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タッチ_のブログ一覧

2016年10月14日 イイね!

チューニングのタイミング

チューニングのタイミング前回のブログに引き続いてもう一点、チューニングに関して重要なポイントがあります。

タイミングです。早い話がいつクルマに手を入れるか?

これがドレスアップであればもう、本人がやりたい!と思ったタイミングでやればイイ。勿論お金があれば、ですがw

チューニングも基本的には同じなんですが、人生の折り返しを過ぎて久しいボクの経験に照らすと、タイミングを図った方が良いケースも少なくありません。

どういうことか?スポーツ走行に照らして説明すると、チューニングの目的は言うまでも無くタイムアップですが、パーツを交換してタイムが上がることもあれば、別にクルマに手を入れなくてもタイムが上がることもあります。この場合、ドライバーがレベルアップしたってことですね。

クルマがレベルアップしても、ドライバーがレベルアップしてもタイムアップが可能というのがモータースポーツの大きな特徴で、これは他のスポーツ(スキーやテニス、ゴルフなど)と大きく異なる点です。結果に於ける、道具の良し悪しの影響が非常に大きいんですねd(^.^)。
ボクがスポーツ走行にハマっていた頃、仲間内ではタイムアップに有効なパーツを入れることを「タイムを金で買う」なんて言って茶化してたりしましたが、別にズルいことでもなんでも無いんですねw

テニスのラケット、スキーの板、ゴルフクラブをプロが使っているのと同じ上級者用にすれば、誰でもプロと同じプレイが出来るか?といったら出来ないことは誰でもわかりますよね。クルマも同様に高性能なクルマを買ったからと云ってプロと同様に走ることは出来ないのですが、他のスポーツでは考えられないような、そこそこのレベルの走りが出来てしまいます。

スキーに例えると、プルークボーゲンでやっと緩斜面を滑れる初級レベルのスキーヤーにそのスキーを履かせたら、いきなり中斜面でパラレルターンが出来てしまう、という感じです。あり得ませんよね?スキーの場合では。しかしクルマとドライバーの関係に於いては、そんな感じなんですね(^_^;)。

そうすると何が起こるか?というと、高性能なクルマばかり乗っていると、ドライビングスキルが上がり難い、という状況に陥りやすいのです。別にドライバーが上手にならなくても、クルマが上手に走っちゃうワケですから(苦笑)。

他のスポーツでは逆に、初心者や初級者がイキナリ上級者用の道具を使うと上達を妨げる場合があります。しなり難い硬いラケットやスキーは、スイートスポットで正しくボールを捉えるとか、正しいポジションで荷重を掛けられないと性能を発揮できない、なんて話ですが、高性能なクルマとドライバーの関係とは全然違うのが判ると思います。

さて、以上の話を馬鹿正直に受けてしまうと「下手クソな内は良いクルマに乗ってはイケない」なんて風に思うかもしれませんが、事はそう単純ではありませんf^_^;)。

確かにクルマの性能の上に胡坐をかいていてはドライバーの成長は無いワケですが、正しく精進wを続けていけば、クルマの性能が高ければ高いほど、ドライバーもより高いレベルまでいける可能性もあるのですd(^。^)。

つまり、クルマをチューンする(レベルを上げる)ことが、ドライバーの成長の助けとなれば良いワケですね。

例えばあるテクニックがどうしても上手くいかずに壁にブチ当たっている場合、パーツ交換によってその壁をアッサリ超えてしまえる(パーツを変えただけで上手く出来るようになってしまう)場合があります。最初は勿論、そのパーツのお陰で出来るようになっただけで、ノーマルに戻してしまえばまた出来なくなってしまうのですが、普通は戻しませんけどw

ところがチューニングパーツの助けを借りて出来るようになったことを繰り返していくと、いつの頃からかそのパーツに頼らずとも出来るスキルが身に付くんですね。一旦そうなってしまうと、不思議なくらい以前は出来なかったノーマル車に乗っても出来てしまう、なーんてことが起こります。

以上はボクの経験談なのですが、練習を続けていって成長が実感出来る内はクルマに手を加えない方が良い。逆に成長が鈍化したとか、壁に当たって成長を実感できなくなったりしたときが、クルマをチューニングするタイミングのひとつと云えます。云わばキッカケにしてやるワケですね。

もう一つのタイミングは、例えば何か目標を定めて、それを達成した時の「自分へのご褒美」としてチューニングパーツを入れるという事。スポーツ走行だと目標タイムというわかり易い目標が設定できるので、そういったことをしない人には少し厄介ですが、G-Bowlスコアでもi-DMのアベレージでもなんでも良いと思います。

全く逆に、有効と思われるパーツはどんどん付けてしまうという手も実はあります。これは正直、若い人にはあまりお勧め出来ないのですが、我々のような年寄りwには実は有効だったりします。年寄りwは物覚えも悪くなってくるw上に、若い人ほど時間がありません。その一方で金はあったりしますのでw。

云わば時間と努力を金で買うワケですね(苦笑)。

いやこれはマジで笑い話ではありません。例えば貴方が三十前後だったとすると、今のボクの年齢に達するまで20年近くあるわけです。その20年間、精進を続けられたらかなり上達出来るかも?という話。一方でボクが身体能力的に上達可能な年数は、もしかしたらもう5年も無いかもしれんのです(^_^;)。そしたら「1年間努力する」のと「数万円のパーツを付けて明日から出来るようになる」のと、どっちが良い?というのは、かなり切実な話だったりするワケですA^_^;)。

スキルは、一旦身に付けてしまえば勝ちです。特にクルマの運転操作は単純であるが故に難しいんですが、それ故か一旦シッカリと身に付いてしまえばなかなか錆び付かないものなんです。つまり一生モン。

一方で道具であるクルマは、手放してしまえばお仕舞です(苦笑)

であれば、手放した時に手元に思い出だけしか残らないよりは、自分の成長を手助けしてくれるようなお金の掛け方の方が、良いのではないかなー?と思うワケですd(^.^)。
Posted at 2016/10/15 10:46:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車マメ知識 | 日記
2016年10月12日 イイね!

