• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Tetsu@のブログ一覧

2016年02月14日 イイね!

A4

A4昨日の暖かさには驚きましたね。2月であの暖かさはちょっと記憶にありません。あまりの気候にボクスターで散歩に出たのですが、ついでに新しいAudi A4とジャガーのXEを見てきました。(なんだか最近のブログは新車情報と試乗記ばかりですね・・・汗)



A4は今回プラットフォームを一新し、MLBエボと呼ばれるプラットフォームになりました。ミドルクラス縦置きエンジンのマザーシャシーとなるプラットフォームなので、将来的にはポルシェのマカンもこれがベースになるはずですね。意外なことにこのプラットフォームは基本的にはスチールで、ストラットタワー等に部分的にアルミを使用しているのみのようです。AUDIはいち早くシャシーのアルミ化に取り組んでいたメーカーなので、ライバル各社がこのセグメントでもアルミ化を進める中、スチールというのは少々意外・・・。



エンジンは2リッターターボのみで、quattroには従来からのEA888ベースのエンジンで250ps仕様、FFには新しい吸気バルブ早閉じのミラーサイクル190ps仕様です。トランスミッションは今回からFFもDCT(Sトロニック)になりました。



ショールームに置いてあったのは素のグレード、ヨーロッパではSEと呼ばれるグレードのFFです。写真を見る限り旧型となるB8と比べてあまり変わっていないように見えるB9ですが、実物は随分違いました。基本的なデザインはB8を踏襲しているように見えますが、ディテールがかなり異なっているので違うクルマに見えます。そしてかなりの質感の高さです。

プレスラインの精密さ、チリの詰め具合などは相当なレベルで、メルセデスなど足下にも及ばない感じです。ゴルフ7のボンネットのエッジのシャープさにもびっくりしましたが、A4のボディサイドを走るキャラクターラインのシャープさがこれまた凄い・・・。また、ピラーやルーフなどの溶接部分はカバーがなく、仕上げ処理がされています。Cクラスなんてボディカラーに関係なく黒いカバーですから、随分違いますね。




Cクラスは黒いカバーが付いている

インテリアは、エクステリアと違って従来とは完全に異なるデザインです。インテリアも基本的な質感の高さが印象的です。デザイン、スイッチ類のタッチなど・・・全体的にシンプルなデザインが貫かれており、Cクラスに比べると光り物の使用も抑えていて好感が持てます。こちらに慣れたらCクラスはかなり派手に感じるでしょうね。



そんな感じでヴァーチャルコックピット以前に基本的な質感の高さが好印象です。ただし、40万円以上するレザーシートを選択してもダッシュボードやドア上部はソフトパッドのままだそうで、合成とは言えレザーを貼るCクラスと比べて残念なところです。私はボクスターですらレザーインテリアを選択するくらいインテリアの見た目を重視する質なので・・・。

試乗車もあったのでせっかくなので試乗させて頂いたのですが、街中のみ。まぁ、飛び込みの一見さんですから・・・。この個体はquattroのS line仕様+LEDマトリクスとヴァーチャルコックピットということで、700万円強。ちなみにシートはファブリックです。それで700超え・・・

ドライビングポジションは良好です。ステアリングのオフセットも少なく、センタートンネルの張り出しも思ったより少なく、左足の空間はCクラスより広いかもしれません。シートはファブリックだったので、アウディのレザーで良くある妙に張った感じもありません。ミラーがピラーから離れているので、ピラー付近の死角もそれほど大きくありません。ちなみにステアリング調整は手動でした。

走り始めで、いきなりスロットルのマップが気に入らない・・・。トルク感パワー感を演出するための、いわゆるガバ開けです。ちょっと踏んだだけでクルマ側で勝手に大きく開ける。穏やかに走らせようとすると気を遣う必要があります。しかしトルク・パワーとも余裕があり、速いと言えると思います。

エンジンは振動、音ともに非常に抑えられています。タイヤがちょっとザラつきを伝えますが、総じて静かです。が、この辺はCクラスも相当静かなので営業さんがアピールするほどは差を感じませんw。足周りは初期は良く動くものの、大きめの段差、ギャップでは割と早くバンプラバーに当たって揺すられます。典型的なシャコタン足かな・・・。単純な乗り心地という点ではCクラスの方が良い、というか穏やかです。

