先日我が家にやって来た、ぎんぶちめがねのアルト号。暗闇色だけど、ちゃんとめがねで暗闇は防いでくれました。
軽自動車を所有してじっくり乗ったのも、AGSという名のいわゆるセミATも初体験。この2週間で通勤に遠距離に乗ってきて、実用での具合が見えてきました。
やはり新入り車をじっくり乗り回すと、やはりワクワクしてどうしても走行距離が伸びてしまいますね。
乗ってみてわかったのは、この車はかなり考えられて作られているということでした。
長所:
・何より車体が軽い。圧倒的に軽い。
軽いは正義。この後の長所全てに効いてきています。車両重量670kgは伊達じゃない。
・加速はブーストが効けば小型車並み
軽自動車では信号の出足が遅れがちですが、ちょっとでもブーストがかかれば普通車について行くことは楽勝です。
・高速巡航も楽勝
普通車について行ける速度もキープできます。上り坂でも登坂車線いらず。
・それでいて燃費は18~19km/L台
トルク型エンジン、燃費型ターボ、そして軽い車体が効いているのでしょう。これだけ走れば二重丸です。
・AGSにより、アクセルのダイレクト感はMTと同等。
さすが乾式単板クラッチ、加速時やエンジンブレーキでのトルコンのような滑り感はありません。
・ワインディングでも軽い車体でヒラヒラ走る
RX-8とは違う、絶対的に軽い車だからこその操舵応答性は、この軽さでないと出来ないでしょう。
・車体剛性も必要十分
街乗りレベルでは、合成不足による操舵遅れも、きしみ音もありません。
・KYB純正足も必要十分
減衰は少々固めですが、アルトワークスのようにガチガチでもなく、足にこだわりのないふにゃふにゃ足でもなく、ストリートを元気よく走るために特化したちょうど良い足です。
・最低地上高が高めなので、街乗りが楽
巷では格好悪いなどと言われていますが、街乗り中心で考えれば小さな車体で高めの最低地上高なので、下回りを擦ることはまずありません。普段低い車に乗っていると楽さが身に染みますw
短所:
・停止時(アイドリング、アイドリングストップ共に)のエアコンの効きが悪い
660ccのエンジンで賄うエアコンでは、やはり日本の夏では力不足です。
とくに私のアルトはボディカラーが黒なので、それに拍車をかけています。
ちなみに走行中のエアコンの効きは全く問題ありません。
・自走立体駐車場等のきつい上り坂では、AGSのマニュアルモード1速固定が必須
ゆっくり上ってる最中でも、自動で2速に上げようとしてしまうため、クラッチが切れて失速してしまいます。
ギアを固定してしまえば良いだけなのですが、プログラムでなんとかなるようであれば対策して欲しいです。
ちなみにAGSの最新プログラムでは、かつて言われた加速時の違和感はあまり感じませんでした。
もともとMT車乗りであるため、MT車と思えばなんてことは無いだけかもしれません。
・ブレーキブースターの力が弱めで、ブレーキの初期制動が弱い
初期制動が弱いだけでブレーキの効きが悪いわけではないので、ペダルに力をかければそれ相応に効きます。
普通車みたいに強いブーストがかからないので、慣れが必要なだけです。
・室内騒音は多め
・内装は今時の軽自動車にしてはチープ
・一部の内装装備(リアスピーカーハーネス、トランクエンド内張)はオプション
・上塗り塗装は見える部分だけで、見えない部分は下塗りのみ
これだけの性能をかなり安価に提供しているので、仕方がありません。
総合すると、この価格でかなり考えて性能の良い車を出してきたな、と感じました。確かに欠点はありますが、それでも価格と性能を考えれば納得できます。AGSは確かにステップATやCVTに比べると加速の段付きはありますが、慣れてしまえばアクセルに車がダイレクトに反応してくれるため、普段乗っているMT車と似たような感覚で乗れます。絶対性能も高めですが、一番ではありません。まぁ、この上にアルトワークスがあるので、上手く棲み分けできていると言えるでしょう。
下手な小型普通車よりも良く出来ています。4年前にレンタカーで借りた某小型車よりも、確実に出来は良いと言えます。その小型車の方が良いと感じるのは、内装だけです。
街乗り中心で、安く軽く、それでいて走りがヌルくない車という選択に、ちょうど良い車でした。
Posted at 2018/07/27 22:49:28 | |
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