
今週末は雨かー。皆さん連休疲れで道が空くかなぁと思ってたのだけど、雨ではワタシも出掛けません(^^;
雨といえば・・・路面はウェット。。。
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数十年前のある日、Tcar01青年は決意した。
今日、バイクでのリアスライドをマスターしようと。今日こそがその日だと。
桜の開花も聞こえてきた春先に降雪があり、でも翌日は快晴で気温は急上昇。雪はあっという間に溶けてしまった。
ただし、峠道では路肩からの雪解け水が絶え間なくアスファルトを洗っている。
この日を待っていた。
今日オレは、シートに座るケツセンサーに全身の神経を集中し1mm否0.1mmのスライドでも感知し、絶対にコントロールする。絶対に転ばずにコントロールしきる!そう決めた。
アクセルワイヤー、ドライブチェーンの遊びを念入りに調整。
ステップ形状に合わせて土踏まず部分を加工してあるブーツにカバーを装着。そこより上は濡れる心配は無いからいつもの革の2ピースだ。
ライディングに一切の支障はない。
言い訳も出来ない。
まずはフロントからスリップダウンしないよう慎重に車体を傾ける。フロントタイヤを縦に使うイメージで。
パワーオンでチェーン上側が張る時にドンッというショックを起こさないよう、丁寧にアクセルを当てる。
スイングアームが沈み込むイメージから、大胆に開けていく。
外側のステップから上側へシートまで外足でガッチリとホールドして車体がスライドし始めた瞬間をシートに座った尻で捉え、間髪を入れずに車体を引き起こす的アクションとアクセルコントロール。繊細に。
が、しかし、、、
ズルッズズッ
想定以上に滑ってしまいコントロールどころではなく、転ばないよう立て直すだけで精一杯。
何度試しても、ズルッズズッ、ズルッズズッ、ズルッズズッ。。。
いや、全身全霊で尻が横側へ滑るのをセンシングしているのだが何故だ何故だ。。。
事象を細分化してみた。
・僅かな尻の動きにも対応しているのにズッではなくズルッと大きく滑ってしまう。
・そのズルッの後にズズッという第二の滑りも来る、感じ。
なんだこれは?
バイクの動きを細分化してみた。
まず、リアのバネ下、バネ上の説明を。
DUNLOPの黄色ステッカーからPがスイングアーム。Pはその軸。Xはリア車軸。加えてタイヤ周りなどがバネ下。
バネ上はそれ以外(アーム形状はとかリンクは見えなかった事にします)。
タイヤとシートカウルとの間隔が変化してたらバネ下のスイングアームが動いてるって事になります。
・タイヤが滑るとバイク全体も同時に滑るのではなく「最初に一瞬バネ下だけ動く」。
・バネ下に引っ張られてバネ上つまりシートも動き尻センサーがやっと感知する。
・この段階で初めてライダーがスライドを少なくするアクションを始めるから、既にワンテンポ遅れている。
・重いバネ上が動く事で(動き出した後にしか対応してないから)運動エネルギーが発生し、それがリアタイヤに更に負荷を与え、更に滑る。
つまり、ケツセンサーは尻が変な方向に動いたぞ!という位置センサーだけでは役不足なんです。
タイヤがスライドし始めた瞬間のタイヤからのインフォメーションを感知せねばならない(この時は尻は動いていない)。
タイヤがグリップしている時の接地感=路面のザラザラ感とかタイヤがゴロゴロ転がってる感。
タイヤがスライドを始めると、そのザラザラした接地感がフッと消えて急にスムーズなフィールが伝わってくる。これを尻センサーが感知して対応すればスライドをコントロール出来る。
グゥーとアクセルを開けて→リアの接地感がフッと消える→ステアリングをカウンター方向へ少し力を加えてアクセルを僅かに緩める→バイクがやや斜め前方へ進んで行く=3
出来た(^v^)
この時に取得した2輪尻センサーをワタシは今でも4輪で使っています。
という訳で、出来るだけタイヤからのインフォメーションを得たいので、尻だけでなく太腿裏のシート座面への密着感も重視して、992では座面の角度調整が出来る14wayに座ってるって訳です。
また、シートに伝わるタイヤからのインフォメーションって小難しく言ってますが、それって微細な振動。なので、ワタシは変な共振音が混じった様な大きな音のマシンは好みません。音も振動なんで。(スポエグ位のなら何ら気になりません)。
尚、ここで記したワタシのバイクはサスストロークの長いツーリングバイクでの挙動なので、レーシングマシンやスーパースポーツ車などではそんなタイムラグのある挙動は出ない可能性があるので、その手のスーパーなバイク乗りの人からすると「ちょっとなに言ってるかわかんない」かもしれません(^^;
参考動画:
1:45~
黄色のⅩで繋いだリアアクスルシャフトの所を注視してください。何度か繰り返し見てから青丸のシートカウル白ビバンダム君に意識を向けてみてください。最初にバネ下(黄)が動いて、その後にバネ上(青)が追従しているのがわかると思います。(ただしこの動画だけではスライドによるバネ下の動きと断定はできませんが)。
最初の方に戻り
0:20~0:23
シートカウル後端がブルブル震えてますが、リアタイヤがスライドした直後に急激にグリップ回復しバネが縮んでバネ上もズンッと下へ打ち付けられてのブルブルかと。画面が変わる直前0:23にフロントタイヤも映ってますが、リアサスが動く→車体が動く→フロントタイヤの向きに影響を与える。
アレ、これって(・・?
というストーリーは今日は以上です。
※一番上の画像はキース・コード著「ハイスピードライディング」
超概略はこちらをPCのブラウザで見て日本語訳してみてください。
https://motofomo.com/a-twist-of-the-wrist-life-lessons/#the-faster-you-re-going-the-more-aggressively-you-have-to-turn-
個々のライディングテクニックやコーナー毎の走り方how-to本ではないです。
試合前の円陣で「気合いだ!をひたすら連呼」ー✕
試合前の円陣で「何をどうするか。どういう心理で挑むか。具体的に再確認」ー○
現状認識を明確に。そこから何をどうにどれだけ変える?その時の正確性の基準は?変えたなら途中経過や結果も変わるのだからその評価は何でする?等々の「考え方」が書いてある本です(笑)