
今日たまたまネットを検索していたら、また"躍度"が話題の記事を見つけたのですが、その冒頭の書き出しに触発されて、ちょっと書いてみようと思い立ちました。
「マツダが近ごろ自動車メディアを通じてユーザーに知らしめようとしているのは躍度という言葉だ。」webCG
ボクは
先日ブログでcarwatchの記事をネタに躍度の件を書きましたが、自動車メディアの専門家wも良く解っていない現実をこき下ろしても確かに全く建設的では無いですし、マツダがメディアと、彼らを通じて市場に一生懸命説明しようとしているのであれば、やはりそれは応援してあげるのがファンとしての責務かな?と
ちょっと反省する気分もありましてA^_^;)
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ただマツダが一生懸命メディアに説明したことは、これまたメディアが一生懸命wユーザーに説明しているハズなので、ボクが同じことを繰り返しても意味が無いですよね。d(^_^)
そこでタイトルの通りで「躍度とi-DM」の関係を解説しようというワケ。
だってマツダは躍度は一生懸命解説してても、i-DMの説明は全くしてないから(苦笑)
マツダがクルマ造りにあたって拘る"躍度"は、実はi-DMのランプやスコアによってドライバーにフィードバックされます。つまりi-DMを意識して運転してきたボクは、
マツダが拘る躍度とずっと向き合ってきたとも言えます。しかも
i-DMが市場に出たのは2011年6月からなのでもう
6年半も前です。
このことはつまり、
マツダの躍度に拘ったクルマ造りって最近2~3年などという話では無く
もっともっとずっと前からで、しかもその躍度を捉まえてドライバーにフィードバックするユーザーインターフェースを6年半前には市場に出していて、2012年以降の商品の全てに標準装備してきたんですが、この事実は一連の"躍度"の記事では全く触れられていませんね(^_^;)。
ここは
書いておく必要があるかな?と思った点です。
中には試乗車に搭載されていた"躍度モニター"を市販車にも、なんてトンチンカンな事を書いた人が複数居ましたが、このブログを読んだ貴方が第6世代マツダ車のオーナーなら、今日から直ぐにでもその躍度モニターの機能を試せます(笑)。
さて、先ずは改めて"
躍度"です。説明は各記事に記載されている通り"
加速度の変化率"のことですが、じゃぁこの
躍度と運転の関係を読者の皆さんはどれだけ理解されたかな?
このブログで「躍度が生じる」と書いたらそれは、プラス或いはマイナスの0ではない値に躍度がなると理解下さい。逆に「躍度が無くなる」とは躍度が0になるということ。
さて躍度が生じる状態とは、ドライバーが
ハンドルやペダルを動かしているときです。したがいハンドルを動かす腕やペダルを踏む足(首)の動きを止めた瞬間に躍度は0になると思って下さい。あくまでも「
動かしている間」です。(^_^)b
次に
躍度の大きさですが、これはハンドルやペダルを操作する腕や足(首)を
動かす速さによって増減します。素早くスパっとハンドルを切れば躍度は大きく、ゆっくりジワジワとハンドルを切れば躍度は小さくなります。ペダル操作も同様です。
どうでしょう?一連のメディアの記事を読んで、これらをちゃんと理解された人は結構少ないんじゃないかとボクは不安になってましたが(^_^;)。
速度、加速度、躍度の関係はマツダが示した鉄道の例だとこんな感じ。
さてクルマの速度、加速度、躍度の関係と、ドライバーが何をする(している)と躍度が生じて、その大小は操作のスピードに影響されると理解したところで、各メディアの記事を読むと、彼らの書いていること(=マツダの説明)がより正しく理解できると思います。(^_^)b
続いて各メディアの記事によると、マツダはより躍度に対する理解を深めて貰うために、アクセルやブレーキの特性を(敢えて)変えた複数の車両を乗り比べて貰ったりしたようです。アクセル特性では反応が「過敏」「リニア」「ダル(鈍い)」の3パターン。
記者は応答が過敏なアクセルを踏んで躍度が大きく生じてタイヤがホイールスピンしたり、或いはダルな特性故にアクセルを踏み過ぎてしまってやはり躍度が大きくなるのを体験した後に、リニアな特性のアクセルを