チューニングの順序

チューニングの順序ボクのブログではあまり話題にしないチューニング・ネタをちょっと書いてみようと思います。

因みにみんカラではドレスアップ・ネタは豊富ですが、意外にチューニングに関しては有用なネタは少ないですね。まぁ車種とかエリア如何でしょうけど(^^;)。

ボクはなぜか昔からノーマル派で、あまり積極的にクルマを弄りたいとは思わない人間です。理由は以前ブログにも書きましたが、メーカーの拘りを味わうというか、作り手の意図に触れるのが楽しいから。
我々は所詮はシロートなので、なんのかんの言っても自分の今までの経験と知識でしか物事を理解も評価もできません。一方でメーカーの開発者は専門家なので、自社の哲学や最新のトレンド(流行)なんかを商品に反映している筈です。そんな商品(クルマ)を自分はどう思うのか?つまりノーマルのまま乗り続けることってボクにとってはクルマ選びの一部みたいなモノなんです。したがって、そもそも購入に至るクルマは簡単に「弄りたい」なんて思わないモノを選びますしね。

しかしそんな「拘りのノーマル派」が初めてチューニングを覚えたのがホンダのTYPE Rというのだから人生は面白い(笑)。

TYPE Rって、メーカーであるホンダが自ら自社製品をチューニングしちゃったよーなクルマで、パーツメーカーがノーマルの性能を凌駕する商品を市場に出すまで2年くらい掛ったくらいです。つまりチューニング初心者なんぞにとっては「そもそも弄る必要が無いクルマ」なワケですねd(^.^)。

そんなTYPE Rに対して、チューニング初心者が一体何から手を付けたか?

チューニング①:ドライビングポジションw

ドラポジについてはそれなりに正しい知識はあったものの、いざサーキットでスポーツ走行をしてみたら、そのポジションではハンドルが遠すぎました。
まぁ一般公道では0.5Gを大きく超えるような横Gでは走れませんからね(^_^;)。
ハンドルが遠ければシートを前に出せばいい/或いはシートバックを立てればイイだけですが、シートを前に出すと膝がステアリングコラムの下の膨らみに当たってしまいます。それを避けようとシートを下げつつシートバックを立てると、今度はメーターがハンドルに隠れて見えません。/(^_^;)\ウーン

座面がもう少し下がれば解決しそうで、世の中にはローポジション・シートレールなんて商品もありましたが、一方でスレンダーボディwwなボクには純正レカロシートだと左右方向のホールドが全く不足です。一般道では不足を感じたことは無かったんですが(^_^;)。
四点ハーネスも試してみましたが、アレッて左右方向のホールドにはほとんど効果が無い上、シートバックに背中を括り付けられるため、うっかり締めてしまうと開いているドアを閉めることもままならず(苦笑)、全く使い勝手が良くありません。

諸々の問題点を整理して、結局シートはフルバケに交換し、遠いステアリングを手前に出すために延長ボスを付ける関係でステアリングも交換しました。

ノーマルのレカロもモモ社製のステアリングも、一般道を走っている限りはほとんど問題は無かったのですが、スポーツ走行というある種の極限状態を経験してみたら、色々と自分の身体に合わないということが判ったため、まぁクルマを自分の身体に合わせた、というワケですd(^_^)。


チューニング②:ブレーキパッドww

実はモニターで貰ったWeds Sportsのブレーキパッドを何も解らずに付けていたのですが、これの初期制動が非常に強くてスポーツ走行レベル(+当時初心者のボクのレベル)では全くコントロールが出来ず、当時のお馬鹿なABSが簡単に作動してしまい、恐くてブレーキが踏めないという本末転倒な事態に陥りました。

ブレーキを思い切り踏めなければ当然、アクセルを思い切り踏むこともままならないワケで(苦笑)、一旦ノーマルパッドに戻そうかとも思ったものの、当時周りにいた先輩から「純正パッドだと直ぐにフェードして走れなくなるからダメ」と止められて、自腹でパッドを購入することになりました。

96specのTYPE Rの唯一といって良い弱点がブレーキの容量不足で、ボクも最終的にはローター径をワンサイズ上げた98spec相当のブレーキに変更していますが、それ以前の話としてブレーキパッド選びは随分と悩みました。

ポイントになったのは耐フェードとコントロール性で、わざわざ金と時間を使ってコースに走りに行って、ブレーキがフェードして走れなくなっては困りますし、無理して走ってタイヤバリアに刺さっても困ります(苦笑)。
次に重要なのがコントロール性で、踏込み/抜きでリニアに制動力がコントロール可能なこと。
結局エンドレスのTYPE Rに辿り着いてずっと愛用していました。

ノーマルパッドもモニターで貰ったWedsのパッドも、一般道で使用する限りは全く問題無かったワケですが、ことブレーキパッドに関して言えば、そもそもボク自身がブレーキパッドの善し悪しを判断出来なかったことを、スポーツ走行を経験してみて初めて知りました(苦笑)。
そりゃそーですよね?それまでは一般公道しか走ったことが無く、ブルブレーキングなんてやったことも無かったんですから(^_^;)。


