
おはようございます。現代のレースエンジンの話です。画像はお借りしてますm(_ _)m
フォードケントエンジンって知ってます?英国フォードの60年代OHV実用4気筒エンジンで。たしか1100cc位だった。ハリーポッターに出てくるアングリアのエンジンもこれです。
これをチューンしてサルーンカーレースで成功した人達がいました最初は趣味ね。次第に人気になり、レースエンジン屋を始めました。コスティンさんとダックワースさん。合わせてコスワース社。
排気量を上げ1600cc、OHVチューンじゃなくDOHCヘッドを設計してF2エンジンもつくります。four valveの最初でFVA、ブロックはケントです。これが大成功(^O^)
更に当時F1が3L化され、エンジンを探してたロータスのチャップマンがコスワースにV8設計を頼みます。しかし資金がありませんから英国フォードに相談します。世界でイメージアップを計画していた米国フォード本社は、たった10万ドルなら安い物と簡単に資金を承認。どうやらFVAが成功したらの条件付きだったらしいです。こうしてFVAのダブルのフォードDFVが完成します。68年からF1界を席巻します。当時はV12有利と思われていましたがV8が勝ちました。エンジン自体が構造材となる発想も新鮮で軽い。
OHVフォードV8が丁度ルマン4連覇中の時代です。70年代初めは世界中がV8に魅了されたのです。
更にFVAのギヤをbelt drive化した最初の量産エンジンBDA、2Lをフォードエスコートに搭載してWRCラリーに投入、見事チャンプを取ります。ブロックはケント。このエンジンはスーパー7にも搭載された名機です。
フォードDFVはその後20年間F1に君臨します。更にターボ化されインディでも活躍。成功の秘訣はバルブ挟み角が小さく、燃焼室がコンパクトで燃焼効率が良い事です。それまでは角度が広く、ピストンに突起がありました。
世界中がこのエンジンを真似します。ヤマハは買ったDFVのフルコピーでトヨタ7の5Lエンジンを作ります。現在F1最強のメルセデスベンツエンジンを作っているのは英国イルモアレーシングです。コスワースから独立した会社です。基本的には今でもDFVと思想は変わりません。

こちらは最新のホンダF1エンジン

GMオペルコスワース、シエラコスワース、ベンツコスワースも販売されレースで活躍しましたね。
そう全てはケントエンジンから始まったのです(≧∇≦)
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自動車文化論 | 日記
Posted at
2016/03/17 18:30:52