![【誰得】SWMの魅力 【誰得】SWMの魅力](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/047/259/541/47259541/p1m.jpg?ct=ef99ceb05ff4)
先日、通勤車としてSWM SILVER VASE (誰得)を買いました。
マイナーです。不人気です。どのくらい不人気かというと、数時間を費やして調べ上げたパーツ互換情報のイイネ数の「累計」が、30秒で完成したハスラーのバッテリー交換メモの「単体」のイイネ数を下回るくらい不人気です。
この散々な(美味しすぎる)状況を打破すべく、今回はSWMの公式の情報をもとに、この素晴らしいブランドの魅力を知らしめたいと考えております。まさに誰得コンテンツ。書いていて超楽しい。
SWMは1971年にイタリアのミラノで設立されたバイクメーカーです。
https://www.swm-motorcycles.it
SWM JAPANもあります。
https://www.swm-motorcycles.jp
さて、40半ばにして「日本語がさっぱりわからない」と言われるほどに私は日本語が不自由なので、SWM Italyの公式(Deepl翻訳)から引用します。
なお、公式の情報は「常に正確」ですが、サマリするにはWikipediaが楽なので、双方を比較しながら歴史を辿りましょう。
■公式
…70年代初頭、現在では耐久レースと呼ばれるレースが開催されていた頃、イタリアの素晴らしい4ストロークバイクは、よりパワフルな海外の2ストロークバイクとの競争に苦戦を強いられ始めた。この覇権争いに立ち向かうため、同じオフロードへの情熱を持った2人のライダーと友人が、自分たちのバイクを作ることを決意し、SWM(スピーディ・ワーキング・モーターズ)を設立した。…
なるほど。Speedy Working Motorsの略だったんですか。中々レーシーでカッコいいじゃないですか。
■Wikipedia
…SWMの名前の由来は創業者であるPiero SironiとFausto Verganiと所在地であるVimercate Milanoの頭文字であるSV.VMからである…
創業者と所在地だった名前のルーツが、いつの日からかSpeedy Working Motorsに変わったようです。何があったのでしょうね。
■公式
…国際的なデビューは1971年のスペイン、ヨーロッパ選手権のレースで、ピエルルイジ・ロッティーニが125クラスで2位…
…翌年、イタリア人ライダー、アフロ・ルスティニョーリがイタリア・モトクロス125のタイトルを獲得…
…SWMは、1981年にモトクロス250クラスで6位に入賞したのを皮切りに…
…あれ、1981年までしか書いていないや。仕方がないので、SWM JAPANの情報で補完しましょう。
■公式(SWM JAPAN)
…カジバ、アプリリア、ハスクバーナなど イタリアのモーターサイクル事業で多大なる成功をおさめたAmpelioMacchi 氏と、中国Shineray グループで成功しているDaxing Gong 氏が手を組み、 2015 年EICMA では…
2015年に飛んだよ!すっげー飛んだ!これ絶対に何かあっただろ!
■Wikipedia
1984年 - 製造を中止
1行でもれなく端的に説明。知ってた。撤退したということですね。売れなすぎて。
さて、ここで親会社のShinerayが登場しました。(SWMの歴史が薄すぎるので)親会社の歴史についても触れて参りましょう。
親会社のShinerayは1996年創業。自動車、バイク、農機の設計から販売を手広く行うメーカーのようです。コングロマリットというやつですね。
https://www.shineray.com
ホームページの社史を見ると、
2016年7月以前は何をされていたのでしょうか?黒いですね。ワクワクしますね!
もうひとつ。
アンジェラかわいい。
国家の闇に踏み込む前に、話を先に進めたいと思います。アンジェラ率いるShinerayグループも、様々なバイクを作っているようです。
既視感はあるものの、それは昔の日本だって同じことですね。50〜125ccクラスには手出しせず、150ccから展開しているところをみると、高級路線を開拓したいブランドなのかなと想像できます。
そう思うのですが、
消しても消しても出てくるアンジェラが気になって仕方ない!
あと、たまにピクンピクンけいれんするのをやめて!
いやらしいことを想像しちゃうから!
しかし、高級路線で売るにはShinerayのブランド力はチト弱い。そこで(忘れ去られていた)SWMにビットが立って買収した、こんなところかなと。
書いていてふと思ったのですが、事実を述べているだけなのに、歴史をディスっている気がするのは私だけでしょうか。
さあ、非常にまずい状況になりました。SWMの歴史が想像以上に黒すぎて、この素晴らしいブランドの魅力を知らしめることができません(笑)
ここから挽回します。公式からミッションを抜粋しましょう。
■我々のミッション
SWM Motorcyclesのミッションは、妥協のない品質です。SWM Motorcyclesは、技術的に先進的なモーターサイクルを低価格で生産し、頑丈で信頼性の高いモーターサイクルを生産することを目指しています。
技術的に先進的か否かはさておき、お高くとどまりがちなヨーロッパのメーカーが『低価格』と言い切る姿勢には、むしろ好感が持てます。
そう。SWMは低価格なバイクです。かといって闇雲に安く仕立てるわけではありません。例えばエンジンなどの主要コンポーネントを中国で生産してコストダウンを図り、組み立てはわざわざ人件費の高いイタリアで行っています。また、ECUにチューニング用のチップメーカーであるAthenaのGETを使い、グランミラノのフロントブレーキにはbremboを採用しています。
良し悪しはともかく、彼らの哲学を持ち、彼らの哲学に従い、コストを掛ける部分にはしっかりコストを掛け、妥協する部分は妥協する。そんな『モノづくりの面白さと難しさ』に溢れた魅力あるバイクだと私は思うのです。
あと、情報が少ないからこそ、それを調べて発見する楽しさがあります。カスタムパーツこそ絶望的で、海外勢の中にも耐えられずに手放した御方もいるようですが、純正部品の互換性を調べるだけでも案外楽しめます。調査が想像以上に楽しいです。
低価格を実現する方法は色々ありますが、特に専用品を減らして生産コストと設計コストを下げることが挙げられます。何が言いたいかというと、なるべく安い汎用部品や流用部品を使うはずなのです。根気よく探せば、安価な部品が出てくるはずなのです(日本で低価格とは限りませんが)
見た目から入るだけの人よりも、調査が苦にならないエンジニア気質の人、カスタムという名の人の猿真似は面白くないと感じるパイオニア精神に溢れるタイプの人にこそ刺さるバイクかなと私は思います。
なお、乗り味はまたがっていないからノーコメントです。人と違う角度から魅力をアピール。まさに誰得。
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2023/10/05 06:20:05