
NHKあたりの京急線事故報道で、「警報機が鳴りだしてから19秒で遮断機が閉まり、その20秒後に通過する」とか言ってますけど、その意味。
【遮断機が閉まるまで19秒】
これは踏切内に残ってる人や車が、渡り切る為の時間。踏切の長さで決める時間ですね。
【通過まで20秒】
踏切の支障検知器が作動して、支障物があれば緊急停止をド派手な特殊信号機で運転手に伝えますよ。という時間帯。タイトル絵の星印は、おそらくココにその"特殊信号機"があると見えた位置。
鉄ヲタの常識みたいな数字に「非常制動距離600m以内」というのがありまして、昔は法律・今は事業者任意ですけど160km/h運転やってるトコロ以外は事業者の内規も実際この値なのが大部分。
600m規制は絶対条件で、大雨でも超満員で重くても守るので、実際の電車は500m強で120km/hから停止出来ます。
120km/h=33.33m/sで600m走ったら18秒。電車運転手の反応時間や機械の作動時間で3秒ロスったものの、ブレーキ性能の余力が稼いで実際にも18秒前に緊急停止信号出たら止まり切れる設計。
こんな理由で20秒があって、その中に含まれる余裕時間はほぼ無い。余裕延ばせばそれだけ開かずの踏切化するので、安全と利便性をキッチリ合わせた時間が20秒なのですな。
【トラックが踏切に入ったのはどのタイミングか】
遮断機が開いていたとしても、踏切にはみ出して切り返しやるなんて言語道断なのは言うまでもありませんが。
遮断機閉まって4秒後以降なら衝突する。
遮断機閉まって9秒後以降なら今回の様な深刻な事故になる。
と思われます。
一秒単位の時間軸でトラックの挙動と電車運転手の操作を並べないと、電車側が止められたの無理だののの論議は出来ません。踏切にモニターカメラは付いてるし、電車にはデータレコーダー着いてるので、早晩結論は出るでしょうね。
---
車運転手が頭に入れておくことは、遮断機が下りた踏切に取り残されたら、「直ちに車捨てて非常ボタン押す」です。たとえ幼子年寄が同乗していようと即時見捨てて下さい。運が良ければ間に合い助けに戻れますが、躊躇したら全員死亡します。
緊急時の行動は、平時に頭へ叩き込んでおかないと優先順位間違えます。時間的猶予は数秒も無いです。
でわ。
Posted at 2019/09/07 00:02:22 | |
トラックバック(0) | ニュース