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2019年09月20日

人工知能という武器

人工知能という武器 特定(AIなど)の知識を有する人に支払われる報酬について、最近目にするのが大手企業の初任給の額のニュースです。
今や初任給が1000万円を超えるのは珍しくありません。
年功序列の旧体制で積上げてきた人達(私も含む)からすると「若造の分際で」と思わないでもないですが、企業の存続をも左右する「武器」を身に着けているとしたら1000万円なんて安いです。
実際、Googleに引き抜かれるAIチームの報酬は1000万円なんてチンケな額ではありませんし。

私にとっての9月はこの先何年間の事業に対する戦略を考える1年で一番忙しい時期です。
そして本社幹部から必ず言われるのが

「AIのネタないの?」

いや、あったらこの会社に居ないだろうしw
他社の動向とか噂で聞くことも多々ありますが優秀なAIエンジニアの引き抜き合戦が激しいです。
ま、優秀な奴ほど最終的に行きつくところは同じだったりしますw
やっぱりお金もそうだけど、エンジニアがやりたいことを理解してくれる企業って数が限られているんですよ。
今日は「OpenAI」という非営利団体の話をしますが、少し面白い考え方の団体なんですよね。

先に述べたようにAIエンジニアは絶対数が不足しています。
これからの企業はAI無しに事業が成り立たない時代でもあるので研究部門が充実している会社はエンジニアの確保は死活問題です。
しかし、報酬だけで1本釣りできるほど甘くも無く割と困っています。
結局のところ既に下地のあるGoogleなどに人が集まるわけで独占化が進んでいます。
マーケティングを勉強している方なら知っていると思いますが企業として独占されるとシェアの逆転は難しいです。
そこで独占化に対抗する手段として有効なのが「技術のオープン化」
独占する前に「公知の事実」としてしまえ!っというわけ。
OpenAIとはテスラやスペースXで有名なイーロン・マスク氏が出資すAIに関するる非営利団体です。
オープンソースで提供される技術って世の中にたくさんありますが、割とコア技術になっているものも多く侮れません。

最近投稿されたOpenAIの記事ですが興味のある方はどうぞ(英語)

Emergent Tool Use from Multi-Agent Interaction
https://openai.com/blog/emergent-tool-use/

https://youtu.be/kopoLzvh5jY

内容を簡単に説明するとAIエージェント同士に「かくれんぼ」をさせた研究成果。
テーマは実に単純ですが結果が凄いです。(後程説明)
現在のAIは「Deep Learning(深層学習)」と呼ばれる手法によって一気に発展しました。
これは第三世代人工知能と呼ばれています。
ちなみに第二世代は「エキスパートシステム」と呼ばれており「専門家(エキスパート)」の意思決定を模擬するアプローチのことです。
深層学習とは、膨大なデータを用いて各データの違いをAI自ら学習していくシステム。
この「自ら」という部分が画期的でした。
一方で「自ら」という部分が欠点でもあります。
間違った学習を一度始めると「それが正しい」と思いこんで突き進んでしまいます。
映画でよくある設定ですが「AIが人間を悪と判断して排除する」というのはまさにコレ。
したがって「正しい学習」をさせるために「指導」「補正」しているのが人間だったりしますので割と面倒です。
例えば、完熟りんごを画像判断するAIがありますが正しい画像の選定は人の手によって行われました。
(その選定作業はネットで募集された主婦などが参加していますね)
いわゆる戦略的な複雑な意思決定をAI化するには膨大なデータを用意することも難しいし、正しい情報を与えることも難しいと考えられていました。
ところが、この「かくれんぼ」、全く予備知識を与えない状態で「かくれんぼ」のルールだけ与えて様子を観察したそうです。
英語文を読むのは大変でしょうけど、サイトにアップされている各動画を見るとなんとなく賢くなる流れが分かりますよ。
始めは「棒立ち」から始まりますが、時期に「隠れる」ようになります。
最初の要素は「速度」。より早く行動することが「見つかる/見つからない」のファクターであることを学びまず。
次に動くものを使って「バリケード」を作るようになり「見つからない」物理的な構造を探すようになります。
一方、鬼側のエージェントは「スロープ」を使ってバリケードを越えるようになり、今度はスロープを隠すようになるんですよ。
鬼側はスロープ確保を優先するようになり「動く壁」は動かしてスロープを探すようになります。
この対抗手段としてスロープが物理的に移動できないバリケード(シェルターのような形)を作るようになります。
この結果は「教師を必要としないAI学習」の可能性を示しておりかなりのエポックです。
複雑な環境をナビゲートするようなAI開発の場合、人間がAIの行動を設計しても設定すべき条件が多すぎるためエージェントが洗練された動きを生み出すことは非常に難しいです。
しかし、実験のようにAIモデルを教師なし学習で学習させながら、異なる役割を分担させて競合させることでAIが独自に有用なスキルを生み出す可能性があることがわかったんです。
この実験をきっかけに、他のモデル(簡単な他のあそび)で同様な結果が得られるか検証する人が出てくるでしょうね。
そうして技術は「公知」されて独占を逃れるのかもしれません。

