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つかぽん.のブログ一覧

2015年01月15日 イイね!

東京オートサロンでいつもの

オートサロン行った。後輩からチケット貰えるって聞いて忙しいけどちょっと悩んで即決した。


既に色々忘れかかっていますが、これ以上忘れないうちに書きとめておきます。

昨年度はひたすらタイヤ攻めでしたが、今年は尾根遺産の足なんぞ目もくれず自動車の足(主にバンプラバーとか縮みストローク)ばっかり見てきました。

ちなみに今回は一眼レフはかさばるし重いので持って行きませんでしたw



テキトーに全体を回るだけでだいぶ時間が経ってしまったのと、貴島先生とお会いできなかったので、真面目にお話を聞いたのは、足周りが丸見えになっていたトヨタ自動車のニュルブースと、TRDブースと、テインのブースでした。ホントはHKSとかクスコとかいろいろ聞きたかったのですが…






まずニュル仕様のLFAのフロントです。
LFAのそばにいらっしゃったトヨタ自動車の担当者の方に聞いたところ、現状で「ニュルに対応するセッティング」とのことでした。




今までLFAのアームを拝んだ事がありませんでしたので、テキトーにしっかり採寸です。市販車にしてはそこそこ長いAアームです。
比較対象として手に持っているのはA4のパンフレットです。



比較対象はCUSCOさんで頂いたパンフレットです。

0G状態からバンプタッチまでは25mmくらいしかなさそうです。
ばねのばね定数は25kgf/mmぐらいだそうで、車体質量とレバー比を聞いていないのですが、ざっくり1G状態で半分縮み、残り半分でニュルのギャップと戦うそうです。
リアのばね定数は27kgf/mmくらいと言われた気がしますがはっきり覚えていません。

それよりも「フロントに対しリアが1.1Hzで、トラクションがかかりやすいように…」と教えていただいたのですが、その概念が何の事かわからず自分の知識不足を痛感いたしましたw





続いてリアです。





0G状態の写真です。

こちらはなんと上下にバンプラバーがついています。
最近の市販車のトレンド?と同じ様にバンプラバーにがしがし当てて走るそうです。


ちなみにお話を聞いた方はなんと市販段階のLFAのシャシー設計を担当されたそうです!

「車高下げるとロールセンター云々カンヌン」のお話については、LFAでも「過度な下げ過ぎはよくないが、下げた方が良い」「今よりアッパーアームが上を向くとよろしくない」とのことでした。

具体的には、決勝より予選の方が車高を下げるそうです。
その理由としては、予選では腹下をガリガリ擦ってでも車高が低い方が「走行性能」が向上するが、決勝でその車高だと削れ過ぎてしまう、とのことでした。

以前辰巳英治さんからも「ジオメトリが変化するデメリットより、低重心化のメリットの方が大きいのではないか」というご回答をいただきましたので、自分の中での「ロールセンターうんちゃらかんちゃら理論」は、日本のミニサーキットをスポーツ走行する場合は「それなりに」車高を下げた方が良いのではないかという持論(他論?)になりました。

今思えばレーシングカーで前引きタイロッドにする際の利点をお伺いしておくべきでした。









ちなみにブレーキの方は



鬼のように分厚いパッドがついており



フロントにはうっすらとヒートクラックがありまして



リアにもびみょーにヒートクラックがありますが非常に軽微です。

と思いきや、なんとLFAはレース中に「ブレーキロータ、キャリパ&パッド、ホース」ごと3回も交換するとのことで、ニュルを8時間走った後の状態ではなさそうでした。




さて次に86に注目しました。



86のフロントのアップライトとアブソーバのブラケットの結合部です。

なんとネジの山が全然出ていません!

学生フォーミュラのレギュレーションで、「ボルトのピッチは2山分出す事」という擦り込みが頭の中に植えつけられている自分には信じられない光景でした!

