実家の両親を連れてメロンの買出しへ行ってきました。
ここ数年 毎年レンタカーで行っているのですが、今回はレンタカー会社を替えてスバル エクシーガ(旧型?)に乗ってみました。
グレードの詳細は不明(グレードバッチが無い)ですが、走行距離約7.5万キロ 2.0L AWD 4AT 後付カーナビ&バックモニターのちょいとくたびれ気味の車両です。
札幌市内レンタカー店~栽培農家さん~伯父の入院見舞い~札幌市内伯母宅~札幌近郊実家~レンタカー店で約200kmの行程です。
実際見てみたかったのは、半身マヒの実父の乗降りと乗り心地です。
脳溢血で半身麻痺になりながらも、杖をついてなら どうにか歩行が出来る程度です。
介護タクシーでは無い普通のタクシーの乗降りが出来る(但し介助は必須)程度の父にとってエクシーガはどうだろうか?を見てみようと思い、選びました。
今までは無難と思われるトヨタの車をレンタルしてきました。
初回はノアのセカンドリフトアップシート車。
この頃は立つ事自体難しく屋内でも10mくらいの移動に車椅子は必須の状態でした。
この車はセカンドシートが横にせり出して、車椅子と同じ高さまでお出迎えしてくれるタイプです。
乗り方はセカンドシートがお出迎えの状態で、車椅子をシート先に近づけ、一旦立上がってもらいます。
立ったままお尻をセカンドシートの方に向けて回れ右または左、の方向転換をしてシートに座ってもらいます。
あとは乗せたままセカンドシートを車両に収納するわけですが、シート付属の足載せステップの余裕が約30cm程なので、膝が充分に曲がらないと収納途中に足がセカンドピラーや前の座席後部に当たります。歩行補助具を装着した靴では充分な余裕があるとは言えないようです。
また、乗ってしまってからもサイドリフトアップシートは前後スライドの調整が出来ない為、足元が窮屈に感じるようです。
次は標準型(=福祉車両ではない)アイシス。
この頃から普通のタクシーで通院可能な状態(乗降りでの介助は必須)になりました。
左側セカンドピラーが無いので乗り易く、本命かと思いましたがシートの沈みこみが若干大きく腰に負担が来るようです。一度座ってしまうと、自分で腰などを動かせないので負担になるようです。
乗降りに際しては、車高は低くは無いのですが、かがみ込む動作も若干気になるようです。
また、サイドウインドーの位置が高く(安全性能面からか?)、外の景色が見難いので乗車中もあまり気分が乗らないみたいです。
スライドドア車からヒンジドアで安価な標準型ウィッシュ。
タクシーよりシートが良くないらしい・・・
標準型ノア・・・嫁が間違って福祉車両でないのを予約してしまった。
どうにか乗降り。論外。
標準型(旧型?)エクシーガ。
先入観を無くす為、乗車前に特に説明しませんでしたが、「この車はいいなぁ・・・」の感想が・・・。
特に車に対してウルサく無い父ですが、乗降りの手間、乗り心地など今回は思いのほか好評でした。
と言うよりも、不満を漏らせばアウト!の父ですから・・・
介助する側からも、セカンドドアが90度近く開くので(タクシーと同じくらいか?)、乗降り時の介助がしやすいのは思わぬ誤算と言うか「スバルめ!意外とやりおるワイ」です。
サイドシルが少し幅広いので座り込む寸前まで若干気を遣いますが、お尻はキチンとシート中央に納まります。
予めシートを後ろにずらしておけば、脚を入れるときにもゆとりがあり 本人の負担も少ないようです。
後席(サードシート)への気遣い(「後ろは狭くないかい?」)の言葉も出るくらい余裕です。
んで、「ちょっと狭い」と返事があれば「もうちょっと(シートを)前へ ずらしてくれ」の依頼が出るほど。
それでも、端から見て 本人の足元は窮屈になってない・・・
運転者側からの感想としては、フル乗員近く(夫婦+小学生2人+両親)では、ちょっとばかり動力性能にちょっと物足りなさが・・・
確かに往路では 車に慣れていない為と両親が乗っているという状況で、交通の流れに「置いて行かれない」様な感覚で「ゆっくり」走り、問題を感じません。
よく言われる「エクシーガの2.0Lは動力性能云々」は始終上記のような運転を心がけている人にとっては、全く無縁の話と感じます。
しかし復路は車に慣れた為と、夕方になり交通の流れが早くなったため往路よりペースが速くなり、流れを先取りしようとすると、加速に物足りなさを感じます。
特に追越し加速時の4ATのキックダウンは我がインプとあまり変わらない反応(音は少し静かですが)ですね。
冷静に考えると2.0Lとは言え1.5t超えの車体に6人乗りのエクシーガと1.8Lに4人乗りの我がインプとではそんなに差が無い(もちろん細かな挙動は別として)のは驚くべきことではありますが・・・
総合的に、走行中の安定感、エンジンのレスポンス、段差の乗越え、カーブ(あえてコーナーとは言わない)の挙動など、全てにおいて我がインプより 良い意味でマイルドになっており多人数乗りファミリーカーとして正しい方向を向いていると思います。
と、こういった面からエクシーガを=多人数乗りレガシィとは言い難い感じを受けました。
やはり、エクシーガはエクシーガだと。
乗り物酔いする家族の反応もすこぶる好ましいものでした。
子供たちは多少騒ぎ立て出来る余裕があり、毎度伯母の家に着く頃には青い顔をしていた嫁も 騒ぐ子供たちをなだめていた為「車酔いする余裕」が無いようでした。
インプに比べてホイールベースが長いのもあるのでしょう。
実際、運転席から「ちょっとは静かにしなさい!」などと叫んだ事は これまであっただろうか?(笑)
車としての魅力をさておき、合理的、合目的で選ぶなら十中八九2.0Lで充分と考えます。
だから現行型エクシーガのCVTならどのような追越し加速になるのか?興味がありますね。
もちろん圧倒的な(2.0Lに対する)トルクで加速するにはターボか2.5Lでしょうが、今さらパワー向きの過給や、大排気量ガソリンエンジンもなぁ・・・
燃費は郊外約6割市街地4割の走行で総走行距離192kmで満タン19.8L。
乗出し時に本当に目一杯の満タンだったかは不明(燃料計の針がFから動いたのが約50km走行後)ですが、ほぼ10km/Lと考えてよいでしょう。
要介護者の状態はマチマチなので、一概に「エクシーガはイケル!」と言い難いですが、父と同じかソレよりも軽い状態であればエクシーガの標準型は選択肢に入れてもいいと感じました。