
今日は少し気温が下がっているのでPCXで通勤。
やっぱり夏場のバイク通勤は気持よい。
バイクのフレームは走行性能の要として非常に重要です。
フレームは大まかに強度、剛性、コストに分けられます。
エンジンパワーに対してフレームが折れない強度、そして曲がらないための剛性、そして車両価格に反映させるのがコスト。
例えばPCXに良いフレームだからと60諭吉で販売しても売れません。
なんでこんなこと言うのかといえば、新型と旧型のフレーム構造の違い。
新型のPCXは3型と同じダブルクレドール。
平面的な自転車用フレームにエンジンを搭載していた初期のバイクから、エンジン出力増大に合わせて立体的になったフレームがダブルクレードルフレームです。
大きく高出力なエンジンを囲むようにパイプを配置し、平面フレームとは比較にならないほどの剛性を得る事に成功した傑作です。
しかし、3型に比べ少しすっきりした感じです。
鉄パイプを曲げてエンジンを囲む形となり、囲む部分をゆりかご(cradle)に見立て、そのループが左右に2つあるのでダブルクレードルと呼ばれています。
かつてはシングルクレードルフレームもありました。
エンジンも補強として考えたバックボーンフレームが登場すると、特別剛性や強度の高いものではなくなりました。軽量化と高剛性の両立されたフレームです。
エンジンを補強として考えなければカブやモンキーも含まれます、有名なのはKawaskiのGPZ900R Ninjaです。
ダブルクレドールは現在でも必要十分な性能が出せるのも事実で、ダブルクレードルフレームを採用する新型車は今でも多数あります。
例を上げるとネイキッドタイプはほぼこのダブルクレードルフレームです。
一方で従来までのPCXに使われていたのが、ダブルクレードルの背骨部分をなくしたのがアンダーボーンフレーム。フレームの下側しかないのでアンダーボーンと言うわけ。
上側が何も無いので、ほとんどのスクーターで採用されています。
東南アジア圏ではスクーター以外のオートバイでも広くアンダーボーンが採用されています。
当然、剛性においてはダブルクレードルに劣ります。
背骨部分がないので高剛性は求められません。
軽量でスペースを有効利用するスクーターには有利なフレームです。
PCXが進化したのは良いことです。
3型はそう感じていました。
でも新型のPCX160の方向性としてはそれが正しかったのか。
実はデビュー当時のPCXは安いけれど高級感もあり、乗り心地も今までのスクーターと比べれば別次元の衝撃を与えました。
そんなPCXの良さは低コスト、乗り心地、燃費、所有欲で一気にベストセラーバイクとなります。
実は150ccクラスで人気なのはマジェスティS。
スタイルもそうですが価格が安いことが人気のようです。
マイナーチェンジしたPCX160とは4諭吉も安いですからね。
表を見ての通りで代替わりすることに価格は上昇し重量も僅かですが増加しています。
もちろん円安もあって価格の上昇分もあるでしょうが、すでにPCXは高価格帯へ移ってしまった感は否めません。
※ライバルのN-MAX155も価格はPCX160と同じですけれど。
ダブルクレドールのデメリットとして、アンダーボーンに比べると重量が増えます。
排ガス規制対応のエンジンにおいては痛いところ。
それと剛性が高くなることで乗り心地が大きく変わってしまいます。
よりバイクに近い走りになったのは、乗っていて感じますが私のPCXの緩さというかフワフワとした乗り心地が変わったのは残念かと。
ギャップに関しては初代から乗り心地の悪さがありますがそれは反って悪くなったこと。新型はリアタイヤを支える部分のパイプが従来の2本からU字型の1本に。
更にタイヤが小径化したことでリアの付き上げは激しくなっています。
エンジンも4バルブにしたことで煩くなり、静かだったエンジンの恩恵もなくなったとか。
確かに速度はしっかり出るんだけど、中低速からのトルクがイマイチ感じない気もしました。回転数を上げて走るエンジンなのでそう感じるのかも。
こういう差が進化なのでしょうが、3型の中古車が売れているのも進化したPCXよりもアンダーボーンで完成したPCXを求めている人も実は多いのかも知れません。
何事も初代こそ一番イメージが濃いし、原型でもあるので良さも悪さもあります。
レンタバイクでちょっと乗り比べただけですが、古くてもやっぱり自分のが一番楽しいししっくりきますね。
疑問に思うのはフレーム、エンジン、TRC、ABS、リアディスク化、キーレス、LEDなどコストアップが大きいのに、どこでコストダウンしているのか。
それを考えると不思議ですね。
まぁPCXは日本のユーザーなんて関係ないグローバルモデル。
燃費がどうの価格がどうのではなく世界中で売れれば良いだけ。
それだけにガラリと変わってもおかしくはないというわけです。
ちょっと独り言をいいたかったので(汗)。
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オートバイ | 日記
Posted at
2023/07/19 21:33:32