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タッチ_のブログ一覧

2017年08月31日 イイね!

新型N-BOX

新型N-BOX今日、新型N-BOXが発売になりましたね。

ホンダ、自然吸気エンジンに「VTEC」を軽初採用して燃費を27.0km/Lまで高めた新型「N-BOX」(CarWatch)

記事の仔細を読むまでも無く、パッと見た瞬間に新型も売れるんじゃないかと思いました。

え?根拠?

そんなものは何もありませんが、、、(爆)

N-BOXは軽自動車事業がなかなか軌道に乗らなかったホンダが起死回生で放った車種で、狙い通りに大ヒットして、モデル末期の最近でもベストセラーをキープしていたほどの人気モデルです。

ボクは基本、軽自動車に興味が無いのでアレですが、二度ほど冷やかしwで試乗して、本当に素直に良いクルマだとは思いましたが、そもそも軽自動車の基準を理解していないので(苦笑)、他社のライバル車種ももしかしたら同程度に良く走ったのかもしれません(^_^;)。

ただ人気のポイントはきっとそこではないのでしょうが、一見キープコンセプトに思える今回の新型も、恐らく人気となったポイントに更に磨きを掛けたのでしょうから、少なくともモデルライフの前半から中盤までは安泰でしょう。何しろ旧型の人気が衰えてなかったくらいだから。

ただボクがこの新型の写真を見たときに、今のホンダのラインナップの悩ましさを改めて感じてしまいました。

ホンダのミニバンラインナップは、このN-BOXをボトムとして

N-BOX → フリード → ステップワゴン → オデッセイ

という車種ラインナップを展開しています。既に述べた通りでN-BOXは常に販売トップを争うベストセラーと言って良いくらいの人気。次のフリードも、トヨタのシエンタとほぼ互角の争いをしているので、まぁ成功と言ってイイでしょう。

しかしその上のステップワゴンは以前もブログで書いた通り、どうやらスタイリングが不評らしく人気が低迷。更に上のオデッセイも低全高のヒンジドアから他社にもあるスライドドアに切り替えたにも関わらず、人気になったという話は聞きません(苦笑)

どーしてこーなってしまうのか?という話(^_^;)。

ひとつにはボクが度々指摘しているホンダの個別最適なクルマ造りの弊害があると思っています。
N-BOXはフリード以上のホンダ・ミニバンとは明らかに異なるスタイリングをしています。
フリード以上の3車種は、まぁ似ているっちゃぁ似ていますが、人気という意味で健闘しているのはフリードのみです。形が似ているステップワゴンがどーしてフリード同様の人気にならないのか?そらスタイリング以外の要素もあるかもしれませんが、ステップワゴンの不人気理由が「スタイリングである」というのが事実なら、実に悩ましいと思うわけですょ(^_^;)。

ベンツやBMW、アウディといった欧州メーカーはスタイリングでもブランドアイデンティティを確立していて、小さいのから大きいのまで、先ずパッと見てブランドが識別できる形をしています。

国産メーカーではそれを今、徹底してやっているのがマツダ、かなりそうなっているのがスバルですが、どちらも最近元気が良い。レクサスのスタイリングもそっちの方向に進んでいます。

つまり全体最適という話なのですが、ホンダのような軽を含めた上下のワイドラインナップだと、本当にラインナップ全体で統一感を取った方が良いのか、一部個別最適があっても良いのか、は大いに議論すべきポイントなのですが、ブランドイメージを確立するという観点では、人気の高いモデルのデザインエッセンスを上手に他車種へ展開出来れば、相乗効果を期待できる可能性があると考えられます。

しかし、ここで悩ましい問題というか懸念点がひとつあります。

マツダを成功例として説明すると、魂動デザインのトップバッターはCX-5で、これが大人気になった後に続いたのは、アテンザ(マツダのフラッグシップ)、アクセラ(世界市場の最量販車)、デミオ(国内市場の最量販車)、、、という順序で展開していきました。

つまりCX-5、アテンザという上級車種で高いに評価(と人気)を獲得した後、下位のラインナップが追随した格好です。この場合、アクセラやデミオに興味を持った人たちにとって、上級車種と似ていることはプラスになってもマイナスになることは考えにくいですよね?

