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2023年07月27日 イイね!

【初コラボ】みじゅ【車と洗車ちゃんねる】さんのニュル24h SUBARU密着レポートをお届け!

【初コラボ】みじゅ【車と洗車ちゃんねる】さんのニュル24h SUBARU密着レポートをお届け!洗車&クルマ系ユーチューバーとして人気急上昇中の黒木美珠(くろき・みじゅ)さんと“みんじど”こと『みんなの自動車部』がひょんなこと(?)から初コラボ!

みじゅさんが体感したクルマ関連の情報を不定期でお届けしていきます♪

第1回目となる今回は、SUBARUオーナーでもある黒木さんクルマ好きの聖地・ニュルブルクリンクで開催された24時間レースのSUBARU密着レポートをお届けします!

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こんにちは!

YouTubeにて『みじゅ【車と洗車ちゃんねる】』というチャンネルで活動しております、黒木美珠です!

今回は『みんなの自動車部』にて初めてブログ記事を書かせて頂きます! 記念すべき初投稿は5月中頃に開催された「ニュルブルクリンク24時間レース」観戦レポート! 私自身初めてのドイツでドキドキの旅。ぜひみなさんも記事を通して旅気分を味わって頂ければ嬉しいです。


今回は個人渡航ではなく、スバル興産さまが企画・運営する「ニュルブルクリンク24時間レース応援ツアー」で行ってきました。

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海外のレース観戦となると、自分で、「航空券」「ホテル」「レースチケット」「レンタカー手配」など結構ハードルが高そうなイメージですが、今回はツアーの為、手続きなど全部お任せできたので初めてのドイツでも安心でした。


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往復の飛行機はドイツの航空会社「ルフトハンザ」の直行便を利用。ロシア上空は諸事情により通れないため、アラスカ北極経由の計14時間フライトでした。

ドイツに到着したのは夜の20時を回っていましたがこの時期のドイツの日没は21時。そのためきれいな夕日が出迎えてくれて旅のいいスタートが切れましたよ。


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翌朝ホテルを出発し、メルセデス・ベンツの大型バスで片道3時間弱かけてニュルブルクリンクへ。道中はアウトバーンを利用。驚いたことに通行料は無料なんですね。

遅い車はキープライト(ドイツは右側通行なので一番右側が走行車線になります)が徹底されており、日本のような“追越車線が混み合う”といったおかしな渋滞も起きず、ストレスなく走れることにとても感動しました。

山道では、遅い車は路側帯に一旦退避し後続車を先に行かせてあげるなど、当たり前の交通マナーが隅々まで浸透している印象。こういった交通マナーや道路事情が整っているドイツだからこそ、素晴らしいドイツ車が長年生み出されてきたのでしょうか。

また、アウトバーン上のPAは基本的にトイレが有料でした。今回の旅で2箇所立ち寄りましたが、1箇所目は1回1ユーロ。コインまたはVISA等のタッチ決済です。

もう1箇所はトイレ利用後に出入り口にいるおばちゃんに50セント手渡しするシステムです(笑)

羽田空港で両替して紙幣は持ってきましたが、コインは両替対応がなく、最低が5ユーロ紙幣です。そのためドイツ国内のSAでトイレに行かれる際は、トイレ利用前に売店で水など買ってコインを作るのがおすすめです。

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約2時間強のバス移動でいよいよニュルブルクリンクに到着!

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ニュルブルクリンクは全長約25kmの大型コースのため、サーキットの敷地内に入ってからメインスタンドへ向かう道中だけでも敷地内渋滞で30分ほどかかります。

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観戦スポットは各所にあり、オートキャンプサイトも設けられています。泊まり込みでキャンプをしながら観戦するのがツウだそうです。

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サーキットに到着後、ツアーメンバーはSUBARUのパドックへ。

パドックでは今回走行するWRX S4現地のSUBARUファンの方々、辰巳監督や井口卓人選手が出迎えてくれて記念撮影!

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車両を間近で見学したり、辰巳監督からレースに対しての意気込みを聞くこともできる豪華な体験でした。ツアー特典が豪華でファンにとってとても嬉しいですよね。

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今回走るWRX S4は、レース車両とはいえ“市販車ベースを崩しすぎていない”という点が魅力です。

空力処理やタワーバー等の車両装備は、今後特別仕様車STIのアフターパーツとして販売することも想定して開発されており、レースと市販車の結びつきが深いんだなと改めて感じました。

内装などは最低限ですが、使用しているプラットフォームは市販車と同じ「スバルグローバルプラットフォーム」で、市販車からかけ離れすぎていないのでオーナーの方も「自分の愛車がニュルブルクリンクを走っている!」というような喜びを得られるのではないでしょうか?