チューニング③:タイヤwww

例え初心者といえども、サーキットで曲がりなりにもスポーツ走行するようになると、タイヤはもの凄い勢いで減っていきます。純正のRE010は凄く良いタイヤで、当時のスポーツタイヤでは逆にタイムが落ちる(苦笑)のでチューンアップどころかディチューンになってしまうのですが、ディーラーでしか買えない純正タイヤは高い!(苦笑)

一方でタイヤが消耗品であることも、性能が落ちるといってもそもそもタイヤの性能を引出し切れない初心者がタイヤスペックに拘ってもあまり意味がないことも悟り、とりあえずBSのスポーツラジアルに交換しました。当時はちょうどRE710KaiからRE711に代替わりした頃で、迷わず新発売のRE711を買ったのですが、このタイヤが酷かった(苦笑)。

ブロック剛性が低くてグニャグニャ感がある上、一回のスポーツ走行でショルダーがほとんど全部のブロックに裂け目が入り、このまま走り続けたらバーストするかも?とマジで不安になりました(^_^;)。

ADVANのネオバではそんなことは無かったので「これは失敗したかも?」と思いましたが、直ぐに捨ててしまうのは勿体ないので、前後ローテーションして3回くらいは走りましたが、当時の周りの影響もあって、コースを走る以上は専用が良かろうとSタイヤを買うことにしました。

勿論、Sタイヤは日常使用には全く適さないのでスポーツ走行用に専用のホイールも買って、街乗り用には別のタイヤを純正ホイールに付けて、というところに落ち着きました。



で、タイヤのグリップが上がれば相対的に足回りの固さがバランスしなくなるので車高調を入れ、強力になったトラクションに合わせるためにLSDを変え、という感じでどんどんどツボに嵌っていくワケですな(笑)。


ただこうして後になって振り返って見ると、改めてチューニングの本質についてとても良い形で勉強した思っています。

先ず相談に乗ってくれる上級者が身近に居たこと。ジムカーナの選手が2人(一人は全日本レベル)居て、困ったときには彼らから適切なアドバイスが貰えました。

次に目的がハッキリしていたこと。サーキットのラップタイムというのは実に判りやすい指標で、世の中には色々なパーツが出回っていますが「それを付けたらタイムが何秒縮まるの?」という観点で見れば、効果的だったか否かはハッキリします。

一方で愛車をカスタマイズしたいというオーナーの欲求もあるワケで、実際に効果の是非はともかく我々に「試してみたい」と思わせる怪しい商品wも世の中には色々と出てきて(^_^;)、仲間の間では付けたり外したり、一喜一憂している連中も居ましたね。

そんな様子を一緒に楽しみながら、ボクの中で

「本来はチューニングに属する筈の機能パーツの交換でも、期待効果が定かでない/或いはどんな効果があるのか試してみたい、という理由で付けることもあり、その行為の本質はドレスアップなのだ。」

という区分けが出来たりしました。まぁ言葉の定義の問題っちゃぁそれだけですが、こうやって区分けしておくと色々と便利です。ドレスアップはオーナーがやりたいからヤルのであって、第三者が「効果が無いのに金の無駄」とか言うのは大きなお世話、ということですからねd(^.^)。

他方でチューニングは難しいです。先ずオーナーが「愛車がこうなって欲しい」を明確にするのが大変。そしてそれを実現する効果的なパーツを見つけるのも大変。期待効果が得られなければ、それこそ払ったお金はなんだったんだ?という話になっちゃいますが、多少の失敗を繰り返して学ぶことも必要なので、なかなか大変ですょ、色々とA^_^;)。
Posted at 2016/10/12 13:31:36 | コメント(0) | トラックバック(1) | 自動車マメ知識 | 日記
2015年12月27日 イイね!

MT車のシフトレバー操作

MT車のシフトレバー操作かつてMT(マニュアルトランスミッション)車のシフト操作についてブログを二本ほど書いたのですが、

2014年02月23日:MT操作の話
2014年02月25日:シフトダウンの話


大体、この手の話題をブログに書こうと思い立つのには理由というかキッカケがあるワケですが、日本市場にとっては絶滅危惧種のMT車、その愛好家を声高に主張する人たちには、これから書くことなどは当然のように知っていて欲しい(苦笑)。

さて、d(^_^;)

MT車オーナーであるアナタは、MTのシフトレバーをどのように操作していますか?

Hパターンのシフトゲートに沿って、、、って当り前じゃん(^^;

そーじゃなくってぇ!o(^^;)o三o(;^^)o

シフトゲートに沿ってしかレバーは動かないんだから、そんなのは当り前なんですが、じゃぁそのゲートに沿ってアナタはシフトレバーを、どうやって操作していますか?というハナシ。
うーん、何を言いたいか上手く表現できん/(^_^;)\

取り合えず読んで頂きましょう。きっと目から鱗のMT車オーナーは多いハズ(苦笑)。


シフトレバーの操作は原則(飛ばしシフトをしなければ)、レバーを前から後、或いは後から前へと動かしますが、2速-3速、或いは4速-5速といった隣のゲートの前へ、或いは後へ、といった動きをさせなければならない場合があります。

そもそもシフトチェンジは駆動力を一瞬断絶する必要があることから、出来るだけ短い時間で済ませる必要がある一方で、このレバーを横方向に移動させつつ正確に隣のゲートに導かねばならないワケですから、ゲートに沿ってレバーをジグザグに動かす、なーんてことをやっていたのでは、素早いシフト操作など出来ません(^_^;)えぇ。

大体このレバー操作の下手クソな人ほど、傍から見て如何にも肩に力が入って派手に腕が動いている割にはシフトチェンジの時間が長かったりします(苦笑)。

ということで、ボクもシフト操作はあまり上手とは言いませんが、傍から見て如何にもリラックスして力が入らず、しかし腕の最小限度の動きで素早くシフトレバーを操作できる(とボクが思っているw)方法をご紹介。


先ずシフトレバーは左右方向にシフトしても手を放せば真ん中(3速-4速の間)に戻ってくるスプリングが組み込まれています。
1速-2速側(助手席側)に倒しても、手を離せば真ん中に。
5速-6速側(運転席側)に倒しても、やはり手を離せば真ん中に戻ります。

この機能、皆さんは上手く使いこなしているでしょうか?d(^.^;)

先ずシフトアップからいきます。

3速-4速間の真ん中に中立するシフトレバーを1速に入れるには、助手席側にレバーを倒して1速のゲートに沿って前方に押しますね?

