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2025年12月08日 イイね!

【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ! Vol.39~相変わらずセクター3が苦手!? マクラーレンのオーナー向けドライビングレッスンに参加してきた!〜

【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ! Vol.39~相変わらずセクター3が苦手!? マクラーレンのオーナー向けドライビングレッスンに参加してきた!〜みなさんゴキゲンよう!
モータージャーナリストの山田弘樹(やまだ・こうき)です。

千里の道も、一歩から。初心者でもクルマを目一杯楽しんで、最後の最後は「ニュルブルクリンクへ走りに行こう!」というこのコラム。

今回は、マクラーレンのオーナー向けドライビングレッスン「ピュア・マクラーレン」に参加してきたお話です。

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山田弘樹(以下 山田):はぁ……。

ハシモト タカシ(以下 タカシ):山田さん、どうしたんですか、ため息なんてついちゃって?

山田:いやー、すごい体験しちゃったなって……。

タカシ:いっつもすごい体験しているのに珍しいですね(笑)。何か特別なクルマにでも乗ったんですか?

山田:マクラーレン「アルトゥーラ」に乗ったんだけどね。

タカシ:おぉ! V6ツインターボ搭載のプラグインハイブリッドですよね?

でも山田さんなら乗ったことあるでしょ?

山田:うん。アルトゥーラには乗ったことあるんだけど、富士スピードウェイで運転する機会があってね。

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<アルトゥーラ>
パワートレイン:3.0L V6エンジン+モーター
バッテリー:リチウムイオン7.4kWh
トランスミッション:8速+E-リバースシームレスシフトギアボックス(SSG)
最高出力:700PS
最大トルク:720Nm
最高速度:330km/h
0-100km/h加速:3.0秒
0-200km/h加速:8.3秒


タカシ:うわー、いいなー!

でも試乗会だと大抵先導車付きの走行だから、山田さんにはシゲキが足りないんじゃないですか?
そんなぽかーんとするほどすごかったんですか?

山田:うん。「ピュア・マクラーレン」っていうオーナー向けのドライビングレッスンがあって、それに参加することができたんだ。

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タカシ:オーナー気分、漫喫じゃないですか! それは確かにすごい。

アルトゥーラって、やっぱり速いんですか?
ストレートで何キロ出したんですかっ!?


山田:クルマ好きのオッサンになっとるぞ。ちなみに排気量は3リッターだぞ。

タカシ:あっ…(恥。

山田:マクラーレンには「アルティメイト」「スーパースポーツ」、そして「GTS」という3つのシリーズがあって、アルトゥーラはスーパースポーツシリーズに属しているのね。

スーパースポーツの中で、速さだけでいうと一番速いのは「750S/750Sスパイダー」なんだけど、アルトゥーラは次世代のスーパースポーツなんだ。

タカシ:私も一度750Sに乗せてもらいましたが、とにかく軽くて速くてシャープでした。
でもアルトゥーラはプラグイン・ハイブリッドですもんね。

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※タカシが乗った「750S」(写真:編集部)


フェラーリで言えば「296GTS」がライバルですか?

山田:そうだね。同じV6ツインターボにダウンサイジングして、モーターでパワーをマシマシにしている感じ。

タカシ:でも純粋な速さで言ったら、V8ツインターボの750Sに敵わないんですよね?

<750S>
パワートレイン:4.0L V8エンジン
バッテリー:—
トランスミッション:7速ショートファイナルドライブ+リバースシームレスシフトギアボックス(SSG)
最高出力:750PS
最大トルク:800Nm
最高速度:332km/h
0-100km/h加速:2.8秒
0-200km/h加速:7.2秒


山田:とはいえ、アルトゥーラだって最高出力700馬力だよ。

タカシ:ひょえー!

山田:モーターとバッテリ-を搭載しているのに、車重なんてDIN規格で1498kgしかない(※)。乾燥重量だと1395kgだよ。カーボンモノコックって、やっぱり軽いよね。
※ドイツ工業規格で定めた車両重量。燃料や油脂類など走行に必要なものが全て充填されて、すぐに走り出せる状態での車輌重量。

タカシ:ぱっ、パワー・ウェイト・レシオ2.14って……。でもプリプレグを使ったカーボンモノコックじゃないんですよね?

山田:さすがF1オタク。でも、だからこそあの値段で量産できるんだよ。あまりにすごすぎて、剛性足りないなんて思わなかった。

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山田:ストレートエンドの車速は、ジャスト300km/hでした。
それは前日のイベントで試乗したときの速度で、ピュア・マクラーレンだと、連続走行するから速度規制されていたんだけどね。

タカシ:さっ、さんびゃっきろ……。とっ、止まれるんですか!?

