
もう少し前の話になりますがインプレッサスポーツ2.0iアイサイトに試乗させて貰ってきました。
今回は担当のWさんが忙しかったらしく1人で行って来てOKとのことでしたので
スポーツモードでギアチェンジをして堪能して見ました。
ゴルフ7と同門のレヴォーグ1.6GTとの比較もしてみます。
<外観>※写真はクリックで拡大します


男前で格好良いんですよね。フロントマスクが好きです。目つきが良い。
グリルの処理が5レガに似てますね。孫悟空の輪っかみたいです。
リアをもうちょっとエレガントにすればより好みでしたがまーしょうがないかなという感じ。
レヴォーグがお洒落なテールになったので差別化できて却って良かったのかもしれませんね。
<内装>※写真はクリックで拡大します





あれっ、これで十分じゃない?というレベルはしっかりあります。
ことさら安っぽい!と指弾するほど安っぽい訳ではなく。
きちんと真面目に作られています。
もちろん高級な訳ではありませんがレヴォーグベースや5レガと遜色ない出来上がり、と言ってしまうと言い過ぎでしょうか。
遮音性はそこそこなのでロードノイズやエンジン音は室内へそれなりに入って来ますが高級車ではないので当然かな。
ちょっと足りないぐらいのこの感じが丁度イイ。
<エンジン、駆動系>
2L自然吸気エンジンとしては十分なパワーがあります。
ロングストローク化されたことで上の方で詰まるかなー?と思っていましたが
そんなことはなく素直に回るエンジンです。
音質はモデスティーでポート噴射なので音質も滑らかです。
上の方ではちゃんとボクサーエンジンらしい音がしていました。スバルのDNAがチラっと見えましたね。
もちろん高回転型ではなく回せばパワーが出てくるという特性でもないため官能性という面では物足りなさもあります。あともうワンパンチ欲しいですね。
レヴォーグ1.6GTに比べればトルクがない分、加速のノビは悪いです。
CVTのギアレシオがワイドなのも加速感を削いでいますね。CVTの耐久性を考慮してのことでしょうか。
ゴルフ7のDSGに比べるとやっぱりCVTは変速に独特の滑り感があります。駆動力をロスしているような感じ。
高回転まで回すとエンジン音の他にヒューンというメカニカルノイズがして新鮮でした。個人的には嫌な音ではなかったです。
滑り感があると書いた反面、加速フィールはとても滑らかです。DCTも愛車レガシィの5ATに比べれば変速ショックはほとんどないですがCVTはさらに滑らかです。
<足回り>
結構柔らかい足回りです。
レヴォーグ1.6GTよりもさらに柔らかいです。
しかしグニャグニャしている訳ではなくしっかりサスペンションがストロークしてダンパーも仕事をしています。
接地感はしっかりありスバル車らしい乗り味です。乗っていて安心感があります。
XVハイブリッドやフォレスターXTより自然で滑らかな足回りだと思います。この辺りは車高が低い=重心が低いアドバンテージでしょう。
タイヤサイズは205/55R16でしっかりキャパシティを取ってる当たりさすがのスバル車。
ゴルフ7と比較すると1.2(トレンドライン)よりも柔らかいです。
さらに柔らかいニュービートルに近いフィーリング。奇しくもタイヤサイズが全く同じ。
コーナリングでもしっかりと粘りますし良く曲がっていくのですが、
回頭性はどうしてもゴルフ7やレガシィBPGTのVTD-AWDに比べると・・・という感じです。
とはいえ普通に乗ってれば絶対に気付かないレベルです。意地悪く見極めようとすると分かるかなという感じ。
クラス感からすれば十分な仕上がりとなっていると思います。
<走り>
軽い分走りは気持ち良いものです。AWDらしいスタビリティの高さも感じられて良い。
レヴォーグ1.6よりも約200kg軽いですから走り出してしまえばインプレッサスポーツの方が軽快に走ると感じました。
足回りが柔らかすぎるという人には2.0i-Sがお勧めだそうです。
レヴォーグ1.6はあと100kg軽く作るべきでした。ツアラーとしての性格が強いと思います。
2Lターボエンジンならパワーとトルクで気にならないけれど、1.6Lエンジンだとボディの重さがちょっと気になるかも。
ゴルフと比べると1.4には敵わないけど1.2相手ならそこそこいい勝負できるかな?という感じです。
ただしDCTのDSGとCVTの間には深くて大きな溝がありますが・・・。
<総評>
とても良く出来た車です。
今回試乗したインプレッサスポーツ2.0iアイサイトの車両本体価格はオプションの組み合わせ次第ですが225.7万円から。
スバル車の真面目なしっかりとした作りを味わえる仕上がりです。
ギアレシオがワイドであったり足回りが柔らか目のセッティングで
主に普段使いにスバル車の安心感をもたらしてくれる存在だと思います。
まさに”丁度良い”国産Cセグメントのベーシックカーという印象を受けました。
スバル車らしい真面目な作りでデザイン優先で見切りが悪いということは全くなく
最小回転半径もAWDにも関わらず5.3mに留めて使い勝手は良いと思います。
<主要諸元>
ボディタイプ ハッチバック
ドア数 5ドア
乗員定員 5名
型式 DBA-GP7
全長×全幅×全高 4415×1740×1465mm
ホイールベース 2645mm
トレッド前/後 1510/1515mm
室内長×室内幅×室内高 2005×1490×1205mm
車両重量 1340kg
エンジン型式 FB20
最高出力 150ps(110kW)/6200rpm
最大トルク 20.0kg・m(196N・m)/4200rpm
種類 水平対向4気筒DOHC16バルブ
総排気量 1995cc
内径×行程 84.0mm×90.0mm
圧縮比 10.5
燃料供給装置 EGI(電子制御燃料噴射装置:マルチポイント・インジェクション)
燃料タンク容量 55リットル
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費 15.8km/リットル
ステアリング形式 パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前) ストラット式独立懸架
サスペンション形式(後) ダブルウィッシュボーン式独立懸架
ブレーキ形式(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後) ディスク
タイヤサイズ(前) 205/55R16
タイヤサイズ(後) 205/55R16
最小回転半径 5.3m
駆動方式 フルタイム4WD
トランスミッション CVT(無段変速車)
変速比 CVT 3.581~0.570
変速比 第1速 3.581
第2速 2.262
第3速 1.658
第4速 1.208
第5速 0.885
第6速 0.618
後退 3.667
最終減速比 3.700