さて一方のホンダです。

一番人気は軽自動車のN-BOXです(苦笑)。これのデザインエッセンスを普通車のフリード、ステップワゴンといった上級車種に展開していったら何が起こるか?そらN-BOXじゃ小さい、軽自動車はちょっと、、、と思っていた人たちに好都合という側面はあるでしょう。

しかし、一歩間違って「デッカイ軽自動車」となってしまえばマイナス方向に作用する危険性があります(^_^;)。

わかり易く言えば、もし最上級のオデッセイが大人気であれば「小さなオデッセイ」は売りにはなっても、大人気のN-BOXに他車種が倣うと「大きなN-BOX」が果たして売りになるのか?という話。

どうやらステップワゴンが近々、スタイリングに大きくテコ入れをするようなのですが、
なんかN-BOXのフロントデザインのエッセンスを盛り込んでいるようにも見受けられますが、果たして上手くイキますかねぇ。。。A^_^;)

ってな具合に、ブランドとしてデザインアイデンティティを確立すること、どんな車種でもパッと見て「ホンダ車である」ことが判るようにデザインに統一感を持たせることには一定の意味や価値があるとは思うものの、

・そのデザインアイデンティティをどこから持ってくるのか?
・どういった車種から順に展開していくのか?


といったことまで含めて考えないと、なかなか上手くいかないんだろーなー、なんて思っています(^_^;)。

大体、そもそも軽自動車、ミニバンからフィット、シビックといったハッチバック、セダン、流行りのSUVからNSX、S660といったスポーツカーまで、こんなワイドバリエーションでどれにも共通するデザインアイデンティティなんてもんを確立するは容易ではないでしょうからねA^_^;)。
Posted at 2017/08/31 13:27:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記
2017年08月27日 イイね!

All New CX-8 見てきました♪

All New CX-8 見てきました♪突然ですが、今日CX-8の実車を見てきました(^_^;)。

「マツダCX-8」特別先行お披露目会が昨日、今日と、マツダR&Dセンター横浜で開催されていて、行ってきました。実車は残念ながら撮影禁止だったため画像はありませんが。。。

CX-8の印象は、凄く良かったです。

ネット上では「CX-5のストレッチ版」だとか「スライドドアじゃなきゃ売れない」なんて声も聞こえますが、ボクもまぁ乱暴な言い方をすればCX-5の3列シート版と思って実車を見ましたが、先入観は良い意味で裏切られましたね(^_^;)。

外観ですが、フロントマスクは新型のCX-5にアテンザのグリルを付けた感じ。
ビックリしたのがサイドビューで、見慣れたCX-5より伸ばされているにも関わらず、間延び感が全くなく完璧にバランスが取れている点。
インテリアもインパネはCX-5とほとんど同じながら、実はセンターコンソールの高さが微妙に高いなど細かい部分が違っていて、かつ高級感というか上質感が見事に演出されていました。

注目?の3列目シートは176cmのボクが座って全く狭くありません。そら広々とはいきませんが、十分に使えるシートだと思いした。

20分程度の簡単なプレゼンテーションがあったのですが、紹介された主査はなんと松岡氏。

ボクは2年前の六本木のイベントで彼に会っていて、プレゼン終了後に捕まえて(笑)、少しお話を伺いました。2年前の六本木の件を先ず話すとどうやら覚えていてくれて、当時乗っていたGJ初期型から、今は彼が手掛けた改良型に乗換えた旨を伝えると、とても喜んでくれました(^_^;)。
「アテンザの主査ではなくなっちゃったの?」という最初の問いに、アテンザの主査と兼務であると聞いて先ずは一安心。アテンザの次期型も絶対に買うからとプレッシャーを掛けておきました。玉谷さんにもw

開発中のアテンザの事は当然伺うことは出来ないので、今日の主役のCX-8について少しお話を聞けたのですが、

このクルマ(CX-8)は、マツダ車の現行のラインナップではカバーできない乗車人数、或いはユーティリティスペースをお求めのお客様向けに開発した、全く新しいクロスオーバーSUVである。

という説明が、ボクにはとっても解り易くストンっと腹に落ちました。早い話がCX-5も悪くないが、6人目を乗せることがあるとか、もう少し広い荷室が欲しいとか、そういうニーズに対する商品だとか。

実車を見た印象としては、トヨタのノア・ボクシー、日産のセレナ、ホンダのステップワゴンといったスライドドアのミニバンと競合するクルマじゃないよなー、というものだったので、あぁなるほどという感じ。

その他、色々と細かい話も聞けたのですが、それは割愛(笑)。

そら他社のミニバンほどは出ないでしょうが、意外に根強く売れるんじゃないか?売れて欲しいなぁ、と思って帰ってきました(^_^;)。
Posted at 2017/08/27 23:56:02 | コメント(2) | トラックバック(0) | マツダ | 日記
2017年08月26日 イイね!

