
先週末の「
第2回i-DMファンミーティング」も無事に終わり、ホッとひと段落しているタッチ_ですが、実はマツダの井上さんから、お土産?宿題?を、イベントの終了直後に頂きました(笑)。
マツダの井上さんとは?正確には
パワートレイン開発本部
走行・環境性能開発部
第1走行・環境性能開発グループ 首席エンジニア
の
井上 正雄さん。この人ですね。

彼は第1回i-DMファンミーティングにも、海外出張?の帰りにも関わらず午後から参加してくれて、プレゼンもしてくれた方です。どうも社内外のコミュニケーションというミッションを持たれているようで、i-DMファンミーティングにも第1回に引き続いて今回もご参加下さいました。
正確には、たまたま6月のマツダのイベントでボクが彼と再会した際に「呼んで♪」とお願いされて呼んじゃったんですが、、、(笑)。
その井上さん、今回もありがたいプレゼンをしてくれたんですが、イベント終了時に「ちょっとイイですか?」と相談を受けて、、、というワケ。
タイトルの「感じることが大事」というのは第1回ミーティングの彼のプレゼンの中での言葉なんですが、実はこのときの彼の意図をボクが取り違えていたことが、今回のイベント終了後に彼が置いてったお土産wで知ることになります(^_^;)。
やったことは多分、Mazda3のメディア向け試乗会でやったコレの応用。

ただこのメニューはSKYACTIVビークルアーキテクチャの効果というか実力というか、それを解り易く体験して貰う意図だと思いますが、井上さんのメニューはちょっと違いました。何しろMazda3じゃなくても体感できますから(笑)。
前置きで長くなりますが、是非お付き合いください(^_^;)。
先ず、最近マツダがしきりに繰り返す「人間の潜在能力」という話。
人間は無意識にバランスを取っている、と聞けばなんとなーく解った気にみんななっていると思いますが、具体的にはこういう話。
例えば一本足で立ちます。
誰かに肩を軽く押されても、倒れずにバランスを取れますよね?
ところが肩を強く押されたら、倒れないように上げている片足を付きますよね?
肩を軽く押されて倒れないようにバランスを取るとき「腹筋に力入れて」「上体を反らして」なんてイチイチ考えてませんよね?
肩を強く押されたとき「このままじゃ倒れるから上げた足を付かないと!」なんて考えるまも無く、貴方は足を付きますよね?
片足立ちしている貴方は、誰かに「片足でずっと立ってなさい」と命令されようがされるまいが、上記のような反応をするでしょう?
そして全く逆に、肩を押されてバランスを崩したとき、なんの反応もせずにそのままパタ~ンと、、、倒れたりはしませんよね(^_^;)。
そう人間が「無意識にバランスを取ろうとする」とは、上記の一連の反応の事を言っています。外部からなんらかの入力を受けたとき、人間は無意識に身体の各所が反応し、バランスを取ろうとするのです。
やっと本題。
貴方がクルマに同乗した場合、ドライバーの運転操作(加速、旋回、減速)に伴って貴方は力を受けます。そしてその力は大きければ当然ですが、どんなに小さくても身体は無意識にバランスを取ろうと反応してます。そう、どんなに小さくても、です。肩を押された例の通りで、反応の仕方は受けた力次第で反応は小さかったり(片足立ちを維持)、大きかったり(両足を付いたり)しますけどね。
そこで人間のこの「無意識にバランスを取ろうとする」特性を本人が自覚し易いように、ちょっと座り方を工夫してシートに座って貰って、クルマを走らせてやります。
そうすると驚くことに、かなりゆっくり走っていても、ちょっとしたクルマの動きに対して自分の身体が反応している様子を知覚できます。
ともンダン君が
ブログで「恐ろしかった」と書いてましたが(^_^;)
その身体の反応を知覚できると、それが「良い」「悪い」というのは、もう理屈じゃなくって身体が教えてくれます。そしてその善し悪しに大きく影響を与えるのが、実は加速度の大小ではなく躍度だったりします。
