みなさんこんにちは!
最近はずっとライブディオに取り憑かれてるK-worksです。

前回はクランク割りまでやりました。
クランクケースが疲労でクランクシャフトプーラーをかけたら抜けてくるどころか、クランクケース割れたので新しくライブディオZX前期のクランクケースを仕入れてきました。
こいつをベースに組んでいきます。

まずは古いクランクベアリングを抜き取り。

ベアリングレース打ち込みに使う各種サイズが入った焼き入りのこんな奴を使っていいサイズを選び抜きました。

前期のベアリング関連とオイルシールです。
4000円ぐらいのセットです。

常温では入りにくいのでガスバーナーで適度にケースを温めて入れるとベアリングが半分近くスコッと入ります。

冷めない内に叩き込んで打ち替え完了。

クランクシャフトに対して両サイドあるので反対側も新品に。
クランクシャフトのベアリングはこれでOKです。

次にファイナルギアもオーバーホールしてしまいます。

ギアオイルはあらかじめ抜いていたのでそのままバラします。

ギア関連を取り除き・・・

オイルストーンでガスケットの接合面のツラを出しておきました。

ファイナルギアオーバーホールセットです。
約5000円ぐらいです。

ベアリングプーラー持ってたのでインナーレースに爪を引っ掛けてベアリング抜き取って新しいベアリングを打ち込みました。

ここはリアホイールがつく場所。
リアハブベアリングも新品に交換して、オイルシール打ち込み。

シャフトが通ってる場所は大きいプーリー抜きで抜き取ります。

これで余裕で抜けました。

シャフトが通ってるためいつものアウターレース打ち込み治具が使えません。
ケースに打ち込むには長めのパイプで打ち込む事になりますが、僕は万力で圧入しました。

すべてのベアリングを交換したので、これで組み付けます。

規定トルクで締め付けて完了!
これでファイナルが組み上がりました。
これでクランクシャフトを圧入していきます。

純正クランクシャフトはもう使い物になりませんでした・・・
コンロッドの境目で2つに分離するほど摩耗してたようです。
新たにロングストローククランクを仕入れたので組みます。

ロングストロークなので圧縮関係が上がります。
これからの走りに期待して組んでいきましょう。

クランクシャフトを組むにはクランクシャフトインストーラーが必要です。
僕自身持ってなかったので、8000円近くで買うか迷いましたがお金も無いですし今後使う機会も??と考えて作る事にしました。
M10とM12の細目ボルトとナットを使って溶接して作りました。

クランクシャフトを通して自作のベアリングインストーラーのボルトをねじ込みます。

ナットを回せばクランクシャフトが引っ張られる構造です。
ナットを回すとクランクが回転するので回転止めアイテムも作りました。

これでクランクは回りません。

プーリー側が入ったら裏向けて今度はフライホイール側を組み付けていきます。

いきなりですが組み付け完了です。
写真が途中無いのは、このクランクケースを接合するのに液体ガスケットで組むのが指定されているため、液体ガスケット塗る・素早くケースを載せる&素早くクランクシャフトインストーラーをセットする→インストーラーのナット回してたらエンジン自体も動くので力が入らない→エンジンに座って体重かけてホールドして組み込み完了的な流れでしたので・・・
液体ガスケットの表面が半乾きになって接合不備になると嫌なので急ぎましょうという事です。
まあ半乾きになって組んでも大丈夫かとは思いますが・・・

これでやっとシリンダーを組めるところまで来ました。
もともとピストンにあれだけダメージがあったのにシリンダーは傷ついてなかったのでKN企画の50cc補修用ピストンだけ買って組みます。

コンロッドにニードルベアリングを入れます。

組む時は2ストオイルを塗って組みましょうね。

ピストンに付属のピストンリングを組み付けていきます。
リングには上下の方向があるので注意。

コンロッドにピストンをセットしてピストンピンを入れてサークリップ入れました。

KN企画さんのピストンの場合はピストントップにINの刻印がある方が上向きになるように組みます。
上にインテークマニホールドがあるから・・・
逆にピストントップにEXって刻印があれば、下にマフラー(エキゾースト側)なので下向きに組みましょう。
これ間違えると新品のピストンリングの端末がポートに引っかかり1ストロークもしないうちにピストンリング折れます。

シリンダー組みますよ〜。

今回はロングクランクを組んでるので、ピストンがシリンダーヘッドギリギリまで来ます。
高圧縮エンジンになるので加速感が楽しみではあります。

シリンダーヘッドを規定トルクで対角に締め付け!
ワシが組んだ楽しそうなエンジンの完成!

最後にフライホイール側のクランクオイルシール組み付け。

プーリー側も同様にオイルシール組み付け。

これでインマニ・オイルポンプを新品oリングやガスケットで組んでいきます。

キャブはホンダスクーター系では史上最強のZX前期用キャブを用意して組みます。
7.2馬力の乗り物のキャブなので口径がでかいです。
ジェネレーターとフライホイールをクランクシャフトのキーに合わせて組み込み。

空冷のファンカバー関係とプーリーとクラッチも組みました。
ウェイトローラーはノーマルに近い48gにセットしてこの日は終了。
ワシが組んだオーバーホールエンジン。
性能やパワーは如何に!!
これは火曜日にガスケット剥がしとオイルストーンでツラ出し。
水曜日にクランクベアリング外しと組み込み。
木曜日にクランクシャフト・ファイナルギアオーバーホールキット組み込み。
金曜日に各部カバーとインマニとキャブと駆動系部品組み込みをやっています。
全て仕事終わりの夜7時から毎日コツコツ組み込んでいた記録になります。
ライブディオのクランク異音は持病で必ずなりますが、後期あたりからベアリングの大きさ変更などで対策されたようですがそれでも弱いのでクランクベアリングが生きている中古エンジン組むよりこっちの方が同じ費用でいいエンジンになりますね。
ただライブディオの年式やエンジン番号での違いでニコイチ車両となった場合部品選定などが普通の人には難しいと思われます。
まあ道具と設備と腕前がある人にしかできない作業ですが・・・
昔に比べて僕も歳を感じてきてます笑
学生の頃はライブディオが主流でお世話になりましたから・・・
10年以上経った今またライブディオで再び再燃するとは思いませんでした笑
まだまだカスタムは続きます。
自分にお疲れ様でした。