これまでGRカローラで使ってきた0W-20のエンジンオイルを勝手にランキングにしてみました。
一部0W-25と0W-30も入ってますが、0W-20からちょっと粘度上げたい人向けでターゲットは0W-20と似てると思うので入れてあります。
0W-20指定ターボ車向けランキングと思ってください。
とは言え0W-20なのでここで高得点なオイルはNAエンジンやハイブリッド車でも安心して使える指標にはなると思います。
随時更新します。
一般公開するべきか迷っております。。(一般公開しました)
評価項目は以下の5つ
価格…1000円/L未満で☆5つ、250円ごとに☆1減、2000円/L以上で☆1
油圧…新油から20kPa低下毎に☆1減、80kPa減で☆1
油温…110℃以下で☆5つ、5度上がるごとに☆1減、130℃で☆1
新油…新油時のフィール、個人の感想
耐力…表記距離はこの程度はサーキット走りつつ性能維持可能
ベースオイルは記載しましたが、評価には無関係です。
コスパも重要なので単純に高性能だから高評価とはしていません。
価格はペール缶基準ですが、ペール買い出来ないものはボトル単価です。
2000円/L超えると高得点が難しいです。
油温と油圧はリンクサーキット走行中の油温と走行後の油圧低下具合です。
連続周回5周程度です。
FSWの1ヒート連続走行だと+5~10℃と思ってください。
耐力の距離は油圧が高くても振動が増えたり高回転のザラツキが増えたりした場合は性能が維持されているとはしません。
ポリマーがせん断され油圧低下が起きた場合や、エステルの加水分解が進んで滑らかさが無くなってしまったところまでとしています。
ブン回してもヘタらないオイルで安いやつが高評価です。
完全に独断と偏見で評価してますので暇つぶし程度に見てください。
下に行くほど低評価となります。
ではランキングです。
★1個4点計算です。100点満点
80点
モービル1 0W-20 SP(シンガポール製 国内正規品、アメリカ製含む)

価格 ★★★☆☆ 1300円/L
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★★☆ 115度
新油 ★★★★☆ 特別スムーズでもない
耐力 ★★★★★ 5000km
ベースオイル GTL
安定のMobil1、誰にでも勧められる。
使っても変化が少ない
そこらの0W-30より強靭。
アルキルナフタレン AN15を5%添加するとかなり幸せ。
アメリカ製も違いは判らず。どちらを買ってもOK
国内向けはACEA-C5(21)適合なので国内向けがむしろいい。
80点
モービル1 0W-30 SP(日本製)

価格 ★★★☆☆ 1300円/L
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★★☆ 115度
新油 ★★★★☆ 特別スムーズでも無い
耐力 ★★★★★ 5000km
ベースオイル GTL
Mobil1同士で0W-20との比較だと最初は0W-30の方が硬い。
けど意外とポリマーの持ちが悪い。
今の0W-30はPAO配合じゃないのでmPAO添加されなくなったのかも?
Mobil1の0W-20と混ぜて使えるので0W-25相当で使うのが良いかな?
80点
シェル ヒリックスウルトラ 0W-20 SP(タイ製)

価格 ★★★☆☆ 6000円(4L)
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★☆☆ 120度
新油 ★★★★★ モービル1よりちょっとスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km以上
ベースオイル GTL
Mobil1より劣化は早いが、その分ちょっとスムーズ。
どちらを取るかはアナタ次第。
今は国内製のECT C6 0W-20が出たのでそちらの方がいいかも?
BMW LL-17FE+認証オイルです。(GR SupraもこれでOK)
76点
Speed Heart フォーミュラストイックシリアス 0W-30

価格 ★☆☆☆☆ 12029円(4.5L)
油圧 ★★★★★ 500→490kPa
油温 ★★★★☆ 115度(鈴鹿)
新油 ★★★★★ 滑らか
耐力 ★★★★☆ 評価中
ベースオイル POE
ポリオールエステルをベースにする化学合成油。
API SPからACEAから各社アプルーバルを網羅するオイル。
高いだけあって性能もハイエンド。
街乗りだとちょっと硬いかも?
サーキット想定ならちょうどいい。
同じフォーミュラーストイックの0W-20と混ぜてOKなので半々で使ってもいいかも?
72点
ペンズオイル ウルトラプラチナ 0W-20 SP(アメリカ製)