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パドックでは、ドイツのSUBARUファンの方と交流できました!

彼らのSUBARU愛はかなり熱く、毎年SUPER GTを観戦するために来日する方や、SUBARU車を3台持ちしている方、「スバル360」をレストアしている方、OEMになる前の水平対向エンジン搭載のサンバートラックの納車待ちの方など、想像の(斜め?)上を行くSUBARU愛をお持ちでした。

海外でもこれだけ熱狂的なファンを持つSUBARUとSTIは改めて凄い!

現地ファンの方々は、私が帰国してからもInstagramでいいねやコメントをくれる素敵な方々で、このツアーで新たなご縁ができたことがとても嬉しかったです!

来年のSUPER GTも観戦に来られるとおっしゃっていたので再会できる日が楽しみです♪

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レース開始時間まで余裕があったため、サーキットに併設されているニュルブルクリンクミュージアムへ行きました。€11.50なので日本円で約1700円ほどです。

貴重な展示品だけでなく体験型アトラクションやシアターも併設されており、かなり見応えがある施設でした。

ミュージアムの建物からはジェットコースターのレールが飛び出ていますが、実は一度も運行されたことがないそうです(笑)

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レールは完成したものの、コースターの振動で建物のガラスが割れてしまうことが判明し、今はニュルブルクリンクの遺産的な立ち位置でジェットコースターのレールだけ見ることができます。ニュルの名物にもなっているそうなのでお越しの際はぜひ探してみてくださいね。

他にもニュルブルクリンクには、移動式観覧車ニュルブルクリンク城(通称ニュル城)など面白い名物があります。

移動式観覧車は、コーヒーカップのようなゴンドラで、上半分はガラスもなく剥き出しです。風の強さによって速度が若干変わっているような……今回は乗車するのは遠慮しておきました(笑)

そしてニュル城には都市伝説があり、レース開始前にニュル城の中に立ち入ってしまうと応援しているチームがリタイアするというものです。真相は分かりませんが、こちらも念の為数キロ離れた場所から眺める程度にしておきました……。

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レーススタートの瞬間はピットの屋上から見学。グランドスタンドも入場できるチケットでしたが、レース開始1時間前から満席で入場できなくなってしまい、ピットの屋上からの見学でした。

グランドスタンドに入れないのは残念でしたが、屋上は上からコース全体を見渡せて見やすく撮影もしやすく、意外と穴場かもしれません!

WRX S4が出場するのはSP4Tクラス。スタートは混雑していて見逃しましたが周回2周目で走行する姿を見つけることができました。

スタート後は現地ファンの方はほとんどレースを見ずに、ケータリングカーでビールやフードを買って食事をしたり、各々自由に楽しんでいてお祭りのようなレースイベントでした。



今回のツアーは17時に一旦バスに乗り、別の観戦ポイントに立ち寄ってからホテルに帰るプランでしたが、私たちはそのバスには乗らずに夜の21時まで現地で観戦。

20時過ぎくらいから夕日がすごく綺麗で、コースの脇では夜間走行に備えて気球のライトアップ準備などが進められています。きっと夜間の観戦も昼とは違った魅力があるんだろうなぁ。

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レース二日目。朝方まで114号車WRX S4はクラス1位を走行していましたが、6時過ぎごろにマシントラブルが発生! ピットにてエンジンの載せ替え作業が行われました。

エンジニアの方達の諦めない姿勢がかっこよかった……。ピットでの作業は4時間強で無事に終わり、私たちがサーキットに到着したとほぼ同時に再スタートしていきました。

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その後はトラブル等もなく、最終的には24時間で総周回114周を走り切り、結果は総合77位、SP4Tクラス2位で完走!

レース終了後にピットへ伺うと、チームメンバーの安堵した表情や喜びを分かち合っている姿を間近で見ることができ、より感動的でした。

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現地で見るからこそ、現場の温度感雰囲気を直に感じることができ、よりレースにのめり込んで応援することができました!

今回はツアーということで、普段は入れないようなピットやパドック、グリッドウォーク、選手との記念撮影などの特典もあり魅力満載!

