
みなさん明けましておめでとう!
モータージャーナリストの山田弘樹(やまだ・こうき)です。
クルマ好きの、クルマ好きによる、クルマ好きのためのコラム「そうだ、ニュルへ行こうよ!」。
今年も運転の楽しさを伝えていきたいと思います!
さて、第7回目となった今回は、12月に開催された“ロードスターメディア4耐”を振り返ります。
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山田弘樹(以下・山田):
3位表彰台、おめでとう!
スタッフTAKASHI(以下・TAKASHI):えへへ。ありがとうございます!
山田:“4時間”耐久としては一年ぶりのレースだったね。
TAKASHI:それと、コロナ禍以降は初の有観客レースでした。
山田さんはル・ボラン チームからの出走でしたね。最後止まっちゃったのは、ガス欠ですか?
山田:最終スティントの早い段階で、エンプティランプが点いちゃってね。NDロードスターって何度も偏ると燃料吸わなくなっちゃうでしょ?
ドライバーから
「ガス欠症状が出た!」って言われたから一度ピットに戻して最終ラップだけ走ったの(笑)。
TAKASHI:今年は終盤ガス欠したチーム多かったですね。
山田:うん。ウチも全体的にレースペースが悪かったから、セーフティカーを見込んでペースを上げてもらったんだけど……ダメだった。
しかしまんべんなく速いドライバーが揃っているcarview!/みんカラチームがハンディないのは、ズルいよ(笑)。
TAKASHI:プロドライバーも自動車ジャーナリストもナシの
純粋なサラリーマンチームですからッ!
山田:しかし、ロードスターはやっぱり最高だね!
TAKASHI:ですね。普段乗っているのに、改めて楽しいと思いました(笑)。
そして
“燃費しばり”の走りをしていても、実に奥が深いです。
山田:むしろ進入スピード低い方が、ブレーキングは難しくなるんだよ?
TAKASHI:普通にアタックする時よりも、ブレーキングポイントが奥になるからですか?
山田:そう。それだけじゃなくて、ブレーキング区間もすごく短くなる。だから全開でアタックしているときよりも少ないリスクで、ブレーキングの精度を上げる練習ができるんだ。
あと立ち上がりでも普段のようにはアクセルが踏めないから、コーナリングスピードを上げて行くドライビングを考えるようになる。
ローパワーなクルマで運転がうまくなるという理屈と同じだよね。
TAKASHI:ロードスターはもともとローパワーだから、さらにその上を行くローパワーですね(笑)。
確かに巧い人と走っていると、最終コーナーなんか大きく差が出ますよね(汗。
山田:そう。うまい人と走れるから、発見も多いんだ。自分も運良くJ-WAVE号が後ろから迫ってきたから、わざと抜いてもらってその走りを
“完コピ”させて頂きました(笑)。
TAKASHI:えー! あの3分以上のハンディで4位入賞したJ-WAVE号ですか? 着いていけるなんてさすがです!
山田:うん、エンジンなんて全然回してないのにさ、コンスタントに13秒台で走るんだ。
ターンインのラインとか、自分と違うところを色々修正して、同じように走れるようになった。
この歳にして、一皮むけちゃったね!(笑)。
TAKASHI:えー、ずるい。エンジン回転は、どのくらいで走るんですか?
山田:それは言えないよ~(笑)。
TAKASHI:
ガス欠したくせに(笑)。
山田:……。
TAKASHI:でもこの4耐レギュレーション、ほんとリスクが少なくていいですよね。
山田:入門用レースとしては、最適だよね。
給油はあるけど、
“マツ耐”や
パーティレースに出ているドライバーなら全然こなせるよね。優勝チームとかオーガーナイザーが選んだ選手が、ゲストで出場できるようにしたらいいのに。
TAKASHI:そうしたらもっと、ロードスターオーナーさんたちと触れ合えますよね。
山田:メディアドライバーなんて、
簡単にひねられちゃうよ(笑)。
TAKASHI:確かに! 3回連続ポールを取った「レブスピード」の梅田(剛)選手みたいなドライバーが増えたら大変ですね!
山田:そしたらハンディが沢山付きます(笑)。
TAKASHI:でも、みんじどではもう少し
敷居が低いところから、
クルマの楽しさを伝えたいんですよね。
山田:うん、確かにいきなり
耐久レース出ろって言われてもね。
だから今度、一緒に
「広場トレーニング」に行ってみようよ。スーパー耐久の富士24hでもチームメイトになった東風谷選手が、
「砂子塾」の主催をしているんだ。
TAKASHI:砂子塾長やプロドライバーが走り方を一日みっちり教えてくれるジムカーナトレーニングですね?
山田:そう。富士スピードウェイの駐車場に散水車で水を撒いて走るから、タイヤも減りにくいし、何よりクラッシュのリスクがすごく少ない。
ボクも一度911カレラで参加したんだ。RR車のクセを知るには、とってもいい機会だった。
TAKASHI:いいですね! 私もNDで走りたい。
山田:じゃあ2023年の走り初めは、富士スピードウェイに行こう!
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山田弘樹(やまだ こうき)モータージャーナリスト
自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。編集部在籍時代に参戦した「VW GTi CUP」からレース活動も始め、各種ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦。
こうした経験を活かし、現在はモータージャーナリストとして執筆活動中。愛車は86年式のAE86(通称ハチロク)と、95年式の911カレラ(Type993)。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。