価格 ★★☆☆☆ 8980円(4.73L)
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★☆☆ 120度
新油 ★★★★★ なぜかシェルよりちょっとスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km以上
ベースオイル GTL
シェルヒリックスウルトラとほぼ同じ、シェルとの差は価格
ECT C6の方が総合性能は上なのでトヨタスープラ、シェルヒリックスウルトラ、ウルトラプラチナはシェルヒリックスウルトラ ECT C6で代替可ですね。
アメリカ製の方が…とか言ってる業者が居たらそれは罠です。
情弱を釣ってるだけなのでご注意を。
72点
LOVCA 0W-25 プレミアムレーシング SP

価格 ★★★☆☆ 1400円/L
油圧 ★★★★★ 490→490kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★★☆ ほどほどにスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km
ベースオイル エステル+PAO
ベースオイル粘度は柔らかい。
ポリマーで増粘している筈なのに恐ろしいせん断安定性。油圧落ちない。
ただ、高回転の滑らかさがちょっと弱い。
トライボフィルム(MoDTCかな?)で境界潤滑して油膜は薄目という今風オイル。
被膜が形成されると高回転スムーズになるが被膜有無でスムーズさに差が出る。
ターボ車だとこのトライボフィルムが安定しない場合があり、今回もあり。
一番保護して欲しいサーキット走行時に高回転でガサ付くのは減点。
トライボフィルムは全部剥がれているんでしょうね。
油温が高いのも気になりました。
G16E-GTSには合わない感じですが、ドンピシャはまるエンジンもありそうです。
GR86とかどうかな?
72点
トヨタ純正 GRモーターオイル エンデュランス 0W-20(エネオス)

価格 ★★☆☆☆ 1750円/L
油圧 ★★★★★ 490→480kPa
油温 ★★★☆☆ 120度以上
新油 ★★★★★ 新油時はウルトラスムーズ★6クラス
耐力 ★★☆☆☆ 美味しいのは1000km未満
ベースオイル VHVI+
新油時はエステルらしく素晴らしく滑らか。
300Vより滑らかかも?超気持ちよく回ります。
その分劣化も早いです。美味しいのは500km、2000kmでグズグズ。
油圧低下は非常に小さいのでベースオイルは非常に良い。
極性強いエステル入れ過ぎかな?
素人が作った感が凄くある。残念。
68点
日産純正 ストロングセーブX 0W-20(シェル)

価格 ★★★★★ 800円/L
油圧 ★★★☆☆ 490→450kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★★☆ トヨタよりスムーズ
耐力 ★★★☆☆ 3000km以下
ベースオイル GTL
トヨタ純正より高レベル。純正にこだわる方にお勧め。
ポリマー添加量が多めのようで油圧低下はそれなりにあります。
せっかく耐久性に優れているベースオイルなのにポリマーの持ち悪い。
もっとポリマー少なかったら神オイルになれるのに…
52点
トヨタ純正 モーターオイル 0W-20 SN Plus(出光)

価格 ★★★★★ 700円/L
油圧 ★★☆☆☆ 490→440kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★☆☆☆ モービルの方が若干スムーズ
耐力 ★★☆☆☆ 2000km以下
ベースオイル VHVI or 鉱物油
いいとこなし、SN時代のモービル製GTLに戻して欲しい。
どうしてもディーラーで入れるならGRスープラ純正を入れましょう。(SP品)
44点
トヨタ純正 トムスモーターオイルプレミアム 0W-20(コスモ)