では発進して1速から2速にシフトアップするときどうするか?

1速のゲートからシフトレバーをニュートラルに抜くと、例のスプリングの機能でシフトレバーは真ん中に戻ろうとします。レバーが真ん中に戻ってしまえば、2速に入れるためにはレバーを再び1速-2速ゲートのある助手席側に倒す必要が出てきてしまいますね?そこで、

1速に入っているシフトレバーに手を掛けたとき、軽く左(助手席)側へ力を加えながらレバーを握ります。そしてクラッチを切ったら、助手席側へ掛けた力をそのままにレバーを手前に引きます。するとシフトレバーがニュートラルに抜けても、左向きに掛けた力がスプリングの力に抗するので真ん中には戻らず、そのまま2速のゲートの入口に到達します。ギヤがシンクロすれば抵抗が無くなるので、シフトレバーはそのまま2速のゲートに吸い込まれます。

次に2速から3速へのシフトアップです。

今度は2速のゲートからレバーを抜いた後、隣の3速のシフトゲートにシフトレバーを導かなければなりません。レバーの動きは前→右→前というジグザグの動きになりますね。

ここで例のスプリングを上手く利用してあげます。シフトレバーを2速のゲートから抜く際に、出来るだけ左右方向には力を掛けないようにしてレバーを前へ押してあげます。するとシフトレバーは例のスプリングの効果で勝手に3速-4速のゲートがある真ん中に自分で戻ってくれます。後はシフトレバーをただ素直に前方に押してあげれば3速へのシフトは完了します。

続いて3速から4速。

3速からシフトレバーを真っ直ぐニュートラルに抜くと、シフトレバーは例のスプリング機能で真ん中に位置しますから、何も考えずにそのまま手前に引けば4速に入ります。

4速から5速。

4速のゲートに入っているシフトレバーを軽く右(運転席)側に力を加えつつ前方に押してニュートラルに抜きます。右に力が加わっているシフトレバーは、ゲートを抜けてニュートラルになった瞬間、右側の5速-6速のゲートにパタンと倒れてくれます。そのまま前に押しせば5速に入ります。

5速から6速。

5速に入っているシフトレバーに軽く右(運転席)側に力を加えつつ引いてニュートラル、そのまま手前に引いて6速に入れます。

整理すると、シフトアップの場合は

・1速から2速は、シフトレバーを軽く左方向に押しながら前から後ろに引く
・2速から3速は、シフトレバーに左右方向の力を掛けずに前へ、シフトレバーが自分で真ん中に戻るのでそのまま前へ押す
・3速から4速は、シフトレバーに左右方向の力を掛けずにそのまま後へ引く
・4速から5速は、シフトレバーを軽く右方向に引きながら前へ押し、5速-6速のゲート側にシフトレバーが倒れたらそのまま前へ押す
・5速から6速は、シフトレバーを軽く右方向に引きながら前から後ろへ引く


という感じです。


シフトダウンは全く逆ですが、一応書きますね。

6速から5速。

6速に入っているシフトレバーに軽く右(運転席)側に力を加えつつ前方に押してニュートラル、そのまま前に押して5速に入れます。

5速から4速

シフトレバーを5速のゲートから抜く際に、出来るだけ左右方向には力を掛けないようにしてレバーを手前に引くと、例のスプリングの効果で勝手に3速-4速のゲートがある真ん中に自分で戻ってくれます。後はシフトレバーをただ素直に後方に引きて4速へ入れます。

4速から3速

4速からシフトレバーを真っ直ぐ押してニュートラル。そのまま前に押せば3速に入ります。

3速から2速

恐らく初心者、初級者が一番難しいと思っているシフトダウンでしょう。(^_^;)b
やり方は基本的には今まで記載してきた通り。3速に入っているシフトレバーを左(助手席)側に軽く押すような力を加えつつ、手前に引きます。するとレバーがニュートラルに入った瞬間に1速-2速のゲート側にパタンと倒れるので、更に手前に引いて2速に入れます。

ただし、この3速-2速のシフトレバーの動きは前方から左後となるために力が入り難い上、例のスプリングに抗して助手席側へレバーを倒さなければならない点も難しいと感じさせるところでしょう。

コツとしては、掌をやや左側に返して丁度平泳ぎの手の動きの要領で、左方向に力を加えながらレバーを左後ろの方向に引くようにします。

2速から1速

走行中に行う頻度は非常に低いですが、左方向に力を加えつつ、2速から前に押してニュートラル、更に押して1速に入れます。


文章で書くと非常に冗長になりますが(^_^;)、実際に動きを見てもらうのが手っ取り早いので、動画なんぞを撮って見ました。



恐らく若い方でMT車を買ったものの、身近に聞く人もおらずに自己流でやっている人も居るでしょうから、まぁご参考までに(^_^;)。

紹介した方法でシフト操作を行えば、シフトレバーに「左向き」or「右向き」に力を加えながら、或いは左右のどちらにも力を加えず、という3パターンを使い分けるのみで、基本的な操作は「前から後」と「後から前」の2通りになります。

動画を見ればわかる通りで、ニュートラルで一呼吸置くのは変らず"ワン・ツー"というリズムの前後方向の動きでレバー操作は終わります。レバーを「左右方向に動かす」という感じがほとんど無いのが伝わればイイんですけどね(^_^;)。

こんな感じでレバー操作がシンプルに決まれば、ヒール&トゥも上手く行くハズ(笑)。
Posted at 2015/12/28 00:34:26 | コメント(12) | トラックバック(0) | 自動車マメ知識 | 日記
2015年06月10日 イイね!