この実験には多くの人達が関わっているようです。
やってる人たちは遊び感覚なのかもしれませんけどね。
先ほどの「スロープ」を動かすことを学習したとき、スロープを動かなくするとどうなるかとか気になりません?
そんな感じで参加者は興味のまま色んな制限を与えてみたんだと思います。
ちなみにスロープを固定するとスロープまで動く物体(壁など)を運ぶようになります。
その壁に上がって、壁の上を移動するようになるんですよ。
その結果を知った時、さらに制限を与えたくなりますよねーw

一方でこの実験の事実は、軍事の世界でも実現されていると思います。
敵味方に分かれたエージェントを用いて「模擬戦争」を何億回もやらせれば優秀な指揮官の出来上がりですから。
もはや「ターミネータ」の世界ですけど、現実に起こっていると思いますよ。
何億回も模擬戦を勝ち抜いたエキスパートに勝てる人間なんていません。
少し飛躍過ぎた考え方かもしれませんが、中国産の戦争ゲームとか無料でプレイできたりしますけどあれ戦闘パターン取得のための模擬戦と考えると怖いです。
ビックデータを制するものが勝つ時代ですから。
「タダはタダなりの理由がある」ということです。

(あとがき)
すでに始まっているトヨタのコネクティッド戦略。
車の情報を常時取得することで新たなサービスを作ろうと言う試みです。
マイナーチェンジされるC-HRもコネクティッドカーになるそうですし。
我々ユーザは、ネットに常時接続されることにより周辺の情報を取得できますが車の情報は逐次集められています。
渋滞時の回避行動なんかはかなり優秀なAIモデルが作られると思います。
個人的には渋滞が予測されるとき動かない(家に帰る)という結果に行きつくと思いますがw
それよりも今のDCM搭載ナビに用意されている「Tルート検索」を直してほしいです。
渋滞情報なんて遂次変化してるのに
・ルート案内開始
・案内開始から20分後
・JCT手前、高速道路の手前
しか更新されません。
HONDAのインターナビは搭載車から5分毎に情報を集めて最新情報を配信しています。
自分の進行ルート上にインターナビ搭載車が居た場合、その情報が5分毎に共有されるので渋滞回避が可能でした。
(インターナビ搭載車が少なくて魅力半分でしたけどね)
これと同じサービスをTルート検索に期待していましたので購入前に分かっていたら他社製のナビを買っていました。
トヨタ独自の渋滞情報って各車から集めた情報を統計から導き出された「予測」でしかなく、現在を示していません。
ここがHONDAと違うところです。
正直、ゴミw
予測渋滞ならGoogleの方が優秀w


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Posted at 2019/09/20 12:24:58

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