
こんにちは、みんじど特派員のKです。
11月1日〜4日にアメリカのラスベガスで開催されたビッグイベント、
SEMAショーに今年も行ってまいりました。
SEMAとは
「スペシャルティ・エクイップメント・マーケット・アソシエーション」の頭文字を取った略称。直訳すると
「特別装備市場協会」と余計にわかりにくいので、ノーテンキに
「セマ」と覚えるのが正解です。
ホットロッドを中心とするアメリカ発祥のカー・カルチャーを礎に発展したショーですので、会場のあちらこちらにビルダーが丹精込めて製作した米国伝統のカスタマイズカーが展示されます。
一方、われらが日本のクルマも長い年月をかけ、クルマ大国アメリカで一定の地位を築いてきました。
その立役者といえるのが、1969年にデビューした日産の
初代フェアレディZです。アメリカではダットサン240Zとして知られていますが、今年は新型ZがSEMAの主役を張る記念イヤーとなりました👏
日産のオフィシャルブースではGT4カテゴリー向けに開発された
「Nissan Z GT4」の実車を初披露。そのほか、
フォーミュラD参戦車両や
NISMOのパフォーマンスパーツ装着車両なども展示されました。
日産ブースで、もうひとつ注目を浴びていたのが、こちらの
サニートラック。なんとリーフの電動パワートレインが移植されたEVトラックなのです。
顔面がハコスカに変えられた、いわゆる
ハコトラ仕様で、アメリカでダットサンの知名度を飛躍的に高めたレーシングチーム
「BRE」のカラーリングも採用されています。
日産の今と昔を一台にぎゅぎゅっと詰めこんだ宝箱や〜と、ひとり感動してしまいました。
アメリカで歴史を積み重ね、人気を獲得してきた日本メーカーとしては、もちろんトヨタも忘れてはなりません。
個人的に今年のショーで最も印象に残ったトヨタ車が、Mobil 1のブースに展示された、こちらの
66年式スタウトです。
スタウトはハイラックスのご先祖様とも言えるピックアップトラックで、ドラマ『北の国から』の黒板五郎さんが乗っていたことでも知られています。
そんな古式ゆかしいワークホースを、強烈にワイドなスポーツトラックに変身させてしまったのが、プロドリフトドライバーのライアン・トゥーク選手。
エンジンはトヨタの直4である
3S-GE型ヘッドと5S-FE型ブロックのコンボ仕様で、
最高出力は650馬力だそうです!
この両車は同じ1930年式のフォード・モデルAをベースとしながら、好対照を描く二台。
かたや伝統的なホットロッドで
V12エンジンを搭載するかと思えば、もうかたや
225kWのモーターと84.6kWhのバッテリーを搭載するEVスワップ車です。
今年のSEMAは昨年以上にEVスワップの展示車両が増え、EVだけの専用展示スペースも設置。活況を呈していました!
日本では3月に劇場公開されたバットマンシリーズ最新作「ザ・バットマン」の劇中車であるバットモービルが、しれっと展示されていました。
68年式のマスタングがベースになっているそうで、リヤミッドシップにむき出しで搭載されたV8ツインターボがイカツかっこいいですね!
ここ数年のトレンドであるオーバーランダーも、さらに展示車両が増殖。今年一番印象に残ったのが、こちら「EARTH ROAMER(アース・ロウマー)」のデモカーでした。
シボレー・シルバラードがベースの「SX」と、フォードF-550がベースの「LTi」という二台が展示されていたのですが、とにかくデカい!
荷台に架装されたキャンパーボディはヴァキューム・インフューズド製法で作られたカーボン製で、中は完全に家です。
家電の動力源となる大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、バスルームも完備。スケールの大きさにのけぞってしまいました。
ショー終了後には展示車両の搬出を兼ねた、恒例のナイトクルーズをラスベガスの公道上で開催。そのままドリフトのデモランが開催されるアフターパーティ
「SEMA IGNITED」へとなだれ込みます。
じつはSEMAショーは、来年の2023年から五ヶ年計画で規模をさらに拡大すると発表されました。
会場となるコンベンション・センターでの展示会はもちろん、さらに街ぐるみの催しを展開し、
SEMA “SHOW”から
SEMA “FEST”へ発展する予定なのだとか。
来年は同じ11月にF1のラスベガスGPが開催予定となっており、今年のSEMAの期間中にはローンチパーティが開催されました。来年のレースに先んじてF1マシンがラスベガス・ストリップを爆走するデモランも行われたのですが、僕は残念ながら見ることができませんでした(泣)。
ちゅーことは、もしかして来年はSEMAとF1のジョイント企画もあったりするのん!?と、鼻息荒く想像をふくらませて帰国。さらなる規模拡大に邁進するSEMAに、いまからワクワクが止まりません!
写真:平野 陽
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みんじど特派員 K
自動車専門誌の編集プロダクション勤務を経て、フリーのエディター兼ライターとして独立。
決して表に出てこないが、恐らく誰もが一度は読んだことがあるほど多くのメディアに寄稿する、まさに自動車メディア界のドクターK(?)。
SEMAショーなどの海外取材はもはやライフワークと化しているが、オオタニサーンの応援がメインじゃないかと疑われている日々。
Posted at 2022/12/02 11:01:01 | |
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