
みなさん、ごきげんよう!
ということでさっそく
ミシュラン「Pilot Exalt PE2」を、履いてみましたッ。
※こちらも合わせてチェック!
>>【コラム】走れ赤パン! ハチロク日記 Vol.5 続・ハチロクの「タイヤ選び」。快適に気持ちよく普段使いするための14インチ
早いでしょ? 打てば響くでしょ?
そのコンセプトを理解してくれた日本ミシュランのクラシックタイヤチームが、テストさせてくれたんです(感謝!)。
でもね、手は抜かないよ。履くからには、きっちりインプレします。
前回でもちょっと触れましたがこのパイロット・エクザルト PE2は、
90年代~2000年代のヤングタイマーに向けて作られた
復刻タイヤです。
当時このタイヤを標準装着していたヨーロッパ車たちが、いまでも大事にされて元気に走ってる。その状況を踏まえてミシュランは、パイロット・エグザルト PE2を復刻させました。
旧車に乗るに当たって面倒なのは、まず
適切なタイヤサイズがないこと。それは前回でもお伝えしましたね。
そして仮にサイズが合ったとしても、
用途に合うとは限らないのが難しいところ。
昔なら人気のタイヤサイズには、様々な用途のタイヤが用意されていたでしょう。
でもクルマが大きくなって、それが汎用的なサイズでなくなれば、ラインナップが減ってしまうのは当然だと言えます。
そして185/60R14というタイヤサイズを見渡すと、そこには
極端にベーシックか、
極端にスポーティなタイヤしかないわけです。
ハチロクを愛するオッサンとしては、普段は
「ハード・コアなスポーツタイヤ」ではなく、スポーティなタイヤを履きたい。快適にドライブを愉しみたいわけです。
ということで、履いてみました
「パイロット・エクザルト PE2」。
はたしてその第一印象はというと、
「シッカリ感がすごい!」でした。
もっとしなやかなタイヤだと想像してたんだけど、
結構スポーティ(汗。
ということは、普段履きには向かない?
それがちょっと違うから、このタイヤ抜群に面白いんですよ。
結論から言ってしまうとワタクシ、
「パイロット・エグザルト PE2に合わせて足周りを作りたい!」とすら思いました。
それって、どういうこと?
具体的なインプレとしては、まずタイヤがよく転がります。
ミシュランはもともと真円度の高いタイヤですが、それに加えてパイロット・エクザルト PE2は、転がり抵抗も少なく感じます。
このスムーズな転がり感は、
現代の技術でゴムが作られているからですね。
そしてトレッドパターンこそ昔のままだけどその構造にも、現代の技術が盛り込まれているのだと思います。
ヤングタイマーたちのボディ剛性に気を遣いながら、環境性能的には現代化を果たしているわけです。
ちなみにパイロット・エグザルト PE2はクラシックカー用の輸入タイヤなので、日本の低燃費ラベリング制度を取得していません。
でも欧州基準で見ると、185/60R14サイズは「D」を獲得しています。
これって
日本のラベリングではBレベル相当なはずで、スポーツタイヤだと結構いい数値なんですよ。
そして、ウェットグリップのレベルが高い!
「ミシュランがウェットに強い」というのはもはや常識なんですけど、それにしたってウェットハンドリングが素晴らしい。
調べればその性能ラベルも、
欧州基準で「A」を獲得してました。
まとめるとその乗り味は、
しっかり感が高くてスーッと転がる。
コンパウンドのグリップレベルはそれほど高くないのですが、そこはヤングタイマーたちのボディをいたわるコンセプト通り。
そして構造がシッカリしているから、
ハンドルを切ればレスポンス良く曲がってくれます。
というか、足周りを入れた赤パンだと曲がり過ぎちゃうくらい。
驚いたのは、足周りを引き締めた赤パン(フロント8kg-mm/リア6kg-mm)のサスペンション剛性にもトレッド面が負けず、タイヤが入力を弾き返してくること。
言い換えるとパイロット・エグザルト PE2の硬さは、
「張りの良さ」なんです。
トレッドの下にあるベルトと、
ビード回りの剛性が、非常に高い。だからよく転がるし、ハンドリングがいいわけです。
対してサイドウォールは、
とってもしなやか。交換するときに触ってみたけど、手で曲げられるほど柔らかいんですよ。
そしてこれを空気でピン! と張るから、反発はしても不快な突き上げを感じないわけです。
ちなみにサイドウォールが薄いと放熱性も高まって、性能が落ちにくい。エネルギーロスが少ないから燃費も良くなります。
これに対して赤パンのバネ&ダンパーは、縮み始めが少し硬すぎます。
もう少しだけタイヤからの初期入力をしなやかに受け入れた方が、お互い反発しない。
そしてこの入力を、ダンパーでしなやかに減衰させたら、かなりいいんじゃない!? と思ったワケです。
おそらく純正の足周りを装着したヤングタイマーなら、どんぴしゃにハマると思います。
テインが赤パンに8kg-mm/6kg-mmを推奨したのは、たとえば
RE-71RZのようなハイグリップタイヤを履かせても、きっちり使いこなせるレートにしたかったから。
そして普段はダンパーで、快適な乗り心地を出そうとしてくれたわけです。
でもね、ワタクシ
ビビッ! と来ちゃったんですよ。
このタイヤに合わせてアシを作ったら、
最高のハチロクになりそうだって。
そしてテインのダンパーなら逆に、少しくらいソフトなスプリングでも、ハイグリップなタイヤをサーキットで使いこなせると、経験上思ったワケですね。
というわけで今度は、テインに行って見ようと思います。
開発チーフにこのタイヤを体験してもらったら、わかってくれるんじゃないかなぁ!
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山田弘樹(やまだ こうき)モータージャーナリスト
自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。編集部在籍時代に参戦した「VW GTi CUP」からレース活動も始め、各種ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦。
こうした経験を活かし、現在はモータージャーナリストとして執筆活動中。愛車は86年式のAE86(通称ハチロク)と、95年式の911カレラ(Type993)。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。