これに関してお話を伺うと、もちろんトヨタ自動車内には市販車の「ネジの径とかみ合い長さの比」に関する規定があるものの、レーシングカーでは極限の軽量化を求めて「緩まないギリギリの長さ」にそぎ落としているそうです。

ちなみにストラットマウントの部分も次の通りでした。



アッパーマウントから生えているボルトがギリギリまでそぎ落としてあります。

そしてもう一点気になる部分があります。

フランジボルトのフランジの厚み薄いじゃんΣ(゜Д゜)
しかも、「フランジボルト+ワッシャー」で締結されています。

フランジの厚みがなんちゃらかんちゃらでどーのこーのって086AのZさんが仰っていたのはいずこへ…
(レーシングカーと市販スポーツカーの求める操安性が違うのだと理解しておくことにします。)

ちなみに、GRMNの86のストラットマウント部分は…



余裕のボルトの長さと、余裕の厚みのあるフランジナットで留まっていました。



次に軽量化の参考写真です。



…(^ω^;)



同じくトヨタブースでみかけた表記です。



モーターショーやテクノロジー展でもないのにB-P/Fという表記をみかけるとは思いませんでした(笑)
それよりもBプラにダブルウィッシュボーンってありましたっけ…?
(ヴィッツの4WDグレードを見てもトーションビームです…)
ないからMCか何かのを改造搭載?










次に向かいのTRDブースにお邪魔しました。

なんと86関係の本によく出てこられる(当時は知らなかったのですが)、しかもワークスチューニングディでお話しした、凄い方がいらっしゃいました!

そんな凄い方から直々にドアスタビライザーの効果について教えていただきました。
一言で言うと「ボデーのねじれが減少し、ヨーレートの立ち上がりが向上する」という事でした。

個人的にはGD系涙目インプレッサSTIがそうだったように、「ステアリングギア比がクイック志向であれば体感的にはヨーレートが上がりませんか」とお伺いしたところ、確かにそれもあるが、車としては結果的に「大きなヨーをかけられているので、ボデーのねじれ、車のヨー運動の収束に時間がかかる」との事で、根本的な解決策としてドアスタビライザーが有効とのことでした。


末次トオル:「(AE)86につくのなら、こいつ(AE111)にだって!!」










最後にテインのブースにお邪魔しました。時間にして40分ほどお話させていただきました。

現在自分が思っていた疑問を、自分の考えがどこまで合っていて間違っているか確認したく、片っ端から聞きました。
曖昧な記憶からざっくり抽出します。

Q:いわゆる車高調でバンプタッチで、突き上げ感が来て乗り心地が悪いとするのならバンプラバーのバネレートの立ち上がりを工夫すれば快適になるのではないか?
A:そう、なんだけど…なかなかそうもいかない。

Q:1G状態からのバンプタッチまでの縮みストロークが+0.5Gは少ない?
A:少ない。バンプラバー込みで0~2.5Gまで対応させる足が望ましい。

Q:マツダの開発者いわく、ばねに0.5Gもたせて4.5Gをバンプラバーにもたせるべきとあるが?
A:テインでは最大Gよりも最大ピストンスピードを考慮している。4?40?m/sで耐えられるようなアブソーバを作る。

(結局バネに何Gもたせればいいか不明のままです…)

Q:結局はどんな速度でどんなギャップに突っ込むかの問題?
A:その通り

Q:アブソーバのどの位置からロッドが動いても(初期位置が変化しても)乗り心地は変化しない?
A:しない。乗り心地にはピストンスピードが支配的なので、変位は関係ない。(ガス室等の概念を自分はあまり知らないので、今度はこれについても聞いてみたいと思います)

Q:自動車の質量、速さ、ばね定数、段差の大きさなどから、衝撃を表す式は作れないのか?我々素人が乗り心地を議論するにはそういう式を元に考えないと議論が始まらない気がするのだが…
A:そういう式はある。けどめちゃめちゃ複雑。開発においても理論式からある程度は作れるが最終的には実走行試験で開発する。