SPCCIとSKYACTIV-R

SPCCIとSKYACTIV-R衝撃のSKYACTIV-X(第二世代SKYACTIV-G)の発表から少し時間が経って、このニュースもすっかり影が薄くなった感がありますが、ボクは未だにワクワクしています(笑)。

2018年末から2019年初頭に掛けてSKYACTIV-Xを搭載した次期アクセラがデビューするのはマツダが明言したので確定ですが、モデルライフから考えれば、その半年後くらいに次期デミオ、更に半年前後後に次期CX-3が出るハズで、ボクの妄想wでは、その後あたりに

アクセラに搭載したSKYACTIV-Xのシリンダー容量をそのままに、2個足して6発にした直6をボンネット内に縦置きして、後輪を駆動する次期アテンザが出るんじゃないかなー♪♪

なんて考えてたりするんですが、どーなんでしょー?玉谷さん!ww

まぁそれはそれとして、今日の話題はSKYACTIV-Rについて。

一昨年のモーターショーで発表されたRX-VISIONはハリボテwでしたが、魂動デザインの進化の方向性を示すと共に、タイトル画像の通りでマツダはいつか、こんなスポーツカーを出したいと考えていて、そのパワーユニットはロータリーエンジンにしたいんです!と宣言したワケですねd(^_^)。

RX-VISIONの美しいスタイリングも合わさって、その主張は多くの消費者の共感を得たと思うのですが、、、勿論ボクもね(^_^;)

しかしながら、ロータリーエンジンを最新の燃費規制、排ガス規制に適合させるのはもの凄く大変というのがボクの当時の認識で、しかもマツダの社内情報なんか得られるワケもないので、これらの難問をどうやって解決するのか、否、そもそも本当に解決可能なのか?には大いなる疑問(というか興味)を持っていました。

因みに当時、このことに関連して書いたブログは以下の三本。

2015年10月06日:マツダスポーツコンセプトに見るRE搭載車復活の可能性
2015年10月15日:REヲタの勝手なロータリーエンジン復活のシナリヲw
2015年11月18日:RX-VISIONに見たマツダのブレイクスルー


まぁ3本目はパッケージングとスタイリングに関する話題なのでアレですが、2年前に少なくともボクが集めた情報を考察した限りでは、外部の人間にはわからないマツダの内部で何か画期的・革新的なブレイクスルーが成らない限り、数年の内に動力源としてのロータリーエンジン搭載車が市販されるなんて無理だろうと考えていました。

当時のマスコミは「ロータリー復活のキーテクノロジーはHCCIだ!」なーんて騒いでましたが、当時レシプロエンジンでも実用化出来ていないHCCIをロータリーで実現するなんて、夢物語もイイところなんじゃないの?なーんて、冷めた目で見ておったワケです。

と・こ・ろ・が、、、d(^_^)

そのマツダがHCCIを実用化しちゃったワケですね(笑)。
そうすると、2年前にボクが書いていた事は、前提条件が変わってくるワケです。d(^_^)

マツダがCI(圧縮着火)を可能とした独自のSPCCIという燃焼方式は、果たしてロータリーエンジンに応用が可能なのか?もし可能であれば、クリーンで省燃費なロータリーエンジンの復活には、大いに期待が持てることになります。

勿論ボクは専門家ではないので(^_^;)、限られた情報からアレコレ考えても的が外れている可能性は大いにありますが(爆)

SPCCI燃焼はロータリーエンジンにも十分に応用が可能なのではないか?

という風に見ました。

まだSKYACTIV-Xの最初のエンジンの排気量も圧縮比も、エア供給機能と称されるスーパーチャージャーもどきの中身も何もわからないのですが(苦笑)、少なくともマツダは

スパークプラグによってCI(圧縮着火)の制御に成功すると共に、かなりの広範囲でCIを可能にした

と言っています。例のエア供給機能もCIを成立させる領域を高負荷域に拡大させるためのモノに見えます。つまり負荷が高まって燃料の噴射量が増えてくると自然吸気では空気量が足りなくなって空燃比が30対1を下回ってしまう。混合気が濃くなるとプラグで制御出来ずに火が点いちゃう(つまりノッキグンが起こっちゃう)のかはわかりませんが(^_^;)、マツダのこの資料からすると
燃料の増量に伴ってEGRと圧縮空気を加えることで、CI領域を高負荷域まで広げたと言っています。

つまり、かなりCI燃焼に関するノウハウが蓄えられたことが明らかですが、結局のところそれって混合気の組成、温度や圧力といったCI成立条件に関するノウハウなのではないでしょうか?

