の両側にはそれぞれドアが付いている。
また、玄関の直ぐ右手にもドアがある。
左側はなにやら博物館の展示品を入れるような物が並べられ中には何か小さい
ものが並べられていた。
ガラスがかなり汚れているので中身の確認は出来ない。
その並びの奥には大きな時計があった。
どの扉を開けようかと三人で話し合っていると、突然!
「ぼーん・・・、ぼーん・・・」と時計がなりだした。
「うわぁ!」
三人同時に声を上げ時計の方を見た。
この時、時計の音こそが全ての始まりだったことを私たちは未だ知らなかった。

時計は4回鳴って静かになった。
「この時計遅れてるよ」
最後までこの洋館に入るのをいやがっていた友達が小声で言った。
「えっ?」
私達は時計を持っていなかったのでなぜ遅れているのが分かったのか不思議だ
った。
「学校を出てきたのは3時45分だから、4時はとっくにすぎているはずだよ
。」
と学は言った。
「古い時計だから遅れるのも当たり前さ」
と私は言った。
「確かに古いよなぁ~」と剛は感心する。「見てごらんよ、振り子時計だぜ。
おじいちゃんの家におんなじようなのあるから知ってるんだ。」
「へぇ~」
感心する私は、時計から目を離し探検を続けようと家の中をもう一度見渡した

その時に気がついていれば良かったのだ、長い間無人のこの洋館に振り子時計
のゼンマイを巻く人がだれ一人として居ないことに....

「まずは地下室を捜そう!」
剛が言い出した。
「だって、テレビでも漫画でも、いつも秘密は地下室なんだから。
ここも秘密は地下室に有るよ!!」
「もしかしたら秘密の通路とかもあるかも。」
学もその気になっていた。
私たちが地下室を捜そうとしたのはテレビや漫画の影響だけで無かったと
気づいたのはつい最近の事である。
最初、誰も二階に上がろうと言い出さなかったのは恐らく、本能的に
身を守ろうとしたのだと今は思う。
しかし、地下室は単なる物置でしかなく、ましてや秘密の通路など
テレビや漫画の中のことでしかなかった。
後は二階に上がるか階段両側の扉を開けるか玄関の右側の扉を開けるか。
ここでも、先ず玄関右側の扉にする事で意見が一致したことは自己防衛
本能が働いたとしか考えられない。

玄関右側の扉を開くと眩しい夕日で部屋が朱に染まっていた。
手前側にはグランドピアノがあり、部屋の中央には、大きなテーブルと
ソファーが整然と並んでいた。
「でっかい部屋だなぁ~」と剛が言った。
あの頃の僕らの身長からすると、天井までは無限の高さに思われたのだ。
「なんにも無いね」と私がつぶやいた。
「もう、帰らない?」と学ぶが言う。
「まだ探検は終わっていないぞ!次の部屋に行こう!」と剛は私達をけし
かけた。
フロアーに出て、まず階段の右側の部屋に行ってみることにした。

「久慈君!?」
剛は我に返った。
「どぉしたの?ぼーっとして?」
「ん?いやぁ、ちょっと考え事を・・・」
時計を見ると既に6時を過ぎていた。
研究室に一人残っていた私を通りすがりに見つけた同僚の向田女子が
声をかけてきたのだ。
動揺を隠すために帰り仕度を始めた。
「進んでる?」
「何が?」
「やだぁ、決まってるじゃない。論文よ。」
そうだ、後半年で論文を発表しなければならない。
来年度の予算を確保するために、この仕事を続けるために。
そろそろ、助教授の椅子も目の前をちらつく。
今日は、論文のアウトラインを作るために朝からパソコンに向かい
思考をめぐらしていたはずだった。
なのに何故?
20年も前の事を思い出していたんだろう・・・
荷物をまとめカバンに詰め込み研究室を出る。
「お茶していかない?」
女子の誘いを断り都心から小一時間のマンションに戻る為、足早に
駅に向かう。
何故?
何故今ごろになって20年も前のことを思い出したのか・・・

