我が愛車、
『ALPINA B5S Supercharge』も二型落ちになってしまいました。やはり後継車は気になります。
ニコル本社の担当営業さんに久々にTELしてみました。
「え~○○さん、B10からB5Sに乗り換えたんですかっ!」
「そーなんですよ。
昔、試乗させてもらってから忘れられなくてね~ んで、新型のB5に乗ってみたいな~またM5と乗り比べしたいなぁ~♪」とおねだりすると・・・
「いやぁ~○○さん、ALPINAやMなんかより、くあトロでも行きませんか?」
ん?なにソレ?ぶりトロみたいなヤツ?? お寿司屋さんにでも誘われてるのかしら?
と思ったらこの営業さん、BMWからAUDIディーラーに転職したらしい・・・(沈)
その後ALPINAからイベントのお知らせがあったので、試乗の予約をして伺ったのは昨年11月の事。
【ALPINA B5 BiTurbo Allrad Limousine】
V8 4.4L ツインターボ
608ps/800Nm 車重1990kg 8速AT 4WD 1,886万円
う~む・・・ 何も知らずに見たら7シリーズと勘違いする程立派な外観です。
幅広になったキドニーグリル、それに繋がるライト。あれこれケチを付けたいところですがベースとなるBMWの5シリーズ(G30)がそうなんだから仕方ない。ボディーカラーやフロントスポイラー、ホイールにデコラインはALPINAの文法に則っており、幾分格好良くなっているとも言えるのか?
内装を見ると更に溜息。艶やかなウッドパネルだけはALPINAである事を主張していますが・・・なんかゴチャゴチャしてるなぁ。センターコンソールのシフト周りも何やらスイッチ類が並びウッドパネルを嵌めるスペースも無い。近未来的なデザインのスポーツカーなら多くの計器類やスイッチを整然と並べるのも航空機のコクピットのようで格好良いと思うが、シックなリムジンならスッキリさせて欲しいと思う。まあこれもベースのBMWの5シリーズがそうなんだろうから仕方ないか。
それにしても青いネオン管みたいのは何でしょう?他のメーカーでも似た様なの見た気がしますので最近の流行りなんでしょうか?
E60は淡いアンバーの豆電球?の光でドアノブやドアポケット、CD/MD挿入口などをほんわり照らしているのが何気に高級感があったのですがコレはどうなんでしょう?
歴代5シリーズでは個人的にはE39の内外装が一番好きだな~ 次がE60かな。
メーターは流行りの液晶パネル。アナログ風の丸メーターと青色照明は良いですね。
でも車線逸脱警告?なんでコレにこんなスペース取るかなぁ? あと上の画像のドアオープングラフィック表示。自由度無限の液晶パネルなんでアレコレやりたいってのは判るけど・・・
散々舐めまわすように見たところで試乗開始です。ショールームを出て環八へ。
ものの数百メートル走ると見た目でケチをつけまくっていた事など忘れました。
“このエンジンは素晴らしい!!”
何でしょうこの感覚は?確実にパワーは出ているけれど極限まで荒々しさを削ぎ落としたと言うか? 鬼トルクだけれど重厚感の全く無いフェザータッチの回転フィール? 低回転から高回転まで絶妙なパワーデリバリー? なかなか上手く言い表す事が出来ません。とにかく素晴らしいの一言。
第三京浜に入り下り線は踏む気も起きないような状況。それならばと左車線で制限速度以下でATの4~8速を行ったり来たり。走行モードをコンフォートからスポーツプラスを行ったり来たり。恐らく同乗者は気付いていないと思われ。
多少空いた上り線ではフル加速にトライ。加速感は我がB5Sと同等か?
0-100km/h加速タイムは3.5秒、最高
“巡航”速度は330km/h。
つまり瞬間的な最高速ではなく、走り出しからスーパースポーツ級の加速で330km/hに達し、燃料が尽きるまでその速度で走り続けられるという事。
パワーも当然ですが信頼性、特に冷却系に相当自信が無ければそんな事をカタログに謳えないのではないでしょうか。しかも数値はアルピナ流で控え目な値だと思われ。
あまりのエンジンの素晴らしさに、確認したかった事項が飛んでしまいました。
4WD、4WS、ピレリータイヤ。この辺はどうか気にしていたんですが、試乗後にそう言えばどうだったろう?と思うくらいなのでネガはないのかな。
B5Sのフル加速のような恐怖感はあまり感じなかったのは4WD化によるメリットかもしれません。
試乗を終えエンジンルームを眺めていると、狭苦しく押し込まれた二つの水冷インタークーラーに目が止まります。正直水冷ってどうなの?と思っていましたが、アルミ化されたサイドタンク(BMWは樹脂製)を触るとヒンヤリしている! 散々走り回ったエンジンルーム内の金属部品は大抵チンチンに熱くなって触れないのが普通ですが、イイ仕事してるようです。
とにかくエンジンの素晴らしさ、そしてZFの8速ATとの組み合わせはこの車にとても合っていると感じました。スポーツカーだったらもう少し荒々しさや過激さが欲しくなるかもしれませんが、ALPINAのリムジンにはこれがベストと思えます。
E39→E60→F10→G30 と4代の5シリーズベースのALPINAに乗りました。
E39(B10V8) ・・・大排気量自然吸気エンジンらしい全域自然なフィーリング。
E60(B5S) ・・・スーパーチャージにより一気に増大したパワーと上質感を両立する為に低速域を抑え、それが中~高回転でのパワーの盛り上がりを事更に強調してしまった印象。
F10(B5BiTurbo) ・・・E60で下を抑え過ぎた反省から逆に下を強調し過ぎて上がイマイチと感じてしまう。(試乗したのは520psの初期モデル)
G30(B5BiTurbo) ・・・先代、先々代の中間。うまくバランスさせてエンジンを磨き上げる事でパワーと上質感を見事に両立させた感触。
この車が欲しい!と言うより、
『我がB5SにこのエンジンとATを移植したい!』というのが感想です!!
