
「狼と香辛料」の新作アニメ、視聴完了しました。
アニメ1期と2期で事前知識があったということもありますが、かなり作品のテーマが分かり易くなったと思います。(この日記は作品のネタバレが含まれていますので、未見の方はご注意下さい。)
タイトルの「香辛料」を如何に物語の柱として持って来るかが難しいと思って居たのですが、新作アニメでは第23幕(23話)で見事に回収してくれました。
ロレンスは「香辛料より軽くて持ち運びが容易で高価なものがある」と云います。
商人が扱う商品は結局「香辛料(スパイス)」に過ぎない、スパイスを効かせるべき主食(商売)とは何かというと、それは「信用」ということ、商売(あきない)の本質は「商品を売る」のではなく「自分=信用」を売ることなのだと。
若きやり手商人アマーティとの黄鉄鉱の「信用取引」による勝負を丁寧に描いていたことも、ここへの布石だったのだと理解しました。「信用」というのが、この作品の根底にある一貫したテーマであることが分かります。
一方、同じく23話でエルサが「この人たちは「信頼」は出来ないが「信用」は出来る」と言っており、「信頼」と「信用」は違うものとしています。
「信用」とは契約(約束)を守る行為を表すもので、契約が無効になれば消えるものであり、契約に則っていれば(アマーティとの信用取引のように)その結果が相手にとってマイナスのものでもそれは正しい行為となるが、「信頼」とは契約があろうとなかろうと、相手の為を想う人に寄せる行為なのでしょう。
商人として「信用」出来る人が、必ずしも人として「信頼」出来るかと云うとそうではないよ、ということも物語のテーマとして描かれているのだと思います。
旅の中でホロにとってロレンスが「信用」出来る相手から、「信頼」出来る相手に変わっていくという物語です。
タイトル画、難しい構図を選んでしまい、2回描きなおす羽目になりました。集中力が続かず手抜いてしまった部分がありますので、新作テレビ版の宣伝画像でお口直しを。
Posted at 2025/02/24 20:11:00 | |
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