
いよいよ今日、11月20日から新型アテンザが発売される。
思えば1年と1ヶ月前、
TAKERIが発表になったときに次のアテンザはこれになることは解っていたのだが、長かったような短かったような。。。
残念ながらAWDがラインナップされなかったために購入は棚上げとしたが、AWDが出たら東京で一番に納車してもらうつもりだ(笑)。もしもAWDがいつまで経っても出てこなかったら?BMWの320dにでもするさ。或いはメルセデスのCLAかも?(^_^;)
実は週末、新型アテンザの実車をディーラーで見せてもらう一方、BMWヤナセに行って320dのMスポーツもチェックしてきた。今、直ぐにクルマを選べと言われたら恐らく320dになるだろうから。新しい3シリーズは良いね。試乗はしなかったが「コレはイイかも」と素直に思った。特に先代では「えぇ?」と思った内装の質感が十分値段相応に感じられた。一方、新型アテンザの内装もなかなかのものだ。両車を比べると日本市場では150万円からの差があるため、先入観も含めてなかなか同列には比べ辛いのだが、細かな点を除けば全然、負けてないと感じた。両車共に思いのほか、後席が広くでトランクの奥行きが深い。これならまたセダンに戻っても良いかな?と素直に思った。
スタイル、内装、ユーティリティ、そしてエンジンと、新型アテンザはBMWに全く引けを取らず、偏見や先入観無し比べればイイ勝負をするだろうと思う。BMWの強みはそのブランドは勿論だが、前後イーブンの車重バランス、そして後輪駆動という合理的な駆動方式だ。このクラスのベンチマークと言われて久しいこのBMW3シリーズに対して、新型アテンザがその性能において並ぶことが出来るか?ここは真に注目点だ。
マツダが技術の全てを投じて開発したと主張するフラッグシップであり、その走行性能は定量面、定性面、共に一定の水準を超えていることは疑わない。近年の"ダイナミックフィールの統一感"を大切にした操作性などは、確実に未来のオーナーの走る楽しみに大きな満足感を与えるだろう。ベンチマークとしたVWパサート、アウディA4と同等か上回る性能を実現したと
マツダ技報2012にもあり、同クラス他社のFFモデルに対して、そうそうに遅れを取ることはあるまい。個人的には現行アコードのTYPE Sとの比較で、自動車評論家がどんなコメントをするか(=アコードTYPE Sに対して相対的にアテンザがどんなキャラクターか?)には興味があるが。
いずれにせよ自動車評論家やユーザーから評価はこれからであり、その真価が問われるのもこれからだ。期待を持って当面は見守たいと思う。
以下はその期待とは裏腹に、ボクの中にある不安を記しておく。もちろんこの不安が杞憂に終わることを願っているのは言うまでも無いし、言わば当って欲しくない類の予想だ。是非とも新型アテンザの未来のオーナーさんたちから「そんなことなかったよ♪」という声を聞きたいところだし、折角の新型デビューに水を挿すようなことは本意ではなく、ボクの腹にしまっておいた方が良いのかもしれないが、以前のブログで前振りをした経緯もあるので、このタイミングで備忘録としてやはり書いておくことにした。
マツダの重役曰く、「ホイールベース2600mm以下の走行性能はすでに自信を持っているが、新たなロングホイールベースの走りを見てほしい」。(
オートックワン試乗記より)
一方で、この試乗記を記した桂氏曰く『「VWやアウディ、BMWなどドイツのプレミアムサルーンを横目に開発した」というわりに低重心感、シャーシ床面に鉄板を敷き詰めたような、フロアの張りの強さを含む重厚感はもうひと頑張り必要。』という。
新型車の発売前の試乗記であり、通例であれば御祝儀評価に終始するもの。実際、他の試乗記ではほぼ絶賛に近くネガティブな評価が皆無に近い中での氏の言及が意図するところは?ボクの興味を引いたのはこの点である。実際、他の評論家が口を噤むどんなネガティブインプレッションがあったのか?
