
たまにはホンダのことも書かないとイカンわな(^_^;)
ボクのホンダエンジンとの出会いは十代の頃の単車歴まで遡る。
初代VT250F。
90度V型2気筒250ccで35ps/11000rpmながら、なぜかレッドゾーンは12500rpmから。
当時の単車は良く回ると言われたエンジンでも10000回転前後まで。
最高出力を11000rpmで発生するのも驚異的なら、レッドラインが更に1500rpmも上というのも驚異的。とにかくストレス無く良く回り、全く頭打ちが無いからタコメーターを見ていないと回り過ぎてしまう。オーバーレブでエンジンを壊すオーナーが続出してレブリミッターを追加したという逸話もある。
話をクルマに移そう。
事実上のホンダの自動車エンジンの出会いは、
以前にブログでも書いたがBB1プレリュードの
H22A、VTECエンジン。
それ以前、ディーラーの試乗車でB16AやB18Cにも乗ったことはあったが、事実上の出会いと記す理由は
過去のブログの出会いの通り。とにかくボクにカルチャーショックを与えたことだ。
このH22Aは他のVTECエンジンに比べるとロングストロークであり、レッドゾーンは低めである。
バランスシャフトを塔載し、四気筒特有の振動が全く無く、非常にマナーの良い回転感覚を誇る。
そして、ロングストロークと2.2Lの排気量のバランスなのだろう、低中速のトルクが豊かで、非常に気持ち良いフィーリングがある。
また、標準で4-2-1のステンレス製タコ足を装備しており、エキゾーストノートも上品ながら、なかなかそそる音を奏でてくれる。
とにかくストレス無く良く回った。
ストレスが無いというのは「高回転域をキープしても疲れない」という意味。
この点に関して言えば、その後に乗ったVTECも含めてトップであった。
一方で、低回転域でも良く粘り、扱い易くて気持ち良いエンジンだった。
次に乗ったのが
B18C 96specR。
1800ccの比較的ロングストロークのエンジンながら、リッター当りの出力で100psを大きく超え、レブリミットは8400rpmを誇った。しかし、、、
このエンジンの第一印象は、実はあまり良くなかった。
新車で購入したから当然、慣らしを必要としたのだが、とにかく四気筒特有の微振動がキツく、低中速域は楽しく無いし疲れるエンジンだった。
慣らしが終わってレブリミットまで回してみると、これまた低中回転域と高回転域のトルクギャップがデカく、非常にストレスがあった。
VTECが切り替わったときの段差が明確にあり、痛快というか豪快に吹き上がっていくのには「う~む、ちょっとスゴイかも」と思わせるものが無いではないが、その回転域をとても維持出来ない。騒音と振動が凄かったから。これは強化されたエンジンマウントの影響も大きい。
正直、購入後の3ヶ月間は後悔とまでは言わないものの、あまり感心したとは言えなかった。
評価が一変したのは、メーカーが主催した「コンセプトミーティング」というイベントで、岡田秀樹さんが運転するクルマに同乗させてもらってから。
これにはタマげた。正直「
オレはこんなスゴイ、とんでもなくスゴいクルマに乗っているのか?」と思った。いゃ思い直した。
大人四人が同乗しているにも関わらず、筑波の裏ストレートでグイグイスピードを乗せていく。
たった1800ccの自然吸気エンジンが、である。
後に自らサーキット走行を楽しむようにもなったが、2000ccクラスの他社製自然吸気エンジンは、全く敵じゃなかった。そればかりか、220~230馬力程度の2Lターボ車なら、直線で全く引けを取らない。
もちろん、コーナリング性能の高さにより立ち上がりが速いという点を加味してのことながら、同クラスから1クラス上まで含め「敵無しの動力性能」と言えた。
人間、こうなるとゲンキンなもので、購入当初に感じたマナーの悪さやストレスのある回転感覚など何処へやら。「とにかく回して楽しいエンジン」と評価が豹変してしまうのだから、結構人間の評価なんてイィ加減なものだ(苦笑)。
更にビックリしたのが燃費の良さ。
晩年(苦笑)、2000rpm縛りの燃費走行などして遊んでいたのだが、地方への旅行でリッター17km/lを記録してくれた。レブリミット8400rpmのエンジンを2000rpmしか使わないというのも、これはこれでそれなりのテクを必要とするのだが、そうやってトコトコと地方道を流してやると、驚くほど燃費が伸びたのだ。
もう17年も前の、しかも高速性能を追求したスポーツエンジンなのだが、燃費効率も極めて高いというVTECエンジンの優秀さを証明してくれた出来事だった。
そして
C30A。
マイナーと言うかレアというか、その味を体験出来る人は限られるが、ホンダファンなら一度は味わってみたいVTECエンジンの決定版。
デビュー当時は3Lで8000rpmを可能とした高回転型エンジンながら、VTECの効果で中低速域でもトルクが豊かで、非常にフラットな特性を持つ。VTEC機構以外にも共鳴吸気による充填効率の適正化も利いている。
ボクのクルマは市販車には無い、3Lに6速MTを組み合わせる上、ファイナルレシオを10%も下げているため、ノーマル3Lより加速性能は上がっている(筈)。
しかし、速度の乗りはそれなりにあるものの、6気筒故に回転マナーは良く、迫力という意味ではB18Cに及ばない。速いは速いが。
回すとV型6発の微妙な鼓動もかすかに感じられるのだが、意外に高めのギヤでトルクで転がすのも気持ち良かったりする。
クローズドコースに持ち込んだことが実はあまり無く、まだまだ楽しみ尽くしていないという自覚もあって、今後も色々と楽しませてくれることを大いに期待している。
さて、これら三基のVTECエンジン、ボクの一番のお気に入りはどれでしょう?(笑)
Posted at 2012/04/07 00:37:21 | |
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