足回り交換の基礎知識⑤

足回り交換の基礎知識⑤いやー、連日毎回、イイね♪が凄いですねぇA^_^;)

ボクの歴代シリーズでも、ここまでコンスタントに大量のイイねが付いたことはありません。さすがみんカラ。

みんな、そんなに自分のクルマを弄りたいんかい!?(苦笑)

まぁそれはイイんですが、いよいよ具体的な製品選定ですd(^.^)。当然ボクの独断と偏見(爆)ですが、ボクだったらこうして製品選びをしますってハナシです(^-^;)。

足回りに関係するクルマの機能・性能は大きくは以下の三点。

①車高
②乗り心地
③乗り味


先ずアナタは「車高を下げたい!」と思ったとします。

じゃぁ乗り心地は?乗り味はどうしたい?これちゃんと考えましょうねw

クルマ弄り初心者であれば、車高は下げたいが乗り心地の悪化は最小限に留めたい、ノーマルの乗り味もまぁ別に積極的に変えたいとは思わないって感じでしょうか。であれば選択すべきチューニングメニューはダウンサスです。

んじゃどこのダウンサスが良いか?恐らくバネレートが公開されているでしょうから、後は車高とダウン量との兼ね合いです。ダウン量が大きければレートは上がり乗り心地は悪くなります。ダウン量か乗り心地か?どっちがどうか?を勘案しながら選択しますが、注意しなけれならないのは、前後バネレートのバランスがノーマルに近い方が乗り味もノーマルに近く、このバランスが異なれば乗り味も変化するという事。ハッキリ言ってノーマルバランスから極端に前後バランスが異なる製品はお勧めできません。なにしろダンパーはノーマルのままですからね(^^;)。

ではダウンサスでは無く車高調にしたいとします。

ここで先ず質問。なんでダウンサスじゃダメなんでしょうか?(苦笑)

良くダウンサスか車高調で悩んでいると呟くブログを見掛けるんですが、悩む理由がボクには全く理解出来ません(^_^;)。

得意のラーメンの話wに例えれば、ラーメン単品でイイのか?ラーメン+チャーハン&餃子セットが食いたいのか?どっちなんだという話。どっちが良いかと問われても、他人にアンタの腹具合がわかろうハズもなし(苦笑)

ご自身の要求がダウンサスで満たされるならダウンサス、満たされなければ車高調です。この例で具体的に言えば「車高のダウン量」です。

ダウンサスの場合、車高は落ちても20mm前後で決め打ちです。「もっと落としたい」或いは「そこまで落ちては困る」という事でなければ車高調の出番はありません。

また車高に留まらず「乗り心地や乗り味もなんとかしたい」と言うのでなければ、やはり車高調まで手を出す必要は無いんです。


以上の通りなんですが、ここは話題を続けるためwに、車高調にしたいとしましょうかd(^.^)。

とりあえず一般道の走行が前提のストリート車高調に絞って話を進めます。サーキットやジムカーナで「タイムを詰めたい!」というのであれば全く選択方法が変わってきますが、恐らくこのブログを読んでいる人たちにそういった輩は少ないでしょうから(^^;)。

先ず乗り心地ですが、純正およびダウンサスに比べれば乗り心地は確実に悪化します。これを許容する覚悟が無ければ車高調に手を出してはイケません。

次に乗り味ですが、純正の良さを踏襲したいか?そこには拘らないかで選択肢が変わってきます。

純正の乗り味に拘る(ソレが好き/ソレが変わるのは恐い、等々)ならば、自動車メーカー直系のパーツメーカーの製品が対象になります。
ホンダアクセスやスバルのSTI、日産ならNISMOなど。或る意味、手堅く安全な選択となります。原則悪化が避けられない乗り心地に関しても、悪化は最小限というか「意外に悪く無い」という印象を持つ可能性も高いです。
もう一つの選択肢が各メーカー専門のチューニングメーカー。無限(ホンダ)、Autoexe(マツダ)、PLOVA(スバル)、TOM's(トヨタ)など。個々のメーカー次第で車種向けバリエーションが狭かったり広かったりしますので、当然愛車のパーツが出てなければ選べませんが、まぁそれはどこのパーツメーカーでも同様。特にクルマ弄りが初心者から初級者くらい(こういった機能パーツを交換した経験があまりない)人にとっては、やはり比較的失敗の少ない、安全な選択と言えます。

但し、じゃぁ特定メーカー専門ならどこでも大丈夫か?と言えば実はそんなことは無くって(苦笑)、変なところの妙な製品に手を出しちゃうと、思わぬ落とし穴があるかもしれません(^^;)。具体的には言いませんが、、、

