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2020年12月08日

MAZDA vs Mercedes(最終回)

MAZDA vs Mercedes(最終回) 前回から少し間が空いてしまいましたが、最終回ですA^_^;)。

振り返ると
・ボクは愛車のアテンザと同セグの欧州車とは、世間でいうほどの大きな差はないと思っている。
・実に好都合なことにお友達のFLAT6さんがメルセデスC250 Sportsをお持ちなため、乗り比べを提案したところ快諾頂いた。
・乗り比べのステージはFLAT6さんの地元で選出頂き、車両特性が解かる程度の中速・中G領域で比較試乗を実施。
・結果はこうしてお互いのブログで披露

というところです。

勿論、日本国内の販売価格で倍も違う両車なので、特に装備面などではメルセデスが優位な点はあるものの、同セグメントでアドバンテージとなる駆動方式がFFとFRという差があってなお、比較したステージで十分にイイ勝負だった(少なくとも圧倒的に劣る部分は無かった)点は、マツダのエンジニアリングを称えて良いと思いました。

勿論、ボディ剛性などは明らかにCクラスが一枚上手などという点もありましたが、マツダの次世代ではSKYACTIVビークルアーキテクチャという全く新しいコンセプトの商品開発が進行中であり、この分野での進化は既に約束されているようなものです。

だ、だ、し、、、d(^_^;)

ボディ剛性に止まらず、直6+FRと噂される次期MAZDA6が、何をもってメルセデス等、既にブランドを確立している欧州プレミアムに対して挑んでいくのか?を考えると、そのハードルはけっして低くはありません。

変な話ですが、FFで既にダイナミックパフォーマンス、但し公道上の十分に限界の範囲内では横並びで評価できる処まで来てしまった以上、その先をどうする?は非常に厄介な問題です(^_^;)。

マツダ vs メルセデスという切り口でいうと、マツダ車には明らかにスイートスポットと言える操縦性の特徴があり、対してメルセデスはそれが広い(或いは無い)が故に、誤解を恐れずに言えば「マツダ車はドライバーを選ぶ」という違いがあります。

実は最近、マツダのエンジニア(しかもかなり高位)の方にこの点を確認する機会があって、彼曰く「我々はスイートスポットが有るクルマ造りを明確に目指しており、そしてそのスイートスポットも可能な限り大きく(広く)したいと思っている」という言葉を聞けました。

クルマの操縦性でスイートスポットというとイメージがしにくいかもしれませんが、ゴルフのクラブやテニスのラケットを思い浮かべればイメージし易いかもしれません。ボクがテニスをやっていた三十数年前は丁度「デカラケ」と呼ばれたラージサイズのラケットが登場し始めた時期で、特に初心者にはスイートスポットの広さがプレイを容易にすると歓迎され、好評を博していました。
しかもプロでもデカラケで好成績を収める選手が増え始め、登場初期の初心者向けというイメージは徐々に払拭されて一般化していきましたが、一方で中上級者からは打感(手応え)であるとか、フルスイングした際のコントロール性などが馴染まないといった声も多く、徐々にミッドサイズと呼ばれるややフェースの小さなラケットが登場しました。
因みにボクは7%ミッドというほぼレギュラーのラケットを愛用するトップスピナーのグランドストローカーでした(笑)。

話は逸れましたが、スイートスポットが広いことのメリットはありますが、反面デメリットも確実にあって、逆にスイートスポットが多少狭くても、そこにハマったときの気持ち良さは格別、なんて世界もあります。故にこれは良し悪しというより個性の世界であり好みの世界とも言えます。

マツダがスイートスポットの有るクルマ造りを志向するのは、そこに走る楽しさを求めているからで、今回のメルセデスとの違いもそこにはあったのですが、じゃぁC250がアテンザよりつまらなかったか?と言えば、これはボクが想像するよりは遥かに楽しさがありました。

で、ですd(^_^;)

このライバルに対して、次期MAZDA6が如何なる進化を遂げて勝負を挑むのか?
これは非常に興味深い問題です。

ひとつ明確な点は、直6(または直4のPHEV)を積むというコトで得られるモアパワー。現在の4発2.5Lに過給器を付けて250ps程度をFF、もしくはAWDで吸収しているモノを、3L・300ps級のエンジンで後輪(もしくはAWD)で駆動することになります。当然それらに見合う&新コンセプトのSKYACTIVビークルアーキテクチャでボディ剛性やシャシーのキャパは引き上げられ余裕(懐の深さ)に繋がるでしょう。

より大きなエンジンとFLAT6さん曰くカネの掛かるw、FRシャシーを奢る以上は価格の上昇は避けられませんが、それはイコール価格に見合う装備の充実も不可欠ですから、メルセデスのCクラスとは価格差は縮まるものの、正真正銘、同じ土俵に上がれる仕立てにはなります。

その上で、マツダらしさを前面に出してどんな勝負が出来るか?