Q:ピロアッパーマウントのピロボールの動きは本来シブいモノ?
A:その通り。動きが軽くなるとあっという間にガタがでるようになるはず。そうしたら交換。

Q:ピロアッパーマウントの正しいメンテナンスは?
A:エアを吹くだけがよい。油関係は絶対に使ってはダメ。

Q:ピロアッパー含め、車高調の寿命はどのくらいの期間の想定?もちろん使用環境によると思いますが。
A:4万kmまで。
参考:テインHP

その他
・アブソーバのシリンダーロッドが太い方が横力の影響を受けにくくなるので、ストラットタイプは太いモノが多い
・逆にSA式(サスペンションアーム式)は細くても無問題
・倒立式はそもそもストラットタイプのためにある。倒立式=エライの必要十分条件は成り立たない。そもそもダブルウィッシュボーン、マルチリンクには倒立式がない「はず」。
・スポーツカーであってもストラットを採用する車には、ラリーのサービスでの交換のしやすさを求めている場合もある。(例、GD系インプレッサ)
つまり「競技」においては、必ずしもSA式が全てにおいて「速い」とは限らない。


ハリーポッターで出てくる憂いの篩が欲しくなりますねw
…憂いの篩があれば自分のサーキット走行の同乗が可能?!(違)





最後に、、、


会場内でみかけた赤のF50は超赤レビン以上に色あせていましたcrz






special tnx to mr. scion tc!:)
2014年11月04日 イイね!

【ラルグス車高調】AE111カローラにGDAインプレッサのアブソーバ流用検討


 自分のAE111にはラルグスというブランドの車高調が付いています。そもそもなぜこれを使用しているかというと、純正足でサーキット2回、ジムカーナ1回、その他テストコースを、当時の基準で「十分走り込んだ」のと、たまたま先輩から使用距離の少なかったモノを新品の半額程度で譲っていただく事ができたから、という歴史があります。
 先日、同じラルグスブランドの車高調をお使いのみん友さんであるmoco@WRXさんのインプレッサWRXに同乗させていただいた際に、乗り心地が良かったと感じましたので、インプレッサ用のラルグスアブソーバをAE111に流用できないか検討してみました。尚、AE111、GDA共に前後のサスペンション形式はコイルオーバー式ストラットサスペンションであり、アブソーバのシリンダー外径は両者ともにφ62であることから、構造的な流用は可能であるという前提があります。


アブソーバサイズ測定

     アブソーバ全長 シリンダー全長  0G状態で伸びているロッド長
AE111
フロント   380mm       270mm         110mm
リア     475mm       340mm         135mm

GDA
フロント   415~418mm※1 297mm※2      123mm※2
リア     485mm       352mm※2      132mm※2

※1
1G状態での全長を測定したため、ばね定数、ばね自由長から算出
※2
実際に測定し忘れたため、みんカラのパーツレビュー写真を参考に目分量で算出w


という結果になりまして、流用によって発生する差分は以下のようになります。

アブソーバ全長
フロント 35~38mm増加 リア 10mm増加 

0G状態時のアブソーバロッド 
フロント 13mm増加 リア 3mm減少

現状との予想変化量
フロント 48~51mm増加 リア 7mm増加


これより、リアはすんなり流用できそうですが、フロントがやや長くなってしまうことが挙げられます。

そこでAE111のフロントのクリアランスを観てきました。


図1 AE111フロントサスペンションの正面概念図

 すると、現状の車高ではロアブラケットからアブソーバが飛び出しておらず、8mm程度引っこんでいる状態でした。さらに、ロアブラケットの延長線上にはドライブシャフトブーツがあり、そこまでの距離をxとするとおおよそ40mm程度でした。
 ということは、現状の車高を維持したGDAのラルグスアブソーバ流用はかなりきわどいラインであることがわかりました。また、今回の測定はメジャーでテキトーに測っただけですので、測定誤差がそれぞれ5mm程度あり、下手をするとドラシャブーツ内のグリスがプシャーーーっとなってしまいそうなので、とりあえず流用は諦めることにします。

