2009年10月08日
先月,事務所に大学生が事務員研修(インターン)に来ていました。
その間,私は刑事事件の傍聴をさせてあげたりしましたが,(その私の姿が格好良く映ったのか?)彼は先日事務所に遊びに来たときに、司法試験を受けると言いはじめました。
現在の新司法試験は、私の受けた合格率2%なんて気違いな試験ではなく、法科大学院を卒業した人しか受けられないので、6千人ほど受けて2千人ほど受かる、合格率30%の普通の試験です。
私の頃は、確か5万人とかそれ以上ぐらい受けて、合格者千人~1500人でした。
現在は普通(私達に言わせれば考えられない簡単な試験となってしまいましたが。。)の試験ですが、どうやら旧司法試験に受からず新司法試験を受けた人に聞くと、新司法試験もそれなりに難しい試験なようです。
私達の時代、合格率2%というのは、本当に現実に襲い掛かり、受験生は皆一生受からないかもしれないという恐怖と戦い、実際に諦めた友人も多いです。
もちろん、彼にも「がんばれば。受かると思うよ。」なんてことは言えず、色々リスクを説明してしまいました。新司法試験は3回しか受けられず、強制的に諦めさせられます。(こうやって、旧司法試験のように合格率が超低くなることを防止したのですが)
説明している間、私は自分の人生を考えていました。
現在、一応夢であった職業には就き、仕事もやりがいを持っています。
しかし、収入は北海道では高いものの、多分新卒で大きな会社に入っていれば、そっちの方が稼いでいるでしょう。
何より、私は司法試験を選んでしまったからこそ、NSXを新車で買えませんでした。
新卒で働いていれば、2005年までに、(ローンを)頑張ってタイプRを好きなように注文して買ったことでしょう。
そして、現在私は独身ですが、司法試験を選んでいなければ、大学時代の彼女と結婚していたかもしれません。
そのように考えると、正に司法試験受験を決意したのが、私の人生の「岐路」でありましたが、果たしてこちらの道が正しかったのかは、一生分からないことになります。もう一つの道を体験することは出来ないので。
少なくとも、こちらの道が正しかったと思えるよう、日々楽しく過ごし、人生を充実させなければならないと思ったのでした。
Posted at 2009/10/08 09:00:08 | |
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