逆に純正の乗り味に拘らないとなれば、愛車のパーツを出している全てのパーツメーカーが選択肢に加わりますが、失敗するリスクも高くなってきます(苦笑)。

先ず製品の価格帯ですが、10万円前後の製品はボクはハッキリとお勧めしません。安かろう・悪かろうというのは実は乱暴な話で、もしかしたら低価格な割になかなか優秀な製品が存在する可能性を否定はしませんが、そういった製品に出会えるのは宝くじに当たるようなモンだと思っています。ですからこの価格帯の製品を選ぶのであれば
「乗り心地や乗り味がどうなろうと頓着しない。車高さえ希望通りに落ちれば良い。」
という割り切りの元、出来るだけ安く済ませたいと思うのならどーぞ、という事になります。

車高調にするなら定価 or 実売価格で15万前後で、オーバーホールや仕様変更に対応する製品が最低限のスペックと考えています。

ではどこの製品が良いか?ですが、ここまでのブログで説明した通りスペック表では判断が付きません。この価格帯の製品であれば、どこのパーツメーカーのダンパーでも純正よりは高機能です。

ここまでのブログで紹介した通り、要はその機能を十分に活かせるだけのセッティングがキチッと出ているか?コレが製品選定の重要なポイントです。ただ少なくとも各社、宣伝文句ではキッチリとセッティングを出していると謳うので、カタログだけ見てては判りません(苦笑)。

ズバリ書いてしまうと、主要国産メーカーのかなり広い車種向けにラインナップしているメーカーの各製品は、個々の車種毎に大した時間を掛けてセッティングはしていない可能性が大きいとボクは考えています。でなければ、ときどき見かける変な評価は考えられない(^^;)。
例外のひとつは人気車種。各メーカーがデモカーを購入するような車種であればこの限りではありません。86/BRZなど。
例外のふたつめはそのパーツメーカーが得意とする自動車メーカーの車種。広く製品をラインナップしているといっても、元々そうなる以前は特定メーカーのある車種に偏って製品を出していたりするものです。そういった場合、例えば現状のラインナップは広くても「トヨタ車には定評がある」とか「日産車は得意」なんて場合があります。具体的にどこのパーツメーカーがどうとは敢えて言いませんけど(^^;)。

ということで、足回りなどのチューニングパーツ導入に関してマイナーな車種の場合、ラインナップしているという理由だけで候補に上げるのはかなり危険だと思っています。

何度も書いていますが、別に各社の製品が粗悪品であるとかじゃありませんょ。むしろ逆で、純正部品では考えられない高コストを掛けている15万前後の価格帯の製品で、仕様変更やオーバーホールに対応できるのであれば、ダンパーの機能も性能も不足はありません。問題は"愛車にキチッと合ったセッティングが出ているか?"なのです。

これがちゃんと出てないと、
「極低速から低中速の乗り心地に合わせてダンパーの減衰力を調整すると、高速域では車体がフワフワ浮いてしまって怖い。」
「高速で怖くない程度に減衰力を高めると、中低速から極低速域ではゴツゴツと乗り心地が悪くてとてもじゃないが乗れない。」
なんて事が起こります。

解決するにはダンパーの仕様を変更(一回バラしてダンパーの縮み側/伸び側の減衰力バランスを再調整するなど)しないと解決しないのですが、仮にオーナーが「乗り心地が悪い!」と文句を言ったからといって、一回の仕様変更で最適なバランスが見つかるハズもありません。そもそもオーバーホールや仕様変更に対応していない製品であれば望んでもソレは出来ませんしね。

そう、こういう事って結局、その車種に対する適合不十分が原因なんですょ(^^;)。


ではどうやって成熟した製品か未熟であるかを見極めるか?

一番良いのはその製品を装着したデモカーに乗ってみることなんですが、まぁ現実的ではないので横に置いて(^^;)。

先ず、出たばかりの製品には絶対に手を出さないこと。少なくとも製品発売後一年くらいは様子を見た方が良いでしょう。ボクならそうします。
次に、オーナーのインプレというかパーツレビューを良く探して、出来るだけ沢山の情報を集める事。もし気になる製品の情報が見つからなければその製品は諦める/避けるくらいの慎重さは必要でしょう。失敗しないために。
そしてレビュー記事ですが、乗り心地に関して多くのオーナーがなんと言っているか?については注意深く情報収集しましょう。
乗り心地って極めて主観的な評価なので、ハッキリ言えば他人の評価はアテになりません。更に言えばクルマ弄り大好きが集まるみんカラに於いても、足回りの製品に関して参考になるパーツレビューはほとんどありません(核爆)。ほとんどがパーツレビュー(製品に対する評価)を整備手帳(製品取り付けの記録)と勘違いしていて、有用な情報はほとんど見られないのですが、それでも多くの人が「乗り心地」には言及します。
ひとりのレビューはアテにならなくても、10人、20人が何と言っているか?によって、或る程度「自分が乗った時にどう思うか?」を想像することは出来るでしょう。

乗り味に関しての情報収集はもう絶望的です(苦笑)。ほとんどの人がバネレートが上がってロールが減った効果で「コーナリング性能が上がった」とコメントしますが、それは「ロールが減ったからドライバーが怖く無くなり、ノーマルよりもスピードを出して曲がれるようになった」程度の話です(^-^;)。まぁそれも広義に捉えれば「性能が上がった」と言えなくはないですが、、、(苦笑)

因みに製品の熟成には「数が売れる」ことが影響します。そして多くの顧客から声(文句とも言うw)が集まる事。事は製品のスペックでは無く仕様(セッティング)の話なので、仕様変更が可能な製品であれば、仕様は細かく変更されて進化・熟成が進む道理です。「1年待て」という真意が正にコレで、メーカーからすれば変更した仕様が好評なら今後販売する製品にわざわざ旧仕様を施す理由は何もなく、オーバーホールに返ってきた製品にも当然、最新の仕様が適用されることになります。ところが顧客からこういった声が上がらなければ仕様を見直す理由も無いワケで、実はパーツレビューなどでオーナーの正直な声が上がらないのは客にとってもメーカーにとっても大きな損失なんですけどね(^^;)。

