クリス・バングルさん。
私はBMWの"自然で素敵なカッコ良さ"を壊したデザイナーさんだと今でも思っています。
直接デザインしていないとはいえ、チーフデザイナーとして指揮してから登場したE65型7シリーズから始まる彼のブックシェルフ構想。
そんな良いイメージがなかったバングル指揮下のデザインでしたが…
E85型Z4が登場した時、初めて彼のBMWでのデザインが素敵なデザインだなぁ〜と感じました。
それはまるで、デザインスケッチがそのままカタチになったようなコンセプトカーがそのまま発売されたような、そんなデザインで惹かれました(//∇//)♡
バングルさんのデザイン。
フィアットクーペの時もそうですが…
非常に個性的でアクが強いのです。
でもそれがスポーツカーのデザインにはとても素敵になるように思います。
そんなZ4にM社主導で企画され開発されたというクーペが!
艶消しシルバーのコンセプトカーが東京モーターショーに出展された時、その場でず〜っと眺めていました(笑)
いわゆる一目惚れ♡
その当時からずっと憧れのクルマ、それがZ4クーペ。
そしてもう一つの憧れ、M社。
あれから随分と時間が経ちましたがようやく出逢えました。
Z4Mクーペ。
デザインも特殊だし、ロングノーズ、ショートデッキ。
パっと見ではとても運転が難しそうな印象ですが、実際は意外と乗りやすいクルマです。
BMWの通例に漏れず回頭性も良いし、FRの自然な動きで現在主流の下手にスポーツ!が味付けされていないので、とても運転しやすいです(^_^)v
フロントスポイラーが結構低いので駐車場の急な段差や輪止めだけ気をつけていれば大丈夫な印象です。
リアガラスは大きいですが、後方視界はかなり悪いです(>_<)
ロードスターの補強がそのまま残っているコトも影響してそうで、ルームミラーから見える後方の景色は、まるでMRの視界なの?という程しか写りません。
しかしドアミラーが標準で左右ともワイドミラーなので、慣れれば意外と大丈夫です(^_^)v
そしてZ4Mと言ったらやっぱりM社のS54型のエンジン!
このクルマの主役は間違いなくこのエンジンだと思います!
巷のウワサでは高回転型エンジンな印象もありますが、どの回転域でも鉄ブロックからくる鼓動が感じられるこのエンジンは低回転域から扱いやすく、楽しくワクワクするエンジンですo(^▽^)o
低回転域からトルクが太いので、マッタリ走るのも楽チン♪
むしろ今まで乗ってきたクルマは小排気量だったのでワクワク感を味わうには常に高回転を使って走っていましたが、このBMW M社製のエンジンは1800〜4000r.p.m.位までの低中速で走らせるのも楽しかったりします♪
それは排気音の特性が影響している感じで、篭り音を上手くこの低中速域でのワクワク感に使っている感じです。
S54型エンジンというと高回転域のレーシングサウンドも捨てがたいのですが…
実は低回転域、特に1800〜2000r.p.m.位までの太めでウェットなビートの効いた低音はとても心地良く、聴いていてつかれず、常にこの音に包まれていたいと感じます♪
もちろん高回転域も刺激的で…
5000r.p.m.位から排気音も豹変します(((o(*゚▽゚*)o)))
が、エンジンの回り方もスピードの乗り方も豹変しますので運転も難しくなるし、なによりそのスピードが日本じゃ扱いにくいかなぁ〜(^^;;
排気音は4000r.p.m.前後と、6500〜7000r.p.m.位で鳴きますが、その前後が結構ザラザラしてノイジーであまり心地良くはないかもです(´Д` )
BMWの直列6気筒エンジンはシルキー6と言われていますが、このS54型はシルキーではなく硬質でワイルドなレーシングエンジン。
実際は全体的に回り方もサウンドも滑らかと言うよりはノイジーでワイルドで鉄ブロックの味わい深い重たさもあり、滑らか軽やかだけでしたらノーマルのBMWエンジンの方が美しく滑らかですよ〜
私が乗ったBMWだとM50型が鉄ブロックで重たさのある味わい深いシルキー6、M52型が味は薄いけどとても滑らかなシルキー6って印象。
他社ですが、VWゴルフR32のエンジンの方がS54型よりもシルキーかもっ♪
でもこの刺激的なエンジンは、レッドゾーンまでの伸び方はシュン!って感じでノイジーさを含めて、まさにMパワー*\(^o^)/*満点で素敵です♪
クラッチは結構重ためで、先日都内で乗った際は、正直疲れちゃって辛かったです(´Д` )
でも軽いよりはスポーツカーな味わいで良いです(笑)
シフト操作はE36やE46M3よりもシッカリ感があって硬めです。
ただし2〜3000回転回さないとギアが入りづらいので、信号からスピードに乗せるまでの1,2速のシフトは難しいです(>_<)
3,4速に入ってしまえば、太いトルクもあってオートマ的に乗るコトも可能♪
ステアリングは、昔のBMWとはちょっぴり異なる、でも近年のBMWとも違う自然なフィーリングでとてもクイックなモノ。
Z4Mロードスターと比べても、たぶんクーペの方がクイックな印象でした。
操舵感は若干重ためで私の知っている前期と後期のE36と比べたら軽いけれど、許せる範囲の軽さです。
※BMWのパワステはモデルや年式でまちまちなので一概には言えませんね^_^;
でも個人的にはE36辺りまでの重めでゆったりしてるのに手応えがドッシリシッカリあるのに、とても素直な特性って方が好きかな〜
まあZ4Mクーペはスポーツカーなのでクイックな味付けでも良いのかも♪
乗り心地は雑誌で言われてるほど硬くはなく、”しなやかで硬い”みたいなこの年代のドイツ車で流行っていた味付けだと思います。
もしかするとタイヤ(PS2)が良い方に影響してるかもしれません。
シートは、昔のBMW系のシッカリした硬めのクッション。
適度なバケット感覚もありデザインも素敵で、かなり攻めた走りをしない限りは素敵なシートかな〜と思います。
私のはオプションではない標準のナッパレザーですが、肌触りの良い気持ちの良い質感のレザーでお気に入りです♡
長々とZ4Mクーペの第一印象を書き綴ってみました♪
標準状態で完成度が高くバランスも良くて流石はメーカーチューンだなぁ〜って感じました。
こんなに考えられ作り込まれた、エンジニアさんの想いを感じるMモデル、特にエンジンは残念ながら今後出て来そうにありません。
エンジンかける度にワクワクするクルマって最近なかなか無いので、大切に乗って行きたいですね(o^^o)
*ブログ内写真の無断掲載・使用は禁止です! ご利用になりたい場合はご連絡ください。