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私のチャンネルでも『観戦ツアーVLOG』や再生リスト内の限定公開動画で『選手インタビュー動画』なども公開しています。ツアーの参加気分を味わっていただければ嬉しいです♪

>>【海外レポ】ドイツ初上陸!車好きが一度は憧れるニュルへ行ってきたvlog【ニュルブルクリンク24時間耐久レース スバル / STI 応援ツアー】スバル STI WRX S4 スバリスト


以上、みじゅ【車と洗車ちゃんねる】の黒木美珠でした!

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黒木美珠(くろき・みじゅ)
車系YouTuber / Webライター / 自動車ジャーナリスト志望 / elfアンバサダー
YouTube:みじゅ【車と洗車ちゃんねる】
「愛車をきれいに大事に乗りたい。」という想いから洗車を研究&洗車チャンネルを始動。
2021年に愛車のホンダ「ヴェゼル」90日連続車中泊で日本一周しその模様を配信。
現在は洗車、車両紹介、カーイベントの取材など車全般を幅広く配信中。
現在の愛車はホンダ「シビックタイプR(FK8)」とスバル「フォレスターSTIスポーツ」。

【みじゅのSNS】
YouTube: https://www.youtube.com/@mijyu_kuroki/videos
Instagram: https://www.instagram.com/mijyu_official/
Twitter: https://twitter.com/mijyu_official
Threads: https://www.threads.net/@mijyu_official
Posted at 2023/07/27 17:31:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | みじゅのクルマ放浪記 | 日記
2023年07月12日 イイね!

【コラム】下田紗弥加の可能性 番外編〜サヤカが止まらない!?〜

【コラム】下田紗弥加の可能性 番外編〜サヤカが止まらない!?〜みなさん、こんにちは。
スタッフTAKASHIです。

先日(と言ってもだいぶ経つんですが……)、
下田選手が出場するD1GP筑波大会に行ってきました!


まずはすぐそこの北海道でエネルギーチャージです。
筑波行く時は必ず立ち寄ります。北海道行きたい。

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ザンギ!

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ベーコンおかか&和風ツナマヨ!

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あー北海道行きたい。
ガラナのスパークリングウォーターもゲトり北海道を満喫しています(実は3歳まで住んでいた)。


閑話休題。

下田選手の応援……じゃなく取材を始めようと思ったら、下田選手、まさかの練習走行で首を負傷。かなりの痛みで出場も危ぶまれる状態に……😱😱😱

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今年の筑波のレイアウトは、170km/hオーバーからの1コーナーへの侵入が最大の特徴。
いやいや、オートポリス並みのハイスピードじゃないですか!
私グリップ走行でももっと遅いのに……😵‍💫

みなさん勢いよくカッ飛んでいきます。観ているこっちがタマヒュンです(白目)

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下田選手はドクターストップがかかるほどの痛みだったそうでしたが、本人の強い意志で単走に出場。

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首のサポーターが痛々しい……。
乗り込むのすら辛そうです。無理しないでぇぇぇぇ。

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下田選手はこだわりのリバースエントリー(ケツ侵入)を果敢に試みますが、DOSSの評価はなんとゼロに。

しかし、痛みに耐えながらも下田選手らしくファンのためにカッ飛んだドリフトを披露し会場を沸かせてくれました。

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下田選手のD1筑波動画はこちら>>
ドリフト170キロからコースアウトの瞬間!サヤカが止まらない!【 D1GP 筑波 下田紗弥加 ドキュメンタリー 】


サムネが下田選手らしくなかなかシュールですが(笑)、直向きに努力を重ね壁にぶつかりもがいていく、そんな下田選手の姿に心を打たれます(全米が泣きます)。

そんな下田選手から大会後にメッセージを頂きました。

++++++++++++++++++
怪我の状態は?
➡︎元々免疫が高く身体も丈夫な方なので、かなり順調に回復しております!