であるならば、円形シリンダーではないロータリーハウジング内に於いても、このノウハウは活用可能なのではないか?と思えるのです。

なぜならば、従来のSI(火花点火)燃焼は炎の伝播によって混合気が燃えていたため、燃焼室の形状の違いから円形シリンダーの燃焼メカニズムは全く応用が利きませんでした。

しかしCI(圧縮着火)燃焼は条件さえ整えば燃焼室内の混合気は一斉(同時多発的)に自己着火するワケで、そこに燃焼室形状に由来する流体力学的な炎の伝播などは関係ありません。

更に高圧縮比による圧力上昇でCI成立条件を満たそうとするなら、ピストンリングに対して気密性に劣るであろうロータリーのアペックスシールやサイドシールで、果たして圧縮比18なんてロータリーエンジンが作れるのか?なんて疑問もあったのですが、エア供給機能の活用や、プラグ点火によるエアピストンで高圧・高温を作り出す制御ノウハウがあるのなら、後はロータリーで同様の制御が可能となるように、実験を繰り返せばいつかはモノになるのでは?という期待感が今はあります。

というワケで、SKYACTIV-Xの発表を受けて、SPCCIによるロータリーSKYACTIV-Rが実現するのでは?と、今はお考えて期待しているボクであります。

但し!d(^_^;)

先ず手を出す次の愛車のパワーユニットはSKYACTIV-Xの直6が第一候補なんですけどね(苦笑)。
Posted at 2017/08/26 21:41:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | SKYACTIV | 日記
2017年08月18日 イイね!

マツダの次期エンジン戦略

マツダの次期エンジン戦略前回ブログでマツダにとっては主流ではない電動化については述べたので、今回は主流のエンジン戦略について。先日の発表をみるまでは、マツダは現在市販しているSKYACTIVの第一世代に対して、第二世代のエンジンが完成したら順次入れ替えていくものだと思っていました。

ところが開発に成功した新型ガソリンエンジンにSKYACTIV-Xなる新しい呼称を与えると共に、タイトル画像のチャートのように、第一世代のSKYACTIV-Gも引き続き現役でラインナップしていくことを示しました。

因みにSKYCTIV-G2.5には気筒休止を組み込んでSKYACTIV-G upgradeと呼称しています。

そうなるとこちらとしては、SKYACTIV-GとSKYACTIV-Xをどう棲み分けるのか?とか新たな疑問が湧くわけですが、SKYACTIV-Xもまだ概要が説明されたばかりで、初搭載がアナウンスされた次期アクセラに搭載されるエンジンの排気量すらハッキリしません。

実は発表資料ではSKYACTIV-Xの排気量が何ccなのかは判らなくしてあるのですが、1頁だけ(P38)SKYACTIV-X 2.0と表記してあって、少なくとも試作エンジンに2000ccがあることは伺えます。

冒頭で述べた通り、第1世代から第2世代に順次置き換わっていくのであれば、第1世代のラインナップが基本的に踏襲される筈で、1.3L、1.5L、2.0L、2.5Lの四基は少なくとも登場するだろうと言えます。

と・こ・ろ・が、、、(^^;

SKYACTIV-Xの概要が発表される以前、マツダの人見さんが再三「アップサイジング」を提唱していた事実、ディーゼルですが、SKYACTIV-D2.2に次いでD1.5を開発した際に、排気量の縮小に伴って落ちる熱効率を補う設計が必要と言われた事実などを勘案すると、もしかしたらSKYACTIV-Xの小排気量エンジン(具体的には1.3Lや1.5L)は実現難易度が高いのかもしれません。

勿論、現時点で新型エンジンは開発に成功したばかりなので一種類(恐らく2000ccのみ)しか存在せず、他の排気量への展開はこれから(開発)となるワケですが、今現在我々が知らないなんらかの技術的ハードルが存在するなら、SKYACTIV-Xは2L四発以上、それ以下はSKYACTIV-Gの改良型、なんて未来も、あるのかもしれません(^_^;)。

