改良アテンザ・インプレ：レーンキープ・アシスト・システム(LAS)編

昨日、往復200kmほどですが高速道路を走る機会があったため、新しいLAS（レーンキープ・アシスト・システム）を改めて試してみました。

本題に入る前に新しいアテンザのステアリング・フィールについて。
旧型のステアリング・フィールについては概ね満足していて、購入直前の高速試乗の際、ある特定の速度域でセンター付近に手応えが抜けたようなフィーリングがあって懸念点としていたのですが、結局購入して３年、ステアリングフィールに不満はほとんどありませんでした。

結局例のセンター付近の抜けたような感触も３年間の内に２～３回は経験したんですが、常にそうなるワケではなく極々稀に起こることから、まぁタイヤの空気圧などなんらかの要因が複合的に重なると生じる類のもので、クルマの根本的な問題ではなかったということでしょう。

さて新型ですが、旧型も例のフロントロアアームブッシュを交換した後、更に手応えがクリアになった感じで不満（＝改善の要望）は全く無かったのですが、感触がハッキリと変っています。

旧型がボールベアリングにCRC556のような粘度の低い潤滑油が注されたシャフトが回転するような、軽々とクルクル回る感じだとすると、新型はベアリングに粘度の高いグリスがタップリと盛られている感じ。この「粘度の高いグリス」のようなややネットリwというか、シットリとしたステアリング・フィールが優雅で上品な大人のフラッグシップに相応しい(笑)。

このシットリ感が適度な手応えを生み出している感じもあってなかなか好感触です。
旧型に不満はなかったのですが、こっちもイイ感じです。なんか高級感があるような、、、(^_^;)。


さて、そんなステアリング・フィールのアテンザに組み合わさるLASですが、先日のブログで報告した通りで第一印象はイマイチでした(^_^;)。
比較的中高速域となるカーブが多い都市高速（首都高速）での印象ですが、しっとりと不満が無いアテンザのステアリングフィールに対して、カーブに差し掛かると妙な反力が発生します。それはまるで路面のワダチにハンドルを取られるのに近い感じで、ちょっと違和感が拭えませんでした。

直感的に「これは機能の問題というより、走る道路との相性問題かな？」と思ったので、潔く機能はOFFにして、高速道路で再度試そうと決めていました。
因みにこのときのセッティングは感度もアシストも最弱でした。

で、初の高速道路走行で改めてONにしてみますが、やはり印象がパッとしません(^_^;)ｱﾚ?

そこで、感度もアシストも最強にしてみたところ、ようやっとこの機能の価値が見えてきました。

このLASをONにすると、道路に沿ってステアリング・センターが移動する(笑)ように動作することが判りました(^-^)。

クルマには、ドライバーが手を離してもハンドルが自然に真っ直ぐになろうとする力が作用するように作ってあります。タイヤの向きが真っ直ぐになろうとすることによる反力がハンドルに伝わるアレで、セルフアライニングトルクなんて言ってハンドルを切ると戻ろうとするヤツですね。

で、このLASですが、通常ハンドルはセンター（つまり真っ直ぐ）に戻ろうとします。このクルマの直進安定性などで「ハンドルの据わり」などと表されるヤツが、LASにより高速道路の緩やかなカーブに差し掛かると、そのカーブに沿うようにハンドルの据わる位置が変るんですね。それに逆らうとハンドルに反力（手応え）が生じます。それが生じないよう、ハンドルが据わりたがるポイントに合せるような軽く手を添えてやっていれば、結果的に車線を維持出来るという具合です。

なるほどLASの「アシスト」ってこういうことなのね？というのが理解できたんですが、そうと解ってしまえば違和感はさほどありませんでした。

ただ、たかだか1時間の高速走行ではその恩恵は感じ辛く、今後数時間の高速巡航でどのくらい疲労軽減効果があるかが楽しみになってきました。

また、システムの振る舞いが解ってしまえば首都高でも意外に違和感が無くなったのですが、これにはアシスト量や感度の設定を変更した影響もあるかも？と疑っています。

この手の新しいアシスト機能は、とにかくドライバーに違和感を与えない事が受け入れられるかの肝になりますが、それを見越してボクはアシスト量や感度を最弱にして使い始めてみたんですが、結果的にその選択は上手くなかったようです(^_^;)。
なにしろ自分にとっては新しい機能なので、良し悪しを判断するには新機能の振る舞いがハッキリ判るように、と思い直して設定を変更したのが功を奏した格好ですが、今後も折をみて積極的に活用してみて、良し悪しを判断していこうと思います(^-^)。