マンションに戻り、荷物をソファーに投げ出して、冷蔵庫から冷えた缶ビール
をもって窓際に剛は立った。
9階の剛の部屋から都会の明かりがきれいに見え
る。都心から1時間も離れると剛のマンションはかなり高い建物となるのであ
る。
明かりもつけずに窓際でぼんやりしていたが、缶ビールを持っていることを思
い出し、栓を開けた。プシュっという音に重なって電話が鳴った。
向田女史からかとも思ったが、なぜか電話までの距離が遠く感じる。
「はい、久慈です。」
「剛か?翔だけど...」
「ああ、あっ、翔?どうしたんだ。何年ぶりかなぁ」
「10年ぶりだよ。」翔の声は、少し暗かった。
「突然なんだが、20年前の洋館のことで電話したんだ。」
剛の脳裏に、研究室で思い出した洋館のことが蘇ってきた。
「洋館がどうかしたのか?」剛は、先を急ぐように言葉を紡ぎだしていた。
「今日、仕事中に白日夢を見たんだ。危うく建設中のビルから落ちそうになっ
てな。やけに鮮明だったんで、妙に気になったんだ。」
翔の声も先を急いでいるようだった。
「おまえもか....」剛は言葉につまった。
「おまえもかって、剛、お前も何かあったのか?」さほど驚いた風でもなく翔
は訪ねた。
「ああ、研究室でパソコンに向かっているときになぜかあの洋館を思い出した
のさ。」
「剛。」
「ああ、これから会わないか?今どこにいるんだ?」
窓の外が鮮明に光った、雨雲など無かったはずだが、窓には幾筋かの雨跡がつ
いている。
「イヤな雨だぜ。」剛はつぶやきながら、カローラのキーをポケットに入れて
部屋を出た。

今、昼間と同じ状態になったら死ぬな・・・・
首都高を飛ばしながら剛は考えた。
最近これほど飛ばしたことがあっただろうか?
なぜそんなに急ぐ?
10年ぶりに翔と逢うから?・・・・・・・・・違う。
思考に引き込まれそうになるのを懸命にこられながら待ち合わせ場所に急いだ。
数分走るといきなり渋滞に巻き込まれた。
「こんな時間に?工事でもしてるのかな・・・」
一人きりの車の中で誰にともなく呟く。
渋滞の原因は事故の様だ。
未だ起こしたばかりなのかパトカーや救急車は見当たらなかった。
「飛ばすからだ・・・」
と呟いて苦笑した。
自分もこの渋滞に巻き込まれるまでは飛ばしまくっていた事を思い出した。
事故現場に近づいた。
普通ならこの距離まで近づけば車種の判別がつくのだが相当派手に行ったのか
車種の判別は出来ない。
塊と化したボディからかろうじて赤い車である事が判別出来た。
「赤い車か・・・」
剛の車が事故車まで後15メートル位まで来た時、サイレンの音が聞こえた。
バックミラーに赤い光が映る。
しかたなく車を右側に寄せる。
サイレンはどんどん近づいて剛の横をすり抜けて行き、道路を塞ぐように停車
した。
おいおい、そんなところに置かれたら前に進めないだろう・・・
後を続いて救急車が同じように行く手を阻むように止まった。
約束の時間に間に合わんな・・・
翔の携帯に電話して遅れると連絡する事にした。

事故処理はなかなか終わらなかった。最寄りのランプにさえ行くことが出来ない。
ヘッドレストに深く頭を預けながら剛はサイドブレーキを引いた。
「当分動かないなぁ....」今まで焦っていた自分から、急に虚脱感に覆われた自
分になっていた。右手の対向車線を走る車のライトをぼんやりと見ながら、剛の
意識は現実逃避に入っていった。