山田:それがきちんと減速できて、ばっちりターンインできちゃうんだよ。

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タカシ:そこはさすが、マクラーレンですね! ワクワクするなぁ。
ドライビングレッスンは、どんなことをやったんですか?

山田:まず朝に、参加者をバスに乗せてレーシングコースを先生がレクチャーしてくれるんだ。レーシングバスツアーだよね。アプローチが難しい最終コーナーなんて、バスから降りて路面をチェックしたりして。

タカシ:なんだか楽しそう!

山田:そしてまずは1回目の走行。途中で講師が運転する横に同乗して、走り方を体で覚える。そのあとデータでお互いの走りを見比べて、2回目の走行をするんだ。

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タカシ:いーなー! すごく本格的じゃないですか。

山田:それが終わると昼食になって、午後はスキッドパッド。低い速度でマクラーレンの挙動を覚えるんだ。

本当はスキッドパッドをやってからレーシングコースを走った方がいいと思うんだけど、今回は日本でこれからピュア・マクラーレンをやって行くテストイベントだったから、様子を見たのかも知れない。

スキッドパッドしたあとにレーシングコースを走ったら、ノリノリになっちゃうかもしれないしね(笑)。ヨーロッパで行われているメニューは、もう少し内容が本格的みたい。

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タカシ:十分本格的だと思いますけど(汗。
ところでレッスンはどうだったんですか?(ニヤニヤ

山田:先月からツッコむよねー(苦笑。
セクター2までは、とっても褒められました。Aコーナーは先生よりも速かったんだぞ!

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タカシ:おぉー。でも、セクター3が相変わらずダメだったわけですね?(ニヤニヤ。

>>セクター3が相変わらずダメだった元ネタはこちら

山田:相変わらずいうな! だってクルマはマクラーレンのアルトゥーラだよ? そんな無茶できるわけない。

タカシ:私なら、速度レンジが高いセクター2を大人しく走りますね(笑。

山田:……確かに。セクター3はね、速度も乗っててトップスピードは速いんだけど、そのあとクルマを曲げられてないと言われたよ。

タカシ:ツッコんでるのは自分じゃないですか(笑。

山田:鋭いね(汗。というより、ターンインでハンドル切るのが怖かったのね。オーバーステアが出そうで。

タカシ:ミッドシップだし、高いクルマだし、オーナーじゃないし、そりゃ緊張感高いですよね。私だったら先生に勝つなんて到底無理です……。

山田:先生いわく、「もう少し進入スピード落としていいから、手前からハンドルを切って曲げて行ってください。そこでオーバーステアが出ても3セクターの速度は低いし、トラックモードだったら制御が助けてくれますから」って。

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タカシ:なんだかちょっと想像できない……。

山田:だよね。そこはマンツーマンでアドバイスするレベルでの話だから。でも、2回目からは走りが少し変わったよ。

タカシ:オーナーだからこそ味わえる世界なんですね。

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山田:ほんと。こういう風にオーナーが、愛車と共に成長できる環境がスーパースポーツには必要だと心底思ったよ。ポルシェなんかは昔からやっているけど、マクラーレンのようなクルマこそ必要だよね。

タカシ:走ることが楽しいクルマですもんね。山田さんはマクラーレンのどんなところが魅力的ですか?

山田:誤解を恐れず言えば、「すんごいロータス」みたいなクルマ。いや、これこそがブリティッシュ・スポーツなんだろうね。足周りがすごくしなやかで、8割くらいで走るとメチャクチャ素晴らしい。

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タカシ:でもレーシングスピードで走らせると難しいわけですね?

山田:可能な限り安全を高めながらも、過保護になりすぎていないところがヨーロッパのスポーツカーだと思ったよ。あまりにパワーがあるから、タイヤはサーキット専用に、もう少しグリップレベルを上げてもいいと思うけど(笑)。

タカシ:いいなー。いいなー! 気分はノリスにピアストリじゃないですか。

山田:オーナーだけしか味わえない特権を体験させてくれたマクラーレンには、感謝だね!

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写真:マクラーレン・オートモーティブ

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山田弘樹(やまだ こうき)モータージャーナリスト
自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。編集部在籍時代に参戦した「VW GTi CUP」からレース活動も始め、各種ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦。
こうした経験を活かし、現在はモータージャーナリストとして執筆活動中。愛車は86年式のAE86(通称ハチロク)と、95年式の911カレラ(Type993)。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

プロフィール

「最新の「25式GRヤリス」に乗ったら“速く走るためにはブレーキングが大事”ということに気付かされた話~ 【コラム】そうだ、ニュルへ行こうよ! Vol.37~ http://cvw.jp/b/3269083/48729466/
何シテル?   10/28 17:55
2021年夏、「ピットイン」改め『みんなの自動車部♪- みんカラスタッフブログ・スピンオフ!』始めました! Facebookグループ(https://ww...
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