価格 ★★☆☆☆ 1600円/L (ディーラー専売品)
油圧 ★★☆☆☆ 490→440kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★☆☆ 普通
耐力 ★★☆☆☆ 2000km以下
ベースオイル VHVI or 鉱物油
かなりポリマー、ターボ車には柔らか過ぎる
油温上昇も大きく油圧低下も大、ターボ車には勧められない。
トムスとは名ばかりでガッカリ。
トヨタ純正ならGRスープラ用が推奨、それ以外は非推奨。
モービルとシェルはどれを選んでもハズレ無し。
日産純正も悪くないです。
ベースオイルはシェル製GTLで純然たる化学合成油。
ポリマー添加が多いようでサーキット走行には向きませんが街乗りだけならターボ車もこのオイルでOKです。
ハイブリッド車とかNAにおすすめです。
日産ディーラーで入れてもらう場合はVシリーズじゃないことを確認してください。
ストロングセーブXと廉価版のVシリーズは中身が異なります。
Vシリーズはトヨタで言うキヤツスルオイルみたいな感じです。
【選び方】
○○はどう?□□はどう?とかこの他にもあると思いますが、ターボ車の場合は粘度指数が高過ぎないオイルを選ぶと良いと思います。
0W-20で粘度指数が200を超えるようなオイルはポリマーが結構入ってます。
増粘効果の高いPMAが大半だと思いますがPMAはせん断安定性が低いです。
簡単に言えば「持ちが悪い」。
【ポリマー】
ハイブリッド車などあまり高回転高負荷が無いエンジンはポリマー入りオイルでもいいのですが、ターボ車となるとそうも行きません。
特に増粘効果の高いポリマーは速攻せん断されます。
今のポリマーはせん断安定性が高いという話もありますが、せん断安定性が高いポリマーは粘度指数も低めです。
0W-20でポリマーが入っていても180は超えないでしょう。
粘度指数が200を超えるオイルは確認した限り日本と韓国しか販売していません。
欧米はロングライフなオイルが標準的なのでせん断安定性の低い高粘度指数ポリマーオイルは土俵にあがれないからでしょう。
3000km交換なんて日本独自の文化。
売り手に都合の良いオイル買ってませんか?
【エステル】
結構面倒なのがエステル
一般的にイメージするエステルはヌメヌメして超滑らかなアレですが、極性が強いエステルを使用するとこの滑らかさが出ます。(モノエステル、ジエステル)
金属に吸着するってやつです。
当然欠点もあって水やら添加剤にも吸着するので加水分解しやすく他の添加剤の効果を阻害する場合もあります。
エステル≒低寿命のイメージはここから。
ポリオールエステルやコンプレックスエステルは極性が強くないのでジエステルのような低寿命ではありません。
初期の滑らかさはそこそこに耐久性ある。
なのでジエステルと異なりベースオイルで使えます。
どのタイプのエステルが使われているか判らない?
「エステル配合」だとジエステルの場合が多いです。
ポリオールエステルやコンプレックスエステルをベースオイルで使っているところはベースオイルがエステルと表記されていますが、判りづらい場合が多いです。
【モリブデン】
必ず入っていますが酸化防止剤として添加されている場合は微量。
MoDTCのような摩擦被膜を形成する添加剤の場合は潤滑剤として配合。
摩擦被膜(トライボフィルム)の場合、条件によって被膜が生成されない場合があります、生成されても直ぐ剥がれてしまったり。
(剥がれる時に効果を出すので剥がれるのは正しいのだけど…)
個人的にターボ車での長期的な効果は懐疑的です。
剥がれたモリブデンはスラッジになります。
デロンデロンになった二硫化モリブデンの廃油を見るのが好きな方向け。
以上から0W-20をターボ車に使用するならばこれらは避けた方が無難です。
・高粘度指数(200以上)
・MoDTCやモリブデン高配合を謳うもの
・エステル配合品(ベースオイルがエステルはOK)
エンジンオイルはエンジンの気持ちになって選びましょう。
最初の500kmだけ気持ちよく回るけど残り2500kmは潤滑性が落ちてるオイルで回されるエンジンの気持ちになってみてください。
交換直前まで潤滑性能が安定している(体感で劣化が判らない)方がエンジンに優しいと思いませんか?
体感で振動が判るほど劣化しているオイルはエンジン内でどんな影響を受けているか?
考えてみると怖くなりませんか?
更新予定
モービル1 エクステンデッドパフォーマンス 0W-20 SP(アメリカ製)

価格 ★★☆☆☆ 7980円(4.73L)
油圧 ☆☆☆☆☆
油温 ☆☆☆☆☆
新油 ☆☆☆☆☆
耐力 ☆☆☆☆☆
ベースオイル VHVI
更新予定
トヨタ純正 GRモーターオイル スープラ C5 0W-20(シェル)

価格 ★☆☆☆☆ 2000円/L
油圧 ☆☆☆☆☆
油温 ☆☆☆☆☆
新油 ☆☆☆☆☆
耐力 ☆☆☆☆☆
ベースオイル GTL