「翔。おまえどうするんだ?」
「親父の会社を継ぐさ。もう決まっていることさ。お前はどうするんだ?」
「何にも決めちゃいないが、とりあえず、東京の大学に行く。それからは...」
「そうか...俺も、親父の会社を継ぐけど、大学はどこかの建築学科に入るから、
とりあえずこの町からは離れることになる。」
「そうか...」
この町は二人にとって故郷であり、なおかつ辛い想い出のある町だった。どこかで
この町を出たいと二人は思っていた。
線香の煙が二人を優しく包みながら立ち上っていく。手桶に入れた柄杓が持ち上げ
た拍子に乾いた音をたてた。
「学が一番幸せかもしれないな。」翔の声は剛に向けてはいなかったが、剛も翔に
ではなく、何かに向けて言葉を発していた。
「俺たちが一生、つきあっていけばいいんだな。」
眩しい日差しを遮るように剛は額に手をかざした。

やけに眩しい。遮っても遮っても日差しが眩しい。
コンコンコン。乾いた音に剛は我に返った。
「お待たせしました。一車線だけ確保しましたので、徐行して通過してくださ
い。」若い警察官は待ちくたびれて寝てしまった運転手に声をかけた。「居眠り
にだけは注意してくださいね。お気をつけて。」
剛は、ギアをドライブに入れて、アクセルを踏んだ。間延びしたように車が
進まない。意識が漂流する中で、若い警察官が後ろから声をかけた。
「サイドブレーキ、サイドブレーキ!」
剛は、照れ笑いを作りながら、警察官に頭を下げると車を発進させた。
約束の時間が40分過ぎていた。まぁ、今夜の翔は何分過ぎていようが、必ず
約束の場所にいるはずではあるが....
夜になって激しさを増した雨は、容赦なく剛の車のフロントガラスを打ち続けて
いた。


<前回までのあらすじ>
剛は職場の研究室で白昼夢を見た。
子供の頃、生まれ育った街にある岬の洋館に翔、学と供に入った夢を。
帰宅すると翔から数年振りに電話があり会いたいとのこと。
翔のマンションに車を走らせる途中、首都高で事故渋滞に巻き込まれ
約束の時間を大幅に過ぎて到着した翔のマンションは・・・


「翔に電話しなければ・・・」
車を走らせて数分してから気がついた。
「停車中に電話しておけば良かった・・・」
一人きりの車の中で呟いた。
首都高を降りてからどこか適当な所で車を止めて電話しよう。
そう決めて車を目的のI.C.に向かわせる。
数分の後、目的のI.C.に付き首都高から車を下ろして一般道に出た。
降りてすぐのところにコンビニがあったのでそこの駐車場に車を入れて
翔に電話をかける。
数回の予備出し音の後、抑揚の無い電子ボイスが答える。
「留守?」
連絡無しで約束の時間もかなり過ぎているのでしびれを切らしてコンビニ
にでも出かけたのか?
車を降りて店内に入り適当に買い物をして時間をつぶす。
車に戻り翔に再び電話する。
やはり出ない。
コンビニの駐車場を出て、翔の住むマンションに向けて車を走らせる。
まさに向けて走らせている。
剛は翔のマンションの所在地を知らない。
電話で教えられた目印を順にたどっているだけだ。
まるでヒントを与えられた子供たちが宝物探しをするように。
「今回の宝はなんだろう?」
ふと気になった。