ただしもし仮に小排気量エンジン実現にハードルがあったとしても、それは将来解決される可能性も十分にありますから、今の段階で「SKYACTIV-Xの小排気量エンジンは出ない」なんて邪推してもしょーがない話ですが、解決すべき課題があるならそれを解決するための時間が必要で、必然的にデビュー時期が遅くなる、ということにはなります。

この辺の話はSKYACTIV-X搭載のアクセラがデビューして詳細が明らかになれば、きっと色々と判ってくるでしょう(^_^;)。

一方で二本柱のもう片方であるSKYACTIV-Dについては、2020年以降の登場が正式にアナウンスされました。ガソリンエンジンの第二世代より遅れての登場となります。

第一世代は開発途中からガソリン・ディーゼル同時デビューに計画変更したという話を聞いていますが、恐らく第二世代の開発にあたっては、第一世代ディーゼルの競争力の高さから、ガソリンの世代交代の優先度を上げたと想像していますが、実際問題としてSKYACTIV-Dについては第二世代と言えるような改善ポイントについては、ガソリンエンジンのときのHCCIみたいなヒントがほとんど無いため、どのような進化が図られるのか全く想像が出来ません(^_^;)。

その第一世代も、ナチュラルサウンドスムーザー、DE精密過給制御といった細かな進化が図られていて、目に見える進化が無かった第一世代ガソリンエンジンとは状況が違います。

ところで世間では、ディーゼル人気の高かった欧州での大気汚染問題と、VWのディーゼルゲートのダブルパンチで、ディーゼルエンジンにはもう未来はない!みたいなことを言う人も居るようですね(苦笑)。

今のマツダの強みは技術面で言えば競争力の高いエンジンの開発に成功したことですが、弱みとしてはコアとなる市場が無いこと。これもかつて藤原大明神がインタビューで明かしていますが、欧州、日本、中国、アメリカ、ASEAN、5つの地域で市場規模がほぼ同じという点です。どこかが大きければ小さい市場を捨ててそこに注力する選択肢もありますが、ほぼ同じとなると簡単には捨てられません。しかもそれぞれの市場に特化した商品を用意する体力も無いことから、世界統一仕様で勝負しなければなりません。日本では大き過ぎるアテンザも米国では普通wだし欧州ではCDセグメントとしては大き目(ほぼEセグメント並み)なんてことが起こるのはそういう事情なワケですが、エンジンをガソリンとディーゼルの双方を持っているのも、同じ事情です。ディーゼルが無ければこれまでの欧州市場で戦えなかったというワケです。

その欧州がディーゼル離れの動きに出るとするとマツダとしては辛い展開になるのですが、その辺はどう考えているのか?というところには興味があります(笑)。

前回ブログで紹介した通り、欧州と欧州メーカーは急速にPHEV化の流れがありますが、マツダも2021年以降にはPHEVを出す心積もりなので、一応この動き(流れ)に対するカウンターは用意しています。
他方でディーゼルエンジンの第2世代をその1年前に市場投入する算段ですが、欧州メーカーですらディーゼルエンジンに及び腰になっているこのような情勢下で引き続き、ディーゼルエンジンで勝負するつもりなのか?

ここで忘れてはならないのが、SKYACTIV-Dの競争力の高さです。

欧州ではディーゼル車の都市部への乗り入れを規制する動きがあるようで、十羽一絡げに一律ディーゼル車が禁止となるようならマツダにも辛いところです。しかしながら規制の目的が大気汚染の抑止であるならば、排ガスがクリーンなマツダ車は規制対象から外れる(免除される)可能性も十分にあります。そうなればディーゼルエンジンに魅力を感じる消費者がマツダを選ぶ動きに出る可能性も出てきます。

仮にもしそう遠くない将来、ディーゼル車が市場から無くなるとしても、その動きは
・規制当局からの締め付け
・不利益を被りたくない消費者の離反
・技術的課題を解決できないメーカーの撤退
といった動きが同時並行で進んだ結果でそうなるのであって、そのスパイラルが進行する時間軸というものは当然あります。そしてその過程でマツダのSKYACTIV-Dが残存者利益を得ることは十分に考えられます。