ずっとロードスターを造り続けているマツダに、FRを仕上げる技術力が脈々と引き継がれている点は全く心配していませんが、小型軽量2シーターとDセグメントセダンで同じ味付けというワケにはイキませんから(^_^;)、どのような走りの質感に仕上げてくるかは楽しみです。

個人的にはリアのスタビリティには妥協して欲しくはない、というかDセグ・セダンを変なドリフトマシンにされても困るワケですが、他方であまりにもリアが勝ち過ぎれば、それは操縦性という点では面白くないクルマになってしまいます。

この点、C250はボクの感覚(というかアクセルの踏み方?)ではリアが盤石で、踏み過ぎればフロントが逃げるFFのアテンザとあまり違わない感覚で走れたのは、メルセデスらしさだったのかもしれません。
ここは次期MAZDA6はちょっと違う仕立てで来るような気がするのですが、あんまり簡単にお尻がズリッとするのは困るものの、全くズリズリ来る気配が無いのも困るというf^_^;)。

という感じで、今のFFアテンザが非常に良く仕上がっていることが確認できたが故に、次期FRのMAZDA6が欧州プレミアムに対してどんな塩梅に仕上げてくるか、公道レベルのパフォーマンス面では差はほとんど無いとなると、ポイントはもう質感しかないですから、そこに軽快感をはじめとするマツダらしい個性を大いに期待したいところ。

しかしながらバラ色の未来が約束されているか?といえば、そうとも言えません。
FLAT6さんはメルセデスのCクラスに対して懸念していましたが、既にFFベースとなっているAクラスがあり、しかもAWDで400ps級のパワーユニットも用意して、ハッチバック、セダン、4ドアクーペ、ワゴン(シューティングブレイク)というワイドバリエーションがある中で、Cクラスの価値って何だ?という(^_^;)。

同じ話は本質的にマツダにも言えるワケで、MAZDA6は新旧でFFからFRに転換してしまいますが、多くのオーナーから「別にFFでも良かったんじゃね?」と言われてしまっては困るワケですよ。特に価格が上昇すれば尚更です。
エンジンが4発から6発に変わる点は非常に解り易いエクスキューズwではあるものの、世に云うシルキーな直6の魅力って一般オーナーにどれだけ訴求力があるのか?馬力だって2.5LのNAで190psもあれば、バカ力は無くても必要十分で、2.5Lターボの230ps & 420Nmもあれば、モアパワーを望む声が多いとは思えません。しかも!SKYACTIV-G2.5ってバランサーが付いていて、非常に滑らかに回って振動はほとんど無いという、、、A^_^;)

という感じで今のFFアテンザの4発の出来がヘタに良いwが故に、特にクルマにあまり造詣が深くない一般の顧客に対してどれだけ訴求力を持つのか?といえば、恐らく直6+FRでモアパワーってだけではダメでしょう(苦笑)。

ということで、期待と不安を列挙し終えたところで、比較試乗記はおしまいw。

関連URL:
激戦区・プレミアムセダンの資質とは(車両側から分析1)
激戦区・プレミアムセダンの資質とは(車両側からの分析2)
激戦区・プレミアムセダンの資質とは(①ドライバー側から見てみる)
激戦区・プレミアムセダンの資質とは(②ドライバー側から見てみる)
激戦区・プレミアムセダンの資質とは(③ドライバー側から見てみる)
ブログ一覧 | クルマ選び | 日記
Posted at 2020/12/08 22:58:02

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この記事へのコメント

2020年12月9日 0:05
こんばんは。
全国飛び回って、グルグルG掛けて酔ってお疲れ様です(;^_^A

最終回の論調がどうなるのか、少々待ってみました。既に書置き状態なんですが、手を加えずに済みそうで一安心。 概ね着地点はちゃんと噛み合った内容になったと思います。

アメリカが一山迎えそうで、話題が持って行かれなければ明日にでも、トラバって上げようと思います。
別に今回のセダンに限らず「自動車」そのものが、今後の商品性を問われる時代になって来てますね。 しかしその中で意外や純粋に「走りの質感」を最も問う車が、実はこのセグメントのセダンになっているというのが感想で、実はメーカもそれがわかっているからこのクラスのシャシーは一番凝ったものも多い。