 ちなみに、ラルグスの車高調のばね定数について
AE111 F 8kgf/mm R 4kgf/mm
GDA F 6kgf/mm R 4kgf/mm

車重と重量配分から計算した伸びストローク
AE111 F 43mm R 46mm
GDA F 69mm R 83mm

 なので、この時点で同じアブソーバだとしてもGDAの方が伸びストロークもあり、大きな突起乗り越え時等の乗り心地は圧倒的にGDAの方が良さそうですがw
とはいえ、個人的な感想ではGDAの方が一般道でひょこひょこ揺れがなく、いわゆる突起乗り越え時の変位速度も比較的穏やかで乗り心地が良いように感じたので、リアだけでもやってみる価値はあるかも知れません。(リアだけ入れても、わっけわかんない操安と乗り心地になるか、意外としっくりくるか、まさかの違いがわからないレベルだったりしてw)

 もっとも、それ以前に、アッパーマウント取り付け部の形状・寸法は共通なのかという最重要課題が残りますがw

 最後に、車高調の採寸にご協力いただきましたmocoさん、ありがとうございました!
2014年10月14日 イイね!

鉄並みに安くなる炭素繊維?

いわゆる量産自動車として世界で初めて一次構造に CFRP(carbon fiber reinforced plastic)を採用した、BMW i3が話題となっている。自分は、この自動車をどのように成形しているのか、非常に興味があった。

日経ものづくりという雑誌で、そのCFRP骨格の製造法が大まかに紹介されていた。

レースフィールドばかり見ていると、カーボン製品というのはプリプレグを重ね合わせ、オートクレーブにて硬化させる手法が一般的であるように思われがちである。この手法では、プリプレグを必要とされている形に切り抜き、枚数を重ね、オートクレーブで数時間単位で加熱し、やっと一つの製品が出来上がるため、量産には向いていない事で有名である。

この問題を解決するには、RTMという手法がある。
RTMは、樹脂が含浸していない織物シートをあらかじめ製品の形にし、樹脂を流し込み製品にする手法である。ここで、自動車のモノコックフレームを作るとなると、その型の引き抜き等はどうするのだろう、という疑問があった。

雑誌によると、i3の作り方は以下の通りである。まず、モノコックフレームを鋼板のごとく分割し、それぞれをRTM成形により作製する。これにより、オートクレーブを用いた成形と比較して非常に短時間での硬化が可能となる。そして得られた部品を、接着剤により接合し、モノコックに仕上げるとの事である。尚、いわゆるシャシーに関しては従来通り金属材料で作られているため、上屋とシャシーはボルトにより結合される。
以上の工程により、CFRPを一次構造に用いた量産自動車が作製される。

尚、i3は量産自動車のため、全面的にRTMを採用しているが、トヨタ自動車が製造したLFAは、ボンネット、ルーフなどの部分にRTMを採用し、一次構造にはレースフィールドと同様、プリプレグを積層しオートクレーブにて成形しているとのことである。
これは、BMWの量産体制が優れているとの見方もあるかも知れないが、トヨタ自動車がRTM成形の欠点であるボイドの発生に対して何らかの否定的な見方の方が優っているとも考えられる。一般に、RTM成形は樹脂を含浸させる際に、ボイドという空気の気泡が発生する事がある。樹脂中のボイドの量によっては、CFRPの強度・剛性が10%低下するという報告もある。これに対し、プリプレグを積層したオートクレーブ成形ではこのようなボイドの問題が比較的少ない。BMW社はこの問題を解消したのか、未解決ではあるが多点樹脂注入によりボイドの発生を無視できるレベル、または許容範囲に抑えているか、現状では不明である。

何はともあれ、i3の質量がカローラの1060kgよりも重い1260kgと聞いた時は驚愕したが、BMW社がパイオニアとなってRTM成形を量産自動車の製造に導入した事を、今後の自動車産業の更なる発展の原動力となるよう、応援したいと思う。
2014年08月22日 イイね!

「右車線をかっ飛ばしているプリウス」



「高速道路でぶっ飛ばしてるプリウス」

という文面をよく見かけますが、30プリウスが時速120キロ巡航でもリッター20キロを越える実例があるということは…




本当にエコなのは、私の車とプリウス、どちらでしょうか?





