
みなさま、こんにちは!
スタッフTAKASHIです。
忘れなうちに
メディア対抗4時間耐久レース(通称:4耐)のレポートをしたいと思います(笑)
ちょっと長いので、興味のない方は手っ取り早くこちらをご覧ください(笑)
いや、こっちも長いか。
■メディア対抗4時間耐久レースとは?
クルマの走る楽しさを伝えるべく、普段は取材する側のメディア自らチームを組み、4時間(31回大会は特別ルールとして2時間30分)の耐久レースに挑みます。ドライバーも、各媒体に関わるジャーナリストや編集者がレーシングスーツを身にまとい、レース仕様に改造されたマツダ ロードスターを操ります。初代ロードスターが発売された1989年から毎年1回のペースで開催され、今年で31回目を迎える国内屈指の伝統レースです。
■主なレース規定
150分の規定時間内にサーキットを走行し、その走破距離(周回数)により順位を決定
※16時ローリングスタート→18時30分チェッカー予定
(4耐ではなく今年は2.5耐ですね)
レース中の燃料給油は禁止(満タン状態でローリングスタート)
※満タン40リッターで決勝スタート
(通常は途中で+20リッターの給油があります)
ドライバーは2~4名まで登録可能
※今年度は助っ人ドライバーの登録不可
(通常は最大5人。助っ人不可と言いつつレーサーなんかも登場します)
ドライバー交代のタイミングは自由(3回以上のピットイン義務あり)
※ピットイン時は必ず1分以上エンジンを停止
競技車両は完全にワンメイク
※一切の改造が禁止され、アライメント調整も不可
■レース車両使用
メディア対抗レース仕様ロードスター
総排気量:1496cc
トランスミッション:6MT
駆動方式:2WD(FR)
※エンジン、ミッション、排気系は純正品で無改造
主な専用装備:マツダ製専用ロールバー
ビルシュタイン製車高調整機構付ダンパー
ブリヂストン製タイヤ「POTENZA Adrenalin RE004」(195/50R16)
(今年はRE003→RE004になりました。縦溝が増えウエット性能が上がったみたいです)
エンドレス製専用ブレーキパッド
ブリッド製専用フルバケットシート(助手席レス)
CUSCOレーシングハーネス 6points FHR(HANS専用)
主に使用する油脂類:エンジンオイル:Gulf ARROW GT30
ギアオイル:Gulf PRO GUARD Gear Oil 75W-90 GL5
ブレーキフルード:ENDLESS S-FOUR
私は普段NDロードスター(NR-A)に乗っていますが、NR-Aとも各部が微妙に異なる
4耐専用マシンです。
具体的には、NR-Aについていない燃費計が付いていたり、オーディオコントローラーがなかったり、内装が何もなかったり、ホイールがブラックだったり…。
ボディ補強は…すみません、わかりません。苦笑
ロールゲージが組んであるせいか、
少し固めな印象です(白目)
よく
「クルマは社内で保管しているんですか?」と聞かれますが、普段はマツダさんが管理し、レース前に全車両をトラックで運んでくれます。
ありがたや~。
なのでラッピング以外は完全イコールコンディション。
不正をしようと思ってもできません(★。★)笑
前年のレース成績に応じてピットストップハンデを課されるのがこのレースの
ミソ。昨年15位だったカービューチームは、今年
ハンデ無しです。笑
ちなみにカービューチームは、ピットクルー含め
全員社員という
鉄の掟(?)があり、文字通り
サラリーマン集団。今年は、コロナの影響を鑑みてミニマムメンバーで挑みます。

(一番左が私。マスクにサングラスでただの不審者…。)
スポンサーがついているレーサーの方々とは違い、雀の涙のようなお小遣いから、ガソリン代、タイヤ代、オイル代、走行費を捻出し、ヨッメに頭を下げ練習を重ねてきましたヽ(`Д´)ノ笑
話が脱線しましたね。苦笑
とまぁ、難しいことには変わりありませんが、
今年は
助っ人不可&ハンデ無しなので、カービューチームにとって
上位を狙う千載一遇のチャンス。
4耐(2.5耐)は、アクセル全開で走ると燃料が最後まで持たない絶妙な長さに設定されているので、いかに燃費よく速く走らせられるかが勝負のポイントなんです。
あまり業界の人が見ていないので、ここでカービューチームの戦略をちょこっと教えちゃいます。笑
燃費良く最後まで安定したペースで走るために意識したことは以下の5つ。
※具体的な数値が知りたい方は個別にメッセージ下さい(笑)
①回転数の上限を設定
②コーナーの立ち上がりはじんわりアクセル
③アクセルは全開にしない
(アクセル開度は○○割のイメージ)
※ロードスターは、いきなりアクセルを全開で踏むと、多く燃料を噴いてしまう設定のようです
④コーナー入口はコースティングを多用
⑤コーナーのボトムスピードを上げる
レースでは、目標ラップタイムと目標燃費をアジャストしていきます。
遊んでいるようで、実は結構マジなレース(笑)
レース屋さんにとって常識なのかもしれませんが、いかんせん我々素人なもので(笑)
ちなみにJAF公認レースなので、レーシングスーツやグローブ、シューズにソックス、バラクラバスなどはFIA認証の物を使わないといけません。
(装備の話はまた別の機会に)
迎えたレース当日。
予選は、carview!編集長の宇田川さんがアタック。
本人は11秒台に届かずかなり悔しがってましたが、
1:12.103で予選7番手
(↑クリックすると予選リザルトに飛びます)
ちなみに予選トップは外科医レーサーの梅田剛さん。タイムは、
1:11.050!!