いやーこれは中々に興味深い体験でして、土曜日は
Rongさんの運転に同乗させて貰った言わば被験者だったワケですが、日曜日にメンバーを同乗させて体験して貰うと、もうその運転操作の善し悪しは、i-DMのランプに頼らずとも同乗者自身の身体が教えてくれます。その感度は、i-DMの白ランプがNGなのは当然として、青ランプでもOKかNGかはハッキリ判ります。つまりi-DMの判定より厳しい(笑)。理屈じゃないんでね(^_^;)。
ボクが「これは人間i-DMだな」と思った所以です(^_^;)。
さて、これは人間の潜在能力を活かせばi-DMなんて不要じゃね?という話ではなくって(苦笑)、もし自分が善し悪しを感じられるとわかったら、そして同乗ではなく自らがハンドルを握っているとしたら、貴方はどう運転したいと思います?(笑)
そら「自分が心地良い」と感じるように運転しようと、普通は思いますわな(^_^;)。
つまり井上さんが仰りたかった「感じることが大事」というのはこれらのことから、運転の楽しさの一つの側面として、
自分がクルマをどう動かしたいか?には、
自分がどう感じるようにクルマを動かしたいか(感じたいか)ということでもあるという話。
因みにこれは必ずしも「自分の身体に心地良いように」とばかりは限りません。キュッと横Gが掛ってグッと腹筋に力が入る、自分がそう感じたいと思ってハンドルをグイッと切って、狙い通りにグッと力が掛れば、それも「意のまま」ではあるワケです。
同乗者はたまったもんじゃないでしょうが(苦笑)。
こんな風に「自分がこうしたい」が「思い通りになる」のも、運転の楽しさの非常に重要な部分ではないか?と彼は考えていて、だから「感じることが大事」なのである、と仰っていたワケですね。d(^_^)
なるほど~って感じでしたね(^_^;)。
因みに昨年ボクが聞いて思っていた「感じることが大事」の意味は、
・クルマの動きはドライバーの運転操作で如何様にも変わる
・一般ドライバーは、その動きの善し悪しを知らなかったり誤解があったりで、正解を知らない
・i-DMの青ランプを意識すると、滑らかで心地良い動き(しなやかな運転)をさせられるようにはなるが、最初(スキルレベルが低い)ときはランプやスコアしか目がいかないのでなかなか本人は気付けない
・スキルレベルが上がってくると、あるとき動きの「心地良さ」を感じ取れるようになって、その動き(=心地良さ)を追い求めるようになる
・こうなれば、ランプが青だ白だは段々関係なくなって、動きで楽しさを感じられるようになる
というプロセスを経ないと、なかなか彼が「大事」と言っていることに、一般のドライバーは気付けない。でもボクらのやっている活動は、井上さんの仰っていることの「大事さに気付いて貰う」活動なんですよぉ~、、、という理解でした。
いや、このこと自体は間違いでは無くて、6月のイベントで立ち話をしたときにも二人の認識に齟齬は無かったと思っていたのですが、今回井上さんが教えてくれた話は、上記のボクの理解に対して、そのもっと手前の段階から人間は「感じ取れる」し、それが「大事」という話でした(^_^;)。
やっぱりコミュニケーションは大事ですねぇ~(苦笑)
さて、井上さんは最初、モルモットを若干名wと仰っていたのですが、
直前になってボクも同乗して欲しいと言われ、ボクもモルモットwwになりました。
彼の意図するところ
「タッチ_さんなら後日ご自身で実演することも、ブログなどで発信して広めて頂くことも期待できる」
ということで、ボクは
宿題を貰ったということのようなのです(爆)。
そして、話はここで終わりません(^_^;)。
後2回は書けそうですが、これらの話はi-DMが搭載されていないクルマのオーナーにも大いに関係がある、というか興味深い話だと思います。
興味のある方は是非、イイね!をよろしくお願いします(笑)。