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2019年09月05日 イイね!

昭和の時代を駆け抜けた中型乗用車・フローリアンも立派ないすゞの名車である

昭和の時代を駆け抜けた中型乗用車・フローリアンも立派ないすゞの名車であるあまり大した成功は得られなかったが、いすゞの普通乗用車の歴史を紡いだフローリアン
いすゞ自動車が手掛けていた普通乗用車の一つ・フローリアンは1967年から1983年までの間で活躍して、フロントまわりに印象的な形のグリルを使った、なかなか個性的な名車である。その外観は圧倒的な存在感を持ち、ミドルクラスのサルーンを保っていて、商用車に使えるフローリアンバンも登場した実績もある。ちなみに目指した趣旨は、「大衆車であるベレットのやや上級の中型車とコロナやブルーバードに匹敵するくらいのファミリーカー」だった。

先代は、セダン車の常識を覆すような形状を保った、ベレルだった

フローリアンの原点とも言える車は、いすゞが1962年から1967年まで製造していたベレルだったとCOBBY。こちらはセダンとライトバンの2種類があって、いすゞ初の自社開発乗用車も兼ねていた。乗車定員は最高で6人まで対応でき、エンジンはディーゼルもある直列4気筒OHVで、1963年には日本機械学会賞を受賞するまでに至った。外観は来賓を乗せて運ぶのにふさわしい高級感があるが、設計、生産、品質、デザイン、販売などの方面でいくつもの欠点が生じたので、あまり人気が出ず1世代で終わってしまった。

イタリアの会社にデザインを任せて、日本車とは思えないような個性を醸し出した
セダン及びライトバンの形状を留めたフローリアンは、イタリアの自動車ボディーデザインスタジオであるカロッツェリア・ギアにエクステリアの考案を任せ、当時の日本では珍しい6ライトのサイドウィンドウや異形ヘッドライトを取り入れ、前後ともに逆スラント形状で、後端の下がったシルエットや、6ライトキャビン、独立したグリルを持つアメリカ車風の雰囲気を醸し出した。これらは強い異彩を放っていて、これまで発売されてきた日本車とは思えない個性にあふれていた。

エンジンや駆動方式は、耐久性を目指していて結構手堅い構造になっている
初代フローリアンで使われていた肝心のエンジンは、ベレットGTの1,600ccOHVガソリンエンジンを扱いやすく整えて搭載したが、1969年にSOHCに切り替わり、トランスミッションは最初の頃は3速MTだったが、翌年になると4速MTに変わった。駆動方式は後輪駆動・FRのみで、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン + コイルスプリング、リアがリジッドアクスル + リーフスプリングの構造になっている。これらの要素はまさに強靭な耐久性を目指していると実感する。

欧州車のようなデザインに整えた前期型は、他では見られない特徴があって異彩を放っていた
1967年から1970年の間で活躍した前期型は、先ほど述べたように前後ともに逆スラント形状で、後端の下がったシルエットや、6ライトキャビンが使われたので欧州車のような雰囲気が強かった。そして一番の特徴であるフロントグリルには新エンブレム・アイマークが採用され、より外車らしい印象を強めた。そして1969年に初のマイナーチェンジが行われ、フロントグリルのデザインや後部ランプが変わり、エンジンがSOHCに発展して日産・ブルーバードに対抗するためのホットモデル・TSも開発された。

メリハリの利いた造形となった中期型は、変えるべき所を積極的に変えた
1970年に2度目のマイナーチェンジを行って、メリハリのきいた造形となった中期型に突入した。バックアップランプとリフレクター、その脇のガーニッシュの形状が変更され、前回よりも車体を大きく見せつけた。エンジンは1,800ccSOHCガソリンが採用され、他社のモデルチェンジに何とか追いつこうとしたが、販売で苦戦して先細り状態になってしまった。その後は排出ガス規制への対応に応じられるよう整え、1976年には5速マニュアルでクーラー付の豪華仕様の1800スーパーDXも登場した。

最後となる後期型は、これといった改良を一切行わなかったが、最後の最後まで頑張った
1977年になった時は、最後のマイナーチェンジが行われてシリーズ2(S-II)となり、今度はフロント部分及びバンパーを大型化して雰囲気を一変し、同時代のイギリス車を彷彿とさせるような威圧感を醸し出した。その上C190型直列4気筒OHV・1951ccディーゼルエンジン搭載モデルが設定され、駆動方法がギアトレーンからコグドベルトに変更となった。販売台数は6195台を記録し、ディーゼルエンジン車も加わったが、徐々に販売台数は低迷してしまい、とうとう1983年にフローリアンの歴史は幕を下ろすことになった。

完全に終了しても、同じくいすゞが手掛ける乗用車であるアスカやジェミネットに受け継がれた
1967年から1983年までの間、休むことなく活躍してきたいすゞ・フローリアンは、外車のような風貌を持ち、官公庁や法人向けとしての業務用の需要がほとんどだった。そして終了した後は、セダン車のアスカ、バンタイプのジェミネットにいすゞ乗用車に受け継がれたのだ。
Posted at 2019/09/05 13:57:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | いすゞ | 日記

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