月夜猫です。よく出てくるワリには真意が伝わっていない規格なので、ちょっとカキカキ。
ISO-9000は品質マネジメントの規格で、国際標準化機構(International Organization for Standardization)という非政府組織が発行しています。非政府とはいえ日本から日本工業標準調査会(これは法定根拠のある経済産業省の審議会)が参加しているので、実務上日本も参加している国際標準規格の一つです。
ISO-9000は総論で具体論はISO-9001で示され、そのまま日本語化したJIS-Q-9001の2015年版が実際の規格書になります。
規格に何が書いてあるかは参考情報URLにありますが、「作ったモノに対する規格ではありません」。ですから、ISO9000認証取得企業であっても、作った製品の「品質や精度・性能が良い悪いは一切示しません」。
これはISO14000(環境規格)でも同じ事です。
ISO9000のお題目を多少簡単にすると。
・客の要求や法令等を満たした製品を「一貫して」提供できる会社。
・客の満足を向上させるための仕組みを用意している会社。
・そのための目標を持ち達成を計画し実行し、リスクにも備えた会社。
で、あるために必要な内部の仕組みが出来ていて、常に確実に行われていて、それを第三者機関を通じて何時でも証明出来る企業活動を全体で行っている。
これを客や取引先に示して信じてもらうための標準化規格で、この認証は世界の大部分に有効です。
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【プロセスアプローチ】
仕事の要件とやり方を明確にして、その通り行った事を組織が確認し記録に残す。これを積み重ねて最終製品に問題が無いことを保証しつづけるのがプロセスアプローチ。不具合があれば確実に発見して必要な措置をし、出荷する製品には問題を残さない。これはJIS適合印付けた製品作る工場認定でも型式認定された自動車の生産でも同じで、先進国が積み上げてきた仕事のやりかたの基本です。このやり方を後方支援する組織活動のひな形がISO9000です。
主力製品が招き猫であろうが宇宙ステーションであろうが使える規格で、社員数人の小企業でも認証審査受けられます。きちんとした会社運営が出来ていれば、認証取るのに必要なのは書き物整備と教育訓練。
認証後も年次で審査されますが、多少の不出来なら期限付き改善指摘で済みます。根底で問題があるとか、偽装・虚偽や検査忌避だと審査にすら値しないとみなされて認証取り消しというのもアリです。
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この程度の規格認証すら取り消されるのでは、企業の本質丸わかりで、世界に対して「赤っ恥」です。
でわ。(^^)/~
Posted at 2017/11/16 22:20:42 | |
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