これは一にも二にもSKYACTIV-Dの競争力の高さ、より正確に言えば排ガスクリーン性能の高さが成せる技です。

ボクの私見ですが、ディーゼル離反の動きは結構急であったため、マツダの中長期計画にその辺の事情を十分に織り込み切れなかった可能性はあると思います。もしかしたら実行レベルでPHEVのデビューを少し早めて、第二世代SKYACTIV-Dのデビューを遅らせる、なんて優先順位の付け替えはあるかもしれませんが、その辺は別に臨機応変に対応すべきことなので問題でもなんでもありません。

そして、市場のヒステリックな反応はそれ(笑)として、CO2削減(地球環境保護)という大命題を睨めば、ディーゼルエンジンの必要性(需要)はそんなに短期間では無くならないという読みもあるのだろうと思います。

そしてその読みにある程度の自信が持てるのも、他社が苦労している排ガス浄化性能をいち早く達成した技術力の勝利と言えるのではないでしょうか?(^_^)b

具体的な方法はともかく、二律背反の関係にあるNOxと煤が問題となるディーゼルエンジンに於いて、浄化が難しいNOxの発生をそもそも抑えた上で、煤は発生しても外に出さずに捕獲してしまうというコンセプトが、発生するNOxは浄化する/そのために必要な高価な浄化装置を搭載するという他社に対して、性能面でも価格面でも勝利したワケですからね。

そのSKYACTIV-Dの第二世代、どんな部分が改良されていくる可能性があるのかは、
このチャートくらいしかヒントになる情報が無いのですが、実は二代目CX-5のすべて本「新型CX-5のすべて」に人見さんのインタビュー記事が載っていて、その中で

「ディーゼルは既にガソリンよりも平均的には薄く燃やしているのですが、局所的に見れば濃いところと薄いところが散在していて、濃いところではススなどが出て燃費も悪くし、やや薄いところでNOx(窒素酸化物)が出ています。」

と語っていて、これが一般の最新のディーゼルのことを言っているのか、第一世代SKYACTIV-Dにもこの問題があるのかはハッキリしません。その後の文章で

「燃えるまでにしっかり混ぜてNOxが出ない程度の薄さを広くつくれればいいわけです。混ざる前に火が点かないようにするために圧縮比を下げたのがスカイアクティブ・ディーゼルです。」

と続いているので、第二世代に向けた改善ポイントのヒントではないかもしれませんが、どこをどう改良してくるのか全くわからないが故に楽しみですね(笑)。
Posted at 2017/08/18 19:39:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | SKYACTIV | 日記
2017年08月15日 イイね!

クルマの電動化とマツダの戦略

クルマの電動化とマツダの戦略先日、マツダが発表した「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」は内容盛り沢山だったため、ボクがもっとも注目する次世代ガソリンエンジンSKYACTIV-Xの話題以外にも、色々とネタには事欠きません(^_^;)。

今日のネタは最近注目度が急上昇しつつも、マツダにはあまり関係ないw電動化の話題(^_^;)。

あまり関係ないと言い切っちゃっていますが(苦笑)、マツダは別に電動化をしないと言っているワケでもないですし、全車両を電動化するとも言っていません。どーもこの電動化に関して、内燃機関をとことん追求しているマツダがなんらか言及する度に、ヤルと言えば「内燃機関一筋じゃなかったの?」とか、ヤラないと言えば「内燃機関一本で大丈夫なのか?」みたいな、ゼロかイチかの議論しか出来ない人がヒジョーに多くて困ります(苦笑)。

実は電動化に対するマツダの取り組み姿勢、今回発表になった内容は昨年12月に藤原大明w…専務執行役員殿がインタビューに答える形でほとんど暴露wwしているので、何も新しい話題はなかったのですが、、、(^_^;)。

要すれば、

・マツダの内燃機関を極めていく姿勢は今後も微動だにしない
・しかしながら世界的な電動化の流れを背景とした各国の規制に対しては対応せざるを得ない

ということなのですが、結局のところなぜ燃費規制が厳しさを増していくのかは地球環境保護の大命題が根っこにあって、電動化は飽くまで温暖化ガス(CO2)削減の手段のひとつでしかありません。その手段を取るには技術革新やら社会インフラの整備やら、必ずしも自動車メーカーだけでは対応し切れない様々な課題があるワケですが、そういった現実を踏まえた上で、動力源を内燃機関からモーターにシフトさせることが本当に温暖化ガス削減に有効かつ現実的な手段なのか?というのが論点としてあります。