同じクルマで1秒も違うなんて凄いですね(*ˊᗜˋノノ*✭パチパチ
ちなみに私は、愛車でのベストタイムが12秒中盤ぐらいです…(小声)
梅田さんはみんカラブログもやられているので、よかったらのぞいて見てください~。
ただ、6位以上のチームはピットストップハンデがあるので、この順位は狙い通り。かなり好位置でのスタートです(° ꈊ °)✧キラーン
迎えた決勝。第1走者は予選を担当した宇田川さん。ちなみに宇田川さんは過去に筑波のマツ耐(マツダ ファン エンデュランス)で優勝の経験ありだったりします。
太陽が西に傾きだした16時にレースがスタート。第1走者のうちにハンデを消化しなければいけないので、上位陣はほどなくピットインしていきます。
後ろから追い上げてくるチームも数台ありましたが、昨年はスタート直後、集団の中でかなり燃料を使ってしまい後半失速したので、今年は自分達のペースでレースをすることに専念。1分16秒ぐらいで淡々と周回していきます。
開始から35分ほどが経ち、そろそろドライバーチェンジというタイミングで、宇田川さんから「第1ヘアピン内側に落下物」との報告が。
どうやら接触があり、どこかのチームのクルマのサイドステップが落っこちていたみたいです(汗)
と、ここでセーフティカーが投入!
この隙にピットインの準備を始めるも、ピット出口の信号が赤に!
慌ててステイアウトの指示を出し、ピットインを1周遅らせます。
信号が青になったのを確認し、宇田川さんがピットイン。第2走者の松尾さんにドライバーチェンジ!
恐らく今回のチームメンバーの中で、この日のために一番筑波を走り込んでいらっしゃいました。
(私は暑さを言い訳に、最近はもっぱらグランツーリスモで練習…。苦笑)
コースもクリアになり、松尾さんは安定して周回を重ねていきます。燃費も狙い通りで、ポジションは上位をキープ。後で聞いたら赤信号で1分以上ロスをしたチームがあったそうで、絶妙のタイミングでピットストップすることができました。
松尾さんから第3走者の岩館さんにドライバーチェンジ。燃料に少し余裕が出てきたので、回転数の上限を少し上げてペースアップ。更なる上位を目指します。

だいぶ日も傾いてライトオンの指示(☆ω☆)
ゴールまで残り約35分。ついに私の番がガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
レースは3回目ですが、ドライバーチェンジの瞬間はやはり緊張しますね。
直前まで雷雨の予報でしたが、雨雲レーダーを見ると何とか天気は持ってくれそう。生粋の
晴れ男パワー炸裂です(自画自賛)
無線で宇田川さんから細かく回転数の指示を受けつつ、今年は先輩方がたっぷりと燃料を残してくださったのでペースアップ!
上位を追撃しますヽ(`Д´)ノウォリャー
残り5分、
「このまま行けば、5位入賞だ!」と無線連絡が来ましたが、レースは最後まで何が起きるかわかりません。残る燃料をフルに使い、1つでも上の順位を目指します。
残り1周、5位でコントロールラインを通過し1コーナーを回ると、1台がスロー走行。
ん?今の2位のチーム?いや、見間違いかな…。
私の目の前には4位を走るJ-WAVEチームがいたので、脇目もふらず猛追!
迎えたチェッカー、残念ながらJ-WAVEをとらえることはできませんでしたが、無線からは
3位だ!!
J-WAVEしか見ていない私は、どこかでもう1台パスしていたようです(笑)
ラスト1周で2台を抜いてなんと3位表彰台!
チェッカー後のウィニングランでは、マーシャルさんが旗を振って労ってくれて、この中を走るのがまた格別に気持ちいいんです。涙が出てきそうになります。ホント。
目の前のJ-WAVEをパスできなかった悔しさの方が大きいですが、個人的には3年前の5位を上回る自己最高成績を残せてメダルもゲットできたので、ひとまずの目標はクリア。
(コロナの影響でシャンパンファイトは無し。したかった~)
■決勝リザルト
一度このレースの興奮と感動を味わってしまうと、やめられなくなるんですよね。中毒です。
来年はハンデが課されそうですが、更なるスピードアップを図り、表彰台のテッペン目指してサーキット走り込もうと思います!
最後に、この大変な状況の中でも、ロードスターの伝統を絶やさないために大会を開催して下さったマツダさんとレース関係者の皆さまに改めて御礼申し上げます。
またライブ配信などで応援して下さったみなさま、ありがとうございました!
TAKASHI