ステアリングはCクラスと同じく無表情なのですが、ハンドリング自体は正確な感じ。

ただ、街中での15分程度の試乗だったので、高速でどうかや、向上したというドライバーアシストなどは分かりません。

ヴァーチャルコックピットは私は予想以上に見やすかったです。



ただ、上下方向が狭いので使い方は万能じゃないでしょうね。MMIはSoftbankのSIMを使って通信をするらしく、写真のようにGoogle mapの写真で表示したり、天気予報などネット上の情報を表示出来たりもしました。スマートフォンと連携するので、例えばナビの目的地設定はSiriを使って行うことが出来るらしく、Cクラスの使い物にならないボイスコントロールと比べると雲泥の差です。


マイナスポイントがいくつかあるにせよ、魅力あるクルマでした。ボディカラー、内装色の組合せも多く、かつオプションでスペシャルカラーも選べるのは私にとっては相当魅力的です。現在のメルセデスはどんどん仕様を絞り込み、オプションどころか色すらほとんど選べないのが現状で、例えば新しいGLCも白、黒以外は受注生産で、しかも選べるカラーは極めて限られています。(例えばブラウン系は選べない)それに比べればかなり自由度が高いです。

しかし・・・・・どうにも高い。

C200ではレーダーセーフティ、LEDヘッドライトなど標準のものが高額なオプション。装備レベルをC200と同等にしていくと、FFでも600万を超えます・・・。私の感覚では50万以上高い。営業さんが言うには装備レベルを同じにすればそこまで差が大きくないとのことですが・・・いやいや・・・

で、Cクラスと比べてどうかって・・・?
Cの穏やかなキャラクター、快適性を良いと考えるかどうかで変わってくると思います。A4を試乗してからその後買い物に出た時、私はCの良さを見直しました…。


XEの話はまた次回に・・・


Posted at 2016/02/14 11:23:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2015年06月16日 イイね!

日産の思い出

日産の思い出以前の日記で少し触れましたが、学生の頃に日産のディーラー会社で陸送のバイトをしていました。ディーラーの各店舗全てが所謂「指定工場」(運輸局長が指定する指定自動車整備事業の認証を受けた工場)ではないため、例えば車検の際は各店舗で預かった車両を指定工場へ回送します。同じように板金修理も回送していました。ローダーで移動することもあれば自走の場合もあります。ちなみに板金も外注しないで社内の板金工場でやっていたんですが、今となっては珍しいかもしれませんね。

そんなわけで日産車を中心に様々なクルマに乗りました。古いところだとSR311フェアレディとかC10スカイライン(箱スカ)。新しいところでは901活動全盛期でしたのでP10プリメーラ、R32スカイライン、Z32。もちろんR32にはBNR32 GT-Rも含まれます。





901以外でもS13 180SXや、N14パルサーのGTI-Rなども随分乗りました。




もちろんお客様のクルマですから飛ばすようなことはないわけですが、それでも901活動のクルマかそれ以前かは交差点レベルで違いが分かったものです。バイトを始めた当初は901活動のクルマが出始めた頃だったので、台数が多いのはその直前のモデル達。スカイラインならばR31、グロリアならY31系でした。プリンス系列だったのでブルーバードやサニー、それからシルビアは少なかったんですね。中心はスカイライン、グロリア、パルサー、プリメーラ、180SX、フェアレディZなど。今思えば日産の歴史上で最も元気があった頃でしょうか。(ちなみにどういうわけか901活動のクルマはみんなプリンス扱いだったんですよね・・・。)

901活動とは90年代までに走りで世界一になるという活動で、領域はシャシーだけではなくエンジンやサスペンション、ハンドリング、それから品質までを含んでいたそうです。今で言うとマツダのSKYACTIVが近いでしょうか。

当時ベンチマークとしていたのはFFがゴルフ、FRがポルシェ944ターボだったようです。

スカイライン開発ヒストリー

そうは言ってもまだ若かった頃ですから、「なんか分からないけど気持ちいい」、「なんか分からないけど良く曲がる」という感じで、何が、なぜ、とまでは分かっていませんでした。しかし同時代の他社のクルマとは何かが違いました。デザイン的にも、それまでの直線基調一本槍なデザインから曲線を多用したデザインに変わり始めていました。

そんな当時、乗って一番印象深かったのはスカイラインよりZよりプリメーラでした。もちろんワインディングで振り回すわけじゃありませんが、乗り心地は適度に締まり、本当に交差点ですら気持ち良く曲がったクルマで、これがセダンのハンドリングだとは驚きました。バイト先の社員の方もあれは今までのFFとはレベルが違うな、という感じで話をしていたのを思い出します。ターンインのフィーリングはZよりスカイラインよりも良かったんですね。多分フロントが軽かったからだと思いますが・・・。また、後席も広かったんですよね。R32がセダンでもその辺を捨てて物凄く狭かったので、なおさら光っていました。