これにマツダなりの考え方と対応方針が公式に示されたワケですが、このWell to Wheel視点は別に目新しいモノでも、マツダ独自の考え方でもなく、この環境問題に自動車メーカーが取り組む際には本来は絶対に外してはならない視点です。

既に述べた通りで、本来の電動化は飽くまで手段であって目的は温暖化ガスの削減なのですが、最近世間を賑わせているニュースは良くありがちな手段が目的化しちゃっている風に見えて、ボクは結構冷めた目で見ています(^_^;)。

そんな中で示されたマツダの電動化に関する考え方、取り組み姿勢は実に「地に足が付いている」という印象が強いのですが、きっとそれはボクがマツダファンだからとか思う人も居るのでしょうね(苦笑)。

まぁそう思いたい人は勝手に思っていればイイのですが、今日、話題に取り上げたいのはこの電動化に関連した欧州の規制の話です。

昨今、欧州メーカーが相次いでPHEVを発売しているのはこの欧州規制が深く関わっている(というか原因そのものw)のですが、それに加えて最近、フランスが2040年にガソリン車、ディーゼル車の販売禁止を打ち出し、イギリスもこれを後追いしました。

欧州の燃費規制は2020年以降、CO2排出量を95g/km以下にせよという厳しいモノですが、日本人に解り易い燃費性能に換算すると、現在のEUモードでガソリン車24.4km/L、ディーゼル車が27.5km/Lだそうです。これが日本のJC08モードになるとガソリン車30km/L、ディーゼル車が34km/Lくらいになるそうで、なるほど確かに厳しいですね(苦笑)。

こういった規制が敷かれることが判っているので各自動車メーカーは燃費性能の向上に必死になっているワケですが、実は欧州規制にはカラクリ(抜け道かw)があって、PHEVだとこのハードルを比較的簡単にクリアできるのです。d(^_^)

こういった規制(圧力や補助金などのインセンティブ)などは、政府(政治)が社会(国家)をある思惑に沿って動かすための手段です。日本でもエコカー減税やら補助金などでハイブリッド車が急速に普及しました。

何が言いたいかというと、こういった規制の中身が良い(好き)か悪い(嫌い)かは様々な意見があるでしょうが、一旦施行されれば世の中はそっちの方向に動く(流れる)ワケで、まぁなるようにしかならないし、なるべくしてなる、という世界です。

ボクは欧州の社会の温暖化ガス削減への非常に強いモチベーションがどこから来ているのか?がいまいち理解出来ていない(^_^;)のですが、従来のエンジン車にほとんど達成不可能なくらいのハードルを課す一方、PHEVにすれば非常に緩い燃費計算式が適用されるとなれば、メーカーは当然PHEV車のラインナップ拡充に走るのは自明の理です。

ここでマツダが言及したWell to Wheelの議論に戻るのですが、PHEV車の普及が進めば本当にCO2排出量は減るのか?という疑問がひとつd(・・)。

既に市販されている複数のPHEV車の実燃費を少し注視していたのですが、トヨタのプリウスの実燃費を上回る物は皆無に近く、良くて同レベル、悪いと燃費性能に優れたコンパクトカーの純エンジン車と大差ないくらいです。

無論、予め充電したバッテリーが枯渇しない短距離の使用のみとなれば燃料を全く燃やさない(CO2排出はゼロ)となるのですが、全く逆に予め充電をせずに普通のガソリン車のような使い方をされてしまうと、普通のハイブリッド車程度の燃費性能しか出ません。つまり購入したオーナーの使い方ひとつでどっちにも転んでしまう危うさを秘めています。

しかし、こういった規制を上手く使わなければ内燃機関から電動化車両へのシフトはなかなか進みません。純電気自動車ではないものの、モーターとバッテリーを搭載したクルマが多数、開発されれば、モーターの高効率化、バッテリーの軽量化や容量拡大、低コスト化といった技術革新が促されることになります。

つまり規制当局が短期的に温暖化ガス削減効果が限定的でも、中長期的にはEVシフトが促進されるように仕向けるために、戦略的にPHEV車に対する規制への抜け道を作ったとすれば、これは非常に理解し易い話ではあります。

ではありますが、ここで二つ目の疑問d(・・)。
PHEVは予め充電しなくても走りますが、折角なので充電する人も当然居るでしょう(笑)。そんなクルマが急速に普及したら、それに伴って増加する電力需要に対して、欧州各国の発電能力は大丈夫なんでしょうか?