そしてもう一つ。

右車線をかっ飛ばすプリウスや、異様にノロノロ走るプリウスを1台見るならば、普通に走っている数十台のプリウスを無意識のうちに見逃しているのでは無いでしょうか?



統計的な検証を行うと、先入観とは違う結果が得られるかも知れません、というぼやきでした。

2014年08月06日 イイね!

筑波と富士、ブレーキに厳しいのは? 高校物理で計算♪

筑波と富士、ブレーキに厳しいのは? 高校物理で計算♪










富士と筑波、どっちがブレーキに厳しいのか?を、自分なりに考えてみました☆


富士の国際コースは自転車でしか走った事がないので、4輪の実際のところは知らないのですが、ゼロ理論のお坊さん「車は冷酷なまでに物理の法則に支配されている」とどっかのマンガで言っていたので、高校物理でも構築できる簡単なモデルで考えてみることにします(^^)。






面倒なので走行抵抗やエンジンブレーキは無視して、全てのブレーキング(フットブレーキ)では9.81m/s/sの減速加速度が働いているものとしました。





まずキジョーのクーロンの結果からいうと、


一概に判別できませんでした(o’ω’o)





観点①


筑波1000 > 筑波2000 > 富士 の順で

「走行距離1mあたりのブレーキの負担が多い」≒(?)「『1周する際にブレーキにより失われる運動エネルギーの量』/『サーキットの全長』が多い」という結論になりました(表1)。



観点②


富士の1コーナーで発生する熱エネルギーは、筑波2000の1コーナーの倍以上
なので、

富士 > 筑波2000 > 筑波1000 の順で厳しい




となりまして、実際にどこのサーキットが「ブレーキに厳しいか」
判別できませんでした。
ブレーキシステムの許容温度や熱通過率(って言っていいのかな?)を考えなければならないと思いますので、引き続き調べてみたいと思います。

最も、経験豊富な方の建設的なご意見もお待ちしております。



ブレーキに対して熱流体力学や熱交換器的な解決アプローチを試みても、なかなかラジエターのお話ししか出てこないので困ったものです。


とりあえず、筑波は一般道よりもブレーキに厳しいっぽいので(爆)ロワアームにブレーキへの導風板をつけることにします(o’ω’o)






表1 富士国際コース、筑波2000、1000を走行した際にブレーキがする仕事等



※富士のコース長は正確には4563mでした。


表2 FSW,TC2000,TC1000のブレーキが必要なコーナーでのブレーキ時に発生するエネルギー



【計算手順】

①実車の走行データ(図1)、またはグランツーリスモ6の走行データ(図2)から、ブレーキペダルを3割以上踏んでいる区間の前後の速度差から、ブレーキがした仕事分のエネルギーを算出する。

② ①を、各コーナにて抽出・算出を行い、サーキットを1周する際に発生する合計のブレーキの仕事を算出する。

③ ②で得られた仕事量を、サーキットの全長で割る。


※今回は、TC2000と1000はデジスパイス、LAP+から、FSWはGT6より抽出。
トータルの熱量はそれぞれ約2乗分の差があり、TC2000の実車とGT6の速度差が誤差数%であることから、実車とGT6の誤差は十分に無視できるものとする。


【参考その1】

④等加速度運動の公式から、減速加速度を9.81[m/s/s]として、各コーナーで減速している時間と、それらを合計したものTBを算出する。

⑤ 各サーキットにおける④を、各サーキットのラップタイムTLで割り、1周の間にどれだけブレーキを使っているかの比率TB/TLを算出し、目安とする。
→今回取り上げたサーキットは、どこも全体の1割程度はブレーキを使っている事になる。その比率が大きく異なる事はない。

【参考その2】

⑥各サーキットにおける平均速度Vaveを算出し、熱通過率に影響を及ぼす因子の大小関係を把握する。



実際はブレーキ残すじゃん、という話は計算がややこしくなるのでなかったことにします(爆
ブレーキ残す動作をなかったことにしても、トータルのブレーキ仕事量が増えるだけなので、安全率がやや高くなるので問題ない、という捉え方をしました。