R32がデビューした当時、マツダからユーノス・ロードスターが発売されました。バイトとは言え仕事をしていたわけですから日産車に思い入れはあり、R32のGTS typeMなんか結構欲しかったのですが、当時学生だった私にはそんな高いクルマには手が出せず、眼中にはロードスターしかありませんでした。(いや、ロードスターだってバイト生活の学生には充分高かったんですが、お客様のクルマを何百台と乗った結果、新車からの味の落ちや個体差が色々あることが分かってしまったため、中古車は視界から外れていきました。どうせ買うなら新車、となってしまったのです。)

以来、日産からは私にとって魅力的なモデルがなくなり、トヨタ、ホンダ、マツダ、スバルは買ったことがあるのに日産は未だに1台も買ったことがありません。近年はR35GT-Rという日産らしいすごいクルマが出ましたが、それ以外はコストダウンしか開発要件がないようなクルマばかりですね。寂しいばかりです。

何もスポーツカーやクーペじゃなくても良いのです。R32やP10のように気持ち良く走るセダンを出してもらえないものか。それはハイブリッドやメルセデスエンジン(しかもウチのC200と同じとか)じゃなくて、出来ればV6でシンプルなセダンで、ドライブトレインじゃなくてセーフティ機能をメルセデスから拝借して・・・。

・・・なんて今の日産を見てると夢でしかなさそうなのが残念です。
Posted at 2015/06/16 23:01:09 | コメント(4) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2015年05月15日 イイね!

FRスポーツのフォーミュラ

FRスポーツのフォーミュラメルセデス AMG GT。

ドライサンプ化したV8ターボをフロントに載せ、トランスアクスルとしたミッションを介してリアホイールを駆動するFR。FRスポーツカーのパッケージングの基本的なフォーミュラを踏襲し、ほぼ理想的なパッケージに見えます。バンク間ターボにより重心が多少上がるとは言え、それでもドライサンプ化して全体の高さを下げています。また、エンジンの搭載位置を相当後ろに下げてあり、実際の重量配分は何と後ろの方が重く47:53。これはメルセデス的に理想のスポーツカーを目指したレイアウトなんでしょうか?


参考までにホイールベースを他のトランスアクスル車と比較してみると・・・

AMG GT 2630mm(全長4546mm x 全幅1939mm)
C7 Corvette 2710mm(全長4510mm x 全幅1880mm)
R35 GT-R 2780mm(全長4670mm x 全幅1895mm)

サイズ的に非常に近いのがC7 Corvetteです。サイドビューを見てみても、ホイールとドライバーの位置関係など非常に良く似ています。




そんな両車ですが、AMG GTの全長は同じ2シーターFRのコルベットより若干短いだけにも関わらず、ホイールベースは80mmも短い。旋回性を狙ったのでしょうか?

AMG GTの前後の重量バランスはイーブンに近く、駆動輪へのトラクションも確保出来るでしょうけど、実際は旋回の中心軸に対して遠くへ重量物が置いてあるレイアウト。つまりせっかくのトランスアクスルなのに、何とそのミッションの搭載位置がすごく後ろなのです。さらにこのミッションはツインクラッチAMTという非常に重そうなミッション。

例えば同じトランスアクスルを採るC7コルベットやR35GT-Rは、デフのフロント側にミッション全体を置くレイアウトとしています。しかもGT-Rはここにフロント駆動用のトランスファーまで収めています。これは要するにホイールベースの内側に重量物を配したいということ。


<ホイールベース内にドライブトレインを全て収めるよう徹底されているコルベット。エンジン搭載位置もかなり後ろ>


<エンジンは日産が言うほどミッドじゃないGT-Rだが、トランスファーも含めトランスアクスルはホイールベース内に収めた。>


しかしAMG GTのレイアウトはこんな感じになっています。



ホイールベース内側に重量物を配するというのは実は徹底されていないんですね。C5コルベットが出て以降、近代FRスポーツカーのお手本はコルベットであると言われてきたし、私自身もそう思っていました。エンジンの搭載位置を極力後ろに下げ、トランスアクスル化で重量配分とトラクションを最適化。エンジンの高さ、重心を低くするためにあえてOHVを選択し、さらに最新のC7ではZ51パッケージを選択するとドライサンプ化されます。また、Z06,ZR1でしか採用されていなかったアルミフレームが標準車にも採用され、標準車の重量は1.5t強に過ぎない。(アストンマーティンの各車もトランスアクスルFRですが、運動性を追及したクルマではありません。)