この車との比較で、
【ALPINA D5S BiTurbo】と
【BMW M5】も試乗したかったのですが実現せず。これは今後の楽しみにしておきます。
他に興味をそそる車は?と考えると真っ先に浮かんだのが、
『CADILLAC』。
ATS/CTSにVシリーズという過激なモデルがあるのは知ってましたが、みん友の『acbcさん』がATS-Vに試乗して即座にALPINA B6から乗り換えてしまったと聞き、私も乗ってみたくなりCADILLACディーラーにTEL。すると何とVシリーズは完売してしまい、現在は2Lターボモデルのみとの事。(沈)
次に思い浮かんだのが、
『MASERATI』。
実は私、車に乗り始めた若かりし頃から、フェラーリ(F40だけは除く)やポルシェ、ロールスやベントレーといった車好きなら誰しも憧れるブランドに全く興味を持てない変な趣味の持ち主でしたが、マセラティには何故か漠然とした憧れを持っていました。
初めてのマセラティ体験は20年ほど前。ちょっとアルファロメオに興味があって当時購入したばかりのユーノスコスモに乗って訪れたのは「CORNES東名横浜」。
対応してくれた営業さんがユーノスコスモの大ファンで、話が大盛り上がり。(笑)
アルファ155の直4とV6モデルを次々試乗して、更に車談義で盛り上がっていると駐車場の片隅に置かれていたこの車↓に気付きました。
『MASERATI Quattroporte』 これです。まさに憧れの車です。
今見ても素晴らしいと思えるデザイン。シックで派手さは無くともオーラ半端無い!
なんて話をしてると営業さんから
「試乗してみませんか?」とのお言葉♪
「いやいや、とんでもない! こんな凄い車、絶対買えないですから。」
「いいんですよ。是非乗ってみてください。」
という訳で、なんと一人で自由に試乗する事になりました♪
ドアを開けた途端、この光景と芳しい革の香りが漂います。
高級感もさる事ながら、このエロさ! 呑んでも走ってもいないのに酔いそうです。
ウッドパネル中央に配置されたアーモンド型の金時計。コレです、シビれます。
エンジンはV6 2.8L ツインターボで285psだったかな?
古典的なドッカンターボでこの車に合った走り味。速い遅いなんてどうでもよいです。
今でも憧れる一台ですが、30代を迎えたばかりの若造が乗るような車ではないと感じました。50歳を過ぎて白髪交じりのナイスミドルになった頃乗りたいなと思いましたが、その50を過ぎた現在でもとても似合うとは思えません。(苦笑)
フェラーリ(FIAT)傘下となったマセラティが送り出した次世代のクワトロポルテがコレ↓
はい。憧れなど一気に吹っ飛びました。しかしこのモデルが市場では好評となり、マセラティ復活の狼煙となったのだからやはり私の趣味がおかしいのでしょうね・・・
そして20年ぶりにマセラティを体感しようと幕張のディーラーを訪れたのは2月。
最近やたらとキリっとした顔のマセラティを見るようになったので興味が湧きました。
狙いは
『クワトロポルテ』だったのですが、実際見てみると鯨のように長いっ!
何だこれは?全長は5.3mにも迫り、BMWなら7シリーズ、ベンツならSクラスのそれもロングモデルがターゲットのようです。ちょっとこれは興味の対象外。
似たような顔ですが
『ギブリ』というモデルに興味が移ります。
これも全長5mに迫りますが『クワトロポルテ』と並ぶとギュっと締まって見えます。
V6エンジンのみの設定のようですが、この車を試乗させていただく事になりました。
【MASERATI GHIBLI GranSport】
V6 3L ツインターボ
350ps/500Nm 車重1950kg 8速AT 1,105万円
外観は一見でマセラティらしさを感じられて、なかなか格好良いですね。
ヘッドライトの形にどことなくフェラーリ臭を感じます。ココさえ何とかなればもっと良いな~
内装はドイツ車と違って華があるように感じますが、憧れの先々代『クワトロポルテ』のようなエロさが無いなぁ~ しかし、ダッシュボード上中央に配置されたアーモンド型の時計・・・なんだかなぁ~
試乗してみると外観の印象とは違ってとても良く出来た
“普通のセダン”といった印象。
2トンに迫る車重の割に軽やかに静かに走ります。スポーツモードにして排気バルブが開くと微かにスポーティーなサウンドが聞こえてきます。
マセラティの中では最もベーシックなグレードなのでコレはコレで良いかと。
でも
『MASERATI』 という特別なブランド(私にとって)にしては物足りなさが強く残ります。
担当していただいた営業さんにもそれが伝わってしまったのでしょう。試乗後にはギブリの話はほとんど無く、次なる提案をしていただきました。それに期待しましょう!
長くなりましたので次回に続きます!