図1 実際にTC2000をAE111で1分10秒824で周回した際の走行記録


図2 GT6において富士SWをAE111(ノーマル)で2分12秒304で周回した際の走行記録となんちゃって富士チャンN1仕様(Egノーマル、ドンガラ(907kg)、ディレッツァ03G(スポーツソフト))の走行記録 コース幅広すぎてラインがワカリマセンcrz




【結果と考察】


ざっくり、「ブレーキが必要な仕事」を計算してみたところ、本当に単純な考え方をすると1周あたりでは筑波の方がブレーキに負担がかかるらしいことがわかりました。

また、各サーキットの平均速度はブレーキに必要な仕事量と反比例のような関係にありますので、その事を考慮しても、筑波の方がブレーキに負担がかかるかもしれないという仮説が立ちました。

ちなみに、2分12秒のノーマルAE111と、1分59秒のドンガラAE111では、1mあたりの発生熱量は966Jと996Jで大差なし、でした。
1コーナーでの負担はドンガラが1585kJ、「トップスピード遅いけど結局重たいノーマル」の方が1588kJと3kJ多かったです。





しかし、一つ重要な事を忘れています
それは、「各コーナーでのブレーキの仕事量が、富士はけた違いに多い」ということです(表2)。
例えば表2を見ると、TC2000は1コーナーで最も多い熱量70万ジュールが発生するのに対し、富士では1コーナーで倍以上の159万ジュール、ダンロップでも114万ジュールが発生しています。

なので、富士では筑波よりも熱容量が多いブレーキシステムや、高温でも高い摩擦係数を維持するブレーキパッドが必要になることは当然だと思います。

結局、筑波と富士のどっちがブレーキに辛いかは、よくわかりませんでした。


経験則が一番確実で手っとり早いでしょう…

現に、富士ではブレーキローターがよく割れると聞いたり、レブスピDVDで見ましたが、筑波ではヒートクラックが入る程度で済むようですし…。









※ところで、GT6と実車の減速Gが違いすぎるのですがほぼ同じタイムが出る件については、多分GT6の前方向加速度センサのキャリブレーションができていないのだと思います(爆

※これとは別に、富士の1コーナーでフロントのブレーキディスクが何度温度上昇するか、単純な熱量計算の式から計算してみたらたったの137Kとなり、実際にみられる現象(ブレーキディスクが赤くなるほどの温度上昇)と大きく異なる結果となってしまったので、局所的な温度上昇等を考慮した式を探してみたいと思います。


※ちなみにラジエターの放熱に関しては、

発熱量 Q = KA⊿Tm …(1)

ここで、
K:熱通過率 [W/m/m/K]
A:空気側の全放熱面積 [m^2]
⊿Tm:空気と水の平均温度差[K]

らしい[1]んですが、Kは風洞実験により求めるしかないそう[1]なので、熱流体力学的な観点からブレーキの放熱理論式を出そうとしても無駄なのかな?と思ったり…

Kは風速というか質量風速と単調増加の関係にあるので、「車速が速い方が冷える」のは確かなのですが、その数値がブレーキとどれだけ違うのか…というかいくつなのか、もたしょうかオートサロンで聞いてみたいと思います。

未だにエントロピーとエンタルピーの違いを覚えていないやつ(自分)がこんな事に首を突っ込んでいいかはお察し下さい。


…という計算を、中学校か高校の夏休みの自由研究で発表したらお利口さんと先生から褒められる事でしょう。
院生ならせめてmatlabかアンシス使えよってツッコミが入りそうですね(^^;)



参考文献

[1] 自動車用ラジエータ(第2次改訂版) 社団法人 日本自動車部品工業会



…Masa-111君、制動力配分の設計は水色や黄色の教科書に載っているけど、発熱量の計算式って見た事ある?&計算して作ってた?

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何シテル?   05/12 21:57
平成生まれのつかぽんと申します 2011年より2018年までトヨタ カローラレビン(AE111)に乗っていました。 2016年から2018年までポルシェ...
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