(1枚だけ残る、かつての愛機の写真)
友人のCBR250RR試乗からほどなく、中古でカワサキZZR250を購入しました。
HONDA CBR250RRの思い出、濡れる激しい夜
当時は(今も)バイクについては全然詳しくなく、何となくカッコいいという理由だけで本機を選定しました。コミコミで約25万円だったと思います
そして納車の際、店頭でエンジンをかけてビックリ、自宅の周辺からいつも聞こえてくる、耳に馴染んだ排気音がするではありませんか。
CBR250RRの「野獣の咆哮」とは大違いの、まるで「田畑の農耕」のような音質に正直失望しました。
ランボルギーニ・カウンタックを買ったつもりが、同メーカーのトラクターだった、そんな感じです(?)。
しかし買ってしまったものは仕方がありません。気持ちを切り替えて楽しむことにしました。
唯一良かった思い出は、毎年8月末に開催される、日本一の花火競技大会として知られる大仙市の大曲の花火に行ったとき、渋滞する車を横目にスイスイ会場近くまでたどり着くことが出来たことです。
花火を堪能し、帰るときもスイスイです。しかし…これまたCBR250RR試乗のときと同様、土砂降りに祟られ、約40kmの道のりを濡れネズミで帰宅したのでありました。
ちなみに吉田拓郎の「たどり着いたらいつも雨ふり」は、かつて私のカラオケの十八番でした。心の中に合羽を着て、裸足でペダル操作している自分が見える〜…でございます。
それからしばらくたったある日、自宅近くの農道の右コーナーで、路肩に浮いていた砂利によりフロントタイヤが滑り、転倒してしまいました。
そのときのスピードは、せいぜい時速20キロ程度で、立ちごけに毛が生えた程度です。
幸い転倒した場所が草の生えた土手であったため、怪我は左ひじ辺りが軽く出血した程度の、舐めれば治るようなかすり傷でした。
また、そのとき偶然にもハングオンをせずとも膝をこする必殺技を編み出しました。ん?
こうして服の袖が少し破れ、膝が擦りむけ、衣服に土が付着し、滑った車体で周囲は草刈状態となり、私はさながら「汚れた英雄」になりました。
ん?ひでおって誰?とは聞かないでください。まさおはカレーライスを食べたらラモスになりますが…?
そしてヘルメットのシールド左側が地面との摩擦で、視野が永野芽郁も驚きの「半分、白い」状態となり、まともな視野が失われてしまいました。
こうしてヘルメットは駄目になってしまいましたが、そのありがたみを身をもって知ることが出来たのでありました。
この自損事故以降、バイクにあまり乗る気がしなくなり、結局会社の上司に2万円で売却してしまいました。それ以来バイクとは無縁でございます。
ちなみに当時はモーターサイクリスト(八重洲出版)という雑誌を購読していました。いつも一緒に購入していた同出版社のCARBOY誌同様、文章量が多く読み応えがあって好きでした。
ある日アンケート付きの懸賞を送ると、後日編集部から電話がかかってきて、ZZRのアンケートをレビュー記事として採用したいので詳細を教えてほしいとの内容でした。
快諾し、口頭での質問に答え、最後のお願いとして紙面掲載用に顔写真を送ってくれとのことです。
デジカメ普及前のこと、おいそれとはすぐに準備出来ません。唯一、夏にサザエ採りに行ったときの、海から上がりたての裸の写真が出てきました(安心してください、履いてますよ)。
しかもなぜか舌をチラッと出しています。仕方ありませんが、その変な写真を送付しました。
後日、誌面掲載時、編集部によって顔だけ上手くトリミングされ、まるで普通の人のように写っていたので安心しました。
全国の読者に見事な骨体美を晒し「吐いてますよ」状態にせずに済み、助かりました。
後日編集部から謝礼のステッカーが送付されてきましたので、早速ゴミ箱のような、草刈正雄言うところの「美の壺」に貼付しました。
せっかくなので、壺をぐるっと一周見てみましょう。今は亡きブランドロゴのステッカーが多数見られます。
壺という割には統一感がありませんね。ご参考まで、初期状態はこちらとなります。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2788065/blog/46994023/
ちなみにこんな、当時モノの未使用ステッカーが出てきました。アンフィニのは、友人のFD3S商談に付き合ったときに、ディーラーの担当者からもらったような覚えがあります。
残念ながらゴミ箱にはもう貼る余地がありませんので、いずれも観賞用に寄せておきます。
そういえばこのバイク、読み方が色々あるそうです。私が購入した当時、バイクに詳しい友人に「ゼットゼットアール買った」と話したところ「ダブルジーアールって読むんだよ」と、上から目線で教えてくれ、それ以降私もそう読んでいました。
メーカーによれば「読み方に決まりはない」とのことで、今さらながら当時の友人に少し腹を立ててしまいました。
今さら読み方を変えてもしょうがないので、今後もダブルジーアールと呼び続けます。まあどうでもいいですね。
…そして最近物置を漁ったところ、昔もらったカタログが出てきました。ホンダ・ホーネット250です。
コンパクトな車体に太いタイヤ、高いマフラーの位置など、私好みのデザインで、ZZR250の後継はこれにしようと検討したこともありましたが、結局買わずじまいでした。
ウン十年ぶりにこれを眺めていたら購買意欲が高まってきました。人生一度きり、ボヤボヤしてたら老いさらばえて乗れなくなってしまいます。
ということで中古の掘り出し物がないかと時々オークションをチェックしていますが、なかなかピンと来るものに出会えていません。
趣向を変え、ブルーハーツの甲本ヒロト歌うところの、戦闘機が買えるくらいのはした金で、ジャンル違いの同名の逸品を買おうと思いましたが、これはこれで未だ出品ゼロなので、残念ながら入札出来ません。NO NO NO…。
まあホーネットでなくてもいいのですが、生食や磨墨、はたまた赤兎馬などのような名馬を手にする日を夢見て、今日もまたオークションをチェックするのでありました。