ゆっくり踏み込むと低μの圧雪路でも
スリップせずに発進が出来ることが判り、躍度の大小とクルマの挙動の関係に対する理解を深めたようです。
一般にクルマの運転操作に於いて「
急が付く操作は厳禁」と言われるのを証明するような結果ですが、このことはつまり
躍度が大きくない操作が運転に於ける大原則であることを体験したメニューということになりますね。
ここまでで「
躍度は小さい方が良いらしい」という事が理解出来たところで、
躍度を小さくする(=大きくしない)方法について、ちょっと
補足しておきます。
「ハンドルやペダルを
ゆっくり動かす」は既に説明した通りですが、躍度を小さくする方法がもうひとつあります。それは「操作の
量を少なくする」こと。ハンドルをちょっとしか切らない/ペダルを少ししか踏まなければ、躍度は大きくならず小さくなります。
そこでもし貴方が
「じゃぁ躍度を小さく抑えて運転したい」と思ったとしたら、どうしますか?(^-^)
ここで
i-DMの登場です。d(^^o)
最新のi-DMはメーターの中央に小さなLEDが仕込んであり、緑・青・白(これは2個)に色が変わります。
メディアの記者の中には理解していない人も居たようですが、まぁマツダがちゃんと説明してなければしょうがない(^_^;)。
このi-DMランプが
白2つ点灯するとスコアが減点されるのですが、これは
大きな躍度が生じる運転操作を行ったときに点灯する、と先ずは理解すれば良いでしょう。
i-DMの
あるあるでは、スピードを出すと白ランプがバンバン点いてどんどん減点されることから「ゆっくり走らないと」「スピードを出すのはダメ」という誤解が良く生じるのですが、i-DMがダメ出しするのは速度でも加速度でもなく、実は躍度なのです。
試しに交通量の少ない道路など安全な場所で、
・アクセルをゆっくり、かつ深くどんどん踏み込んでみる
・ブレーキをゆっくり、かつ徐々に深く踏み込んでみる
というのをやってみると、かなり大きな加速度が生じても白ランプが点かないことを確認(体感)することが出来ますょ。d(^_^)
そう"ゆっくり"操作をすれば躍度は小さいので白ランプは点かず緑のままです。逆に白ランプが点くのは「操作量が多い」のではなく「
操作が速い」からなのです。「
もっとゆっくり操作せよ」というワケですね。
貴方が一連のメディア記事を読んで、躍度を小さく抑えた運転を心掛けるべし!と考えたとして、そのために運転操作をゆっくり行わなければいけないことをこのブログで理解したとしても、じゃぁどのくらいゆっくりであれば良いのか?とか、今のハンドル操作、ペダル操作はゆっくりだったのか?いやいや速過ぎたのか?何も拠り所がなければわからないですよね?(^_^;)
でもマツダ車には既にi-DMが付いていて、貴方がハンドルを切ったりペダルを踏み込んだりしたときに、
i-DMランプが緑のままなら十分に躍度を小さく抑えられていると判るのですd(^_^)。
ね?別に躍度モニターなんて要らないでしょ?(苦笑)
因みにですが、良く「i-DMのランプを気にし過ぎると危ない」という発言を目にするのですが、今回紹介した部分は
ハンドル操作やペダル操作が速過ぎる(白)か、十分ゆっくり(緑)かをi-DMランプが教えてくれるというモノです。
気にするのはi-DMのランプじゃなくて
ゆっくり操作することなので、別に危険でもなんでもありません(笑)。
大体、運転中にいくらi-DMランプを睨みつけても白ランプが点かなくなるワケじゃありませんしね(苦笑)。
というワケでメディアの記者さんたちがえらく感心した躍度、これが不適切に大きくならないように「運転操作がゆっくり」な運転を貴方がやってみようと思うなら、i-DMランプが白く点灯しないようにハンドルやペダルを動かすようにしてみて下さい。d(^^o)
i-DMの機能はこれだけではないのですが、続きは次回w。
今日のブログを読んで「躍度は小さければ良いってもんじゃなかろう?」と思った貴方は正しくて、i-DMも実は「大きな躍度=ダメ」と単純に判定しているワケではありません。そもそも今日のブログではまだ
i-DMで肝心の青ランプが登場してませんしねA^_^;)。
次回が楽しみな人は、イイね!をヨロシクお願いします(笑)。