翔のマンションが夜空を背景に浮かび上がっている。
周囲の土地より少し小高い所に建てられているそのマンションは
遠目には墓標のように見える。
マンションの足元付近は樹木で覆われている。
白い外壁は薄暗い夜空に浮かび上がるようにライトアップされている。
ライトは足元の樹木の中にあるらしい。
「・・・悪趣味な建物・・・」
あまりの悪趣味さに思わず車を止めて見入ってしまった。
しかし、初めてたずねる剛にとっては間違いようの無い目印だった。
「普通の人が住むマンションなのになんでライトアップなんかしているんだ?」
確かに、マンションをライトアップすることなど考えられない。
じゃぁ、なぜ?
慌てて車を動かしマンションに近づこうと翔に教えられた通りの目印を
たどりながら建物に近づく。雰囲気がおかしい。
樹木の中に時折赤い光が見え隠れする。・・・赤い光?
更に近づこうとして車を進めた。
建物に近づくにつれあたりの異様さが伝わってきた。
建物の敷地に入るゲートが面している道路は黒山の人だかりだ。
ゲートには警察官が数人立ち中へ野次馬が入らないようにしている。
その他にも野次馬の整理や交通整理の為に道路には大勢の警察官がいる。
車を止めることも出来ず剛はゲートを行き過ぎた。
「どこかへ車を止めなければ・・・」
なれない街をさまよい何とか24時間営業のコインパーキングを見つけ車を
止める。
雨はいつの間にか止んでいた。
傘を持たず車を降り翔のマンションを目指す。
普通ならこの場所からマンションへ戻るのは一苦労だろうが今日はライトアップ
されているおかげで目標を見失うことは無い。
さっきのゲートのところまで戻り中に入ろうとしたが案の定止められる。
「住人の方ですか?」実直そうな若い警察官が丁寧だが押しの強い口調で尋ねて
きた。
「いえ、今日はこのマンションに住む友人を訪ねてきたのです。」
「何か事件でもあったのですか?」
逆に質問する。
「この状態を見ていただければお判り頂けると思います。」
警察官は答えた。
そこへ、背広姿の男がゲートの中から出てきた。
剛と若い警察官が話しているのを見て近づいてきた。
「どうしたのか?」
「こちらの方が、このマンションの住人を尋ねてこられたのです。」
「それで・・・?」
「話はまだそこまでです。」
どうやら刑事のようだ。
「私、捜査1課の柳沢と言います。」
「今夜はお友達を尋ねてこられたそうですが、この時間に約束されていたのですか?」
知的な感じのする刑事だ。
「約束の時間に2時間ほど遅れました。途中、首都高が事故で渋滞していたし
マンションの周りはこの騒ぎ出し。」
剛は答えた。
「マンションの住人の皆さんは敷地内の別の場所に現在集まっていただいています。」
この時の刑事の表情を見て剛は数年前に起こったある事件を思い出した。
日本中を震撼させたその事件は数ヶ月後に犯人グループを検挙して現在裁判が進行中
である。
住民が集団で集まる・・・避難する・・・
いやな予感がしてきた。
胃のあたりが痛み出す。
「お友達のお名前を差し障りが無ければ教えていただけませんか?」
刑事は尋ねてきた。
剛は翔のフルネームを告げた。
その瞬間の刑事の表情の変化を剛は見逃さなかった。
研究室に勤務する剛は物事の変化を見のがさ習性が身に着いているのだ。
刑事は剛に
「少し、お尋ねしたいことがありますのでよろしければ私と一緒に中に来ていただけ
ませんか?」
丁寧な口調だが有無を言わさない強さがあった。
剛は刑事と供にゲートの中に入っていった。
建物に向かい歩く二人。
中に入ってわかったことは時折見えた赤い光はパトカーや救急車、消防車などの
回転灯の明かりだった事。
又、マンションをライトアップしていたのは警察や消防のライトの他に報道関係
の撮影用ライトも用いられていた。
マンションの入り口近くには大勢の警察官や機動隊員、救急隊員、消防士がいた。
「ここで少しお待ちください。」
刑事は剛を入り口から離れた場所で待たせ中に入っていった。
数分後、刑事は年配の刑事と供に剛の元に戻ってきた。
「私は柳沢の上司で籾山といいます。お忙しいところご足労いただいて恐縮です。」
籾山という刑事も柳沢と同様知的な印象を受ける。
捜査一課の刑事というと頭より体、考えるより動くと言う印象が強い剛にとっては
非常に違和感を感じる。
ただそれだけの違和感ならよいのだが・・・
「今日こちらには友人を訪ねるためと柳沢から聞きましたが?」
強は頷く。
「実はその友人の三枝 翔さんのことでお伺いしたいことがありまして。」
「?!」
「ここではなんですので、マンションの中へ・・・」