そう考えれば、いきなりEVに行かずに間にPHEVをカマして、普及に伴って増える電力需要の推移を見ながら発電能力の増強を段階的に進めていく、なんてシナリオは現実的とも言えます。もしPHEVの充電による電力需要の増加が危機的状況になったら「充電禁止」の号令を掛けても消費者は困りません。これがEVだったらクルマが使えなくなるのでそーはいきませんけどね(^_^;)。

こんな風に考えるとフランスが2040年には内燃機関の販売を禁止するという政策は、そこに至る今後23年間はPHEVをカマせるシナリオとセットであるならば、なかなかに周到なプランに見えます。なぜならば、、、

こちらの図は、国際エネルギー機関(IEA)が公表している2014年のデータを下に作成した世界の発電供給量割合ですが、フランスを見て下さい。
石炭、石油による火力発電量は既に全体の1割を切っています。つまりフランスでは自動車が全てEVに切り替わればクルマが排出するCO2がそっくりそのまま無くなる一方、発電によるCO2の排出も既にわずかとなっており、電力供給量を増やすために火力発電所を増やすなんてアホなことwさえしなければ、温暖化ガスの削減を達成できます。しかも図を見ると判る通り原子力発電の比率が非常に高いですが、他国を見ると脱原子力に動く国は多いです。わが日本も震災による原発事故の教訓から稼働している原発は少なく、原子力による発電量は非常に少なくなっています。
フランスの原発推進派(笑)からすれば、温暖化ガス削減の命題をダシに使って原発の維持・推進を図るには、そう遠くない将来にクルマをEVシフトさせるという政策は実に都合が良いとも言えます(苦笑)。

他方フランスの動きに追随したイギリスですが、発電供給割合を見るとまだ6割以上を火力発電に頼っており、フランスとは事情が全く異なることが判ります。この発電供給割合を自然エネルギーなど温暖化ガスを出さない方式に変えていかなければ、早い話がEVシフトしてもCO2を排出するのが個々のクルマから発電所に変わるだけ(苦笑)で、温暖化ガスの削減はフランスのようにはいきません(^_^;)。

ってな具合にフランスとイギリスの二国を取り上げても事情は全く異なるワケですが、一律PHEV推奨/内燃機関に厳しい規制なんか敷いちゃって、欧州(メーカー)は大丈夫なんでしょうか?というのも大いに疑問(^_^;)。

ちょっと振り返っても、温暖化ガス削減の大命題で年々燃費規制を厳しくする一方、欧州はディーゼルの排ガス規制が日本や米国に比べて相対的に緩かったワケです。結果燃費性能に優れるディーゼルが大量に普及しましたが、それが引き金になったと思われるパリやロンドンなど都市部の大気汚染は深刻なようですね。

これはそういう規制によってなるようになった結果です。そりゃそーですわな(^_^;)。

逆に日本や米国は過去の公害の教訓やら、某元都知事のパフォーマンスwやらで、排ガス規制を緩める(より正確には、厳しくしていくペースを緩める)ことをしなかった結果、ガソリンハイブリッドやら、本当にクリーンなwディーゼルの登場といった技術革新を促しました。

欧州の厳しい燃費規制+PHEVの抜け道w、という政策にディーゼル普及と大気汚染みたいな、同じような轍を踏んでしまうようなアラは果たして無いのか?なーんて思っておるワケです。今度は大丈夫なんでしょうね?とねd(^_^;)。

そして欧州メーカーは当然、足元の欧州域の市場に向けてPHEVの普及に励むワケですが、世界は欧州だけではありません(笑)。上図を見れば発電の大半を火力に頼っている国も多く、自動車の普及自体が拡大中の国もあります。PHEVやEVに注力するのも結構ですが、そういった国で内燃機関のクルマの普及がもし急拡大したときに、純内燃機関の燃費性能が劣っていたら、温暖化ガス削減には貢献できませんよ(苦笑)。

つまり、温暖化ガス削減という命題に対して、欧州や先進国だけ見ていては判断を間違うんじゃないの?とか思ったりもするワケですね。大体、各国の発電事情なんて自動車メーカーがどうこう出来る話じゃありませんし。

こんな風に視野を広げてみると、
・マツダが内燃機関の効率改善を最優先
・電動化技術の導入を段階的かつ適切な方法で
というのが、イチ自動車メーカーが取り得る、取るべき施策として、実に地に足が付いているように見えるのです。
Posted at 2017/08/15 18:57:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | SKYACTIV | 日記

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