ただ、仕様変更が可能な製品だからといって「自分の好みの仕様に変更が可能」などと考えるのは身の程知らずのおバ○さん(苦笑)。
サスペンションのセッティングなんて高度な事は我々シロートには不可能。せいぜい乗った印象をメーカーに伝えて「もうちょっと××にならない?」という要望を伝えるのが関の山です。その声を受けてどう仕様を変更すればオーナーの期待に応えらるかは正にメーカーエンジニアの実力が問われる世界ですが、まぁ「乗り心地が…」くらいしか言えないオーナーばかりでは、メーカーもなかなか大変でしょうね(^_^;)。

いずれにしても、題材としたストリート車高調は各パーツメーカーが考える「ストリート・ベスト」であるべきですが、市販車は当たり前ですが自動車メーカーが考える「ストリート・ベスト」です。

そして社外品の足回りは純正のバランスから「快適性を若干落としてスポーツ性を上げる」のが基本的な考え方。

チューニングの原則に照らせば、純正よりスポーツ性を抑えて快適性を上げるという選択肢だって勿論ありますが、現実的にはそういった製品は市場にはありません。

バネレートが高い分、速度域が低く路面の悪いところの快適性は損なわれる一方、高速域でのフラット感や高G領域での穏やかな姿勢変化と車両の安定性(安心感)の向上が、この手の製品の価値という事になります。
Posted at 2015/06/12 00:57:48 | コメント(4) | トラックバック(0) | 自動車マメ知識 | クルマ
2015年06月09日 イイね!

足回り交換の基礎知識④

足回り交換の基礎知識④さて、ちょっと一休みを経て再開です(笑)。

足回りを交換したい!と思ったアナタにとって、実は一番重要なことがコレです。

★アナタは何が不満で、一体愛車をどうしたいのか?

事が足回りである以上、不満も要望もクルマの足回りが持つ機能や性能に関連することが対象となります。

①車高
②乗り心地
③乗り味


①に車高が来たのは意外ですか?(^^;)
サスペンション(スプリング)の重要な機能のひとつに「車体を支える」というのがありますから、正に車高の事、そのものです。

厄介というか難しいのは、この3つのどれか、或いは全てを「こうしたい」と思ったとしても、これらには微妙な相関関係があって、あれもこれも全てを思い通りに、とはなかなかいかない点です。

要望という点では

①車高 ⇒ 低くしたい
②乗り心地 ⇒ 良くしたい
③乗り味 ⇒ 速くしたい/楽しくしたい


というのはまぁ当然のことだと思いますが

①車高を低くしたい ⇒ 乗り味は良くなる/乗り心地は悪くなる
②乗り心地を良くしたい ⇒ 車高は低く出来ない/乗り味は楽しくならない
③乗り味を楽しくしたい ⇒ 車高は極端に低く・高く出来ない/乗り心地は悪くなる


なーんてハナシですね。極めて単純(簡単)に書きましたけど、この相関を理解しておくことは非常に重要です。d(^.^)

既に何度か書いていますが、チューニングというものは「何かを捨てて何かを得る」ことが基本です。アレもコレも、というのは基本的に不可能です。

得意のラーメンに例えれば(笑)、「脂多めにしたいけどカロリーは少なく」とか「味濃い目にしたいけど塩分は少なく」なんて無理なのと一緒(爆)。

大体、この相関関係を理解していない無知な人が「アレもコレも」と無茶を言うワケですが、、、(^^;

とは云え、基本的にはトレードオフになるこれらの要素を上手に解決するのが各社の技術力という側面もあるワケで、カタログに「車高を落としながら乗り心地を悪化させない」とか「運動性能と快適性能を高い次元で両立させた」なんて魅力的な言葉がカタログを飾ったりもします。ホントかよ?というツッコミはあるものの(笑)。

そう、足回り交換に関して言えば、アナタが「コレが不満⇒ソレをどうしたい?」を考える場合に実は、ソレをどの程度、どうしたいとセットにして、ソレ以外についてはどうなのか?をキッチリ考えておく必要があるということです。

例1)
①車高を低くしたい ⇒ どれくらい低くしたいのか?
+②乗り心地はどの程度悪化しても許せるのか?
+③乗り味には何をどの程度求める/或いは求めないのか?


例2)
①乗り味を良くしたい ⇒ どのくらいのレベルを求めるのか?
+②乗り心地はどの程度悪化しても許せるのか?
+③車高はどの程度まで下げても許せるのか?


なーんて具合ですね。

実はこの3要素の内の2つ、乗り心地乗り味というのは意外に厄介な代物です。なぜなら乗り心地も乗り味も、車高のような数値で表せない定性評価(平たく言えば曖昧なモノ)だからです。

先ず乗り心地ですが、足回りを交換するということは一様に悪化傾向となります。なぜなら社外品のほぼ全てが純正よりバネレートを高めたモノだからです。バネが固くなれば乗り心地は間違い無く悪化します。先ずこの原則はしっかり理解しておく必要があります。
ただ一方で、実は人が感じる乗り心地にもっとも影響が大きいのがダンパーの性能や特性(セッティング)だったりします。多くのパーツレビューで社外品の車高調が「意外に乗り心地が悪く無い」「もしかしたらノーマルより乗り心地が良いかも?」と語られる理由がコレです。
つまり足回り交換で原則悪化する乗り心地の悪化を最低限に留めるためには、実は優秀なダンパーを選ぶことが非常に重要となります。
じゃぁ優秀なダンパーって?については次回(笑)。