籾山に促される。
「こちらです。」
柳沢とも三山には前後を挟まれるようにして剛はマンションの中へ入った。
途中、待機している警察官達が剛を見つめる。
この連中は間違い無く警察官だな。
剛は視線を受けて感じた。
しかし、この二人はどうも違う。いったい何者なんだ?
マンションの入り口を入るとそこは吹き抜けになっていた。
超高級ホテルのロビーのようだ。
しかし、そこには生気が無かった。
住民は皆、別の場所に集まっているという。
ロビーの突き当りを右に曲がり二つ目のドアを柳沢が開け剛を中に入れた。
籾山が続いては入り、柳沢が後ろ手でドアを閉める。
どおやらここは集会所のような所らしい。
所らしいというのは剛が知っている集合住宅の集会所とは似ても似つかぬ
豪華な造りだったからだ。
そこには10数人の刑事と思われる連中が小型の無線機や携帯電話で何処かにいる
誰かと会話していた。
「23階にはいません。」
「B班は22階南側階段から捜査を開始します。」
交わされた会話の内容は大声で報告される。
剛達はその横を抜けて奥にある部屋に入る。
柳沢が部屋の電気をつけ、剛に椅子を進めた。
「煙草吸ってもかまいませんか?」
剛は前に座った籾山に尋ねた。
「どうぞ、私も吸うもんで。」
二人は煙草に火をつけた。
その後、柳沢が珈琲を三人分運んできて籾山の隣に座った。
「どうぞ。」
剛は進められて珈琲に手を伸ばす。
「翔、いや、三枝の身に何かあったんでしょうか?」
剛は珈琲カップを持ちながら尋ねた。
「その前に、あなたと三枝翔さんのご関係を教えていただけませんか?」
籾山が穏やかな口調で尋ねてきた。
剛は翔が幼馴染であること、ここ十年ほどは面識がなかったこと等を伝えた。
「面識が無かったのに何故、今日、尋ねてこられたのですか?」
「子供の頃の夢を今朝見ましてそのことを考えていると翔から電話が入り会うことに。」
「この場所で会うことを決めたのはどちらが?」
「・・・・」
なぜ、翔のマンションで会うことにしたのだろう?
剛は考えた。そして・・・
「昔から私と三枝が待ち合わせるときは三枝がいるところに私が行くんです。」
「昔から?」
「ええ、子供の頃から。」
「何故?」
しばらく剛は考えそして思い出した。
当たり前のようにしてきたことだが理由がやはりあった。
「小学生くらいの頃でしたか、三枝は足を怪我して自由に歩けない時期がありました。
で、怪我をしていない私や他の友達が三枝を尋ねていくようになりました。」
「それ以降、お二人で会われるときはあなたが三枝さんを尋ねていくと?」
「はい。」
「でも、怪我は治ったんだから必ずあなたが尋ねる必要は無いわけですよね?」
柳沢が質問してきた。
「確かにそうですね。」
剛は思わず苦笑した。
「子供の頃に馴染んだ決まりというか行動パターンはなかなか変わりませんね。」
「では、話を戻して・・・」
「こちらに来られた目的は?」
「昔話をしたくなったから・・・・」
「ほう、昔話というほどのお年とは思えませんが?」
「正しくは他界した友達のことを話したかったからです。」
「最近お亡くなりに?」
「いえ、小学生の頃に・・・」
「事故か何かで?」
「そのように聞かされています。」
「と、言うことは?」
「突然、友人が学校に来なくなり、親から聞きました。」
「その後に学校で担任の先生からも聞きました。」
「その亡くなられた友人の名前は?」
おかしい、なぜ、20年近くも前に死んだ学の事を知りたがるのか?
研究者としての剛がそこにいた。
「なぜ、そのような質問をされるのですか?」
剛は尋ねた。
剛は研究室で研究報告を部下に尋ねるときのような口調になっていた。
辻褄があわない報告の矛盾を見つけ出すために部下と行われる会話。
報告した部下自身矛盾を感じているが、その矛盾が何処から来る物
なのか解らない。
翔を訪ねてきて学に関する質問をされる。
質問している側にはなんらかの情報が有り学に関する質問を当然の
ようにする。
しかし、剛にとっては非常に矛盾を感じる。
こうなるとその矛盾を解決しなければ気がすまないのが剛の正確だ。
頭の中で、マンションに到着してからの出来事を思い出し自分が感じる
矛盾を解決してくれるデータが無いか捜す。
「申し訳ありませんがこちらの質問に答えていただけないでしょか?」
籾山が押してきた。
「だから、なぜ死んだ友人の名前を知りたいのか説明してください。」
剛は譲らない。
Posted at 2010/04/30 00:21:44 | コメント(4) | トラックバック(0) | その他 | その他
2010年04月29日 イイね!