事故の状況は?
➡︎クラッシュが原因ではなく日々の疲労蓄積で、クラッシュがトドメを刺した感じです。二日に一回、朝から晩まで走り込んでいました。
大会直前には、
朝練:7-9時 ドリフトカート
   9-16時 実車走り込み
夕練:17-19時 ドリフトカート
の様なスケジュールで毎日クタクタでしたw



筑波を走っての感想は?
➡︎手応えは感じていましたが、もう少し「DOSS(GPSによる採点システム)」の勉強が必要そうです。

私自身、今回と怪我と結果は無関係だと思っていますが、痛みから若干集中力が無くなってしまっていることも感じていましたので、今後身体の強化にももっと力を入れていきたいと思います。



4戦を終えて今シーズンの手応えは?
➡︎今年は練習に時間を費やせるスケジュールにして頂いて、練習環境がとても良くなりました。目的や目標に対しての意識のズレなどを無くすために、チーム員と何度も話し合いを重ねました。



今年のD1GPはD1ライツからステップアップしてきた強豪ドライバー、復帰したレジェンドドライバーなどエントリー台数もかなり多いため、予選に通るには去年よりもレベルが上がり難しい戦いになりそうですが、とにかくコツコツとその時のベストを目指し『昨日のできなかった事を今日の当たり前』にしていくこと、進化し続けるするためには挑戦していく事が何より大切だと考えています。

その分失敗もして、結果が出ない時も多々あると思いますが、もっとその先で大きな差となり圧倒的なドライバーになれると信じていますので、ひたすら修行し、時が来るのを待つという感じです。



今後の意気込みをお願いします!
➡︎私はいつもストイックになり過ぎて空回りしてしまうので、とことん楽しく真剣に!

ドリフトが大好きで毎日ワクワクしながら走ってた初心を忘れずに、いつまでも、ときめいていられるための努力を頑張りたいと思います!



1日も早い回復をお祈りしております!

現場からは以上です〜ノシ

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ホームページ:https://drifting-sayaka.jp

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下田紗弥加(しもだ・さやか)
プロドリフトドライバー
2022年、D1GP、D1Lightsシリーズ参戦
群馬県安中市観光大使
サーキットハワイ アドバイザー
D1 NEXT10YERS広報部長
東京中日スポーツ/トーチュウモタスポアンバサダー

千葉生まれの好奇心旺盛で活発な一般家庭の普通の女子。学生時代はバレーボールに打ち込み、インターハイや全国大会に出場、プロリーグを目指していたが、怪我に悩まされドクターストップでバレーボールの道を諦める。

夢破れ腑抜けになっていた時に観たD1GPに魅了され、ドリフトに全てをかけようと決心。働きながら貯金をし、練習に打ち込む為に仕事を辞め、練習用の車を購入し、マニュアル免許を取得。そして南千葉サーキットを拠点としている、車楽人ドライビングスクールに出会う。

車楽人の佐藤謙代表(現師匠・チーム監督)には、すぐ辞めると思われてはじめは全く相手にされなかった。とにかく運転が上手くなりたくて気付いたら、サーキットに1年間で160日以上通いつめた結果、佐藤代表に「そんなに本気なら俺も本気で教える」と0からドライビングテクニックやセッティング方法を叩き込まれ、モータースポーツを始めて2年目でD1Aライセンス(ドリフト全日本大会出場権利)を獲得し、2018年からD1Lightsシリーズに参戦。

2019年、中国・北京で開催されたインターナショナルドリフトレディース大会で世界チャンピオン。2022年にD1GP初出場を果たし、D1史上女子選手初のベスト8進出(2回)、そして第8戦では女子最高位の7位と好成績を上げた。

ついこの間まで、モータースポーツに縁もゆかりも無かった素人の女子が、今ではドリフト世界最高峰のD1GPに参戦し、その頑張る姿を通して世界の人々の元気や希望を与えるべく「ドリフトエンターテイナー」として活動している。
Posted at 2023/07/12 11:01:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | 下田紗弥加の可能性 | 日記
2023年07月10日 イイね!

【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ!Vol.12 ~大事な大事なヘルメットのお話~

【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ!Vol.12 ~大事な大事なヘルメットのお話~みなさんゴキゲンよう!
モータージャーナリストの山田弘樹(やまだ・こうき)です。

千里の道も、一歩から。初心者でもクルマを目一杯楽しんで、最後の最後は「ニュルブルクリンクへ走りに行こう!」というこのコラム。

今回は、先月の話の続きで「ヘルメットの選び方」についてお話します。

>>【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ!Vol.11 ~スポーツタイヤの選び方~

++++++++++++++++++

みんカラスタッフ TAKASHI(以下:TAKASHI):というわけで今月は「ヘルメット」について教えて頂きたいのですが、山田さん、一番最初にサーキットを走ったときはどうしていましたか?