だからタッチさんも触れている「付加価値を何に問うのか?」において、実は一番「厚化粧が効かない人々」に吟味されているのではないか、と今は思っています。
コメントへの返答
2020年12月9日 0:35
すみません、色々と盛沢山で遅くなりましたA^_^;)。

比較試乗は或る意味、FLAT6さんにアテンザを評価して頂いた時点で終了なのですが、そこはお互いひと言あるワケで(笑)。

仰る通りでスポーツカーはもう公道ではスイートスポットが有っても全く解からないくらい高性能になってしまって、大半の個体が公道で生殺しw
メーカーはブランディングやステータスのために半端なモデルは出せないから、一生懸命仕上げるのだけれど、その価値が解かるオーナーも少なく、その価値を発揮する場所も無いという何とも悲しい状況です。
そういう点ではDセグのセダンも十二分に高性能ではありますが、絶対的な速さを追えない分だけ走りの質感が問われるのかもしれませんね。
しかし肝心のその質感にセンシティブな顧客が世の中にどんだけ居るのか?(^_^;)
まぁそれはメーカーの方々に心配して頂くとして(爆)。

次はe-POWERとC30VTEC対決ですかねww
2020年12月9日 12:33
こんにちは~・・・・・・。

東京都が2035年を目標にガソリン車の新車販売を無くそうという発表をしたタイミングですから、直6FR車の話題はなおさら興味深くあります。

私はV6の3000ccセンティアを長く乗っていたので、アテンザのFR化に不安は感じません。

私の感じるところで言えば直6気筒の問題点は、エンジンの性格的問題ではなく車両の重量バランスに起因するZ軸周りの慣性モーメントの減少を狙う必要性が生じて来るという面がそうとうあると思っています。

操縦フィーリングとしては、タイヤが横G限界に近づくと顕著に表れる慣性モーメントによるステア特性で、RRのポルシェ911とは逆の動きが現れ易くなるわけです。

それを解決するにはフロント車軸の後ろへと重いエンジンを移動させる以外に方法は無いのが現実だと思います。

言うまでもなくRX7の採用した重量配分に近づけることになるわけですがそれだけでなく重量を前車軸と後車軸の中間にできるだけ近づけたいのが本音でしょう・・・、しかし直6エンジンの長さは4シーターととしてキャビンの後退を余儀なくさせることにもなるので、トランスミッションの形状や、置く位置にも配慮が求められることになるのではないかと感じたりしますね。(トランスミッションをデファレンシャルギアの直前に置くレイアウトなどが思い出される)

私は更に20歳代に乗った最初の車がスカイライン2000GT-Xと言うL20型直列6気筒エンジンをフロントに積むFR車でしたからその特性は良く理解できていると自分では思っています。

ハコスカがフロントヘビーでもリアサスペンションのセミトレーリングアームの出来が良く、コーナーへの進入でブレーキングとハンドリングをシンクロさせて慣性ドリフトに簡単に持ち込めブレーキを踏み続けているだけでドリフト状態を容易に維持できることの理由はフロントエンジンの重量中心の位置も少なからず影響していたと思っています。

もちろんブレーキングしつつハンドリングしているという事の意味としてブレーキングによるピッチングによりリアサスが伸びてキャンバー角がネガティブ側にならないことでリアの接地量が減り荷重も抜けるという事と、ハンドリングで起きる向心加速度の影響で生じる車体のロール角が作り出すキャンバー量との相殺バランスの設計がそこに介在していることは明白で、2ドアハコスカ2000GTの絶妙なハンドリングバランスは重量配分だけで得られるものではないと断言できますけれどね。

ですから次期アテンザの直6モデルへの興味は、エンジンの性格より誰もいないような峠のカーブで試し得るリアサスペンションの限界付近の作り込み方の方により集まると言うのが私の印象です・・・・。

センティアのマルチリンクリアサスペンションを経験している私は、再びマルチリンクでリアを纏めてくることに違いないと思っているのですが、まさかのトーションリジッド・・・・なんてことは有り得な無いと思っています(デフもあるしね)・・・笑。

直6でセダンを作り、走る楽しさを標榜するMAZDAですから、努々抜かりなど無いと信じています。
コメントへの返答
2020年12月9日 20:12
こんばんわ。
コメント、ありがとうございます。

ブログ本文中にリンクを埋めていますが、お友達のFLAT6さんもいっぱいブログを書いて下さっていますので、そちらも是非どうぞ。

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「無事帰宅しました。
トロフィー争奪戦参加の皆様、お疲れ様でした😋」
何シテル?   12/08 20:22
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

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