
みなさんゴキゲンよう!
モータージャーナリストの山田弘樹(やまだ・こうき)です。
千里の道も、一歩から。初心者でもクルマを目一杯楽しんで、最後の最後は「ニュルブルクリンクへ走りに行こう!」というこのコラム。
今回は、お台場にできた電動カート場「シティ・サーキット・東京ベイ」にTAKASHI君と行ってきました。
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編集部TAKASHI(以下・TAKASHI):はい、山田さん! 今日はお台場にできた
「シティ・サーキット・東京ベイ」に来ております!
山田弘樹(以下・山田):国内トップチームの
トムスが企画運営する、
「東京にできた本格カート場」だね。
TAKASHI:しかも、置いてある
カートが全て電動ですよ!
山田:トムスは全日本カート選手権で、EV部門の車両開発をしているんだよね。
そしてここは
「東京23区内で唯一のモータースポーツ・サーキットコース」なんだって。それもきっと、電動カートだからできたんだろうね。
TAKASHI:デモ走行を見てても、静かでした。排気ガスも出ないし、これならナイトレースだってできちゃいますね。
山田:来年は、正にこのお台場で
「フォーミュラE(ABB FIA Formula E 世界選手権)」も開催されるしね。
TAKASHI:そうでした!
お隣のビッグサイトで開催された
「ジャパンモビリティーショー」も凄く盛り上がってましたし、一気にクルマの未来が押し寄せてきた感じですね!
山田:ほんとだよね。会場に来て驚いたけど、これは本格的な都市型サーキットだよ。
TAKASHI:ボクも今日は
「取材でカートに乗れるのか、わーい!」くらいの気持ちで来たら、すごく立派な施設で驚きました。
山田:わかる!(笑)。でも仕事帰りにお台場は、ちょっと遠くない?
TAKASHI:そんなことないですよ。自分は学生時代、まさにここにあったトヨタのテーマパークである
「メガウェブ」でバイトしていたんですけど、電車でのアクセスはすごくいいと思います!
山田:なるほど。あとは既存のサーキットやカートコースと比べたら、劇的に近いよね。
今までは近くても都心からだとクルマ移動で2時間くらいかかって、それだけで敷居が高くなってしまっていた。レジャーで楽しむのもいいけど、真剣にレースをやりたい若者たちにとっても、よい場所ができたと言えるのかな。
というわけで肝心なカートは、どうだった?
TAKASHI:エンジン付きのレンタルカートよりも、面白いかもしれないです。EVだから加速のレスポンスがとても良いですよね。
山田:今回試乗したレンタルカートはトップスピードが70km/hくらいだから、入門用レーシングカートよりは少し遅いくらい。でもEVだからアクセル踏んだ途端にトルクが出せて、100ccのエンジンカートとはまた違った速さがあったね。
エンジン回転を気にしないで走れるからブレーキングに集中できるけど、微妙なアクセル操作は必要になってきそう。
たしかに200cc/4ストロークのレンタルカートなんかよりは、ずっと速くて刺激的だったね。
TAKASHI:あとキッズ用 EVカートも可愛らしかったですね。
山田:ぶつかったとき頸椎を守るために、ヘッドレストも着いていたね。エンジン音がないから、小さい子でも怖がらずに体験できそうな気がするね。
TAKASHI:そういう点でいうと女性も試しやすいでしょうね。確かにEVカートは、モータースポーツの間口を広くしてくれる気がします。
TAKASHI:あと、コースもかなり曲がりくねっていて、少しアップダウンもあって面白かったです。常設コースじゃないから、いろいろ作り替えることができそうですね。
山田:コースに縁石が無くて、プラスチックウォールで仕切られているのは斬新でした(笑)。
TAKASHI:ちょっとハンドリングが独特ですけど、シミュレーターも用意されていてすごい施設ですよね。
山田:カートはタイヤのグリップが高くてハンドリングがダイレクトだから、それをモーターで忠実に再現するのはちょっと難しいかもね。でも慣れると、ほぼ実車と同じタイムが出るらしいよ?
ちなみにインストラクターや現役選手が乗ると、41秒台が出るらしい。
TAKASHI:うわー、速いですね! 私たち45秒台でしたよ(汗
山田:しかも今回のセッティングはメディア用に、リアが滑らないようにしてくれていたみたい。スピンしなかったでしょ?
TAKASHI:はい。でも曲がり切れなくて何度か壁にぶつかりました(苦笑)。
あと、本物のカートより汗をかきました!
山田:カートの動きがわかっている人とか、本格的にレーシングドライバーを目指したい人には、きちんと指導しながらセッティングも変えてくれるんだって。
TAKASHI:シミュレーターがあってトレーナーがいると、コースで走ってわからなかったことが直ぐに聞けたり試せるからいいですね。
山田:それは、ものすごく贅沢だよね。
TAKASHI:それと、プレゼンテーションもすごく知的で本格的でした。
山田:かいつまんで言うと、いまトムスはレーシングチーム経営だけじゃなくて、
「EVモビリティ事業」「カレッジ事業」「デジタル事業」「新ビジネス事業」という4つの事業を構築していて、このシティ サーキット 東京ベイはドライバーを育てる
「カレッジ事業領域」と、
「デジタル事業領域」にリンクしているわけだね。
TAKASHI:東京にサーキットを作ったのは、モータースポーツの裾野を広げる目的であるのと同時に、新規事業としてのテストケースだと言ってましたね。
カート場を増やす計画もあるそうなので、子どもたちがプールやサッカーに通うようにカート場に通えるようになったら、モータースポーツの裾野がグンっと広がりそう! ホスピタリティも充実してますし。
山田:この東京シティサーキットには、
「TOM'S」のロゴが全くないところも実は注目ポイント。それだけこの事業にトムスは、文化的な意味を込めているんだろうね。
ともかくカートを楽しみたい人も、運転がうまくなりたい人も、本格的にレーサーを目指したい若者たちも、一度は足を運んでみて欲しいな。いろんなことが感じ取れると思う。
TAKASHI:自分のクルマでサーキットへ行くのはまだちょっと敷居が高いけど、思い切り走ってみたい! という人にもお勧めですよね。
山田:もちろん。カートは4輪とは少し違うけど、その動かし方は基本が沢山詰まってますから。交通費が浮いた分、沢山走って欲しいです。
TAKASHI:EVカートとシミュレーターに2時間乗り放題の「プレオープンフェスティバル」も12月14日(木)まで延長したみたいですし、グランドオープンも12月17日(日)に決定しました。
申し込み概要もあるので、気になる人はホームページをチェックして足を運んでみてはいかがでしょうか??
>>シティ・サーキット・東京ベイの詳細はこちら!