山田:ヘルメット? もう30年くらい前の話ですねぇ(笑)。

ぶっちゃけ最初は、「バイクのヘルメット」でしたよ。「4輪専用」なんて、あることすら知らなかった。

一番最初にサーキットを走ったのは知り合いの走行会だったし、編集の仕事をするようになってからも、走るのは走行会やノンライセンスのレースだけだったから、普通にバイク用を使っていたなぁ。

TAKASHI:私もです(笑)。最初はなんでわざわざ視野が狭くなるヘルメット被ってるんだろう? って思ってました(苦笑)



山田:4輪用ヘルメットの開口部が狭かったり中身が専用構造になっているのは、もちろん安全のためだよね。

一般的には「4輪用のヘルメットは公式レースに出るために必要なもの」と認識されているけど、じゃあなぜ出られないのか? って考えないとね。

TAKASHI:万が一、クルマがクラッシュして火災になったときのためですよね……?



山田:その通り! 火災のときは、なるべく肌が露出していない方がいいわけです。

だから4輪用のヘルメットは、内装が難燃素材で作られている。火や煙が入りにくいように、間口も狭い。さらにフェイスマスク(バラクラバス)をして、念には念を入れるわけです。


※TAKASHI私物

だから運転しているときも、バイザーを閉めている方が安全。オープンカーやフォーミュラじゃないと、結構暑いんだけどね……。

TAKASHI:2輪は転倒したら体がバイクと離れてしまうけれど、4輪は車内に閉じ込められてしまいますもんね……。

バイクのヘルメットより価格がちょっと高めになるのは、構造のせいなんですか?

山田:それもそうだし、あとは絶対的な販売数も少ないからそれは仕方の無いことなんだ。公式レースで使うレーシングスーツやグローブ、そしてシューズの価格が高いのも同じ理由だよ。


※TAKASHI私物

TAKASHI:装備を揃えるのもサーキットデビューのハードルの1つですよね……でもやっぱり普段のサーキット走行でも、自分の身を守りたいなら公式レースに出られるクオリティのものを選んだ方が良いですか?

山田:できればその方が、私は良いと思う。ただサーキット側やイベント主催社側が義務化していなければ、あとは自己判断だよね。

レースは、他のクルマと競い合うことが前提でしょ? 必然的にクラッシュの可能性も増えるから、安全装備が義務化される。



走行会とかスポーツ走行で他車と競り合っちゃいけないとされているのは、そのリスクを減らすためなんだ。

純粋に走りを愉しみたかったりタイムを出したいなら、競り合う必要もないしね。

TAKASHI:なるほど~。ついついタイムが近いクルマ追いかけちゃったり、抜かれて悔しいから抜き返したり熱くなりがちですけど、それダメなわけですね(苦笑)

山田:それがしたくなったら、レースに出よう(笑)



TAKASHI:ところで自分もプロドライバーみたいにヘルメットのカラーリングをしてみたいんですけど、やっぱり塗ると気持ちが変わりますか?

山田:カラーリング? やっぱり変わるよね! 初めて塗ったときは、すごく嬉しかった。気合いも入った。

TAKASHI:キッカケはなんだったんですか?

山田:2000年に、突如フォルクスワーゲンの「GTIカップ」に出ることになったから。それで思い切ってカラーリングしてもらったんだ。初めて“むきタマゴ”じゃなくなったときは、感動したなぁ。

TAKASHI:むきタマゴ……?



山田:真っ白なヘルメットのことね(笑)

レースってさ、基本ライバルと競い合うものじゃない? だからカッコ付けることも、ひとつのハッタリだった(笑)。フレッシュマンレースなのにさ、「なんかあいつ、ヘルメットカラーリングしてるぞ!」みたいなのはあった(笑)

TAKASHI:へー!

山田:でも……。

TAKASHI:でも?

山田:最近は年を取ったのか、「むきタマゴいーじゃん!」って思うようになってきた。むしろその方が、カッコよくない? だからデザイン自体も、年々シンプルになってる。

TAKASHI:なるほどー。でも私はまだむきタマゴなので、角田選手のようにカッコイイ柄にしたいです(笑)。


写真:Red Bull Content Pool

山田:ヘルメット塗らなくてもね、バイザーのカラーを変えたりバイザーステッカーを貼るだけで、かなり雰囲気変わるよね!