また、海外のAUTOCARによる初試乗記に
ディーゼルのセダンと
ガソリンのワゴンがそれぞれあったが、こちらは一転して一様に厳しい内容であった。この試乗記で気になったコメントは
セダン:「ステアリングがこのスポーティなセットにはマッチしていないのが残念なところ。ターンインではリアルな重さが感じられないし、ストレートでもデッドな感覚がある。」
ワゴン:「スポーツ・モデルと宣伝されている割には、ステアリング・フィールは、常に軽く、しかもストレートではシャープさが不足しており、期待はずれとしかいいようがない。」
というものだ。ステアリングの軽さは国内のメディアでも指摘はあったが、特にネガティブなものではなかった。また箱根のターンパイクでの試乗ということもあって直進性についての言及は少ない。
これらの情報からボクが心配になった点はもちろん新型アテンザのハンドリングだ。これは今のアクセラSKYACTIVの軽快なハンドリングと、それが原因かもしれない直進性の弱さといった教訓から想起されるものだ。
マツダが主張する軽快感、新たなロングホイールベースの走り。
一部メディアが主張する、低重心感がいまひとつ、軽いステアリング、直進性の問題。
アテンザのシャシーは全くの新規開発であり、このロングホイールベースはマツダとしては不慣れということ。一方で目指すハンドリングは軽快感を持ったモノで、出来上がったクルマには欧州車に比してやや腰高感があり、ステアリングが軽く直進性にはシャープさが欠けるとなると、これは一体どーゆーことなのか。元々軽快なハンドリングを実現し難いロングホイールベースのシャシーに無理やりそれを実現しようとした結果、必要以上に軽くなるようなステアリングアシストを行い、ゲインの立ち上がりが早めるための縮み側が突っ張るようなサスセッティングとなり、一方で直進性を損なわないように中立付近はダルにしてツジツマを合わせた、などという経緯が想像される。
本当にそうなのか?上記はもちろんボクのある種、妄想であり、そんな仕上がりになっていては困るのだが、限られた試乗記からネガティブインフォメーションを集めて組み合わせた結果が、ボクに不安を抱かせた、というものだ。
勿論、メディアの情報の全てが真実とは限らない。
また、先行量産試作車の評価と、市販車の評価が変る可能性もある。
更には他人があれこれ評価をしたところで、最終的には自分の評価がどうなのか?これが最も重要なポイントだ。
マツダが目指す軽快感に異を称えるつもりはないし、軽快なハンドリングはボクも好きだ。しかし軽薄なハンドリングは勘弁して欲しいのだ。特にステアリングの軽さによって軽快感を演出するようではフラッグシップの名折れだろう。ステアリングは重けりゃイイというものではないし、軽くて良いというモノでもない。自然な重さ、適切な軽さがあるものだし、本質的にはステアリングの重さとハンドリングの軽快感はリンクしないものだ。
※NSXのノンパワーアシストのステアリングは目茶苦茶重たいが、ハンドリングの軽快感は天下一品だ。
マツダは現行プレマシー以降、ダイナミックフィールの統一感を大切にしたクルマ造りで過去の「走りの楽しさを演出するクルマ造り」から決別し「本当に走りが楽しいクルマ造り」に転換した筈だ。新型アテンザも走りの楽しさの本質に鋭く迫ったクルマ造りをしている筈であり、小手先の演出などは行ってはいけない。
だとすれば、いくつかの気になる指摘はなんなのだ?それが意味するものは?
以上がボクが非常に気になるポイントなのだが、恐らく数ヵ月後になるだろうがレンタカーでも借りて是非自分の身で「あのときのボクの心配は杞憂だった。新型アテンザのハンドリングは素晴らしい!」とこのブログで報告したいものだ、と今は考えている。
それにしても、、、
早くAWDが出ないものかなぁ~(T_T)。
Posted at 2012/11/20 22:06:37 | |
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