次に乗り味ですが、これは乗り心地よりも更に厄介です(苦笑)。なぜならば乗り心地は単純に(素直に)アナタが感じる「良い/悪い」で判断が付きます。しかし乗り味の良し悪しはなかなかそうはいきません。優れているのかロクでもないかを客観的に評価するには相応にドライバーの運転技量が求められるからですが、実は個人として好きか嫌いかは誰でも云えます(苦笑)。

最新のマツダ車を例に取れば、客観的に評価するとこの乗り味は間違いなく極めて優秀です。ドライバーの操作にリニアでフィードバックに富み、多くのドライバーが乗り易いと感じる自然さがある上に、運転していて極めて楽しい(笑)。ただその一方で、速度が上がると車体が前後・左右にかなり大きく動く(傾く)ので、丁寧な運転操作が出来ないと「スピードを出すと怖い」と感じるドライバーやパッセンジャーも居る、というモノ。

実はコレ、マツダが「人馬一体」と謳って文字通り狙って作り込んでいる乗り味なのですが、ハッキリ言って一般の平均的なドライバーには極めて解り難いモノです(^^;)。

参考:【マツダのクルマ造り】人間の平衡感覚を突き詰め、“人馬一体”を極める

紹介した記事でマツダの人馬一体の総元締めwである虫谷氏が語っていますが(以下、転載)

「我々が最も恐れているのは、“怖さを感じない”クルマであること。例えばどれほどスピードが上がっても音や振動を感じない車は、ドライバーに危険であるという情報を与えてくれず、とても危ないと考えている。自分が車をどのように使っているか認識できる情報を“フィードバック”として造り込めれば、車が安全をもたらすのではなく、ドライバーこそが最大の安全装置になり、人馬一体感を味わうことができる」(虫谷氏)。

コレ、何を言っているのか解るでしょうか?(^_^;)

要すれば、最新のマツダ車はコーナリングするクルマがロールする(傾く)大きさよってドライバーに「今アナタは"ゆっくり/そこそこ/かなり"のスピードでカーブを曲がっていますよ!」と教えてくれるってワケです。d(^.^)ロールの量=フィードバックって話。

怖いと感じればスピードを落とせば良く、真にドライバーが安全装置となるという意図通りのクルマ造りなワケですが、じゃぁ最新のマツダ車はあんまりスピードを出せないのか?といえばそんなことは全然なくって、スピードが上がっても適切な運転操作が出来ればクルマは気持ち良く曲がってくれる上に全然怖くはないんですょ。それでオーナーがそんな運転操作を出来るように助けてくれるのがi-DM(笑)。ぃゃ昨今のマツダ車のクルマ造りの一貫性って実にお見事(^^;)。

ただこの乗り味が極めて個性的であるが故に、なかなか理解するのが難しい。i-DMがウケない理由もまぁ同様です。

実は多くのオーナーがこの乗り味の事は体感しているんです。別にスピードを出せない市街地とか、ちょっとしたカーブや曲がり角なんかでほとんど無自覚に感じている"自然な"/"素直な"動きというのが正にソレであって、駄菓子菓子wソレはあまりにも日常の中の「当り前」のクルマの動きであるが故に、もうオーナーは改めて「良い」とか「気持ちイイ」とか自覚がないんですね(^^;)。
そうこの「当り前」が実は愛車の思いもかけない魅力だったりするんですが、悲しいかなこういうのって案外「失ってみないと判らない(認識できない)」から厄介です。

というワケでボクは最新のマツダ車についてはノーマルの足回りを或る程度乗り倒すことを先ず推奨する立場。コレが良いのか悪いのかをオーナーなりに味わった上で、支持するのか捨てるのかを判断すりゃぁイイと思っているんですが、なにしろ「下手クソがスピードを出すと、ちゃんと怖いと感じる」というクルマ造り(爆)なもんだから、「下手クソだけど、スピードはもっと出したい」となれば当然、足回りに不満を感じることになります(^_^;)。

まぁオーナーが上手いか下手かは横に置いて、いずれにしても足回りを弄るということは乗り味には少なからず影響があります。
最新のマツダ車に関すれば、マツダが謳う人馬一体が好きか嫌いか、そのままか捨てるのか、これはちゃんと考えておいた方が良いです。

またマツダ車に限らずホンダ車にはホンダなりの、スバル車にはスバルなりの乗り味に対する考え方、造り込みがありますので、それ好きか嫌いか、変わってもイイのか困るのか?については一考する必要があります。

なぜならば純正の乗り味が好きでこれを踏襲したいと思ってしまうと、足回りを弄る選択肢は非常に限られてしまうからです。

一方で、そこに拘らなければ選択肢は一気に広がります。別に純正の乗り味を捨てることが悪ではありません。バッサリ切り捨てる事のメリットは確実にあって、しかもそれで良いパーツメーカーの優れた製品が見つかれば、メーカー純正とは異なる好みの乗り味に出会える可能性だってありますから。ここまで読んで「なんか乗り味ってわかったようなわからないよーな…」とアナタが思っているのなら、敢えてそこには拘らず、それ以外の二つ(車高、乗り心地)を中心にパーツ選びをしてみるというのも十分にアリな考え方です(^-^)。

ということで愛車の何をどうしたいか?大事なモノ、どーでも良いモノw、を自分なりに取捨選択した上で、いよいよ具体的なパーツ選びは次回の話題(笑)。
Posted at 2015/06/09 17:02:48 | コメント(4) | トラックバック(0) | 自動車マメ知識 | クルマ

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