あとはワンポイントで何かデザインひとつ入れるくらいの方が、今の時代には合っているような気もするんだよね。きっとペイント代も安くなるし。

TAKASHI:最近はカッティングシートでデザインする方法もあるみたいですしね。


※TAKASHIのむきタマゴ

山田:話を戻すとさ、あと4輪用のヘルメットを手に入れるメリットがあるとしたら、「HANS」を付けられることだよね。

TAKASHI:「ヘッド・アンド・ネック・サポート」ですね!(ドヤッ)

でも、それこそプロドライバーでもないのにHANSなんて準備する必要あるんですかね?

※HANS:
クラッシュ時の衝撃で首が伸びるのを防ぎ、脊椎損傷のリスクから体を守るデバイス。本体をハーネスの肩ベルトで固定し、テザーとヘルメットを連結することで、一定以上首が伸びないようにする仕組みとなっている。



首につけている黒いデバイスがHANS。ヘルメット側のボルトとテザーで連結する。
写真:Red Bull Content Pool


山田:TAKASHI君持ってるじゃん…。

TAKASHI:てへへ。これ、ビギナーのためのコラムですから(笑)

山田:というかむしろ逆だよ。プロは義務化されているけど、アマチュアにこそHANSは付けて欲しいアイテム

TAKASHI:ほぉ! では次号は、HANSについて教えてください!

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山田弘樹(やまだ こうき)モータージャーナリスト
自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。編集部在籍時代に参戦した「VW GTi CUP」からレース活動も始め、各種ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦。
こうした経験を活かし、現在はモータージャーナリストとして執筆活動中。愛車は86年式のAE86(通称ハチロク)と、95年式の911カレラ(Type993)。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
2023年07月04日 イイね!

【コラム】伊藤梓のモタスポ調査隊 Vol.12~観ている方もモヤモヤなレース?~

【コラム】伊藤梓のモタスポ調査隊 Vol.12~観ている方もモヤモヤなレース?~みなさん、こんにちは! 自動車ライターの伊藤梓です。

私は、仕事でもプライベートでも相変わらずサーキット三昧な生活を送っております。

色々なレースを見て楽しんではいるのですが、最近はレギュレーションなどでザワつくレースが多かった気がします……。



ということで、今回は、ペナルティやハンデなどのレース規定を踏まえつつ、最近の各レースがどうなったのか? を詳しく見ていきたいと思います!

まずは、今年大きな動きがあったル・マン24時間レース。


写真:トヨタ自動車

これまで5連覇を果たしてきたトヨタは、今年からトヨタと同じハイパーカークラスに参戦しているフェラーリに優勝を奪われ、6連覇の夢はあえなく消えてしまいました。

これまでハイパーカークラスはトヨタが圧倒的実力を誇ってきましたが、今年はワークスチームが増え、フェラーリの他にも、ポルシェ、プジョー、キャデラックなど大メーカーがしのぎを削るクラスとなりました。


写真:トヨタ自動車

「やっぱり他のワークスが出てくるとトヨタも勝てないのかぁ……」と思ったそこのあなた! 実は、今回は実力差だけで負けた訳ではないのです。

その要因は大きなハンデ

「ハイパーカークラスの車両に性能差がありすぎる」ということで、なんと大会10日前に性能調整(BoP)が行われたのです。

スーパーGTをご覧の方はご存知だと思いますが、BoPによって勝者にハンデを与えることで、レースシーズンの最後の最後まで接戦を楽しんでもらおうという目論見があります。

ルマンのBoPも概ね同じ理由です。その結果、トヨタは、なんと37kgのウェイトを積んでルマンを戦うことになってしまったのです。


写真:トヨタ自動車

「37kgってそんなに影響あるの?」と思うかもしれませんが、レーシングカーは1kgでも1gでも軽くなれば有利に働くもの。37kgのウェイトを搭載したことで、1周あたり1.2秒も遅くなると推測されました。

重量が重くなれば燃費は悪化し、ブレーキもタイヤも厳しくなります。トヨタは善戦したものの、1位のフェラーリから81秒793遅れという2位でフィニッシュしました。

個人的にBoPはあっても良いものだとは思いますが、WECのこれまでの4戦はBoPが入らなかったことと、BoPが決定されたのが開催10日前というどうしようもないタイミングだったことは正直納得がいきません……。来年はハンデを付けるなら付けるで明確にし、各チームが純粋に戦えるようにと祈るばかりです。

