ホンダ・インスパイア試乗

最近気になった車、インスパイアの試乗へ。

こういうアメリカしか考えてないような、でもアメ車とは言い切れない車、割と好きなんです。
なんかこう、大陸的で牧歌的な中に、芸の細かさもあってね。


彫刻的な造形は、日本じゃやりすぎ。きっとアメリカではこれで適当なんだろうけど。
グリルがやたら目立つが、グリル自体そんなに派手なデザインでもない。フェイスの中では協調されてしまうデザインのようだ。
ヘンなセンス。日本、日本人ウケしにくいだろう。
しかし全体的なプロポーションは整っているので、割と立ち姿はいい。

乗ってみると、大きなサイズなんだけどなんだかとても乗りやすい。車の大きさが苦にならない。
ホント乗りやすーい。乗り心地も、装備も、走りも、エンジンもいい。
何も角がなく、嫌悪感、ネガを感じない。大きく広がるダッシュボード、でかいボンネットフード、なにもかも大らか。でっかい湯船に入って走ってるようだ。

気筒数の変化はわずかに感じられる。VGSはスカイラインよりも自然、BMWよりもいまいち。でも悪くない。
そんな微妙な機械の主張があるのも微笑ましく思う。

こりゃーいいや。思ってた以上にいいねいいね。
でもね。
奮い立たせてくれるようなもの、くすぐられるようなものはなかった。
誤解を恐れずに言えば、SVX的だった。安心感はサイズと装備と機械的信頼性から、全然SVXより上。安心で安楽な感じ。アメリカの荒れた道を走りたくなる。
自分としては、その方向性の車は避けたいと思っているので、ちょっと違った感じだ。
逆に、そういうものを求めたい人にはお勧め！

営業マンはまったく売る気なしな対応だったけど。
肩に力いれず、何の気なく乗っているとカッコいい車だと思います。