4月に「いつもとは異なる春」というタイトルでブログを書きました。この混乱の収束までには年単位の時間がかかるだろうとは思っていましたが,これほど複雑化しているとは思っていませんでした。
緊急事態宣言によって外出の自粛がうながされ,休業要請によって多くのお店も素直に休業しました。休業要請に従わないパチンコ店の名前を公表する,公表しないと揉めていたのも懐かしい話です。これらの措置によって新規感染者数は確実に減りました。
しかし次第に状況が変わってきます。このまま自粛と休業を続けていては「経済が死ぬ」という問題が浮かび上がってきました。他国は休業補償としてお金をバンバンばらまきました。あのお金はどこから出てくるのだ?ただお札を刷っているだけなのでは?と思うほどのお金が休業補償に当てられました。対して日本は「特措法に規定されていない」との理由で正式な休業補償は行われませんでした。国からは,国民一人に一律10万円の「定額給付金」が給付され,自治体からはそれぞれの懐事情に応じた「感染拡大防止協力金」が給付されました。懐具合は各自治体によって異なるため,その金額も大きく異なりました。東京都の金額を見ると驚くばかりで,我が県の金額は…
「GO TO キャンペーン」も賛否が分かれていますが,いつかのニュースで「観光業界の前年度比の収益は2%」と言っていたのを見ると仕方がない気もします。例えば,一般家庭の収入を500万円とすると2%は10万円です。「昨年度は500万円で生活していたのを,今年度は10万円で生活しろ」ということです。とても単純で機械的な計算ですが,考えるまでもなく10万円で1年間生活することは無理です。実際そういう状況に陥ったお店が次々と廃業している事実もあるわけですから,「そういうお店への手当てはなぜしないんだ!なぜ観光業界だけなんだ?」と言われると合理的な説明はできませんし,観光業界という一つの産業が死んでしまうと,それに関連する多くの産業も連鎖的に死んでしまうので…という理由づけしかできませんが。
医療現場の混乱も先が見えません。元々は「新型コロナウイルスにはどう対処したらいいのか。マスクが足りない。消毒液が足りない。防護服が足りない。病床が足りない。ECMOが足りない。重症患者には多数の人手がかかるため,人手が足りない。休めない。医療従事者自身の感染が心配だ。家族へうつさないために家ヘ帰れない。」というものでした。それらに加え「ソーシャルディスタンスのために完全予約制にし外来患者が減った。病床も間引きして間隔を取らなくてなならないし,人手も足りないので入院患者を減らした。」などに起因する「収入の減少」の問題が浮かび上がってきました。いつか,堤防が決壊するように,次々と病院が潰れる日が来てしまったら…
今、私が最も危惧しているのは「後遺症」のことです。「味覚や嗅覚が戻らない」,「微熱や倦怠感が続く」,「少しの生活活動で息切れする」などと聞くにつけ、「普通の風邪と同じ。インフルエンザ程度」と言い続けているブラジルの大統領に誰か問い詰めてほしいと思います。30~40代から上記の後遺症を抱えながら生きていくのはとても困難なことでしょう。ワクチン開発も決して焦らずに進めてほしいと願っています。数年後に国際的な薬害とならないように。
日々の新規感染者数を見ていると,「東京で400人超」,「○○県で過去最多」,「全国で1000人超」など,だんだん感覚が麻痺していく感じがします。しかし,「累積感染者数」や「死亡者数」を見れば,世界の国々と比較してとても少ない方だと言えます。そう考えると,もっと「日本の体制」は評価されても良いはずなのですがマスコミの論調は全く逆です。従来のマスコミに惑わされることなく,玉石混交の情報の中から正しい情報を掴みたいものです。
ガソリン垂れ流しのVABに乗っていられるのはいつまでなのだろうと思いつつ。
Posted at 2020/08/16 12:47:00 | |
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