連帯感に水差すクルマ

未曽有、壊滅的、完全に想定外、明治以降最悪などと表現される今回の震災。地震と津波の甚大な被害に加えて原発事故の放射線漏れ（海水・土壌・食物汚染や風評被害も）が止めを刺しつつあり、被災地は三重、四重の苦しみに見舞われ、東京でもその影響が憂慮されます。

マスコミは連日被災の報道を続け、本来なら超重大ニュースと思われるリビア情勢やみずほ銀行のシステムダウンも霞んでしまうほど。

テレビではどのチャンネルでも被災地からのレポートを流していますが、内容の大半は被災者に「生活必需品と油の不足」を語らせるものが多いですね。レポーターやマスコミの撮影部隊は大挙して被災地に赴いていると思いますが、その際には多少なりとも救援物資を持参したのでしょうか。わざわざ被災地に行って「あれが無い、これが無い」と伝える前に、自分たちがその役に立つべき、と感じたのは私だけではないかと…

そんな中でも明るい話題と言えば、被災地宛てに無償で提供される物資や、ボランティア志願の大勢の人々。困難に立ち向かう被災者の役に立ちたいと思う心、被災者の苦労を思えば少しの停電ぐらい我慢出来るという助け合い精神の発揚は、復興に向けての大きな力になることは間違いありません。

なことを考えつつクルマを停めたスーパーの駐車場ですが、後続のセルシオが目の前の身障者専用駐車スペースに駐車。助手席からはヤクザ風な服装でくわえタバコの、どう見ても健常者な中年男が降り、続いてサングラス＆派手な服装の中年女が出てきましたが体に不自由は無い様子。ならば後席からは車椅子利用の身障者が…出てくることは無く、二人はそそくさと店内へ向かって行きました。

クルマに近寄って確認しましたが、身障者マーク、車椅子マーク、身障者駐車証などの提示は一切なし。一般用の駐車場はガラガラですから、見事なまでのマナー違反です。

以前、車椅子マークを偽って貼ったクルマが身障者スペースに駐車する話をしましたが、こちらは偽装工作無しの確信犯。祖国が有事を迎えつつある中、われ関せずな輩、迷惑な輩がいることも忘れずにいた方が良いようです。