
ゴルフ7HLで初めて高速道路を走行して来ました。
<ACCの威力と限界>
ACC(アダプティブクルーズコントロール)は非常にスマートでほぼ安心して任せきりに出来ます。
一番近づくモードだと相対速度の遅い前走車がいた場合に「おいおいまだブレーキ掛けないのかい?」となる場面もなきにしもあらずでしたが・・・(笑)
ACCの弱点は再発進時で、アイドリングストップと相まって、RESボタン(リスタートボタン)のみで再発進させると急発進気味になったりガクつきます。発進は自分の右足でした方が良いですね。
追従して停止させる場合も場面場面によってすごく上手に止まる場合とギュッ!とブレーキを掛けてしまう場合もありまだまだ人間業には及ばないなーと思いました。
また混沌とした街中では人間の目で判断して運転する方が安全かと思います。まだ自分には複数車線の一番左が路駐だらけで指示器なしで平気で割り込んでくるタクシーなどがうようよいる地帯でゴルフ君に運転を任せきりにすることは出来ません。(割り込みされるとACCが安全のため急ブレーキを掛けることになり却って危険かも。)
ただし、ACCの疲労軽減効果はかなり大きく、結果として安全な運転に寄与できると思います。
ディーラー営業マンは「ほとんどの方が使ってないようです」などと言っていましたが
長距離になればなるほど安全性向上への貢献度は上がると思います。くたくたに疲れているときの通勤でも確実に力を発揮します。
上に人間業には敵わないと書いた一方で、疲れているときは著しくパフォーマンスが落ちることもあるのが人間です。
(みんカラをご覧の皆さんは既にバリバリ活用されてそうなのでここに書いても意味がなさそうですが・・・)

しかしNEW POLOのCMを見る限りACCは結構な”ウリ”のようですが上記のような営業マンのスタンス、それでいいのか(汗)
まるでゴルフがお洒落なプレミアムCセグハッチとしてのみ売れているのであって、走りや先進の安全装備がが良いから売れている訳ではないと思い知らされるかのようです。
今回片道約100kmの高速道路走行でしたが、まるで新幹線にでも乗っているかのような感覚で自分で運転する際に比べて全然疲れませんでした。外車らしく160kmまで速度設定できる所も自分としては満足なポイントです。
<高速走行性能について>
エンジン自体はかなり速度域を上げても非常に静かです。
ギアのレシオカバレッジが非常に高くエンジン回転数が抑えられること、低い回転数ではノイズが非常に小さいエンジン自体の素性の良さが生きています。
逆にここまでエンジンが静かだとロードノイズが大きいのが気になりました。
タイヤのせいもあると思いますがかなり大きなゴーッという音が室内へ侵入してきます。アンダーカバーがないためか遮音性能は明らかにレガシィに劣っています。
この辺りはうーんCセグメントだなぁという感じ。
風切音は気になりませんでした。余談ですが我が家のゴルフはドアバイザーは非装着です(不要)。
エンジンのパワーは自分としては不足です。
高速道路では本物の馬力が必要で一定以上回転を上げるとトルクが急激に落ち込むダウンサイジングターボの140psではちょっと物足りない感がありました。
回してパワーが出るわけではないのでアクセルを底まで踏みつけても速度が伸びて行かない・・・。
まあ性能以上の走りが出来る訳ではないのでないものねだりです。
下道ほどの軽快さで走ることはできませんでした。
下道ではNA2500ccを凌ぐパワフルさを見せますが高速ではNA2000ccかそれに毛が生えた程度かなという感じ。点数を付けるならギリギリ及第点。
それでも3世代前のニュービートルNA2000ccの118psに比べれば十分にパワフルです。
この辺りVWに言わせれば「じゃあGTIかRを買ってくださいネ」という所でしょう。仰る通り。
ゴルフ君はきっちりヒエラルキー通りの仕事をしてくれています。悪いのは欲張りなドライバー(私)です。
走行の安定性については明らかにシャシーウィンでタイヤのグリップも十分で非常に安定して安心感のあるものでした。
レガシィのような低重心感こそないものの相当な実力です。コーナーでもロール感がなくどっしりと構え、XDSも相まってかグリリッと良く曲がっていくしサスペンションもしっかりと動いて路面を捉えていることが伝わってきました。高速セッティングになっているのでとても乗り心地が良いです。ともかくこの車はシャシーの剛性感が凄い。
それにシャシーやタイヤの限界まで行くだけのパワーがないのでどこまでも安心してコントロールできる余裕があります。
電子制御とハイテクエンジンを駆使してどこまでも安全と効率を追求したドイツらしいフィロソフィーの車です。”最善の実用車”だと思います。
どこか生き物のように愛らしかったニュービートルとは同じVW車でも随分キャラクターが違うな、とも思います。