ガラスの不思議

ガラスってあちらこちらに使われていますが、その性状が何なのか、イマイチ分かりやすく書かれているものがありません。

で、ちゃっと例によって職業柄なんですが、ガラスとは何なのか？ってのを分かりにくいと思いますが簡単に記載しておこうかと思います。


まず、ガラスってやつは、融点が無いってことを知っておくことが入り口というか、基本だと思います。

確かに高温にすると柔らかくなりますが、氷→水、金属の融解などとちがって、コレっていう融点がありません。


ガラスってのは、水飴や、あめ玉とおんなじなんです。

普通は、高い温度にするとものが溶けていて、冷やしてくると、どこからともなく結晶が発生して、結晶の集合体になって固まります。

ところが、ガラスってやつは、非結晶体なんです。つまり結晶が無いのに固まっているという。


水飴や飴玉も同じです。


専門的にはアモルファス構造という状態で、原子や分子が自由に動ける状態なんです。
で、結晶が無いから乱反射しないで透き通ってる状態になってます。



作られかたを説明するとイメージがつきやすいと思います。

まず、飴玉や水飴でよいのですが、
高い温度で溶かします。

でもってゆっくりひやしてくると、だんだんネバネバしてきます。

このネバネバの粘性のせいで、結晶が作られない、作りにくい、状態になって、更に冷やすと、もはやカチカチになってるということです。

結晶が成長するのが先か、ネバネバの粘度が上がるのが先か？みたいな関係で、ガラスは作られます。
結晶化よりもさきにネバネバが強くなる素材を選んで生成するのがガラスってやつです。


少しマニアックな人はガラス転移点(ガラス屋さんが引っ越したわけではありません)というのを聞いたことがある人も、いるかと思いますが、コレ、ガラスに限った名前じゃないんです。さっきの、ガラスの、ネバネバの話の、ように、樹脂や水飴にも使っている言葉で、要するに、粘度がいくらか柔らかくなったポイントの温度をガラス転移点と言います。


ちなみに、何年ものあいだ直立してるガラス窓は、上のほうと下の方で厚みがかわってしまってるらしいです。



ふぅ、、、これ以上詳しいことは知りません。

ガラスの入り口の話が限界です😅