午後ドラ

朝寝してみんカラ見ると何と黄砂の雨が降ったそうな。
で、車を見に行くと豹柄
昼前にスタンドで洗車。

パソコンの引越し作業しながら昼食。
作業完了したら早くも15時近く。

日暮れまでに中途半端に時間が余ったのでアルファでお出かけ。
目的地は海。
海岸線ドライブ~♪


しかーし、潮干狩りの方たちの路上駐車が多い。
というか、多すぎる!
この辺りでは、この時期、潮干狩りをしなければならないのか?ローカルルールで決まっているのか?
海岸線を走り続けるがイマイチ。
潮干狩り路上駐車が多すぎて走っていて面白くない。
島に渡っても状況は変わらず。

なので戻りは山ルートを選択。
適度なアップダウンとカーブの連続で少しは気が晴れました。
Posted at 2010/04/29 23:13:28 | コメント(5) | トラックバック(0) | アルファロメオ | クルマ
2010年04月29日 イイね!

こんなところに・・・・

こんなところに・・・・イタリア製のメモリーが入ってました。
Posted at 2010/04/29 18:26:58 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2010年04月25日 イイね!

車輪村を見物に広島まで

車輪村を見物に広島まで朝から広島までドライブしてきました。
目的は車輪村と言う国産旧車系とバイクのジョイントイベント。
なんと中嶋悟のトークショーがあると言うし。
今回の展示車両の中で欲しいと思ったのはこのTE27。
他にもハコスカやケンメリ、510ブルに達磨のセリカと懐かしの車を沢山観る事が出来ました。

結局、トークショーで中嶋悟を確認したら帰ると言うパターンでしたが天気も良くて楽しめました。
車輪村見物の様子はこちら
Posted at 2010/04/25 22:46:12 | コメント(6) | トラックバック(0) | 夜会・朝会・オフ会 | クルマ
2010年04月25日 イイね!

プラズマクラスターで車内の空気、もっと清浄化宣言!

■ 1 車載用プラズマクラスターイオン発生機に求める性能で重視するものは何ですか?(複数回答可)
    (除菌, 脱臭 ,アレル物質除去 ,その他)
除菌

■ 2 別売りのACアダプターを使って家庭用でも使用しますか?
使用する

■ 3 カップホルダー以外におきたいところはどこですか?
特にない

■ 4 さらにあれば良いと思う色はなんですか?
    (青、橙、赤、黄、緑、紫、メタリック系)
メタリック系

■ 5 クルマの中のどんなニオイが気になりますか?
    (AC臭、タバコ、新車独特臭、ペット、食べ物)
AC臭

■ 6 車の中の雑菌が気になり、消毒したいと思うことありますか?
    (はい、いいえ)
はい
 
■ 7 ちりや花粉に有効なエアコンフィルターは交換していますか?
    (知らない、はい、いいえ)
いいえ

■ 8 カー用品量販店・カーディーラー以外でどこで売っていたらうれしいですか?
    (薬局、スーパー、コンビニ、アマゾンなどの通販、サービスエリア)
通販、電気屋さん

■ 9 どんなカー用品があったら買いますか。
静電気除去装置

■ 10 デンソーのイメージを教えてください。
デンソー=プラグ
自動車エンジン部品製造業



※この記事はプラズマクラスターで車内の空気、もっと清浄化宣言!について書いています。
Posted at 2010/04/25 00:24:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | タイアップ企画用

プロフィール

「@macyakin 君、DIYはせずにプロに頼みます(^^;」
何シテル?   09/20 17:44
神戸市西部に自宅があり、岡山県倉敷市に単身赴任中です。 車歴はハイラックスサーフ、ランクル60、ランクル60、ランクル100と乗り継いで気がつけば20数年。 ...
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