AMG GTが新たなお手本になるかと思っていましたが、そうでもないようです。コーナリングマシンというよりは、典型的なホットロッドということでしょうかね。

ただ、AMG GTがストイックなレベルで突き詰めた設計がされていないとはいえ、視点を変えれば魅力的なクルマでしょう。スタイリングのカッコ良さ、コルベットや911とは比較にならない高級感のあるインテリア、最新のレーダーセーフティ・・・。これが実質的に911カレラSよりも安いわけですから、ストイックに攻めるような走り方でなければ、こちらの方が良いとも言えそうです。

そういったわけで、最新のメルセデスを見て、昔から憧れているコルベットをあらためて見直した次第。次のクルマは911じゃなくてコルベットか !? なんて思いもあったりして・・・

Z06なんて、GT3並に突き詰めたクルマだと思うんだけどなぁ・・・。これなら買いたくても買えないということもなさそうだし。w


Posted at 2015/05/15 18:16:49 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2015年04月24日 イイね!

コーティング

コーティング我が家の駐車スペースは所謂青空で、屋根はありません。そしてCクラスは日常の足なので、ボディカバーすらかけずに雨ざらしです。ボクスターはかろうじてボディカバーをかけていますが・・・

そんな状態なので、Cクラスは洗ったところで1週間と綺麗な状態を保てません。磨いて楽しむようなクルマでもないと思っているのでコーティングすらかけていなかったのですが、Cクラスの良さがジワジワ分かってきた頃からもう少し大切にしてやろう、という気持ちが芽生え・・・w かといって今更お金をかけたくないなぁ・・・と思っていたところへマジックウォーターなるものがあるらしい、と。

一部では有名な、自分で施工するガラスコーティング製品。

半信半疑ではあったものの、まぁ安いから良いか・・・



そしてコーティング1回目・・・・・・う~ん・・・まぁ確かに綺麗になったと言えばなったけど、噂ほどでもないな・・・親水性の割には水をはじくな・・・




2回目・・・・・艶感にはそれほど差は無いけど・・・親水性が上がった。




3回目・・・・・ !? 何だか艶が増している・・・




4回目・・・・ !! す、凄い艶感だ・・・・



写真ではなかなか艶感が表現しきれないなぁ・・・


・・・完全に入信しました。w



スプレーして拭くだけの簡単施工なので、技術力のあるプロショップによる丁寧な下地処理まで行う上質なレベルとまではいかないものの、その辺のショップレベル、ディーラー施工よりは確実に上・・・。(驚)

しかも、親水性のおかげで雨が降ると汚れが落ちるという、青空駐車のCクラスにはとてもありがたい性質。大げさでなく、洗車の回数が減りました。


ボディの下地作りなどは素人には難しすぎるので、比較的塗装状態の良い新車でやる方が効果が高いと思いますが、お勧めです。

Posted at 2015/04/24 14:14:51 | コメント(4) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2015年02月18日 イイね!

一体感

一体感思った通りに曲がり、また曲がり過ぎることもなく、軽快でいて自由度が高い。一番重要なのは・・・クルマやバイクと一体感が得られること。そこに安心感が加わればパーフェクト。

自分が求めているのは、それがクルマでもバイクでも、何よりも車体との一体感。暴れる車体をコントロールする楽しみを否定はしないけれど、それよりは適度なタイト感の中で意思が通じ合うかのようなレスポンスとコントロール性。しかし絶対的な限界が高い必要は全くない。競うのは本能的に大好きだし最高にアドレナリンが出るけれども、公道で楽しむ上で求めているのは絶対的な速さではない。

848EVOで峠のタイトコーナーへ差し掛かる。フルブレーキからブレーキを残してフロント荷重をキープしつつ一気に素早いフルバンク。抜群の荷重の受け止め方をするフレーム、フロントタイヤを潰して得られるキャンバースラスト、速いバンキングで大きく付いたステア角とを活かして一気に向きを変え、バイクを起こしつつ全開。パワーバンドに入ったエンジンは絶妙な2気筒のパルスを伴ってリアタイヤにトルクを伝え、滑りながらもグリップをするような独特のトラクション感で加速していく・・・



ボクスターで同じコーナーへ入っていく。強めのブレーキングからブレーキを抜きつつ荷重をコントロールし、ステアでリアがリバースすることを計算しつつ少し早めにステア。身を翻すようにターンインし、同時に微妙にリアが滑り始めるが、スポーツプラスモードのPSMは何もしない。そしてあくまでイン側にステアしつつも、自分を中心にボクスターは向きを変えていきながらスライドが収束していく。そしてスロットルを入れ、ステアを戻しアウトラインを目指して全開で立ち上がる・・・