※編集部注:トヨタ以外も、フェラーリは24kg、キャデラックは11kg、ポルシェは3kgのハンデを課せられた。



そして、私が大好きなF1では、アルファタウリで戦う角田裕毅選手に対して「これがペナルティ?!」という裁定が下され、しばらくショックを引きずりました😭

それが起きたのは、スペインGPの決勝。角田選手は15番手という位置からのスタートにも関わらず、着々と順位を上げ、入賞圏内でポジションを争っていました。


写真:Red Bull Content Pool

正直に言うと、角田選手の所属しているアルファタウリのマシンは、今年は上位を戦うのが厳しく、入賞できるかできないかギリギリのボーダーラインにいます。

そんな中でも、角田選手はマシンのポテンシャルを最大限に引き出す素晴らしいレースを見せており、スペインGPでは、特に見事なレース運びで「これならポイントを取れる!」とファンは誰もが期待していました。


写真:Red Bull Content Pool

ところが、9番手を争っていた56周目。

後ろから良いペースでアルファロメオの周選手が迫ってきて、2人は1コーナーで並びかけました。イン側に角田選手、アウト側に周選手がいたのですが、お互い譲らずバトルをしていたかと思うと、周選手がふいにラインを外れ、ランオフエリアへと逃れるように出て行ったのです。

私自身が見ていた感覚では、確かにあのままのラインで走って行ったら接触した可能性もありますが、角田選手の外側にはまだ走れるスペースがあったようにも見えました。

その結果、周選手はランオフエリアを走ったことで、タイヤカスなどを拾ってしまいペースダウン。


写真:Red Bull Content Pool

その後、特に審議にもならなかったので「この件はお咎めなかったんだな」と思っていました。それが、レース後半になって、突然角田選手に5秒のペナルティが科されるとの表示が!

これによって、角田選手はコース上では9番手でフィニッシュしたものの、その後5秒加算されて、12位ノーポイントという結果で終了してしまったのです😭

FIAによれば、1コーナーでのバトル時に、周選手が角田選手の前にいたタイミングがあったため、優先権は周選手にあり、角田選手はもっとスペースを残さなければいけなかったとのこと。


写真:Red Bull Content Pool

規定ではそうかもしれませんが、コーナーに入り込んでのあのバトル中に、減速してあえてスペースを空けるようなことは、無理な話だと思います。

百歩譲ってペナルティが科されたのは仕方ないにしても、FIA側はバトル直後にもっと早くペナルティの判断できなかったのか、5秒加算ペナルティではなく周選手と位置を入れ替えるような指示はできなかったのか(それなら10位入賞はできた)など、モヤモヤした感情が残りました……。

今はもう角田選手も前を向いているので、「ファンとしても前向きに応援しなきゃ!」という気持ちではいますが、これからより納得できる裁定が下されることを祈るしかありません🙏



と、いうことで今回のコラムはやや愚痴っぽくなってしまいましたが! 何が言いたかったかというと、レースには、コース上でのバトル以外にもレースの順位に絡んでくる要因がたくさんあるということです!

こういったレースの基本ルールを知っておくと、選手が単純に「勝った、負けた」だけではなく、奥行きのあるレース観戦ができるようになるので、レース観戦中級者になったら是非そういう目線でもレースを楽しんでみてくださいね♪ というお話でした。

次回からはまた楽しくコラムを書いていきますので、見捨てないでください😭笑

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伊藤梓(いとう・あずさ)
クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーからカーグラフィックの編集者へと転身。より幅広くクルマの魅力を伝えるため、2018年に独立してフリーランスに。
現在は、自動車ライターのほか、イラストレーターとしても活動中。ラジオパーソナリティを務めた経験を活かし、自動車関連の動画などにも出演している。

YouTubeチャンネル『伊藤梓の気ままな日常』ではF1を(ほぼ)毎戦、予選・決勝をYouTubeで実況生配信中!
チャンネル登録よろしくお願いします!
Posted at 2023/07/04 11:01:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 伊藤梓のモタスポ調査隊 | 日記

プロフィール

「\下田選手がデモラン/ 4/29(月)@取手緑地公園で行われる「こども天国」で、D1ドライバーの下田紗弥加選手がドリフトパフォーマンスを披露するそうです🚗💨 しかも今回、コミックペイントのRX-7を走らせるとのこと‼️ お近くの方はぜひお越しください〜🙌 #下田紗弥加
何シテル?   04/23 19:43
2021年夏、「ピットイン」改め『みんなの自動車部♪- みんカラスタッフブログ・スピンオフ!』始めました! Facebookグループ(https://ww...
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