北米のGRカローラのHPを見てたら気になる記載が。

Premium fuel octane rating が91+となっています。
アメリカはオクタン価低いから91+でこのエンジンパワー出るのかと思ったら違いました。
以下は例によって学習記録。
関係ないけどGRカローラのエンジン重量240lbs≒108kgなんですね。
あと、オイル容量が5.4qt≒5.1Lは誤記っぽいですね。4.5qtなら4.3Lだし。
閑話休題
日本や欧州のオクタン価表記はRON(Reserch Octan Number)です。
JIS規格だとレギュラーがRON89以上、ハイオクがRON96以上。
欧州だとレギュラーが91、Superが95、Super+が98って感じで実質95以上。
欧州車を日本で使うとハイオク指定になってしまうのはRON95指定だから。
厳密に言うと欧州ではRONの他にMON(Motor Octan Number)も評価していて、Superの場合だと、RON95以上、MON85以上となります。
MONとRONの違いは評価方法の違いでMONの方が条件が厳しい(ノッキング出易い)
対して、アメリカはAKI(Anti Knocking Index)と計算方法が異なります。
AKI=(MON+RON)/2
アメリカのレギュラーはAKI87でオクタン価87ですが、RON換算するとRON91
ハイオクがAKI93オクタン価93ですが、RON換算すると97
GRカローラのAKI91+って日本のRON96を想定しているような値。
オクタン価という同じ言葉で表現するとアメリカのオクタン価が低いと思ってしまいますが、実際にはアメリカのレギュラーガソリンの方がオクタン価は高い…
何となく勝手なイメージでアメリカのガソリンは質が悪くて、欧州が良い。
と思ってましたが実際は日本が一番質が悪かった…
(JIS自動車ガソリン規格が緩い)
そういや前車プジョーは1.6Lで250psなのにRON95でした。
270ps版が実はRON98だったりして?
ちなみにキャンプとかで使うホワイトガソリンはRON55程度なのでガソリンとは別物です。
そもそもオクタン価は何で決まるのかと言うと、
含有する炭化水素によりオクタン価に差があり、それらの割合でオクタン価が決まります。
以下の二つを混ぜてテスト用のガソリンを作成、測定したいガソリンが同じタイミングでノッキングが出たらテスト用ガソリンと同じオクタン価と。
イソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)がオクタン価100
ノルマルヘプタンがオクタン価0
イソオクタン90%でノルマルヘプタン10%でテストガソリンを作ればRON90テストガソリンの出来上がり。
上の二つはパラフィン系炭化水素ですが、それ以外にもナフテン系、オレフィン系、芳香族系炭化水素の物性の違いによってオクタン価は変わってきます。
産油地によって上記も割合も違いますし。
芳香族系炭化水素はRON100を超えていて、いわゆるオクタン価向上剤として使用されます。
MTBE(メチルターシャリブチルエーテル)はRON118なのでオクタン価向上剤としてハイオクに添加されていましたが、MTBEは環境問題にもなっていて日本のガソリンでは現在は使っていない模様。
JIS上は7%までは添加可能ですが自主規制ってやつですね。
MTBEは昔ブログで書いたような記憶が…
ただ、テストガソリンって言ってみれば「化学合成ガソリン」です。
不純物が入ってないオクタン価0と100のガソリン混合油。
対して通常のガソリンは不純物込みのオクタン価なので実際には燃えない物質も含まれている筈でテストガソリンと同じオクタン価だからと言って同じ燃え方はしないような気がします。
以下Yahoo知恵袋から拾ってきました。配合全然違うじゃん。。
レギュラーのライトナフサって粗製ガソリンです。
不純物入った状態のガソリンのイメージですがそのまま使ってOK?
鉱物油のイメージと重なるなぁ…(日本の精油業に不信感しかない)
カッコ内の数値がオクタン価
●ハイオクの成分 (例)
ヘビーリフォーメート 50% (105)
ライトFCCガソリン 30% (95)
ライトリフォーメート 5% (80)
ブタン 5% (98)
アルキレート 10% (96)
●レギュラーの成分 (例)
ヘビーリフォーメート 15% (105)
FCCガソリン 50% (92)
ライトリフォーメート 20% (80)
ブタン 5% (98)
ライトナフサ 10% (69)
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オイル | 日記
Posted at
2024/02/07 22:18:45