サーキットであれば単にタイムを落とすだけの挙動や走らせ方だったとしても、それでもいい。一体感を感じつつ自在に走れれば最高だ。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・






ボクスターは最高だと思いつつも、実はバイクで感じる、得られる、恍惚とも言えるシビれるようなコーナリングのレベルを未だにクルマでは感じることが出来ないのです。

自分のドライビングスキルが未熟なためにスポーツドライビングの本質が見えていないということかもしれませんし、故に描くべき理想のドライビングが分かっていないから、と言えるのかもしれません。でも本当にスキルだけの問題かというと、多分そうでもないでしょう。

それは乗り手とクルマとの関わり方の問題だから。

如何にバイクの電子制御が進歩しようとも、イージーライドを実現しようとも、2輪と4輪では乗り手の関わり方のレベルが全く異なり、乗り手に依存する度合いの違いがとても大きいですね。極論すれば加速やブレーキは操作のレベルなので、クルマとバイクにおける乗り手の依存度という意味では大差ないかもしれません。(この部分はさらに電子化が進むでしょうしね。)しかし何といってもバイクは荷重をかけるのに身体を使います。そしてバイクにおいてはこの荷重のかけ方が走らせる上での1番のキーです。motoGPライダーが昔と違って上半身をイン側へ向けるのも、ブレーキング時に内足を出すのも、全て現代のタイヤや車体に合わせた荷重コントロールです。この身体を使って荷重をかけるという部分が決定的にクルマと違う部分でしょう。故に、およそスポーツ向きではないR1200GSというオッさん御用達のツーリングオフロードバイクですら、実はそこらのスポーツカーより余程スポーツ性が高いわけです。そして、身体を使ってコントロールするからこそ、バイクは一体感が得やすいのだと思っています。




それではクルマはバイクほどの一体感が得られないのか? バイクと同レベルとまではいかないまでも、一体感は感じられます。しかし現代ではスポーツカーであってもアンダーステアやオーバーステアをクルマがリカバリーし、トルクベクタリングで自然なフィーリング以上にクルマを曲げる。安全に、そして速く。そんなことが一般的になってきています。自分でコントロールする部分やその緊張感が減ってきているのは間違いなさそうですが、それが一体感を削いでいるように思われます。車内の空間の作り方でも一体感は変わってきます。絶対的なサイズも大いに影響しますね。故に私は如何に良く出来ていようともマスタングやコルベットからは一体感を感じにくいですし、一方で空冷911のAピラーの近さ、全体的なサイズの小ささは一体感を感じさせます。

スポーツカーがこれ以上のイージードライブ、速さを求めていくのならば、自分の求める一体感はいつか普通のクルマ(新車)にはなくなり、セブンやアトムのような特殊なクルマかバイクにしかなくなってしまう。そう思っていました。特に最新の991型911に乗ると一体感を失うスポーツカーを危惧せずにはいられなくなります。どうか、速さではなくクルマ一体となってコントロールを楽しめるクルマを作って頂きたい。プレステのグランツーリスモではなく現実社会でスポーツドライビングをすることの意味は、五感で挙動を、一体感を感じることにあるはずです。



新しいND型ロードスターやケイマンGT4、もしかしたらシビックTypeRなどが、人車一体を求めるオズサンの心に刺さるクルマとなって出てくることを期待したいと思います。そしてもちろん、私自身がバイクと同じようなプレジャーをクルマから感じられるように精進して・・・
Posted at 2015/02/21 09:52:28 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

プロフィール

「かなりのフロントミッド搭載。水冷インタークーラーは小さめ。タワーブレースのゴツさと、正面ではなく左右高い位置から吸気するレイアウトが特徴的。」
何シテル?   06/16 07:57
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
8910111213 14
15161718192021
22232425262728
2930     

愛車一覧

ランドローバー レンジローバースポーツ ランドローバー レンジローバースポーツ
アウトドア系の趣味に使える利便性と上級サルーンのような快適性を求めてポルシェ・カイエンと ...
ポルシェ ボクスター (オープン) ポルシェ ボクスター (オープン)
求めていたのは速さではなくスポーツカーとしての動き。つまり専用シャシー。そして出来ればミ ...
KTM 1290 SUPER ADVENTURE S KTM 1290 SUPER ADVENTURE S
R1200GSからの乗り換えとなる新たな旅バイク。アドベンチャーカテゴリーの中で一番楽し ...
ホンダ CB1100EX ホンダ CB1100EX
最後の空冷4気筒。これぞ日本的なバイク。細部まで拘った惚れ惚れする美しいデザイン。クロー ...

過去のブログ

ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation